エデンの隣、世界遺産のバリアリーフを海と空から楽しみに！【３】空中散歩編

2023/01/02 - 2023/01/03

世界遺産のバリアリーフの珊瑚礁を求めて年末年始にニューカレドニアへ飛んだ私たち。
今回は（も？）色々大変でした。
もはやこれは旅行記というより戦いの記録です！

◆前回までは
・３月に予約して以来、連絡一つない航空会社
・予約したダイブショップが出発日に閉鎖
・予約しておいたGPSはウヤムヤに
・SIMを唯一売ってる郵便局は正月三日は休業
・朝起きてみれば大雨
・お正月は観光地も開いてない
・スーパーに立ち寄れば絡まれて立往生
・真っ暗に雲が出てナンヨウスギはお化け屋敷
・宿泊ホテルのWi-Fiが通じない
・Wi-Fi工事もお正月で復旧の見込みなし
・ホテルのアニメティ少ない問題
・カートはコテージまでの道を間違える
・夜になると謎の泣き声がするホラー
・昼間は恐竜が歩き回るジュラシックパーク

でも楽しかったですよ！
エデンの隣、ブルーラグーンの向かいの島での４泊５日です。

旅程の確認
*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*
12/31 day0
NRT 12:15 ----- NOU23:00

1/1 day1 FARINO Oasis de Tendea

1/2 day2 Sheraton New Caledonia Deva Spa & Golf Resort
*Faille Shark Snorkeling tour

1/3 day3 Sheraton New Caledonia Deva Spa & Golf Resort
　 ←イマココ

1/4 day4
NOU 01:30 ----- 08:25 NRT
*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*

エリア ブーライユ(ニューカレドニア)

• 旅行の満足度: 5.0

• 同行者: カップル・夫婦
• 交通手段: レンタカー 飛行機
• 航空会社: エアカラン
• 旅行の手配内容: 個別手配

３日目の朝が来ました。明るくなると夜う～う～鳴いていたミズナギドリは嘘のようにいなくなり、代わりに小鳥の鳴き声がし始めます。

シェラトン ニューカレドニア デヴァ スパ&ゴルフリゾート ホテル

少し朝方に小雨が降り、直ぐに止みました。デヴァ自然公園の中にあるバードウォッチングサイトがあるというので、朝から鳥さんを見に散歩に出かけます。
雨が止んだ後、綺麗な虹が出て出発を見送ってくれました。

枝の中にハイイロオウギビタキを見つけました。

目が綺麗に映りました。

昨日見かけた恐竜…七面鳥が今朝は群れでディスプレイ大会です。

羽を膨らまして、顔の袋も膨らまして、バーっと広げながら歩いてきます。

「遠くから取ってるのになんかこっちくるわ」
「七面鳥って凶暴だっていうから気をつけて」
「そうなの？アレに囲まれたら嫌ね」

並んで追いかけてくる七面鳥の群れを走って振り切って、車の方に向かいます。

「追っかけられた！」
「ドキドキするね」

アレが何羽も並んで歩いてくるのは怖いです。やっぱりこいつら恐竜です。

芝生の中に、昨日の朝飛んできていたオナガカエデチョウが群れで餌を啄んでいました。

車に乗り込んで、自然公園に向かいます。同じ敷地ではあるのですか途中にゲートがあって６時３０分からオープンします。少し早く着きすぎて１０分くらい待たされました。

【Deva自然公園HP】
https://www.deva.nc/

ドメーヌ ド デヴァ ゴルフ場

ゲートを潜るとずっと丘陵地隊を一本道が走っています。途中ワイルドターキーや、馬に乗って歩く方の姿も見れました。

ゲートを潜ってしはらくいった駐車場から柵の扉を開けてトレッキングルートに入ります。地図は昨日ジュリエッタさんから貰っておきました。

ドメーヌ ド デヴァ ゴルフ場

「バードウォッチングサイトは直ぐそこのはず」
「地図だとこっちね」

トレッキング用の間道に沿って歩いていきます。朝方の雨で草が濡れていて、トレッキングシューズは濡れてびしゃびしゃです。

また林の中にオナガカエデチョウ。この子かわいいのてすが、スズメより小さくて、いつも物陰に隠れていて撮るの大変です。

道端に咲いていたお花。途中だけポッと紫のお花が咲いているのが面白いです。

林の中の間道を歩きます。私たちは歩く時は機動力重視のトレランシューズを使っているのですが、トレランシューズは水をバンバン通します。防水とか防寒とかの能力は皆無。代わりに軽くて楽に歩けるのですが、雨に降られると足元ビチョビチョです。

