冬の富山でのんびりうとうと　４

2022/12/20 - 2022/12/23

三泊四日で富山に一人旅。
夏にも来たけど、あまりに良いところ過ぎて冬も見てみたくなりました。
あと、冬の富山はどのくらい日照時間が短くて寒いのかを確かめに。
18きっぷ使用です。

エリア 富山

• 旅行の満足度: 4.5

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: JR特急 JRローカル 私鉄
• 旅行の手配内容: 個別手配

ああ、帰りたくない。

窓の外を見て、驚く。
雪！
思わず窓を開ける。
写真手前に写っているのは、窓枠に積もった雪。
すごい結露。

通勤時間帯なのに人がまばら。
この程度の雪などものともせず、ライトレールが走ってゆく。

果たして電車は動いているのだろうか。
動いてなかったら合法的に旅行を延長できるな、と淡い期待を抱きつつ、荷物をまとめてチェックアウト。

相変わらず車道は除雪済みだが、歩道はこのありさま。
冬なのでスーツケースで来たが、うん、引きずりにくいことこの上ない。
しかし、これも北陸の素敵な思い出。
かなりボロいスーツケースなので、まあまあ適当についてこさせます。

でも車も少ないね。
ライトレールの乗り場にはいつもより多めの待ち客が。
ライトレール、便利、素敵。

富山駅に到着。

本日は飛騨まわりで神奈川に帰る予定。
なので高山本線が動いていれば、私としては問題なし。

アナウンスを聞くと、あいの風とやま鉄道は発車見込みが立っていない様子。
サンダーバードやしらさぎも運休で、サラリーマンが困っている。
JR高山本線は動いているが、遅れている、とあいの風の駅員さんが教えてくれる。

学生さんや会社員が改札付近で立ち往生しているが、特にいきり立つ客もおらず、実に穏やか。
駅員さんも一生懸命乗降客に丁寧に説明しており、本当に富山っていうのは人も良いのだな。
そして富山の学生さんをたくさん見たが、ガラの悪いのが本当に少ない。
地べたに座り込んだり、集団で騒いだり、化粧ばっちりだったり、って子が全然いない。
いや、まあいいんだけどよ、私も地味ではあったがあんまり褒められた素行じゃなかったし、でも、神奈川って民度低いのかもしれないってちょっと思ったよ。
もしくは校則が異常に厳しくて、保守的とか？
まあ、ここに住んで子育てしてみなきゃわかんないか。
一部だけ切り取って判断するのは良くないね。

まだ高山本線発進には時間があったし、遅れているとのことだったので、のんびり乗客や駅の外を眺めていると、どんどん吹雪がすごくなってきた。
雪の富山駅。
エモい。

富山駅 駅

嬉しくなって写真を撮る。

そういえば、富山の人の長靴・スノーブーツ率が高い。
スーツや制服に、当たり前のように長靴。
私は晴れ女のため、長靴は所有していないが、買っておけばよかったかな。
きっと品ぞろえが豊富だっただろう。

ちょっと外に出て、雪を感じてみる。
白い！白いよ！寒いよ！（嬉しい）

既に気持ち的には雪見酒と行きたいが、あいにく店はどこもやっていない。
まあ、まだ7時半時過ぎだしね。
駅中をぶらぶらし、次回訪問の際にここに来てみよう、などと飲食店を確認。

そろそろホームに行ってみよう、と上がっていくと、ホームには特急ひだが時刻通りに発着。
私はこの次の在来線に乗るので、珍しそうにのぞき込んでバイバイする。
あいの風が2時間遅れで高岡まで動くということで、駅員さんが駅構内や待合室を駆け巡り、乗り遅れないように注意喚起をしている。
2時間も待っていて乗客をみんな詰め込んだのに、平日朝の9時半の横浜駅より断然空いている。
驚愕する。

写真はその次に来た高岡行き。
すごい。
ガラガラだ。


ここでさらに驚愕の事実。
乗る予定だった8:03発のは、あいの風の運転再開を寿ぐ私をしり目に、定刻通りすでに出発しており、次の普通は11時台。
OMG
駅員さん、遅れてるって言ったじゃん？
こっちももっとアナウンスしてくれるはず、って思うじゃん？


・・・まあいいか。
しかし、11時台に乗ったら、本日中に帰宅は無理。
ということで、電卓と相談し、9:53の「特急ひだ」に乗り込むことに。
どうせひだ号に乗るならさっきのに乗ってればなあ、とか、ホテルをチェックアウトしたの7:30なのになあ、とか一瞬思ったけど、まあ、ただの一人旅ですし、こんなことでもなければひだ号なんぞ一生乗らなかったかもしれないので、コンビニでビールを購入し、楽しむことにした。

ひだ号、雪を頂き颯爽と現る。

他の乗客も心なしか少し興奮している。

こんな風に来てくれると、今までの（自分の）不手際なんぞどうでもよくなり、急なハプニングがあったにもかかわらず、息を切らしてデートに駆けつけてくれた彼ぴ、みたいな感じでかわいらしい。

