モーツァルトの生まれた街“ザルツブルク”で博物館巡り&ビール祭り

2023/02/21 - 2023/02/21

今回の旅はではミュンヘンを拠点に3都市を観光します。車窓の風景を楽しみながら、昔から行って見たかった場所へ電車で向かいます。

1日目　ミュンヘン
2日目　ノイシュヴァンシュタイン城
3日目　ザルツブルク

エリア ザルツブルク(オーストリア)

• 旅行の満足度: 4.5
• 観光: 4.5
• ホテル: 3.5
• グルメ: 5.0
• ショッピング: 4.0
• 交通: 4.0

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 1万円 - 3万円
• 交通手段: 鉄道 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

3日目は今回の旅行の最終日！ドイツを少し離れて、オーストリアのザルツブルクへと向かいます。前日に、乗る予定だった電車が運休になったと連絡が来たので、代わりに30分早い電車に乗ることになりました。6時前に出発と朝早い時間でしたが、なんとか遅れずに乗れました。

ミュンヘン中央駅 (ハウプトバーンホフ) 駅

1時間半ほどでザルツブルクに到着。海外ではあるけど昨日のノイシュヴァンシュタイン城よりも短い時間で着きます。またユーロ圏なのでパスポートコントロールなどもなく、いつの間にか入国します。

※日本以外にいるにでパスポートは必須です！

ザルツブルク中央駅 駅

まだ8時前ということでほとんどの場所が空いていません。そこで、唯一朝でも入ることのできる「ミラベル庭園」にやって来ました。

ミラベル庭園 広場・公園

悪くはないんはないんだけど… まだ彩りもなくちょっと地味です。春や夏はもっと綺麗らしいので、次来るときはあったかい時期にします。

そしてここはサウンド・オブ・ミュージックのロケ地でもあります。ドレミの歌のシーンで有名です。

ザルツブルクのほとんどのホテルで手に入るらしいので、せっかくだからとホテル・ザッハーへ行き、今日の大事なお供“ザルツブルクカード”を購入しました。今回は日帰り旅行なので、24時間のカードを買い27ユーロ。有名な観光スポットはほぼ全て無料で入れます。また自分は今回使いませんでしたが、バスにも乗り放題です。

ザルツブルクの旧市街と新市街を結ぶ橋。ここから眺める景色は綺麗で、この橋も南京錠のおかげでキラキラしています。

マカルト橋 史跡・遺跡

恋人達の名所なため、近づくと南京錠だらけなのがよくわかります。

ザルツブルクにあるザルツァハ川は旧市街と新市街の間を流れています。上から見た時も、よく目につきます。

モーツァルト広場にあるモーツァルト像。彼はザルツブルクで生まれ、世界に羽ばたいていきました。

モーツァルト広場 広場・公園

新市街の方に少し戻り、10分ほど前から「モーツァルトの家」でオープンを待ちました。9時ちょうどに入ることができ、一番乗りでじっくり見ることができました。ここでは日本語のオーディオガイドを無料で借りることができるので、きちんと勉強しながら楽しめます。ガイドの説明や音楽を聴いても1時間かからずに周れるので、モーツァルトに興味がない人にもおすすめです！

モーツァルトの住居 建造物

モーツァルトの生い立ちや家族関係などを知ることができます。博物館として彼のことをよりよく知ることができ、家族関係の情報は新鮮でよかったです。ただ残念ながらモーツァルトの生活感はないです。

自筆譜

モーツァルトと彼の子供たち

モーツァルトの使っていたヴィオラ

モーツァルトの音楽が頭に中に流れたまま、今度はザルツブルクにあるもう1つの博物館「モーツァルトの生家」へ。ここでモーツァルトは生まれたと思うと感慨深いです。

またここもあまり広くはなく、1時間かからず見終わります。ですので2つの博物館がありますが、思ったよりも短い見学時間です。

モーツァルトの生家 建造物

モーツァルトの肖像画

モーツァルトの髪の毛

モーツァルトのオペラ作品の衣装や舞台装置をミニチュアで現したものが展示されています。

これはオペラ「魔笛」の夜の女王の衣装。

オペラで使われた魔笛

モーツァルトが使っていた家具

モーツァルトを堪能したので、ホーエンザルツブルク城へ向かいます。

お城は山の上にあるので、ケーブルカーで登ります。運良く一番下に乗れたので、登っていく過程をより楽しめました。

フェストゥングバーン (ケーブルカー) その他の交通機関

この城は、ゲプハルト・フォン・ヘルフェンシュタイン1世が、カノッサの屈辱への報復を恐れて、メンヒスブルク山に建設した防衛施設です。そのため甘美な宮殿ではなく、城塞としての雰囲気がとてもあります。

