仕事を辞めてスペインひとり旅＜まずはサンティアゴの巡礼200キロを歩く⑤＞

2022/08/31 - 2022/09/13

サンティアゴ巡礼記録No.5

今回は【ナヘラ】～【サント・ドミンゴ・デ・ラ・カルサーダ】～【ベロラド】間の巡礼路について記録しています。

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【概要】今回の旅行について（2022年8/30～9/25までのおよそ1か月旅）
　
仕事を辞め、念願かなって4年半ぶりにスペインへ渡航。
今回で5回目の訪問となります。

学生の頃、留学していたのでスペイン語は日常会話レベルです。

＜計画していた旅行プラン＞
①サンティアゴの巡礼に200キロだけ挑戦（パンプローナ～ブルゴス間）
②グラナダで友達と再会
③残りの日数で気になる街を観光

臆病で慎重な性格なので、こんな無計画なひとり旅なんて大丈夫かなと心配や心細さはありつつも、「スペインにいれるだけで幸せだー」という思いが勝って、結果とてもいい旅行になりました。

自分の記憶用に当時の心境や様子を長々と書いているところもありますが、ぜひスペイン旅行の参考になれば嬉しいです。

エリア サンティアゴ・デ・コンポステーラ(スペイン)

巡礼7日目　本日の行程【ナヘラ】～【サント・ドミンゴ・デ・ラ・カルサーダ】
（20,93km）

支度が早くできたので、7時に出発です。

町を出ると街灯がなくなり真っ暗だったので、
前を歩く人たちに遅れないように歩きました。

30分も経てば明るくなってきます。

毎日、日の出をみれるのは貴重な経験です。

この日は20ｋｍなので距離は短いですが（感覚鈍ってきてます）
昨日の32ｋｍが効いて少ししんどかったです。

やっぱり荷物があるのとないのでは全然違う！
腰ベルトが擦れて痛い～。

音楽を聴いて痛みを紛らわせます。

ちょっと休憩。
ミゲルにバナナをもらいました。

ログローニョに2日も滞在したので、見かける巡礼者たちは新メンバーになってます。

最初の頃出会った方たちは今頃どの辺を歩いているんだろうか。

奥の方まで続く長いカミーノ

歩く姿を撮ってもらいましたが、実際はその場で足踏みしているだけです。笑

12時半ごろ　サント・ドミンゴ・デ・カルサーダに到着。

本日の宿「Albergue Casa de la Cofradía del Santo」
13ユーロ

大聖堂の隣に位置し、10部屋185ベッドある大きな宿です。
人がたくさんいて、合宿所のような雰囲気があってワイワイと賑やか。

わたしはミゲルの予約のおかげでベッドが隣同士だったので、
シャワー後、一緒にランチへ行きました。

こちらのレストランへ
「カサ アンパーロ（Bar Restaurante Casa Amparo）」

テラス席で日替わりセットメニュー（15ユーロ）を注文しました。

1皿目は、野菜とキノコのリゾットを選択。

シンプルな野菜の味でおいしい。

2皿目は、ラ リオハ州名物というパプリカの肉詰めにしました。

キノコのクリームソースとの相性がgoodです。

デザートはチョコレートのビスコッチョ。

すべて家庭的な料理でおいしかったです。

2皿目を食べ終えたころ、
ミゲルの友達アウローラが通りかかり、テーブルに加わりました。

アウローラはミゲルと同じスペイン・アンダルシア地方出身の女の子で、
わたしと同じくブルゴスまで歩く予定だそう。

無印良品の黒いサンダルを「さすがメイドインジャパン」と褒めてくれました。
厚みがちょうどいいみたい。笑

宿に戻り、洋服の手洗い場があったので洗濯することにしました。

屋外でのお洗濯、気持ちいい～。

そばにニワトリ小屋が。

朝起こしてくれそう！

18時ごろ、ミゲルと共に大聖堂と教会の見学へ。

巡礼者料金で５ユーロです。

大聖堂には町の名前にもなっているサント（聖）ドミンゴという修道士が眠っているんですね。

ビデオばかりで写真はほとんど撮ってませんでしたが、
聖堂内はかなり広めで、祭壇や美術品などきれいで見ごたえ充分でした。

中でも目を引いたのが、高いところのお部屋にいた2羽の生きたニワトリ！

大聖堂の博物館で、ニワトリがいる理由をオリジナルアニメで知ることができたのですが、大昔の巡礼者の身に起きた不思議な伝説があるようなんですね・・

ミゲル曰く、我々の宿にいたニワトリたちは大聖堂用に飼育されているらしいです。そんな神聖なニワトリだったとは！

大聖堂の屋上から見えた景色。

高くそびえたつ教会の塔が見えました。

大聖堂を出て教会へ移動。
塔の上までのぼることができました。

町中を響かす鐘があり、ちょうど鳴ったので心臓が飛び出そうでした。



この町には必ず来たかったというミゲル。
小さい町なのに・・と最初はなぜだかわかりませんでしたが、

こうやって大聖堂や教会を見学してみると、
サンティアゴの巡礼のために周囲の町は古くからずっと巡礼者たちを迎え入れてくれていて、歴史の詰まったその場所の中に自分はいるんだな、ということに気づき、改めて自分が「巡礼者」であることを実感できました。

