
2023/06/26 - 2023/06/26
2位(同エリア59件中)
旅猫さん
山形での二日目は、今回の旅の目的である長井古種を観に、山形鉄道沿線にあるあやめ公園を訪れる。長井古種とは、長井で栽培されて来た品種群で、良く知られる江戸系、伊勢系、肥後系の元となったとされている。原種であるノハナショウブの特徴を色濃く残し、江戸後期以降の品種改良の影響を受けていない品種なのである。今回は、それらの花を観に、長井を再び訪れたのだ。
(2023.07.07 投稿)
- 旅行の満足度
- 4.0
- 観光
- 4.0
- グルメ
- 3.0
- ショッピング
- 3.0
- 交通
- 4.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 1万円 - 3万円
- 交通手段
- 新幹線 JRローカル 私鉄 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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山形駅を8時2分に出る『つばさ128号』に乗車。この日は、予報では曇りであったが、朝から良い天気であった。
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20分ほどで到着した赤湯駅で下車。赤湯駅からは、8時59分発の山形鉄道の列車に乗り換える。ホームには、愛称を彷彿とさせる花柄を纏った車両が待っていた。
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列車は、程よい人数の乗客を乗せて出発。田植えの終わった苗色の田圃が広がる中を、のんびりと走って行く。
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そして、35分であやめ公園駅に到着。多くの客が長井駅で降りたため、この駅で降りたのは5人ほどであった。
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駅からあやめ公園までは、歩いて5分足らずであった。降りる際にもらった乗車証明書を提示すると、入場料が割引となった。そして、園内に入ると、たくさんの花菖蒲が目の前に広がっていた。
あやめ公園 公園・植物園
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ここへ来たのは、長井で栽培され続けて来た長井古種と呼ばれる花菖蒲の品種群を観るためである。園内には約500種100万本もの花菖蒲があるため、長井古種を探すのは大変かと思っていたが、花は品種ごとに一列に植えられ、それぞれに品種名が書かれているのでわかりやすかった。最初に見つけたのは、『長井古紫』と言う品種で、まさにノハナショウブのような姿をしていた。
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『小桜姫』と言う品種もあった。長井の歴史に纏わる女性の名が付いた花である。長井古種や長井系の品種は、同じ区画にまとめて植えられているので、次々と見つかる。
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純白の花弁が特徴的なものは、『葉山の雪』である。長井の街を見守るように聳える葉山に積もる雪を連想させる品種だ。白系の品種は、他にも『朝日の峰』や『野川の鷺』など、微妙な変化のある花もあった。
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『袖娘』は、この日一番元気に咲いていた。
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『藤の輝』は、藤の花のような色合いが美しい品種だ。
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絣のような文様が入った花弁が美しい『かすり乙女』と言う品種もあったが、やはりノハナショウブの特徴が残っている。
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『長井小町』と言う名が付けられた品種は、楕円形の花弁が特徴的で、中心の濃い紫色が印象的であった。
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長井古種だけが植えられているが、種類が多いので、色合いもさまざまである。長井古種は、34種ほどあるようで、それらから派生した長井系などもあり、かなりの数にのぼるようである。
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長井古種の代表的な品種である『郭公鳥』。葉脈のような細い筋が特徴的である。
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淡い青色が美しい『野川の辺』と言う花は、繊細な姿であった。
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小さな花を付けた『日月』も、長井古種である。
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入口には『満開』とあったが、花自体は見頃を過ぎ始め、かなり傷んだり萎れたりしているものが多かった。それでも、数が多いので、遠目に見れば綺麗である。強い日差しが照り付けていたため、花弁に瑞々しさが無かったのは、残念であった。
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最後に見つけたのは、『卯の花姫』。長井古種の中でも、比較的大柄な花を咲かせる品種である。
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他にも、数多くの長井古種や長井系の品種があり、なかなか見応えがあった。肥後系のような大輪花などは無いが、とても繊細で美しい品種ばかりであった。色も初夏らしい涼しげなものばかりで、気に入った。
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園内には、他の三系統の花も植えられていたが数は少なかった。花菖蒲は、梅雨の時期、紫陽花と共に楽しませてくれる花である。
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駅へ戻り、10時41分発の列車で赤湯駅に戻る。せっかく長井まで来たので、長沼合名に立ち寄りたかったが、かなり暑くなって来たので、そのまま戻ることにしたのだ。
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車内は思ったよりも空いていて、四人掛けの席を一人で利用。長閑な車窓を観ながらの列車の旅を、しばし楽しむことにした。予定では、赤湯駅で降り、赤湯温泉街でワイナリー巡りでもしようかと思っていたのだが、あまりにも暑いので、そのまま帰ることにする。やってきた米沢行の列車に乗り込み、米沢駅から新幹線に乗ることにした。
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ところが、次の高畠駅で2分停車している間に、ふと高畠ワイナリーに行ってみたくなり、飛び降りてしまった。そして、観光案内所でレンタサイクルを借り、ワイナリーへと向かった。5分ほどで着いたワイナリーの前には、葡萄畑が広がっていた。
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高畠ワイナリーは、以前、一度だけ訪れたことがある。その時の印象はあまり良くなかったのだが、懐かしくなり、つい立ち寄ってしまったのだ。
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とりあえず、見学が出来ると言うので入ってみたが、観るべきものなかった。その途中に、軽食とワインが楽しめる場所があったので、そこでワインを飲むことにする。とりあえず、『高畠クラシック 上和田ピノブラン』とピザを注文した。
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その後、『2020高畠バリック シャルドネ樽熟成』、『2019ツバイゲルトレーベ大浦亮一』、メルロ主体の『2019高畠マジェスティック ローグル・ブルー』、カベルネ・ソーヴィニヨン主体の『2019高畠マジェスティック ローグル・ルージュ』を飲んでみたが、どれも美味しかった。ただ、安い銘柄がグラスで、高い銘柄が試飲用プラカップと言うのが残念であった。それにしても、以前より美味しくなっていたのは間違いない。
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売店で、気に入った赤ワインを購入しようと思ったのだが、つい『2019我妻重晴 ビジュ・ノワール』と言うワインを買ってしまった。ちょうど観光バスが2台着き、どっと売店へ流れ込み、大賑わいとなった。しかし、すぐにバスは去り、また静かになる。まだ時間があったので、最後に白ワインを使ったソフトクリームを食べながら、まったりとした。
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駅へ戻り、13時32分発の『つばさ142号』で山形を離れる。予定より二時間前の列車であったが、車内は結構混んでいた。長井古種を観るために訪れた山形。天気にも恵まれ、蔵王の湯や景色、そして美しく繊細な花菖蒲を堪能した旅であった。
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