
2022/05/15 - 2022/05/28
3位(同エリア371件中)
ねんきん老人さん
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急に思い立って福井県からいったん滋賀県に入り、メタセコイア並木に回りました。 そのため、もともと大雑把だった行程がさらに狂うことに。
いっそ丸一日ずれた方がそのあとが楽なので、予定にはなかった越前大仏へ。
結果として、「大きさを張り合う虚しさ」や「権威を真似る滑稽さ」をこれでもかというほど見ることになり、心痛む時間を過ごすことになりました。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.0
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 自家用車
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
【 道の駅・シーサイド高浜 】
前夜、缶ビールを飲みながら地図を見ていて、琵琶湖北西岸のメタセコイア並木までは 片道 50 km ほどだということに気がつきました。
確たる予定に沿っての旅ではありませんから、帰りを1日遅らせれば簡単に行ける距離です。 考えるまでもありません。
そしてこの日、5 月 22 日、空はピーカン。 まずは、道の駅の裏、青戸の入り江に沿って散歩をします。 経年劣化で突っ張った足をほぐすためです。 -
【 メタセコイア並木? 】
旅先ではナビを使わないという無意味なこだわりを持つ私は、よく道に迷います。
この日も紙の地図だけを頼りに行ったり来たり、偶然こんな場所に出ました。 見事なメタセコイアが並んでいて、ここだ!と思い、何枚も写真を撮ります。
・・・でも、なんだか・・・。 考えてみると、有名な並木は道路の両側に巨木が並んでいた筈。 なんだ、違うじゃねえか。
後日、4トラ会員のRL-JPN さんがまったく同じ場所でまったく同じ角度の写真を撮られ、「並木発見!」と小躍りした直後に「あれ、なんで???」と考えたという旅行記を見つけ、失礼ながら笑ってしまいました。
RL-JPN さん、「ですよねぇ~!」 -
【 案内になってる? 】
さらにウロウロしていると、こんな案内が。
たしかメタセコイア並木はマキノ町ナントカという所にあった筈。
でも、これじゃあ分かりませんよ、マキノ町観光課さ~ん。 字が消えてますよ~! (正確には滋賀県高島市役所観光振興課でした)
-
【 高島市農業公園マキノピックランド 】
でもまあ、時間だけはたっぷりある年金生活者ですから、いくら迷っても最後には目的地に着きます。
マキノピックランドという所に着きました。 並木散策の基点です。 -
【 メタセコイア並木 】
駐車場からでも見えるメタセコイア並木です。
メタセコイアは生きた化石ともいわれる古い樹種で、樹高が最大で 50 m にも達するといいます。 高校時代、級友の重城君の家の庭に1本あり、広い庭を持つ金持ちは違うなと驚きました。 紫陽花一株でも邪魔になるような狭小の庭しかない我が家とは違うと、変な感心をしたことを覚えています。 -
【 直線道路 】
さあ、いよいよ並木の始まりです。
針葉樹特有の直幹と 2.4 km にわたる直線道路。 和辻哲郎さんを真似て言えば、このシンメトリックな景色を見ながら育った人と、海風にさらされて曲がりくねった松を見て育った人とでは、思考回路に違いが生じるのはごく自然なことだと思ってしまいます。 -
【 これでも成長半ば 】
ここに並ぶ木は、1981 年から植えられ始めたということですから、古いものでも 40 年しか経っていないのですね。
絶滅したと考えられていたメタセコイアが再発見されたのは前世紀だそうですから、寿命を見届けた人はいないのですが、たぶん2千年から3千年だろうということです。 むろんずっと成長し続けるわけではありませんが、相当な巨木になることは間違いないと思います。 -
【 陽光を浴びる樹冠 】
円錐形の木ですから、上にゆくにつれて木と木の間は開き、陽光がたっぷりと当たります。 それでいて重なり合った葉の裏側は陽を通さず、濃い影になっていますから、その対比は計算したように鮮やかで、首が痛くなるまで見とれてしまいました。 -
【 新芽 】
