2023/06/18 - 2023/06/19
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mom Kさん
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出会ったのは、もう6年前。お蕎麦って、こんなに美味しいものだったの!
それが、福井駅構内の「今庄そば」
地図を開いて、今庄の場所を知る。今でも断然おうどん派。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- ホテル
- 4.5
- グルメ
- 5.0
- 交通
- 4.5
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- JR特急 JRローカル 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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-
旅の第一歩は、敦賀の港から。戦後の歴史を読む。
一枚の切符でヨーロッパまで続いていたなんて。十代の頃、シベリア鉄道に憧れていたことが蘇る。ずっと忘れていた記憶とともに、ユダヤ人がたどり着いた道を歩く。
敦賀駅周辺は、すっかり様変わり。駅隣接に本屋さん。レイアウトもとても素敵だ。
園児ぐらいの年の二人が、自分で本を選んでいた。君たち、これがどれほど幸せなことか知ってるかい。
片隅に敦賀の老舗茶店舗がカフェコーナー。 -
敦賀ー今庄間は、北陸本線で15分ほど。
新しい無人駅。
構内の右手は、売店兼案内所。地元の女性お二人が切り盛り。
今庄そば店一覧の中から、「おばちゃんの店」を選び、道順を尋ねる。少し遠いですよと心配してくださる。
♀「前の道を行けば、宿場の通りに出ます。そこを右に真っ直ぐ歩いていくと線路に出ます。それを渡って、大きな道を左に進んでください。」 -
駅前立て看板で、駅の位置から歩く方向と宿場の範囲を頭に入れる。
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今庄宿場
歩き始めて、まだ誰にも出会っていないけれど、幸せ感の漂う町の空気。 -
時刻は、12時前。
この町も、はや好きになりそうな予感。 -
お蕎麦を頂いてから、ゆっくり拝見しましょう。
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旅館発見。(あとで今庄宿場最後の一軒と知る)
道の曲がり具合が、好み。 -
旅館「川端家」さんと並びの同じ軒に干物籠が。
魚卵のようだが、何か不明。
尋ねたくてもお店は、人の気配なし。 -
修理中のおうち
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作業は、お昼休憩の時間かな。
残すものは残し、外すものは丁寧に外されている。 -
古い杉の板もきちんと束ねられている。
よいものを見せていただいた。 -
おっ、先月臼杵で見ている昔のメインストリートの曲がり具合。
韓国慶州のあの街角とも似ている。
好きな感じなんだなあ。どこがどう違うんだろう。 -
やはり、意図は同じ。
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家並みが途切れたら、小川。
そばのおうちから、ちょうどおばあさんが出て来られた。お顔を見たら、柔らかい普段顔。幸せが見える。
挨拶をする。 -
北陸本線を渡る。
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国道から見える位置に。
ここから始まりの印。「いまじょう」語感がいいなあ。 -
小学校?!素敵!
ここも帰りにゆっくり拝見。 -
「おばちゃん・・・」の看板が見えた。
フラフラ歩きでも30分かかっていないかな。 -
通りからお店は見えない。
入口にこの店舗。
ここも後で必ず。
お向かいにJAを冠する建物があり、真ん中に駐車場。 -
はい、到着。
扉を開ければ、なんとほぼ満席。
お客さんの様子からほとんどこちらの人と見た。
男性率、一人客率高い。 -
「今庄セット」
おろし蕎麦に熱々厚揚げ半分大。
蕎麦湯と醬油さし。 -
今庄で、野趣溢れる「今庄そば」をいただきました。
先ほどのD51直売所へ即行。
「よもぎあんもち」はどこにもありません。
お店番の女性が奥から出てきてくれました。
♀「売り切れなんです。日曜日だけ100個ほど作るんだけど、出したらすぐで・・・。」私、しょんぼり。♀「ごめんなさいね。予約しておいてくれたら、とっておくからね。今度は予約してね。ごめんなさいね。」 -
傷心を校舎で癒す。
時計の文字盤もいい。
それにしてもこの土地の規模で、大きな校舎だ。 -
遊具も滑る部分以外は木製という凝りよう。
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東屋がトイレに併設。
二クラス分は座れる円形ベンチ。
♪もうすぐ○○歳♪を歌ってみようかしらん。 -
今日は日曜日。私一人占め。
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不似合いな看板やプラスチック類が一切なし。木々も地面もよく手が入っている。木の下の円形ベンチでお昼寝だってできそう。
このあと、宿場通りに戻った途端、4人の男子グループが歩いて来るではありませんか。私のために用意された出会い。「教えてください。あそこの小学校は、いつ建てられたの。素敵ねえ。」♂「ずっと前。」「あなたは、在校生?」♂「ううん。この間まで」と言って、笑い合う。「ごめんなさい。中学生なのね。おばちゃん、立派な校舎で感心していたの。他では、見たことないわ。(念頭に日田市立咸宜小学校を置いているが)立派ねえ。」♂「そうかなあ。ナンジョウの方がすごいよ。なっ。」お連れはどうやらナンジョウ小卒業生らしい。はきはき応えてくれる今庄卒業生♂「あっちはレンガだし、図書室の蔵書が○○万冊で、今庄小は、○○千冊だもん。」互いに頷きあう。またもや、感激。学校の蔵書を誇りに思う生徒たちだということ。ああ、次生まれるときは、こんな町がいい!
