あれも柿　これも柿　みんな柿

2022/11/08 - 2022/11/08

　1000もの品種があり弥生時代化の遺跡から出土したり正倉院書物にも記載があるというのが柿です。それゆえ「国果」とも呼ばれるそうです。
　天理教の新聞も読むという愚僧ならぬ雑僧の手元に天理時報社11月号があります。最終ページで大和路、特に天理を中心とした風物を紹介しています。11月号では「柿の木と日本人のこころ」として季語に「木守柿」というものがあり、木の先端に少し残しておく風習がある。この実を木守柿と云い、来年の豊穣と旅人のお腹を満たしたり鳥への心遣いと云うそうです。首の皮一枚･･･に似た心遣いでしょうか。

エリア 五條(奈良)

• 旅行の満足度: 5.0

　天理時報では、天理市萱生町に住む利根氏が栽培した品種「利根早生」にも記述が続き、天理（教）と柿のあれこれを綴っています。そこで、思い立って天理へ･･･と行くとありきたりです。毎年のように訪れている五條市へ柿購入に、愚妻をひきづり出して向かいました。

柿博物館　奈良県農業研究開発センター

　10月29日は柿の日とか、正岡子規も柿の日になるとは想定外でしょう。
　以前もご紹介したことのある独特な意匠の博物館です。隣が研究施設で、その真横に利根早生が栽培されています。館の職員さんにお聞きすると比較的収量が多くて、柿栽培の要と云います。

　館内に入ります、研究施設で栽培している全品種が生で展示されていて圧巻です。余量があれば販売もするそうですが、当日は売っていません。研究販売を知っている訪問者は今日は無いのか･･･と残念がっています。
　あれも柿　これも柿　みんな柿　と云う具合です

　表紙にも掲載した東大寺管主の揮毫「柿」です。

筆柿で書いたとは説明がありません。

　これも柿とか、どんな味がするのか。

　プチトマトのような柿、これは博物館入り口にありました。

天理市の利根さん地域貢献されているのですね。
　天理市内の利根早生顕彰碑

　天理市の利根さん作の「利根早生」です。これも博物館の入り口付近で栽培されています。

　利根早生に関する説明、顕彰碑脇にあるそうです。

　研究施設で栽培している全品種が生で展示されていて圧巻です。時に余量があれば販売もしているので運が良ければ、普段名も知らない柿の味が楽しめます。その場合は
「にたり」としましょう。

　博物館ではトイレの中にも柿がおられます。

　我々一行は西吉野産直組合へ向かう。柿博物館近くでも大きな販売所がありますが、会場が大きすぎて老人に優しくない。ここだと、選果場まで車で入れるので我々向けです。ただし混んでいるときは無理です。知人Ｇさん宛の送りと、帰路パソコンを修繕に出すＳＥサンに一箱ずつ。われわれは、選外から自分で選び「富有柿」と「たねなし柿」を山ほど買い込む。知人分は別として「山」で2100円とか。面構えはあまり美しくは無いが、食感や食味は生協の配給品とは別格です。

自宅庭で追熟中の柿、四角いのが「ひらたね柿」丸みがあるのが「富有柿」

　その後腹が減ると発狂しそうになる愚妻をなだめて五條市中心部に近い「たなか」で柿の葉すしセットを注文。品物が届いた瞬間に数ヶ月ぶりに知人から架電。目の前のうどんが伸びる･･･との恐怖で少々愛想の無い電話になってしまったことをその夜お詫びした。
　食後のデザートに買った柿最中を山麓バイパスで喰う　意外と好評でした

　柿最中

　お送りした柿、知人に分けた柿のその後ですが。現在パソコンを入れ替えてもらっているＳＥさんからは「嫁が奈良出身で柿は食い飽きるほど食ってるがこれは美味かった」とか散髪屋のＩさんからも「おいしかった」との報告が入っています。また、東京のＧさんからも「医者が青くなるからには、効き（喰い）過ぎると腸閉塞や下痢にも注意」とのコメントも寄せられました。もっともなご意見です。実際、昨年送りすぎた愚女からは今年は結構です、との連絡が。喰いすぎて下痢をしたそうです。でも、今朝送りつけてやった、愚女より孫に食べさせてくれと。

　比較的入手困難という御所柿も種類が多いようです。。

　「白皮」でも黒っぽく見える柿、実は黄色そうです。

　柿加工食品も展示されています。

　加工食品その2

　加工食品　その3　飲料が定番ですね。