太い幹から新芽が。 桜などでもときどき見かけますが、これがやがて枝になり空を隠す日がくるのでしょうか。 -
【 若々しい枝 】
そんな新芽の近未来を思わせる若い枝です。
各枝が一斉に上を向いて伸びている様子が美しく、我が町の街路樹にも使ってほしいと思いましたが、これは広い土地だからこその美観で、電線だらけの狭い道には似合いませんね。 -
【 若木 】
かなり歩いてきました。 この辺りの木はまだ若いとみえ、枝も頭上を覆うまでにはなっていません。
そろそろ引き返しましょうか。 並木の尽きる所まで行ってみたいと思いますが、救急車で帰ることになってもいけないので、いったん駐車場まで戻って自分の車で行きましょう。 -
【 栗園 】
帰りは道路脇の植栽を見ながら、並木の外側を歩きました。
まずは栗の林が続きます。 マキノ町では昭和 40 年代から栗の生産に力を入れているそうで、この辺りには2万本の栗の木が植えられているとか。 -
【 さくらんぼ 】
意外なことに、さくらんぼも栽培されていました。
そのほかブドウやヤマモモなどもきちんと管理されているようで、産業として育てられていることが分かります。 -
【 気比の松原 】
予定外のメタセコイア並木でしたが、おおいに満足しました。 いつかは見たいと思っていましたが、この回り道をしなかったら、もう機会はなかったかも知れません。
このあとはちんちんたらたら寄り道をしながら三方五湖・気比の松原を楽しみ、敦賀湾沿いに越前岬まで行き、内陸に向きを変えて福井県の勝山市までやってきました。
( 写真は気比の松原です ) -
【 福井はやっぱり恐竜! 】
そして九頭竜川に架かる橋を渡っているとき、前方に恐竜の姿が。
おっと思ってハンドルを切ると、そこは「恐竜渓谷かつやま」という道の駅でした。
時間は午後5時。 まるで計ったような流れでこの日の宿が決まりました。
車を停め、恐竜のもとへ。 説明板があり、これがフクイラプトルという中生代白亜紀の恐竜であることが分かりました。 ここ勝山市で発見されたもので、全身骨格が揃っているという点でも注目の恐竜だそうです。
ちなみにラプトルとは「泥棒」という意味だそうで、ほかにもラプトルとついた恐竜が多いのですが、なにか訳があるのでしょうか? -
【 ピクトグラム 】
ここには、道の駅には珍しく、高速道路の SA のようなゴミ箱も設置されており、白一色の広いトイレも洒落ています。
う~ん、今日は宿を当てたぜよ。
私は道の駅を「星野リゾート」と呼んでいましたが、4トラ会員のちいちゃんさんから、「それは星の下リゾート」だとからかわれました。 やられた!
ちいちゃんさん、ここ「恐竜渓谷かつやま」は一級の星の下リゾートですよ。 -
【 発車オーライ! 】
翌朝、道を隔てたコンビニでパンとコーヒーを買ってきて朝食です。
メーター類もチェック。 血圧の薬もしっかり飲んで、万事オーケー。
写真の中央に写っている印籠にはもちろん薬が入っています。 -
【 福井県立恐竜博物館 】
さあ、出発。 フクイラプトルを見ながら朝食を食べたあとですから、まずは福井県立恐竜博物館に行ってみましょう。
道の駅からはわずか 5 km 、行く手に卵型のドームが見えてきました。 4トラの旅行記で見知っているその形に、早くもテンションが上がります。 -
【 フクイリュウ 】
博物館とその周りの森を「勝山恐竜の森」と呼んでいるようですが、そのアプローチにまず現れるのがフクイリュウ。
日本で発見された新種ということでフクイサウルス(福井のトカゲ・爬虫類)という学名を与えられ、大きな話題になったのが 30 年ほど前ですが、既にフクイリュウという呼び名が定着していたため、今でもそう呼ばれることが多いようです。 -
【 恐竜の森案内図 】
そのそばには、恐竜の森全体の案内図があります。 本の形で・・・洒落ていますね。 -
【 恐竜博物館駐車場 】
着きました、恐竜博物館です。
ですが、駐車場に注意書きが。 見学はすべて予約制であること。 入館は一日4回、それぞれ1時間半ずつの指定時間のみであること。(退館時間は自由)
それは知っていましたが、迂闊にも新型コロナウイルス対策の臨時措置だと思っていたので、このときは予約してありませんでした。
さらに読むと、予約はサイトからのみ可能で、窓口ではできないとのこと。 慌ててケータイでサイトを探し、検索してみるとこの日1回目の入場枠にまだ空きがあるということで、助かりました。
