2023/02/27 - 2023/03/04
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ブリッヂ・トレック(橋梁旅行)さん
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前回の四国の旅では土讃線・吉野川水系と魚梁瀬森林鉄道を中心に観てきましたが、今回はぐるっと四国四県を廻ってきました。肱川水系を始め結構内陸部の物件も多く、長旅になってしまいました。旅行記も自分史上最長のその5かその6辺りまで続くかもしれませんが、お付き合い頂ければ幸いです。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.5
- グルメ
- 4.5
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 10万円 - 15万円
- 交通手段
- レンタカー 新幹線 JR特急 JRローカル
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前回はフェリーで和歌山から四国に入りましたが、今回は岡山から瀬戸大橋経由のルートです。
まねきのえきそば 在来線下り店 グルメ・レストラン
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高松駅に到着。
特急「いしづち」が停まっていました。
高松の安宿で一泊、前乗りして1日を有効に使います。高松駅 駅
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めりけんや 高松駅前店
朝食はやっぱり讃岐うどん。ぶっかけうどんに揚げ物をトッピングしました。
レンタカーでスタートです!めりけんや 高松駅前店 グルメ・レストラン
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【的場橋】
1959年(昭和34年)竣工、下路RCローゼ橋
弦材等の側面に溝が入った素敵なローゼ。
両側に歩道橋が架設されていますが、下流側は旧橋の下部工を再利用。 -
旧橋橋脚は円形と小判形、2種類の形状が使われ、円形の方は旋回橋だったそうです。
設計は尾崎末広氏。 -
【詫間海軍航空隊跡】
大きい滑走台が残存。
【土木学会選奨土木遺産】(滑走台) -
基地跡にできた工場の裏に石碑がありました。
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基地の平面図も展示されています。
先程の滑走台は右上の凸部で、九四式水偵等の小型機用。左側の3つの凸部はニ式大艇等の大型機用です。 -
石碑の向かいには横穴式防空壕も残存。
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末期には神風特別攻撃隊琴平水心隊を編成、鹿児島の指宿基地より沖縄に出撃していったそうです。我が国の為に戦った英霊に感謝。
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【昭栄橋跡】
1949年(昭和24年)頃竣工、旋回橋他 -
石積みの橋脚上に旋回橋の支点やその周りには内歯車状の物も残存。
北新橋や中新橋等が架設され、撤去されたようです。
まもさん、情報提供ありがとうございます。 -
【三架橋】(さんか)
1936年(昭和11年)竣工、下路タイドアーチ橋。
3連の素敵なアーチ橋。両側に歩道橋がびったりと添架されて下弦材は全く見えません。以前は「琴弾八幡宮」に参賀する際に通る橋ということで「参賀橋」と呼ばれていたそうです。
【土木学会選奨土木遺産】三架橋 名所・史跡
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その近くの御祓橋には何故かイタリア製の豪華な照明が付いていました。
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イチオシ
【豊稔池堰堤】
1930年(昭和5年)竣工、マルチプルアーチ式堰堤
【重要文化財】豊稔池堰堤 名所・史跡
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5連のアーチとそれを支えるバットレスが独特な石積みの堰堤。
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工事は地元農家等の出役により施工されたそうで、今でも約500haの農地の水瓶として活躍しています。
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【豊稔橋】
合成桁か鋼桁なのに、高欄に透かし積みにした煉瓦を使って、景観に配慮しているのが素敵です。 -
徳島自動車道 【竹花橋】(竹花第三橋)
1999年(平成11年)竣工、ケーブルトラスト橋
支柱とケーブルでトラス構造を形成した複合橋!! 鋼重を軽減する事ができ、工事費を圧縮しています。 -
クイーンポスト形式による長支間化や、中央の支柱を桁上に設置した3径間連続桁への適用の可能性も!
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予讃線 【金生川橋梁】(きんせいがわ)
1917年(大正6年)開通、下路プレートガーダー橋
65ft位の、古い割に長い鈑桁。
石積橋脚も素敵です。 -
【松風橋】
煉瓦積みアーチ橋
讃岐街道の旧道に残る煉瓦積みの橋。
側壁最上段のみ切石のサイズを大きくしていました。 -
親柱には橋名と共に「三島迠二里三十(二町)」「土居迠十(町?)」と刻まれ、道標も兼ねています。架設年が不明なのが惜しい所です。
引用元:くるまみち様 -
イチオシ
【旧遠登志橋】(おとし)
1905年(明治38年)竣工、スパンドレルブレーストアーチ橋
ドイツ人により架設された、現存最古級の鋼製アーチ!!