「気持ち悪い～」
「朝の雨が草に残ってるからね」
「全部吸い込んでるのよ。じゃっぽじゃっぽいってる」

雨上がりにインドハッカが虫を捕まえていました。どうもセミみたいです。

えーと、もう少し先かな？パンフレットだと立派なバードウォッチング施設があるようなことが書いてあります。

この木道から池の方に行けるみたい。

歩いていると水辺につきました。何かが私たちに気がついて飛んでいったらしく、羽音がします。

睡蓮が池の水面一面を覆っています。

朝方で開き始めたばかりの睡蓮のお花。

紫のグラデーションが綺麗です。

木道の先が、鳥の観測所に繋がっています。

中は椅子もあって、双眼鏡も。鳥の観察ができるようになっています。

覗いて待っていると、鴨がやってきました。

多分オーストラリアメジロガモ。

待っている間の湖は静かでまるで鏡面のよう。ちょっと息をのむ絶景です。

真ん中の島に止まっている大きな鳥がいました。カワウみたい。

湖に出ている止まり木にツバメがやってきました。オーストラリアツバメ？

ちょっとデザインされすぎな木で、鳥さんが止まれば絵になる設計って感じもしますが…かわいく撮れました。

しばらく待ちましたが少しだけ期待していたカワセミやヒジリショウビンの類が出そうな感じでもないままタイムアップ。バードウォッチングサイトから出て戻ります。アカハラモズビタキが枝に来ていました。

枝が…なかなか綺麗に抜けません。

帰り際にトンボ見つけました。羽の黄色と黒の虎じまがかわいい子でした。

蝶々も綺麗に撮れました。先導するように飛んでくれるのが嬉しい子です。

逆光ですが、またアカハラモズビタキ。

カレドニアカラスも鳴いてました。道具を使って虫の幼虫を取ることで有名な鳥さんですが、当たり前ですが見た目はカラス。

蝶か蛾かわかりませんが綺麗な子でした。

帰り際に群れでいたオナガカエデチョウを見つけました。たくさんなっている実を食べるのに一生懸命で逃げません。

草のバリアのおかげでこの有様。無理！こんなの絶対抜けない！

８時頃にはシェラトンに戻ってきました。駐車場近くでプケコがお出迎え。今日はチェックアウトの日。たくさんいるプケコもこれで見収めかと思うと寂しいです。

駐車場からレセプションにいって朝食を済ませます。旦那のプレート。今日はクレープにしたみたい。

嫁のプレート。野菜と果物多めです。バイキングは少し内容変わっていましたが、好きなものを選ぶと取ってくるものが大差なくなります。

「今日飛行機乗るんでしょ？」
「予約１１時３０分だから、チェックアウトしてそのまま行けばちょうどいいね」
「飛行機の後はどうするの？」
「お昼からヌメアに移動するけど、寄りたいところある？」
「飛べない鳥のカグー見れてないからカグー見たいわね」
「ふんふん」
「あとはブルパリにニアアリとかタマヌオイルを使ったクリームとか作ってる工房があるらしいの。それとスーパー」
「初日に行けなかったシダ公園とイダマーク農園に寄りたいんだよね」
「カグー見れるかな？」
「飛行機が夜中の出発だから丸一日あるから時間はあるし、観れる可能性はあるよ」
「じゃあファリノに寄りながら、ブルパリ経由してヌメアでお買い物ね」

チェックアウトまで時間もあるので、最後にビーチを見てから準備することにしました。

コテージの屋根の先に黒白の小鳥さんが来ていました。なんていう子かわかりませんがパンダカラーでかわいい子です。

お尻ですが、ちょうどカッコよく撮れました。

ビーチに向かう途中に、メスの恐竜がいました。

「あ！子供がいる！」
「どれどれ？」

お母さん七面鳥は、尻尾で子供を隠すようにして守りながら歩いています。

かわいい～！この子があの恐竜になってしまうなんて…

今日はビーチも水も澄んでいて綺麗になってきています。

遠くの方に、水色のラグーンや島が見えました。昨日はあのあたりで泳いでいたのかしら？

スーツケースに荷物を詰めて、のんびりと景色を楽しんだ後１０時３０分にお部屋からダイヤル９をコールしました。
ところが、チェックアウトタイムで混んでいるのでしょう。まったくレセプションに繋がりません。
１０分近くたっても繋がるところまでいかないので、これで順番待ちとなると時間が読めないと、諦めてスーツケースをガラガラ引いてレセプションまでいくことにしました。
何回か歩いていたので、時間もルートもわかります。今から行けば１１時チェックアウトには間に合うはずです。