入口で予約済みの画面を見せると、係りの女性がにこやかに一言、「ハイ、70 歳以上ですね、無料です!」
予約に年齢の記入欄はありませんので、私の顔を見て判断したのでしょうが、その判断の速さに、こちらとしては複雑な気分も。 -
【 エスカレーターで地下1階へ 】
まずはエスカレーターで地下1階へ。 わくわく感がたまりません。
この建物、あの黒川紀章さんの設計だそうで、そう聞いただけでなんだか 730 円の入館料が安いような気がしてきます。 ( 私はタダですが ) -
【 ダイノストリート 】
エスカレーターを降りると、ダイノストリートというまっすぐな通りがあります。
両壁に魚竜などの実物化石がズラリと並び、気分は異次元の世界へと誘われてゆきます。
こういう導入部がある博物館や美術館というのは、否が応でも入館者の期待感を盛り上げてくれて、うまい演出だと思います。 -
【 カマラサウルス 】
ダイノストリートを抜けた所にあるのがこれ、カマラサウルスの全身化石のレプリカです。
アメリカのワイオミング州で発見された化石をこういう状態のまま日本に運んできて、4年がかりで骨を取り出し、組み立てたということ。 その組み立てたホンモノは館内に展示してあります。 -
【 ティラノサウルス 】
そしてここ福井県立恐竜博物館の象徴ともいえるのが、この動く恐竜です。
結構複雑な動きも見せ、その迫力に誰もがカメラを構え、たいてい動画モードで撮っています。
ただ残念なのは、大きさが実物の3分の2だということ。 あと3分の1、なんとかならなかったのでしょうか? な~んて、ただの観光客、それも無料で入った年金生活者の無責任な呟きですから、福井県の皆さん、ゴメンナサイ。 -
【 化石展示 】
館内には恐竜の骨格標本がズラリと並んでいます。 全部で 40 体を超えるそうで、そのほとんどは実物だというから驚きます。 残念ながら私の知識では骨格だけで種類を見分けることはできません。 ( 肉や皮が付いていても見分けられませんが ) -
【 オウラノサウルス 】
これは分かります。 背中に魚の背びれのような大きな突起があるのが特徴で、オウラノサウルスですね。
でも私が知っているのは名前だけ。 たぶん草食だろうと思いますが、それも当てずっぽうで、これでは孫の質問攻めには耐えられません。 -
【 エドモントサウルス 】
これはまったく分かりません。 この砂の上に倒れた独特の形からネットで調べたところ、エドモントサウルスだということが分かりましたが、それで終わり。 それ以上のことはご勘弁ください。 -
【 何が何だか・・・ 】
次から次へと、恐竜また恐竜。 一応各標本の前にそれぞれの名前が書いてあるのですが、恐竜の名前というのは全部カタカナですから覚えられません。
ありがたいのは、骨格だけの標本の下に生きた姿の模型が置かれていることです。 骨格だけだと同じように見えてしまう恐竜が実は様々な形をしていたのだということがよく分かります。 -
【 上から 】
恐竜というと、どうしても見上げることばかり考えてしまいますが、展示場の周りはスロープになっていて、上から見下ろすこともできます。
疲れてしまって全部は見られませんでしたが、博物館にはこのほかにもいろいろな部屋があり、さまざまな視点や体験から恐竜について学べるようになっています。 -
【 かつやまディノパーク 】
根気と体力があればもっと粘れたのですが、館内にいたのは3時間ほどで、もう一つの楽しみであったジュラシックパークの世界、「かつやまディノパーク」に移動します。
入園料は 600 円です。 -
【 ガオガオライドと恐竜ベンチ 】
なんだか遊園地っぽいなと思いながら入ると、さっそく目についたのがこれ、ガオガオライドです。 100 円入れると動くらしいのですが・・・。
園内にはまた、恐竜の形をしたベンチもあって、休憩もできます。 -
【 前座のお出まし 】
ディノパーク全体は森になっていて、遊歩道があります。
さっそく現れました。 名前は知りませんが、映画『ジュラシックパーク』の中でチョコチョコ走り回っていたヤツですね。 ここでは上半身をゆっくり動かすだけで、一歩たりとも歩きませんから、追いかけられる心配はありません。 -
【 ステゴザウルス 】
これはもう、誰もが知っているステゴザウルスですね。 背中に並んだ板のようなものが左右でずれているのが面白く、子供たちに人気があります。