ホーエンザルツブルク城塞 城・宮殿

要塞として使っていた名残の大砲

それでは博物館となっているお城の中に入っていきます。ここでは第一次世界大戦の軍隊について展示されています。

要塞博物館 博物館・美術館・ギャラリー

武器や装備が展示してありました。

最後のオーストリア皇帝であるカール1世

戦争での兵士の様子

また、近世以外の展示もありました。甲冑や家具、使われていた硬貨など歴史的なものがあります。

博物館以外には展望台があり、ここからの眺めは絶景です。一方ではヨーロッパらしい山並み、

そして反対を見ると、市街地を一望できます。

城内を散策すると、ゲオルグ教会がありました。また、展望台からでなくても山の上にいるので、どこからでもいい景色を見ることができます。

今回の旅行で訪れた他の城と違って、とても質素な印象を受けました。宮殿をイメージしていると拍子抜けしますが、ザルツブルクの長い歴史を感じることのできる貴重な場所です。壮大な雰囲気と雄大な景色を見れるのでザルツブルク観光でここに来ることは必須です！

お城を下ると、ザルツブルク大聖堂が見えます。その前の広場には金色の大きな玉や、巨大なチェスがありました。

そこから歩くこと5分、パノラマミュージアムへ来ました。ここには世界中の風景画が飾られています。

フランス，パリ

ギリシャ，アテネのアクロポリス

イタリア，パラティーノの丘からのローマの風景

真ん中には360度ザルツブルクの景色を描いた絵画があります。

小さな美術館ですが色々な景色を見れてちょっとした世界旅行をする気分です。

パノラマミュージアムから歩いて2分ほどで「ザルツブルク博物館」に到着します。ザルツブルクでは珍しく荷物をロッカーに入れてから見学することを強制されます。でもロッカーのお金は返ってくるので特に問題はないです。

この博物館ではザルツブルクの歴史を中心にたくさんの展示があります。まず最初の部屋では、全てザルツブルクの風景画が飾られています。

新レジデンツ（ザルツブルク博物館） 博物館・美術館・ギャラリー

続いての部屋では歴史的な楽器が置いてあります。ここでは各楽器ごとに音源を聴けるので、どんな音で演奏されていたかが分かり、楽しく見学できます。個人的にはここのエリアが1番よかったです。

こんな顔のついた楽器は吹きたくない…

Bildnis einer Dame mit schwarzen Hut
Theodor Josef Ethofer（1849-1915）

パンフレットの表紙になっていたので有名なのかな？

ザルツブルクの歴史を感じるコーナー

天井画もありました。

ザルツブルクのことはモーツァルトやサウンド・オブ・ミュージックくらいしか知らなかったので、とても勉強になりました。

ゲトライデ通りを歩いて行きます。中世の趣を残すこの通りはお洒落な店舗が立ち並んでます。そして最大の特徴は客を呼び込むための豪華な看板。ついつい上を向いて歩いてしまいます。マックもおしゃれです。

ゲトライデ通り 散歩・街歩き

お昼ご飯はパパッとすませたかったので、ザルツブルクでもトップの有名店バルカン・グリルへ。12時過ぎに行ったこともあり、大行列で10分以上並びました。

バルカン グリル ファーストフード

オリジナルを注文し、ソーセージ2本にオニオンとピクルスにスパイスがかかったホットドッグみたいな食べ物です。ソーセージがジューシーで美味しく、ビールが飲みたくなる味！

お昼ご飯を片手に歩くこと20分、ビール工場とミュージアムがある「Stiegl-Brauwelt」に着きました。他の観光地とはそこそこ離れているので行くかどうか迷いましたが、来たのは正解でした。

ミュージアムと工場のガイドツアーに参加しました。ザルツブルクカードを持っていても追加で7ユーロかかりますが、ミュージアムだけでなく、絶対にツアーに申し込んだ方がいいです。

1時間半ほどのツアーでビール3杯の試飲とおみやげにノンアルコールビールをもらえます。

まず最初の種類はシュティーグルで1番オーソドックスなゴールドブロイです。ビールの色の金とコンテストで金賞を取ったことが由来です。このビールはメルツェンという分類で、コクがありつつスッキリした味わいでした。

昔にあった醸造場が階段の近くにあったことから、オーストリアで使われている“stiegen”(階段)にちなんだ名前です。それなので会社のマークは階段になっています。

