2022/10/17 - 2022/10/18
830位(同エリア1780件中)
napaさん
この旅行記スケジュールを元に
歩いてしか行けない温泉として有名な三斗小屋温泉、調べてみると旧街道が近くを通りかつては宿場町まであったこと、鉱山への資材を積んで牛が歩いた道があったことなどを知ってますます行きたくなりました。悪天候の予報に反してぎりぎり雨には当たらず、山、紅葉、温泉、歴史と盛りだくさんのひとり旅となりました。
10/17 茶臼岳、朝日岳、三本槍岳、大峠経由で三斗小屋温泉へ
10/18 峰の茶屋を経て下山、北温泉に立ち寄り湯
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7:54
例によって昨日は最終便で羽田前泊、レンタカーの営業開始時間に合わせて新幹線で移動して那須塩原駅まで来ました。
学生の頃、青春18きっぷで上野から青森まで行くときには必ずひとつ先の黒磯駅で乗り換えだったのを思い出しました。その頃のように鈍行列車でとも考えましたが、調べてみるとあまりにも時間がかかるのでびっくり。贅沢な時間の使い方をしていたものだと再認識しました。 -
9:20
駐車場に車を停めてロープウェイで那須岳主峰の茶臼岳へ。ガラス張りのロープウェイからは紅葉が間近に見えました。 -
9:30
満員のお客さんの半分は展望台止まり、残りは登山。荒涼としたがれ場を登っていきます。距離は短いけれど今回の山行でいちばんきつい区間でした。 -
頂上の鳥居が見えてきました。
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9:55
茶臼岳頂上。祠の周囲にはたくさんの登山者が休憩していました。ガイド付きツアーで登っている人も多いようです。茶臼岳 自然・景勝地
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くぼ地となった火口越しにこれから歩く山々を望む。
溶岩を噴き上げていた火口の上にいるというのは不思議な気がします。 -
正面右が朝日岳、中央が三本槍岳、その左奥、大峠まで歩きます。昼からは雨という天気予報に反してまだ雲もかかっていません。
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10:25
峰の茶屋跡に建つ避難小屋と朝日岳。風の通り道でしばしば爆風に見舞われるという峰の茶屋はそれ以前には牛小屋があったそうで驚きました。こんな場所では飼料もなく、休憩小屋だったのでしょうか。 -
峰の茶屋跡からは三斗小屋温泉へ直に向かう道が崖沿いに細く伸びています。谷底に小さく見える避難小屋は2019年の台風による暴風で数m移動したそうです。
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紅葉の中、朝日岳へ。
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恵比寿大黒と標識のある岩場。他とは岩石の色が違っています。
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鎖場を登り、
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崖沿いを歩きます。そんなに危険は感じませんでしたが、強風が吹いていたり、雨で濡れて滑りやすかったりすると慎重さが求められそうです。
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11:00
朝日岳頂上。小さな鳥居とミニ地蔵さま。朝日岳 自然・景勝地
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茶臼岳と縦横に走る登山道。
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徐々に雲が増えてきて、福島側から大峠を越えて雲海が流れて込んできています。雨が降り始める前に少しでも先を急ぎます。
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清水平から間近に見える三本槍岳。
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12:15
三本槍岳。那須岳最高峰ですが、名前に反し丘陵状のなだらかな山頂です。三本槍岳 自然・景勝地
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13:00
なだらかな尾根道を1時間弱、大峠まで来ました。 -
会津中街道が通っていた大峠は戊辰戦争でも激戦地だったそうで、お地蔵さまが祀られていました。
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大峠からは本当にここがお殿様も越えた街道だったのかと驚くような急峻な山道が続いています。
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何度も渡渉して、ロープを頼りに崖のような急坂も下ります。
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1957年以降無人の地となっている三斗小屋宿への旧街道は標識はあるものの笹薮に覆われていました。
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14:20
古びた建物が見えてきました。 -
三斗小屋温泉。大黒屋さん、煙草屋旅館さんの二軒が営業しています。
三斗小屋温泉 温泉