「ありがとう。さようなら。」と告げたら、彼らは、「楽しんでください!」と言って、また楽し気に、ぶらぶら歩いて去って行った。
みんないい顔していたなあ。「楽しんでください」だって。 -
川端旅館さんまでもどってきて、また干し網を覗く私。
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脇道。(帰宅して、今庄でいただいたパンフレットで、「ずし」が、今庄宿場の特徴と知る。京都のあの「辻子」=小路・横道等と同じかもしれない。)
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京藤甚五郎家に入る。
案内ボランティアさんが、先客に丁寧に説明されている。私と同年代らしい二人連れも尋ねながら見学中。
やがて、彼らは出ていくや、ボランティアさんがそばに来られ、付きっ切りの案内となった。 -
このお家の最後の方は、女性お一人で平成まで住んでおられたらしい。
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縁側に座ってもお付き合いくださる。
生粋の今庄びと。
「どなたにお会いしていなくても町を歩いていると、ここは幸せな町だなあ。と感じたのですが、」と言うと、♂「幸せですねえ。」としみじみきっぱり。住みやすいですとは言わないことに、実感がこもっていた。 -
♂「山本周五郎さんが、今はもうなくなった○○旅館に1か月ほどおられたことがあって、『こんな所で死にたいなあ』とおっしゃったそうですよ」
二人して、お庭を眺めながら、その意味を心の中で推し量り反芻する。 -
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美しい時間を過ごす
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ずいぶん長く遊ばせてもらった気がする。
お人が来られたのを機に、おいとまする。 -
周五郎さんがお泊りなられたお宿かなあ。
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団体さんが、前の酒屋さんに入っていきます。私もまぎれて入店。
観光客から「試飲をお願いします。」と奥に呼びかける声があがる。
誰も店にいない。誰かが「商売っ気ないなあ。」とつぶやく。
ようやく女将さんらしい人が出てきて、注文の人に小さな紙コップに一升瓶から注ぐ。
200円を差し出している。じゃ、私も。受け取って、お向かいの家に戻り、ボランティアさんに渡したら、にこっとして、躊躇なく受け取ってくれた。うれしい。もう一度酒屋さんへ。団体さんは去っていた。
♀「これは、新酒とほかのお酒をブレンドしてるのですよ。」
「まったりして、美味しいです。」そう、ワイン気分。
誰もいなくなっているのに、女将さん、私の相手をしてくれている。
「素敵な町ですねえ。地割も全く昔のままと聞いたばかりです。」
♀「観光地にしたくないのでね。大人の人が4,5人で来てくれる町を目指してるんですよ。」と、ひょいと言われるのに驚いたり、感心したり。 -
通りに出ると、さっきの男子グループの一人が、向こうから新顔と二人づれで、ばったり。同時にお互い、「ああーーーー」と声を上げ、彼は、手を差し出して、握手を求めて駆け寄ってくるのには、大笑い。1時間以上たっているはず。きっと、彼、「おばさん、まだ居てたんだ」とびっくりしたに違いない。
私は、「楽しんでるよ。」と返事をした。中一男子君は、笑ってた。 -
ボランティアさんは、言っていた。昔は、醸造元は15軒。今は、それでも4軒。
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鳴り瓢さんの棚には、2合瓶はなかった。ここは、外からのぞいて、小さい瓶が見えていた。入って買った。
亭主が、「昔は、貧乏な藩だったから藩札を流通させていたので、ここで小判に替えたのですよ。」と、壁の額縁を指して教えてくれた。 -
反対側の端っこまで歩いても1キロぐらいかな。
40年前の「奈良井宿」を思い出す。 -
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「・・・信仰も自然も生活も、全てが溶け合うゆったりとした時間が流れています。」 ―今庄宿 宿場の歴史散策より―