森にはこのように沢山の恐竜が配されていて、どれも動くのですが、その動きは首を左右に振ったり手を上下させたりというだけで、怖くもなんともありません。
まあ、ターゲットは子供さんでしょうから、あまりリアルに迫ってくるのもどうかとは思いますが。 -
【 弱肉強食 】
オーッ! 肉食恐竜同士のバトルですね。
襲っているのはユタラプトルでしょうか? 肘と手首の間についたヒレのようなものからそう思ったのですが、写真を撮ってあとで図鑑で調べてみたところ、どうも首の後ろに生えているゴム管のようなものといい、足の太さといい、別の恐竜かもしれません。
まあ、今さら自分の不勉強を悔いても手遅れなんですが。 -
【 プテラノドン 】
これはプテラノドン。 幼稚園児でも知っている有名な翼竜ですが、ここではただ針金(?)で吊るされているだけで、飛ぶわけではありません。 -
【 テノントサウルス 】
テノントサウルスと書かれています。
ですが、帰ってから図鑑やネットでテノントサウルスの絵を見るとかなり違います。 解説を読んでも、この姿とは細部がいろいろ違います。 なんだっぺなぁ? -
【 パラ・・・? 】
この特徴的な形はよく見るのですが、名前が思い出せません。 たしか「パラ」ナントカといったように思うのですが。
図鑑で調べればすぐに分かるのでしょうが、あまりによく見る恐竜なので図鑑に頼るのがシャクです。 思い出すまでお待ちください。 -
【 ブルー 】
『ジュラシックパーク』で人間に懐いていた唯一の恐竜、ブルー。 なんという恐竜だったか忘れてしまいましたが、飼い主からはブルーと呼ばれていましたね。 -
【 トリケラトプス 】
やっと現れました、トリケラトプス。 もしかしたら私も最初に覚えた恐竜かもしれません。 小学生の孫もこれはすぐに見分けがつくようです。
-
【 ティラノサウルス 】
この地球上に恐竜がいた時代は1億6千万年間ぐらいだったそうですから、人類の歴史に比べたらずいぶん長いですね。 でも常に襲い襲われ、日常は大変だったようで、恐竜の寿命は平均30 年くらいだったといいますから、そう思うと「恐竜」という呼び名も、呼ばれる側からしたらちょっと不本意かもしれません。
な~んてとりとめのないことを考えながら歩いていると、私の足元に何かの気配が。 ヘビです!
大きさは定かではありませんが、ちょっと緑色がかったような、茶色のような・・・とにかく、ヘビです!
私は神が犯した唯一の過ちはこの世にヘビという生物を作り給うたことだと考えているくらいで、ヘビがいると分かった園内にそれ以上は留まれません。
我ながら後期高齢者とは思えぬダッシュで車に戻りました。 -
【 清大寺 】
動悸と呼吸が収まる間もなく着いたのがここ、大師山清大寺です。
いわゆる越前大仏の鎮座されるお寺というだけで、それ以上のことは何も知らずにやって来たのですが、案内図を見て伽藍の豪壮さにまず驚きました。 -
【 門前町 】
ですが・・・、門前町を歩いてみると、まだ3時前というのに軒並みシャッターが下りていて、まるでゴーストタウンのようです。 -
【 大門 】
角を曲がると、正面に大門が見えました。 そこまでの店はやはりどこも閉まっています。
左側の一番奥が拝観券の売り場で、そこだけは開いていました。
門前町に休日があるとも思えないので、どうしてどこも閉まっているのかと聞いてみたところ、「みんな、やめちゃったんですよ」という返事。
あとで分かったのですが、今営業している店は1軒だけだそうです。 -
【 大門 】
拝観料は 500 円。 これも最初は 3000 円だったものが 2500 円に下がり、さらに 1000 円となり、今では 500 円になったということですから、なんとも切ない話です。
ちなみに私が車を停めてから出発するまでに出会った人類は、この券売所の女性一人だけでした。 お坊さん? 見ませんでしたねぇ。 -
【 仁王様 】
大門には身の丈 7.8 m の金剛力士(仁王)像が睨みを効かせています。
この像、中国産だそうで、えっ、あのパクリ王国?と思ってしまいましたが、そういえばこの大門そのものも奈良の東大寺を模したというのが売りになっているそうです。
有名なものに似せて作ったというのがセールスポイント? それって、中国流じゃないですか? -
【 中門 】
大門の奥には中門があり、その向こうになにやら豪壮な建物が。 -
【 大仏殿 】