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宿泊するのは大黒屋さんですが、まずは煙草屋旅館さんへ。今だけ普段は受け入れていない日帰り入浴ができるのです。
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15時までの日帰り入浴に間に合わせるために、大峠から急いで下ってきました。名物の露天風呂に浸かっているうちに、何とか持っていたお天気もぽつらぽつらと小雨が降り始めました。
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14:45
大黒屋さんに投宿。帳場や浴場のある本館は戊辰戦争で焼け落ち、翌明治2年に再建したというものです。 -
今回宿泊するのは新館、こちらも趣があります。
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暖房もテレビもない簡素な客室。今夜は4-5組の宿泊でしたが、混み合うときは本館、別館含めて満室となるそうです。
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風情のある大浴場。煙草屋旅館さんの露天風呂は薄い黄褐色のにごり湯でしたが、こちらは透明なお湯に見えます。夕食を待つ3時間近くを何度も入浴したり、お酒を飲んだりのんびり過ごします。
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歴史を感じさせるつくりの本館。廊下に置かれた灯油ランプが独特のにおいを放っています。
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客室ものぞかせてもらいました。ちょっと薄暗い感じで、新館のほうが居住性はいいかも。どのみち自家発電は21時には消灯となり、寝るしかすることのない夜は変わらないかもしれませんが。
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明かりが灯ると風情が増します。最短でも徒歩2時間の山中という立地でありながら、旧街道、山岳信仰、那須岳登山と時代とともにかたちを変えて宿泊客が絶えなかったことが幸運でした。
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渡り廊下で繋がっている新館。本館との間に渡されているケーブルは寝具を干すためのものです。
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17:20
夕食は部屋へお膳を運んでくれます。豪華ではないですがとてもおいしい、とくにご飯は抜群でした。
夕食が済むとすることもなく、ガラス戸と障子だけの部屋は寒いので早々に布団に潜り込みました。 -
毎回の食事前には熱いお茶を持ってきてくれます。使い込まれた小机、純木造の建物、食事、すべてが旅籠はこんなものだったのだろうと想像させてくれます。
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6:30
朝食。やはりご飯がおいしい! -
夜中にはかなり雨脚が強く風もありましたが、穏やかな朝です。もう一月ほどして雪に覆われると冬季休業に入ります。
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7:00
最後にもう一度、紅葉を眺めながら入浴し、さっぱりしてから。 -
7:40
出発の準備をしていると母娘という女性二人組に声をかけられました。なんでも昨日通ってきた峰の茶屋からの道があまりにも細く険しかったので心細く、途中まで同行させてほしいとのこと。当初は一旦源泉地まで登ってから引き返すつもりでしたが、旅は道づれ、そのまま下山することにしました。 -
三斗小屋から牛小屋があったという峰の茶屋を越え、登山口の峠の茶屋あたりまで、那須岳で採掘した硫黄の精錬のための木材を牛が運んでいたという道。
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牛も歩いたという道は女性二人が心細く歩いた道。重い荷物を背負った牛が転落なんてことは無かったのでしょうか。
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峰の茶屋から三斗小屋温泉を振り返って。
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9:25
三斗小屋宿や硫黄鉱山が栄えた当時はどんな暮らしをしていたのでしょうか。そんなことを想像しながら下山しました。 -
9:50
駒止の滝。温泉の混じったスカイブルーの水色と紅葉がみごとです。まだ帰りの新幹線まで時間があるので足を伸ばしました。 -
10:00
北温泉。天狗が見守る湯舟。温泉そのものはあまり特徴がないかな。北温泉旅館 宿・ホテル
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温泉プールもありますが、さすがに寒そうで覗いてみるだけにしました。
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新型コロナウイルスが世界に拡散してから海外旅行はしばらくご無沙汰ですが、国内旅行もいいですね。歴史や文化に触れる旅というのは言葉の壁がない国内ならではだと思います。
今回の旅で歩いてしか行けない温泉が気に入りました。日本各地、探して旅に出ようと決めました。
おわり。教伝地蔵尊・千体地蔵尊 寺・神社・教会
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