そんなかわいらしい彼ぴに今までの人生で実際に遭遇したかは置いておく。

特急ひだ。
車内でも切符買えます。
私は時間があったので、券売機で買いましたが。
名古屋まで行くのですが、ケチなので岐阜駅まで購入。

貧乏人には痛い出費ですが、そんな気持ちは乗り込んで吹き飛ぶ。
ワイドビューの名に恥じぬ窓の大きさ。
二人掛けシートの快適さ。
雪の車窓を見るのに最適。

高山本線の在来線の、あのレトロな車両も素敵だけど、これはこれで良いのでは！
特に長旅ならなおさら。
在来線は、きっといつか見に行くおわら風の盆を見るときにでも乗りましょう。

うわあ真っ白！
そして何にもない！
テンションが上がりすぎて、同じような真っ白い車窓の写真ばかりに。

風の盆で有名な「越中八尾」（えっちゅうやつお）駅。
富山で人混みができる、年一回のイベントのうちの一つ。
ああ。
夏にも来るよ。
来るさ。
人混みは嫌いだが、なんとか工夫しよう。

越中八尾駅 駅

見飽きない車窓。
ごとんごとんと運ばれていく考え事。
おいしい朝酒。

昔は小田急ロマンスカーにも喫煙車両があったりしてさ。
喫煙者からしても臭かったなあ。
茨城とかに行くと、普通列車なのに堂々と車内でタバコが吸えたりさ。
なんて、昔のことを思い出す。
特急なのに、空気がきれい、ってことにいまだに新鮮さを感じる昭和生まれの私。

水墨画のような車窓。
美しい。
すごいなあ。
冬になって雪が降るだけで、こんな風な風景を見られるんだからなあ。
生きててよかったな。
毎日のマンネリに心が疲弊すると、この先何年生きても面白いことなんざ起きないだろう、なんて思ってしまいがちだが、違うのだ。
ふと出かけた先で、自分の想像力の範囲外のものに心を動かされる。
まだまだ予想外のことはたくさんあるのだ。

楽しかった年。
悲しかった年。
どれも想像外だった。
ほらね。
生きてみないとわからないのだ。
今の自分は、去年想像していた自分とは全然違う。
今年はがむしゃらにいろんなことをして、充実していた。
思いもよらなかった現状。
自分が強くなったことが嬉しい。

川も凍りそう。

特急ひだは川沿いを走る。
高山駅付近までは宮川、それ以降は飛騨川。

広くなったり、狭く岩だらけになったり、を繰り返す。

ここに住んでいる人の職業は何だろう。

高山駅。
思いのほか乗降客は多くない。

高山駅を出てしばらくすると、急に雪が消える。

飛騨川もバスクリン色。
太陽がさして、ぽかぽか陽気だ。
さっきの雪の富山が嘘みたい。

綺麗な川。
降りて散歩してみたいな。

これはどのあたりだったかな？
美濃太田を過ぎる前だったかな？

坂祝駅には駅のすぐ横に大きなセメント工場が。


4時間くらいかかって、岐阜駅に到着。
途中うとうとしつつ、お腹が減って起きたりして、のんびり。
しかしなぜ電車って、布団で寝るより眠れるんだろう。

岐阜駅には金の信長像があると聞いていたが、荷物を抱えて降りて見に行くほどではないかと思い、スルーするつもりでしたが。

降りたホームから見えるじゃないか。
なんだあの金ぴかは。
すごいな。

岐阜駅 駅

ばばーん。
自己主張強いなあ笑

このあとは名古屋から静岡を縦断しつつ帰路へ。
しかしお腹が空いており、帰宅予定時刻の22時までは持ちそうになかったため、浜松で途中下車することに。

お目当ては勿論、餃子とビールである。
電車の中で、駅近くで評判のいい餃子屋を探すこと3分。
あっという間に検討をつけ、伺ったのがこちら。

石松餃子　JR浜松駅店。

行列のできる店とのこと。
伺ったのが16時頃でしたが、それなりに混んでました。
普通の餃子と、肉餃子を5個ずつ、それと静岡麦酒。

石松餃子 JR浜松駅店 グルメ・レストラン

メニューはこちら。
シンプルで良い。

ドリンクも悩まなくて済む品ぞろえ。

水餃子も追加で。
お腹ペコペコだったのよ。

隣の席のサラリーマン3人組。
一人が上司で他二人が部下。
部下の一人が子供ができたばかりの様子。
きっとかわいい盛りだろうと、自分の娘の小さい頃を思い出していると、酔っぱらった子持ちの上司（男）が、育児なんて大変だ仕事の方がいい自分の子じゃなかったら殺したくなってただろうなんて言い出して、部下の方たち、無言。
ああ、この上司、人望ないんだろうなあ、と部下に同情。
早く帰れるといいね。

そんなこんなな人間模様。
浜松は気温3度しかなく、富山より風もあって寒い。
あとは寝て帰るだけだぜ。
娘に、お土産あるから起きて待っててねメッセージをし、楽しかった旅が終わる。
だいぶほぐれたな。
明日からは6連勤だが、適当にやり過ごそう。

頑張った年にご褒美旅。
富山最高。また行きます。

お読み頂きありがとうございました。