ガラガラガラガラ…

朝方の雨も嘘みたい。雲一つない青空のなか、スーツケースを引いて歩いていると、駐車場直前で旦那のスーツケースのタイヤが…

バキッ！！！

「？！！」
「タイヤ取れたよ！」
「あちゃあ」
「乱暴に扱うからだよ」
「一本折れてもひっくり返して引っ張れるし。幸い今日は車のトランクに積みっぱなしでいける」

なんていうことでしょう。スーツケースのタイヤが壊れました。

思わぬアクシデントはありましたが、時間通りにチェックアウトを済ましてポエ空港にたどり着きました。

今日は入口の柵の鍵が開いています。

「なんだっけ、ジュリエッタさんは３番目の建物って言ってたよね」
「じゃああそこかしら。人がいるわよ」

滑走路の向こうにドームが開いていて、一番奥の３番目のドームがエアパラダイスさんのドームです。手を振ってこっちこっちと呼んでくださいました。
パイロットの方と握手して簡単にご挨拶して、コースの確認と注意事項の説明を伺います。
今日は２０分コースでデュオフライトをお願いしています。８０%の方がお申し込みされるオプションで空中で野生生物を探してくれるシーサファリオプションを付けることにしました。
１２５００CPFに６０００CPFで２人分なので３７０００CPF。ざっくり４５０００円です。シェラトン宿泊とセットプランの割引も案内がありましたが、私たちは別々に申し込んだので少し割高です。

今年の冬は元々モルディブに行く予定にしていて、ホテルまでの水上飛行機の送迎を頼むとだいたい予算１０万円程になっていたので、比較してお手頃と考えて空から世界遺産のバリアリーフを見ることにしたのです。

また、ちょうどこのポエビーチのところで海の中の川「Faille Shark」という独特の地形があって、それも空から見るか、デヴァ自然公園の山上までトレックして見るかしないと綺麗に見ることができません。

ちなみに４５分コースにすると同じように空から見ないと綺麗に見えない「ヴォーのハート」というハート型のマングローブ林まで足を伸ばせます。

「オッケー、じゃあこっちにきてくれ。早速出発だ。どっちに乗る？」
「え？じゃあオレンジの方」

一緒に飛べるのかと思っていたのにデュオフライトって別の飛行機２機に乗るの？！と焦りましたが、嫁がオレンジの機体に乗り込みます。

エアー パラダイス ポエ アクティビティ・乗り物体験

旦那の方は白い機体です。

エアパラダイスさんのロゴ。
やっばい！水上飛行機で空飛ぶのは始めて！！ドキドキしてきました！

パイロットの方からシートベルトの締め方や、丁寧に乗り方のレクチャーも受けて、機体に乗り込みます。

いざ空へ！滑走路に入って、加速していきます。

ごーっという音と共に飛び上がった飛行機。ヘルメットを被って、時々無線でパイロットさんから説明が入ります。

ポエビーチの海岸線。

ポエビーチ ビーチ

うわーっ、何これ凄い！

一面水色のラグーン！パイロットさんから無線で「ジュグーン、スリージュグーン！」との連絡が入って、３頭入るようにパシャリ。よく見ると確かに３頭のジュゴンが写っています。探してみてください。

パイロットさんからの無線で「ジュグーン！」と連絡が。ファインダーを覗くと、まるでジュゴンが宙に浮いているみたい！
空から見ると海洋生物が丸見えです。

旦那の乗る白い機体と並んでラグーン上空をフライトします。おーい！

エアー パラダイス ポエ アクティビティ・乗り物体験

無線で「タートル！」と言われて撮った写真。どの辺に亀がいるのかほぼわかりませんが、左下の丸いのが亀です。

Faille Sharkが見えてきました！
上空を飛ぶ嫁の機体が近づいていきます。

ファイユというのはフランス語でシャークが英語でどちらも同じ断層とか渓谷みたいな意味らしいです。ですのでフランス語表記では、Faille Sharkでなくファイユドゥポエとほんとは呼ばれるみたいです。私たちは最初に知ったのがFaille Shark表記だったのでそう呼んでいたのですが、それは同じ意味の言葉なんだよとパイロットさんに教えてもらいました。