それが大仏殿。 これまた東大寺大仏殿を模して造られたということで、さらにリーフレットには「東大寺大仏殿を上回る」とその大きさが語られています。
「模す」とか「上回る」ということに価値があるとも思えませんが、まあ、集客や自己満足がケシカランということもないでしょうから、いっぺいっぺ。 -
【 十二支御守本尊 】
自分が未(ひつじ)年であることにとりわけ思い入れがあるわけでもないのですが、つい探してしまいます。 未年といえば大日如来様。 ほーっ、なかなか美男子ではないか・・・。 そう思いましたが、よく見ると各仏様の前についている「〇年生まれの御守本尊」という文字はビニールシートに手書きしたような案配で、そのシートも剥がれかけていたり傾いたりしています。 -
【 手水舎 】
これは仕方がない。 コロナ禍でどこの寺社も手水舎の使用を止めていますから、仕方がありません。
と思いつつも、水が抜かれているため龍の台座が本来の水面の位置で宙に浮いているのがなんとも侘しい感じです。 -
【 五重塔 】
大仏殿に向かって左には五重塔があります。 これまた「京都の東寺を抜いて日本一の高さ」と書かれており、やたらあちこちと張り合っているように感じてしまいます。 -
【 壊れた手摺り 】
さてそれではいよいよ大仏殿に。
でもちょっと・・・。 階段に高齢者の救いの神ともいうべき手摺りがありましたが、それが壊れて外れたままになっていました。
ゴーストタウン化した門前町といい、壊れた手摺りといい・・・。 -
【 越前大仏 】
大仏殿に入りました。 正面に大きな毘盧遮那如来像、いわゆる越前大仏が鎮座されています。
中国洛陽市の龍門石窟にある毘盧遮那仏を「模した」ものだそうで、奈良の大仏を「2m 上回って日本一」という説明もあります。
とにかくここでは有名なものを「模す」ことと、大きさ・高さで「日本一」だということが何にも優先しているのですね。
模倣よりも独自性、先例よりも「控え目に」という価値観はないのでしょうか? -
【 奉納仏 】
これはよくある奉納金の証としての仏像ですね。
この清大寺、そもそもはこの地の大金持ちが 1987 年におっ建てた観光施設だったようです。 ですから当初は宗教法人格ももたず、固定資産税を払っていたらしいのですが、思うように客が来ず、税の滞納が続いて差し押さえとなり、大仏と大仏殿以外の建物すべてが公売に出されたとのこと。
当然といえば当然ですが買い手はつかず、市はとうとう滞納された税をすべてチャラにするという荒療治をしたものの、これだけの規模ですから維持費もべらぼうで、今は市にとって頭痛の種でしかない大変な遺産のようです。 -
【 2階ギャラリーから 】
金堂内には2階ギャラリーがあり、内部全体を見渡せるようになっています。
3面の壁には座高約1mの仏像がびっしりと納められていますが、その数もまた膨大で、1281 体あるということです。
まあ、改めて大仏様の大きさを拝したところで清大寺を辞し、そろそろ寝場所を探すことにしましょう。 -
【 道の駅・一乗谷あさくら水の駅 】
県道 31 号線を福井方面に向かっていると、道路脇に水車小屋が見えました。 写真で見ていた一乗谷あさくら水の駅に違いありません。
なにはともあれ、車を停めます。 -
【 ビオトープ 】
道の駅全体を包み込むようにビオトープが広がり、小さな魚やカエル、名前の分からないトンボなどを見ることができました。 -
【 足羽川基幹分水工 】
足羽川の基幹分水工です。 な~んちゃって、「基幹分水工」という言葉は初めて知りました。
いろいろ難しいことが書いてありますが、つまるところ、この下流の農地に水を分けるための施設だそうです。
奈良時代からこの辺の農業用水をめぐる争いがあり、江戸時代から大規模な工事を繰り返していたようですね。
写真の奥がその分水施設で、足羽川から引いた導水路の右側が水の駅、左が駐車場です。
ビオトープと分水工をじっくり見て回ったら夕方の5時を過ぎてしまいましたので、ここで寝ることにしました。
県道に接した狭い駐車場と水路を渡らなければならない薄暗いトイレ。 やや難はありましたが、公園で寝ることに比べれば、ま、いっぺ。
なにより、クーラーボックスには冷えたビールがありますから、今夜もきっと、いい夢が見られることでしょう。
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