父の「一度でいいから大西洋を横断してみたい。」という言葉から始まった8日間で世界をぐるっと一周周る旅の旅行記です。<br /><br />父の色々な希望を叶えながら最終的にぐるっと巡る8日間の旅は、2日目に突入。<br />オランダからフェリーに乗船し一路イギリスへ。<br />2日目の今回は、父が行ってみたかった英国海軍の港、ポーツマス海軍基地を観光します。<br /><br />因みに、今回の旅行で父のやりたいことは以下です。<br />船に乗りたい→①で達成<br />ヴィクトリー号を見たい<br />大西洋横断<br />アメリカでロッキー山脈を越えたい<br />大陸横断鉄道に乗りたい<br />世界一周<br />

弾丸8日間で陸海空　世界をぐるっと一周②

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2019/05/30 - 2019/06/07

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ポーツマス(イギリス)

2日目の朝、時刻は現地時間早朝5時ごろです。
前日にオランダ・フク・ファン・ホランド(Hoek van Holland)を出発したフェリーが間も無くイギリス・ハリッジ(Harwich)に到着します。
北海を横断し、父の要望である船旅を無事完了。
写真はほとんどなく、乗船時に貰ったパンフレットより、船内はこんな感じです。
1泊のみの乗船ですが、船内設備も充実しています。
朝5時半からビュッフェ式の朝食です。イングリッシュブレックファースト風にまとめてみました。

イギリス・ハリッジ(Harwich)に到着。
ハリッジ(Harwich)から一路、ロンドンに向かいます。
下船が始まると、乗客が争う様に小走りに下りていきます。なんでだろうかと思ったら、最寄りの駅からロンドンへ向かう路線が30分に1本ぐらいしかなくて、列車に乗るためだったようです。
のんびりしていた父娘は、駅のホームでポツンと取り残されてしまいました。
無事に列車に乗り、ロンドン・セントパンクラス駅に到着。

セントパンクラス国際駅駅
ここは駅ピアノがあるアーケードです。
今回の宿は「セントパンクラスルネッサンスホテルロンドン」です。こちらのホテルは、旧「ミッドランドグランドホテル」跡を改装したものです。
まだ9時ぐらいで早過ぎるだろうと、荷物だけ預けようとしたら、チェックインOKとなり荷物を置きに行くことに。

セントパンクラスロンドンオートグラフコレクションホテル
実は私、ロンドンは地図がなくても歩けるぐらいよく来ています。普段はラッセルスクエア周辺のインペリアル系に宿を取るのですが、安くて使い勝手の良かったインペリアル系が、前回6月に宿泊した際に部屋の冷房が効かなくて、とても蒸し暑く大変な思いをしたのです。幾度となく6月のロンドンは訪れていましたが、冷房なんて今まで使ったことがありませんでした。
それはもう衝撃で、更に宿泊料金が毎年鰻登りに上昇もしているし、だったら、ちょっと高くても快適なホテルステイが良いだろうとこちらにしました。
廊下に飾られた19世紀であろう時代の人物画、他にポーターやメイドの絵があります。暗闇で見たらちょっと怖いかも。でも、この制服でもてなしてくれたら良いのになぁとも。
部屋はスタンダードなクラスです。
荷物を置いたら、この日の目的地ポーツマスに向かいます。父は待ちきれずソワソワしています。
セントパンクラス駅隣のキングスクロス駅へ移動すると、最近はこんなものが出来ています。
その昔、まだ小説が出たばかりの時、友人がファンで駅で記念写真を撮りたいと来たことがありました。当時は駅のホームをうろうろして、駅員さんに場所を聞いたら事務所から看板を持って来てくれて、この辺で撮ると良いよと貸してもらったことを思い出します。
あの頃はプライスレスでしたが、これは有料ですかね。