ラグーンの切れ目のように見えます。昔は川だったんだとか。

凄いすごい！

見れば見るほど不思議な地形です。昨日ここに潜りに来たかったなあ…

ラグーンの出口になっていて、大型のサメや亀かいるんだそうです。

ポエビーチから４km、古の川の長さが２km。ラグーンを蛇行する姿は独特の美しさ、まさに絶景です。

ラグーンのエッジは浅そうな部分もあります。機体の影が写り込んでいます。

こうやって空から見ると、海に入ってからの藻場の幅も場所によって結構違っていて、ホテルよりもっと北側まで車で移動して、海岸線をトレックして海に入るか、ポエビーチ周りまで来た方が綺麗なところまでの距離は短いのかも…とか思いましたが、時すでに遅し。
ホテルで自転車借りるなどしてディーバの海岸線を北に行くという手もありました。もう少し滞在できてたら色々試せるのですが。

パイロットさんから「いくよ～！着水するからね」とメッセージが入って、そのまま飛行機は水面に降下します！

ザババババっと波たてて水面を走った後、再び空に飛び立ちました。

なんか来て良かった！涙！

またドライバーさんから無線が入ります。「ハートの珊瑚礁だよ！」「わー！」

アメージング！インプレッシブ！うん。リアクションも種切れで、もはやオーとかワーとかしか。

４５分は退屈かと思いましたが、これなら全然ロングにしておいても良かったかも。２０分あっという間です。

すごーい！きれーい！
語彙力なくてすみません。でも、コノ美しさをどう言葉にすれば伝わりますか？

河口が茶色く濁っています。朝に雨が降りましたし初日のロッシュペルセがこんな感じでした。

ポエの街並みを過ぎて空港に戻ります。

ああ～終わっちゃう～！青い海岸線も見収め。

滑走路目掛けて降下していきます。

無事着陸！

飛行機を降りて、旦那と嫁とで相談してお礼に日本から持ってきたお土産お菓子をプレゼントすることに。

「えー、こんなの貰ったの初めてだよー！」
「お餅のお菓子なの。日本のトラディショナルなお菓子で滋賀県で２００年やってるお店のなの。食べ方は説明のペーパーを作っておいたから読んで食べてね」
「ありがとう～、楽しみだよ！」

喜んでもらえて良かったです。
私たちも本当に良い体験ができました。

エアパラダイスさんは、次のお客さんを乗せて、また空に飛んでいきます。繁盛していて何よりです。車から飛行機を見送って、ポエ空港をあとにします。

ラフォアから降りてきた道を再び上がって、ファリノに向かいます。だいたい５０分程、１３時には公園の入り口です。

「あれ…今日も閉まってる？」
「そういえば今日火曜日？定休日だ」
「えー」

たまたま公園の管理の車が来たので、開いてる？と聞いてみたんですが、ダメでした。今回はカレンダーが味方してくれません。

門のところまでは来たんですけど、残念です。

グラン・フジェール公園からの帰り際に木に何か止まっているのを見つけました。
小型のサギのようで、カオシロサギです。

そのあとイダーマーク農園にも立ち寄ったのですが、こちらは門のところに看板がかかっていました。

「留守なのでここの番号に電話して…だって」
「SIM売ってないし、どうやって電話しろと言うんだよ」
「仕方ないわね」

電線にツバメのような白黒の鳥さんがいたので、待っている間に撮れました。モリツバメかもしれません。

しばらく待ってみたのですが、ギンミミミツスイは来ましたが、人は誰も来きません。残念ながらコーヒーは諦めました。

結局立ち寄ったものの何も目的の場所に行くことができないままになってしまいましたが、ファリノから山を降ります。ブーライユに向かう時も降りてきた坂道。行きは雲がちょうど切れて、初めてニューカレドニアの海が見えた坂です。

今日は快晴。緑の丘の向こうにラグーンもよく見えます。ちょうど下りに差し掛かったところで目の前にわーっと広がるんです。この坂のこの景色、忘れません。

この辺りは牧場がずっと続いていて牛や馬が放牧されているのですが、驢馬は初めて見ました。

しばらく見ていたらたくさん集まってきました。驢馬ってかわいいですね。黒い子がお気に入りです。

お馬もたくさん。ヌメアに競馬場があるそうなので、そこで走る子なのかしら？

時間はまだ１３時過ぎ。飛行機が飛ぶのは日付の変わる２５時３０分、まだまだ時間はあります。

「やっぱりニューカレドニアに行ってヌメアに行かなかったってわけにもいかないしね」
「絶対どこに行ったんだって言われるよ」
「それとカグーなんだけど、ヌメアの動物園にいるらしいの」
「へえ、じゃあ動物園行ってみるか。最終手段だね」

車は丘を越えて１２０km程離れたヌメアに向かって移動します。