次のビールはツヴィッケルビール。ケラービールとも言われていて、酵母を取り除かずにそのまま飲むビールのことです。他の2種類と比べると濁っていることがよくわかります。ガイドツアーの参加人数が少なかったこともあり、自分でタンクから注がせてもらいました。先ほどよりより旨味を感じ、少し重めの味になりました。

ミュージアム部分も終わり、シュティーグルの瓶ビールの工場見学です。昔からこういう工場見学好きだったな♪

瓶ビールの蓋。ドイツにそこそこいるのにまだ栓抜きなしでビール開けれません(>_< )

最後のビールはジンの入ったIPA。IPAのビールは苦味が特徴ではあるのですが、自分にはあまり合いませんでした。しかしそこにジンが入ることによって、香りが爽快になり、さっぱり飲めるようになりました。度数は上がってしまいますが、ジンとビールのカクテルは色々試してみたくなりました。

ガイドさんは親切で面白いし、ビールは美味しいのですっごい幸せ気分になりました。

ほろよい状態で旧市街に戻り、「自然の家」という自然科学博物館に来ました。自分的にはミュンヘンの博物館より全然楽しいです！

自然科学博物館 博物館・美術館・ギャラリー

まず1階部分では、小さめではあるけど水族館がありました。

サメや大きい魚もいます。

チンアナゴ

カクレクマノミ

2階に上がると色々な宝石や鉱石が展示しています。これはザルツブルクで採れた大きな水晶。

ザルツブルクのSalzはドイツ語で塩という意味。

3階には宇宙コーナーがあります。体験できる展示も多く楽しんで見学できます。

4階は氷河期や海の動物のエリア。

マンモスありますって案内があったけど、標本とか毛皮とか再現したわけじゃなくて、ただの像だった…

5階は人間や動物たちのエリア。ここはなかなかダイレクトな展示が多くありました。子どもが多く来る博物館ですがリアルな性教育で文化の違いを感じます。

地域ごとに色々な動物の剥製が展示してあります。

剥製のコーナーに限って人が誰もいなくなる(> <) なんとなく怖いから一人でいたくない…

まだ時間があるので“Museum der Moderne”という美術館へ。ここは山のてっぺんにあるのでエレベーターを使って上へ行きます。

メンヒスベルクの丘 リフト その他の交通機関

1階部分は黒人モデルの写真集でした。そして2階部分は現代アートです。メッセージは分かりづらいですが、シンプルな作品が多かったです。

近代美術館 博物館・美術館・ギャラリー

3階部分はよくわかんないけど手足を生やした家具などが展示してあります。

美女と野獣のシンプルなリアル版かな？

丘にある展望台からはザルツブルクを一望できます。ここからは城も一緒に見ることができるので、近代美術に興味がなくても訪れる価値はあります。

夕方になったので、のんびり川沿いを歩いてこの旅最後の目的地へ向かいます。

向かった場所はアウグスティーナー・ブロイというレストラン！中心部から20分ほど歩くと到着です。

アウグスティーナー ブロイ バー

ここはかつて修道院の一部であり、修道士がビールをつくっていました。1621年創業の伝統あるビアホールでオーストリア最大級です。

ここのビアホールは注文が独特で、まず棚に置いてあるコップを自分で取り、

水道で洗います。

バーとかで注ぐ直前にグラスを洗うのと同じ目的かな？

その後レジで注文し、店員さんに注いでもらいます。今までの3度注ぎのような丁寧な注ぎ方でなく、アニメでしか見たことないような豪快な注ぎ方。

ここでは肉やパンなどのおつまみが売っていて、フードコートみたいに食事をお店ごとに自分たちで買います。

座る場所が見つからないほど大混雑。人の熱気で半袖でも平気なくらい暑くなってました。DJがずっと音楽をかけていて、周りのみんなはノリノリ、そして前に行って踊ります。若者よりも中年以降の人たちが盛り上がっていて、本場のビアホールの雰囲気を楽しめました。お昼もビールを飲んだのに、楽しくてすぐなくなっちゃいました。

この日はハロウィンみたいに仮装している人がたくさんいました。しかも大人や老人が中心です。

地元の人に愛されていることのわかる活気のある店内。美味しいビールで幸せになり、楽しい時間を過ごせました。

1日でザルツブルクをたくさん楽しみたかったので、駆け足での観光になってしまいましたが、ザルツブルクの歴史や文化に触れたとても充実した時間でした。