2023/12/08 - 2023/12/09
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それはまだ酷暑の夏が来ることを知らない風薫る2023年5月のある日のこと。
長い間音信不通だった知人から、来週横浜に行くから飯でも食わないかと連絡が入った。
記憶が確かならばその知人の顔を最後に見たのは30数年前の山形である。
30年ぶりの邂逅はそれはそれで面白かったのだけれど、お互いの当時の記憶にずいぶん思い違いがあったようで、馬車道のBARで飲んでいる時に酔っぱらって“今度一緒に山形へ行きましょう”と提案してみた。
仙台・山形はその昔、東北には縁もゆかりもなかった我々が暮らした街ではあるが、あまり良い思い出がない。
当時はもちろんインターネットの無い時代。携帯もなかった。
仙台はともかく山形は田舎でありTVの民放も2チャンネルしかなかったし、町にはコンビニもマックもなかった。なぜか、汚いモスバーガーは有ったけれど。
盆地である山形は夜がやって来るのはとても早く、20時を過ぎると、街は死んだように暗くなった。
其のころの山形は、冬になるとこれでもかと雪が降る処であり、太平洋側で生まれ育った人間にはつらい場所だった。人々の喋る言葉はわからず、海外の様で同い年くらいの若い娘が自分のことを“オレと”言っていたことには少なからず驚いた。
禍福は糾える縄の如しというけれど、当時は“禍”の真っただ中だと思っていたわけだ。
今から思えばまぎれもない“福”だったのに。
もちろん楽しいこともあった。
サクランボやラ・フランス、米はめっぽう美味く鶴岡から来る寒鱈も素晴らしかった。日本酒や蕎麦の味を知ったのも山形だ。
秋になると馬見ヶ崎や各地の河原で芋煮を楽しんだ。
短い秋が終わるころ、山全体が燃えるように紅葉した。それはため息が出るほど美しく、やがてその上に雪が降った。
そして、長い、長い冬が始まる。
当時は蔵王の麓に暮らしており、日が暮れるとカモシカの鳴き声が風に乗って飛んできた。週末には雪だるまになった車を掘り出し、30分で行くことができる蔵王のゲレンデへ通った。
春は梅と桃と桜が同時に咲き、やがて山菜が芽吹く。
冬が長い分、待ち焦がれた春の素晴らしさはたとえようがなかった。
それでも、ただひたすら都会が恋しかった訳で・・・
秋になったら行ってみよう、という知人の言葉は酒場でのリップサービスだと解釈していたが、思いがけず冬支度が始まる頃出かけることになった。
一応、二人とも元山形県人。30年ほど時間が経っているとはいえ土地勘はある(はずだった)。
米沢牛と高畠ワイナリーと蕎麦は外せないが後は風任せということで東京駅から缶ビールを買い込んで山形新幹線に乗りこんだ。
尚、今回のチケットはJTBで見つけた新幹線とホテルのパック。
23,300円/人 也。
安いなあ。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- グルメ
- 4.0
- 交通
- 5.0
- 同行者
- 友人
- 交通手段
- 新幹線 JRローカル 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
- 利用旅行会社
- JTB
-
さて、東京駅。
お連れさんは、30数年ぶりなので当然山形新幹線は初めてとのことである。
山形は、南から、置賜、村山、最上、庄内の4つのエリアに分かれ、それぞれ文化が異なる。
当時我々がウロウロしていたのは、庄内を除く3つのエリア。
今回の旅では、置賜、村山エリアを廻る予定だ。
置賜≒米沢、高畠を含む
村山≒山形市内を含む
と解釈してもらえばよかろうと。山形新幹線 乗り物
-
郡山、福島と滑るように山形新幹線は雪の無い東北を走り、
3本目の缶ビールはどうします?