垂直材両端部がJ型スティフナーの様に曲げ加工されているのが独特。
吊橋とアーチ橋が一体のように思うかもしれませんが、アーチ橋の旧橋保存の為、新橋は旧橋に載せず別構造の吊橋になっています。
【登録有形文化財】遠登志橋(落し橋) 名所・史跡
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旧橋が現役だった頃の写真がレリーフにして展示されていました。貨車を引いた列車が通っているのかと思いきや、上は水路。銅山の採鉱に伴って出る有毒な坑水を処理場へ送っていました。
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【端出場大橋】(はでば)
1990年(平成2年)竣工、斜張橋
マイントピア別子の入口に架かる橋。 -
各親柱には別子銅山図巻のレリーフが飾られていました。
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イチオシ
【四通橋】
1919年(大正8年)竣工、下路プラットトラス橋
第四通洞手前に架かる橋。鉱石や鉱夫等の輸送だけでなく坑水管を添架、今も下流の山根・星越処理場へ送って処理しているそうです。
打除・遠登志はドイツ製との事ですが、こちらは国内製でしょうか? -
台形の橋台が独特です。
第四通洞が1915年(大正4年)貫通なので、同時期かその前に架設したかったはずです。1914年(大正3年)には第一次大戦が勃発しているので、その影響で欧州で鋼材の需要が高まり、ドイツから鋼材を輸入できなくなり急遽国産でトラスを設計・製作して、架設が遅れたのではないかと推測します。 -
【足谷橋】
下路ワーレントラス橋
四通橋の下流側には仮設トラスを使った歩道橋があります。横方向に2つ重ねたダブルタイプ。
四通橋は毒性を持つ坑水を流す管を添架しているので、歩行者の安全を確保する為に一般者の通行を避けたものかもしれません。 -
イチオシ
【第四通洞】
1915年(大正4年)貫通
延長4.5kmを超える別子銅山の大動脈。
アーチ環内側と外側の中心点をずらしているのが独特。 -
約60年に渡り毎日約千人の人が出入りし、坑門上に祀られた守護神大山祇神に皆御加護を祈ったそうです。
このトンネルを使った観光列車が走ると面白そうなんですけど、四通橋の通行を避けていることからも実現は難しいかもしれませんね。 -
トンネルと橋の間にはダイヤモンドクロッシングも残存。四通橋ができるまでは橋の手前でスイッチバックして打除鉄橋の線路と接続していたものと思われます。
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【旧端出場水力発電所】
1912年(明治45年)竣工
鉱山トンネル等を利用して引水、落差597mは当時日本一。別子銅山等に電力を供給していました。
2023年(令和5年)3月28日から一般公開しています!
【登録有形文化財】 -
耐震補強の部材は目立たない建屋裏側に設置されていました。
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イチオシ
別子鉱山鉄道 【足谷川橋梁】(打除鉄橋)
1893年(明治26年)竣工、下路ボーストリングトラス橋
横桁が下弦材の下に付くドイツ製のトラス。60°の斜角が付いている為、両端の上横構は曲げられています。遠登志橋と同様、箱桁の新橋は旧橋に載せず別構造に!
【登録有形文化財】 -
刻印は現地では発見できませんでしたが、撮っていた写真を調べてみると写っていました。A.H.A.V.!!(両端に倒した「F」)
A.H.A.V.はドイツの鉄鋼メーカーAachener Hütten Aktien Vereinの略。 -
古写真を見ると、下弦材の下には何も付いていないので、箱桁の収まるスペースを確保する為に古い縦桁・横桁を撤去、その下に横桁を新設したものと思われます。
横桁が下弦材の下に付く鉄道橋はドイツのウニオン社製トラスの特徴なのですが、旧橋保存の為の改造により、AHAV社製トラスが同じくドイツのウニオン社のトラスに似てしまうというのも面白い話ですね。
古写真を見せていただいたSHINJI YOKOYAMA様、ありがとうございます。 -
別子鉱山鉄道【端出場隧道】(中尾隧道)
1893年(明治26年)竣工
鉱山観光鉄道も通る煉瓦積みのトンネル。
【登録有形文化財】 -
給電は三相の第三軌条!
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端出場周辺を含め新居浜市内には旧線の遺構もかなり残存しています。
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【白鳥橋】
1965年(昭和40年)頃竣工
端出場の近くの橋。
銘板が小型車のドアより長いです。阪堺電軌大和川橋梁のそれを遥かに上回る特大サイズ!
でもペラペラでした? -
その1は以上です。
この旅行記一つだけで土木遺産2,登録有形文化財4,重要文化財1もあり、何故か無冠の第四通洞や四通橋もこれらに準ずる素晴らしい遺構でした。
小計 橋13,トンネル2,他4 を巡る旅でした。
※写真は田野々越から四国中央市方面を望む。
この後旅は愛媛県中部の中予地方へ続きます。
その2⇒https://4travel.jp/travelogue/11827673
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