夕飯はスーパーでヨーグルトとお惣菜（エンパナーダ）を買って、
宿の庭で食べました。

ギターを持参していた人が弾き語りをしており、アウローラと熱唱してました。

ぞろぞろとイタリア、メキシコ、スペインと陽気な方たちが集まって、
ジョークの飛ばし合いや、恋バナをしていました。笑

わたしは相変わらずシャイな感じでしたがみんなに混ざって楽しい経験ができました。

巡礼8日目　本日の行程【サント ドミンゴ デ ラ カルサーダ】～【ボレラド】
（22,67km)

7時過ぎに出発。

今日は荷物配達サービスを使ったので手ぶらです。
WhatsAppを使ってメッセージで依頼できたので便利でした。

巡礼の道に十字架が！

ワンちゃんも巡礼していました。

メキシコからはるばるやって来たそうです。

やんちゃな女の子で、リード外した瞬間猛ダッシュしてました。

いつの間にか、カスティーリャ・レオン州に入っていました。

イカしたひまわりアートを発見。

途中、ビロリア・デ・リオハというとても小さな村を通過。

ここは前日滞在した町の修道士・聖ドミンゴが生まれた場所のようです。
家は残っていないですが跡地を見ることができました。

12時半ごろ　目的地のベロラドに到着。

なんと、プエンテラレイナで知り合ったフランス人マダムに出会いました！
ロスアルコス以来見かけておらず、すでに先を歩いていると思っていたので感動です。
ただ、ここの町には泊まらないということでハグをしてお別れしました。

本日の宿は「アルベルゲ クワトロ カントネス（Albergue Restaurante en Cuatro Cantones）」です。
12ユーロ

お部屋は男女共有20人部屋です。

朝預けたリュックは宿に届いていました。

庭にはプール付き！

リゾートホテル並みです。
・・これは巡礼を超えてます。笑

庭のとなりにはまたニワトリたちが！

ミゲルの家にもニワトリ小屋があるみたいです。

節約のため今日も服を手洗いしました。
日差しが強いので外に干したらすぐ乾いてくれます。

カッパやゴアテックスの防水シューズなどで雨対策してきましたが
まだ一日も降らないです。

むしろ必要だったのは水着だったんですね。笑

ランチは、ミゲルとムルシア出身のトマスさんと3人で
宿の3階にあるレストランに行きました。

1皿目はシーフードパエリアを。
日本人なのでお米はマストです。笑

2皿目は、メルルーサという白身魚のオーブン焼きを。

後ろのニョロニョロしているものは「gula」という魚のすり身で、
高級なうなぎの稚魚（angula）に似せて作られた食材らしいです。

どちらもニンニクが効いていて香ばしくおいしかったです。

デザートはチョコソースのスイーツをいただきました。

そしてこちらのお食事はトマスさんがご馳走してくださいました。
理由はよく分かりませんでしたが、大変感謝です。

トマスさんは、数年前に大手術をして、車いす生活だったそうですが、
リハビリを経て現在はこうして巡礼をすることができているとのこと。

そんなトマスさんは、「私は、人生を楽しむことや自分の気持ちに正直に生きることをいつも大切にしていて、やりたいことは何でもやりたい。だから誰かに何言われても気にならないんだ」と語っていました。

とても熱い気持ちになったのを覚えています。

ちょっと休んでから散歩へ。

教会がありました。
小さい町でもちゃんと立派な内装です。

首無しの聖人

宿へ戻った後は夜になるまで
しばらく庭でのんびりと過ごしました。

ミゲルやトマスさんはプールで泳いでいて気持ちよさそうでした。

ここ数日はミゲルのおかげでいろいろな巡礼者と知り合うことができ、
ひとりで過ごしていた時とは違った巡礼の楽しさや発見があることを実感しました。
その一方で、あと数日で終わってしまうということが寂しかったです。

夜食は前日に引き続きスーパーで買ったツナのエンパナーダを食べました。