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やっぱり幸せな町を感じます。ブータン国と目指すところ同じかなあ。
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今庄ご自慢豆腐にお揚げさん。こちらは、お昼にいただきましたね。
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今庄駅は、スイッチバックをする基点だったそうです。その間、30分間ほど乗客は、駅で待ちます。
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その時、駅前の旅館に蕎麦の出店を依頼されたとか。今庄は、どの家でもそばを打ち、常食としていたほどの蕎麦食の地。その立ち食いそばが有名になり、やがて今庄駅が、衰退してからは、福井駅で駅そばを出すことが始まったのが、私が出会ったお蕎麦だったということ。甚五郎家の案内ボランティアさんが、詳しくその誕生秘話をお話ししてくださった。「福井そば」でも「越前そば」でもなく「今庄そば」の納得。
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今庄駅に降りて構内左手には、駅ミニ博物館で北陸本線の当時の鉄道や往時の宿場の様子がビデオや写真で展示されていました。
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一夜明けて、福井駅に。
朝食はこれと決めていた。構内の「今庄そば」
あなたの故郷に行ってきましたよ。
これは、実にお蕎麦にぴったりなかつをぶし。お出汁だって、舌の記憶のまま。私は、他ではお蕎麦を食べません。今庄と越前一筋で行きます。
おうどん派から宗主替えはできませんが、お許しください。
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この旅行記へのコメント (3)
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- エフサさん 2023/06/24 07:01:56
- 今庄 いい所ですね
- Kazukoさんの語りにどんどん引き込まれて
「あぁ こんな町があるんだ」
と、しみじみ思い入ってしまいました。コミュニティの長い歴史で培われた品格の様なもの、悟りの様なものを感じました。
軒下の籠の中身は「干し数の子?」と瞬時に思いついたんですけど、数の子=北海道のイメージが強すぎて、でも考えてみれば日本の周りは何処でも漁れる様な気がして、やっぱり干し数の子かなぁ‥
と思っています。
- mom Kさん からの返信 2023/06/24 08:54:37
- Re: 今庄 いい所ですね
- そうです、Dr。「品格」とはピタリ表現をなさってくださいました。その土地で生まれ、育ち、家を守り生きていく人々の自負というか誇りというか、ご自身で気づかない揺るぎない自信のようなものが、身体から自然とあふれ出ている。根無し草のような私には眩しい。
そういう人々の姿が町を創っているのですね。これは、洋の東西にかかわらないように私は思うんです。そのお相伴にあずかりたくて、最近は選んでそんな町を歩いています。あの出会った中学生たちには、都会なんぞに絶対行ってほしくない。ここは、すごいんだぞ。練り上げた町だぞって、100年たったら、もっと輝くぞって。
日本海の福井ですが、タラではないとわかりましたが、数の子の自信がなかった。形状、質感は、見た限り数の子そっくり。それほど、黄色くありません。あのように干すんですね。
はい、子供のころから「てんぷら」と思っていました。なんでもご存じ師匠!
雪の降るころ、川端旅館さんに泊まりに行こうと思っています。
- エフサさん からの返信 2023/06/24 09:28:17
- Re: 今庄 いい所ですね
- あ、やっぱり「てんぷら」でしたか。ちょっと不思議な気がします。
それから、正月に食べる黄色い数の子は過酸化水素水で漂白したものなんですよ。
寒い時期に寒い所へ。それが一番の非日常ですもんね。
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