とお連れさんに聞こうとした頃米沢に到着した。
昔はさ、仙台から仙山線で山形入りしたんだよねえ、としみじみ。
近くなったねえ。米沢駅 駅
-
まず向かったのは、米沢牛亭 ぐっどという店。
我々がこのあたりをウロウロしていた頃には(多分)無かった店だ。
某グルメサイトでは2022年の100名店になっていた。
http://yonezawagyutei.com/米沢牛亭 ぐっど グルメ・レストラン
-
店内は色紙がいっぱい。
物凄く混んでいるかと思ったものの先客二組。 -
まずは、タン焼1800円
-
レバー焼800円
レバー好きにはかなり残念な一品でありました。 -
牛すじ丼 1000円。
ここでは、ステーキはスキップした。
米沢牛を食べさせる店は多々あれど、米沢牛のタンやレバーを喰わせる店はまずないからだ。
米沢牛のタンである確証はないが、まあ遠くはないだろう。 -
お連れさんが頼んだ、サーロインステーキ200g。
確か万札が飛んで行くくらい。
一切れもらったが、霜降り過ぎて30年前ならいざ知らず一切れで十分。
因みにお連れさん、初米沢牛だったらしい。 -
なぜ、すき焼きでもステーキでもないものを頼んだかというと、
それこそ30年ほど前、米沢の某有名店ですき焼きをオーダーしたところ、仲居さんが超高級肉に山のように砂糖をかけたからで。
甘かったなぁ、あのすき焼き。
ということで、米沢牛は店では食べずに自宅へ送ろうという魂胆である。 -
お腹も膨れたので、お連れさんが行ったことが無いという上杉神社へ行ってみることに。
住んでいる人には申し訳ないが、我々の米沢のイメージは、暗い雪国である。
“空、広いねえ。
ここ、米沢だよねえ”と知人がつぶやく。
“12月に雪の無い米沢、ましてや雲一つない米沢は経験ないですねえ”と返す。
人が居ない点は昔と同じだけれど。 -
天地人は直江兼続が主役の平成21年度NHK大河ドラマ。
米沢が舞台だったので再開発が入ったんじゃないかということで話が落ち着く。
この川には見覚えがあった。
最上川だという。
幾度となく橋を渡ったはずだけれど初めて知った。最上川 自然・景勝地
-
C.H.ダラス通りってなんですかね?
こんなこじゃれた街じゃなかったですよね・・・
まるで、浦島太郎だな。
と、お連れさんがつぶやく。 -
上杉神社
上杉神社 寺・神社・教会
-
上杉鷹山
10歳で米沢藩8代藩主重定の娘幸姫の婿養子となった人物。
大倹約令の実施で知られている。 -
「なせば成る なさねば成らぬ何事も 成らぬは人のなさぬ成りけり」
沁みるなあ。 -
その昔訪れたことがあるが、暗い場所だなぁという印象が残っている。
-
お久しぶりでございます。
とご挨拶。 -
“良いところですね”と思わずつぶやく。
-
“遊びに来ると、どこも良いトコなんだよ。”
と知人が返す。 -
米沢市上杉博物館
ちょっと覗いてみますか、と入館することにしたのは当然ながら当時この博物館は無かったからだ。米沢市上杉博物館 美術館・博物館
-
ここ米沢だよなあ・・・
と知人がつぶやく。 -
正面入口を入ったところには、能舞台があった。
-
イチオシ
歴史豊かな場所であるけれど、当時は知ったことではなかった。
もったいないことしたなあ。 -
置賜は、“おいたま”なのか、“おきたま”なのか。
昔から謎で、こちらの表記は、“おきたま”の庭だった。
さて、次行きますか。 -
我々が米沢で右往左往していた30数年前、米沢には三大米沢牛店と呼ばれる店があり、一つがこの黄木、そして一番歴史ある登起波と思い出せないもう一軒。
https://o-ki.co.jp/米沢牛黄木 本店 グルメ・レストラン
-
普段あまり目にしない値段の牛肉に目を止める。
銀座あたりの店で食べたらいったいいくらになるんだろう?