キングスクロスセントパンクラス駅駅

父がソワソワするので写真を撮る余裕なく、ポーツマス行きの列車に乗りました。
駅でなんとか、ランチのサンドイッチを手に入れましたので、ランチにします。
車内販売で紅茶を頂きます。ロンドンから最寄りの駅「ポーツマスハーバー(Portsmouth harbor)」まで約2時間半、ゆっくりと流れる車窓の風景を楽しみました。
ポーツマス海軍基地にやって来ました。ゲートを通るとチケット売場があり、チケットを購入して基地の中に入ります。基地といっても、博物館やカフェがしっかりと常設されていて、基地には見えない。観光地としてかなり整備されています。
ついにヴィクトリー号に対面です。現存する世界最古の現役艦なんだそうです。
ヴィクトリー号から英国海軍の軍艦が見えます。日本に寄港することが少ないので、こうして見られるのは貴重な機会です。父は元海上自衛官。海上で他国の軍艦と遭遇すると海上で交流会を開いて、食事を振る舞ったりしたんだそうです。英国海軍の方から貴重なウイスキーを振る舞ってもらって、ウイスキーの味に目覚めたと思い出に浸っています。
ヴィクトリー号の近くには、整備のためにドックに入った船もあり、ここは見学施設でもあり軍事基地でもあるのだと実感します。
日本で最古の現役のドックは、横須賀米軍基地内にあって米軍が使用していますが、こうして観光で見ることは出来ないですから、英国海軍基地のサービス精神は、本当に凄いなと思います。
そして、ヴィクトリー号の船内は、近世の船内の様子が再現されたミュージアムになっています。
英国海軍への思い出もあり、ヴィクトリー号からなかなか離れない父。やがて気が済んだかと思ったら、目的を達成したから、もう帰るぞと宣いだしました。
わざわざポーツマスまで来たのに、他にも沢山の施設があるんだから見なきゃと説得しましたよ。
で、ヴィクトリー号のすぐ近くに立派な新しい建物が目に入りまして、見れば看板に「チューダー朝時代の船」、これは興味深い。
2019年に出来たばかりの新しい展示施設です。父は渋々ついてきました。
当時は撮影禁止で写真は撮らずでした。

ここは大正解でした。
父娘揃って、すっかり魅了されてしまいました。気づけば2時間以上いた気がします。
館内は、半壊したメアリーローズを船首から船尾まで真っ二つに切った様な状態、引き上げられ際にその状態だったのですが、それがガラス張りの吹き抜けの空間に展示されています。その船内に、乗組員達がホログラムで浮かび上がり、当時の彼らの生活の様子を見せてくれます。それはまるで船に残された亡霊を見るようです。
更に引き上げられた遺品を4階層の最下層から順番に展示室で間近に鑑賞することが出来ます。
ただ展示するだけの博物館ではなく、演出がとても素晴らしく、その世界に引き込まれました。
これは、ポーツマス海軍基地に訪れる機会があったら、必ず観て頂きたい。お勧めです！
ヴィクトリア時代とチューダー時代を一気に体感して、知能を浪費しました。頭に糖を補充すべく軽くティーブレイクです。基地内にあるカフェに立ち寄りました。
なぜかお値段はハッキリ覚えていて、紅茶がポットで5ポンド、スコーンセットは11ポンドでした。写真で見ると、レオニダスのクロテッドクリームとウィルキン&サンズのジャム付きでこの値段はリーズナブルでしたね。

そして、紅茶もスコーンも飾らず気取らず、至ってシンプルなんですが、とても美味しかったです。
ヴィクトリー号見れたし、ティーブレイクで小腹も満たしたから、食事はまだいらないというので、ポーツマスからロンドンへ戻ってきました。
部屋に戻るとターンダウンの準備済み。
時刻は20時を回りましたが、外は明るいです。イギリスに来たら毎回楽しみにしているのが、フィッシュ&チップスを食べること。
せっかくですから、今回は老舗のパブに行ってみようかと思います。
「ジ・オールド・チェシャー・チーズ (Ye Olde Cheshire Cheese) 」にやって来ました。
しかし、食事のラストオーダーを過ぎていて撃沈。
流石に21時を過ぎたら、お腹も空いて来ました。
ホテルに戻り駅にあるポールで閉店間近ギリギリに駆け込みサンドイッチを買って、それがこの日の夕食になりました。
こんなことならば、海に近いポーツマスでフィッシュ&チップスを食べるべきだった。絶対美味しい店があったはずと反省しながら、この日を終えました。
今回はここまで。次回は3日目に続きます。

オールドチェシャーチーズバー