100g、4536円という立派なお値段のヒレ芯600gをお買い上げ。
今回の山形1泊2日の旅費より高いが一寸先は闇。食べられるときに食べておこうと。
その他あれこれ追加してクリスマスに届くように発送。 -
これが、後日届いた米沢牛 ヒレステーキ用(芯) 600g
ついでだけれど、三大和牛は、神戸牛、松阪牛、そしてこの米沢牛ないし近江牛。
そのルーツはすべて但馬牛。
純粋な但馬牛も食べたことがあるのだけれど、それほど美味しいとは思えなかった。 -
炭を熾すのが面倒で、58℃で1時間低温調理し、塩コショウだけでスキレットで焼いてみた。
ナイフを入れて!?
食べてみて、!!!
これが、まあちょっとびっくりするくらい美味しかった。
今まで食べた牛肉で間違いなく一番。
肉が甘い。
松阪牛よりさっぱり。
神戸牛よりナイーブ。
近江牛、飛騨牛、平戸牛、但馬牛。今まで食べた牛肉をあれこれ思い出すも圧勝。
まあ、同じ値段のヒレ肉を比較したわけではないので何とも言えないが。
もっとゆっくり食べれば良かったと思えるモノって久しぶり。 -
さて、話は米沢に戻る。
置賜は、“おいたま”なのか、“おきたま”なのか。
米沢の隣は“おいたま”である。やっぱり良くわからんな。 -
イチオシ
山形新幹線で高畠へ移動。
-
馴染み深い場所なれど、当時の移動はすべて車だったので駅に降り立ったのは初めて。
-
観光案内所で高畠ワイナリーの場所を訊くとわかりやすい地図を貰えた。
-
イチオシ
高畠ワイナリー
最近は海外から訪れる客も少なくないこのワイナリー、毎日すぐ横を素通りしていた。高畠ワイナリー 名所・史跡
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もちろん試飲もありました。
節度ある試飲をお願いいたします、って書かれていたのには苦笑。 -
ワイナリーには市場に出回らない限定ワインが売られており面白い。
-
その昔、この高畠ワインはそれほど美味しいと思ったことはなかったが最近あちらこちらのフレンチのメニューにも時々見かける。
-
良いところですねえ・・・
と今日何回口に出したことか。 -
駅に戻ると、洗面器をもったジモティが続々と駅に。
-
なんとまあ、駅に温泉が併設。
ちょっと入ってみたかった。まほろば温泉 太陽館 温泉
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みちのく娘って何だ?
駅にポスターが貼ってあった。 -
1時間に1本の奥羽本線に乗って、宿泊地の山形へ。
JR奥羽本線 乗り物
-
駅の売店で買った洋ナシ。
ラ・フランスと思って買ったが違う名前がついていた。 -
盆地である山形の夜は早い。
まだ17時前だというのに暗くなってきた。
さて、置賜エリアを離れ、かつて我々が暮らした村山エリア(山形市内)へ向かいます。
浦島太郎、山形を行く。元県民、三十数年ぶりの山形へ 山形-山寺編に続くJR奥羽本線 乗り物
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この旅行記へのコメント (2)
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- Antonioさん 2024/01/08 10:06:24
- 米沢牛
- おはようございます。一昨年米沢に行き、某有名店でステーキを食べましたが、霜降りたっぷりの牛ロースはステーキでなく、すき焼きにして食べた方が美味しく味わえると感じました。お店を利用している他のお客は皆すき焼きを食べていたので、おいしい食べ方を心得ているのだなと納得しました。
- y_0236さん からの返信 2024/01/09 08:22:15
- RE: 米沢牛
- Antonioさんおはようございます。
霜降りステーキは雪国で暮らしているとカロリー摂取にために体が欲するのかもしれないですねえ。
今となってはわからないですねえ。
米沢の人って、倹約令が染みついているのでまず米沢牛はまず口にすることはないんじゃないかと思います。
来客があった時にすきやきということは無くもないでしょうけれど。
y_0236
> おはようございます。一昨年米沢に行き、某有名店でステーキを食べましたが、霜降りたっぷりの牛ロースはステーキでなく、すき焼きにして食べた方が美味しく味わえると感じました。お店を利用している他のお客は皆すき焼きを食べていたので、おいしい食べ方を心得ているのだなと納得しました。
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