2022/09/29 - 2022/09/29
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chiaki-kさん
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毛無峠は長野県と群馬県の県境にある県道112号大前須坂線の行き止まり地点にある峠。明治時代までは原生林が茂っていたが、1916年より開始された硫黄の採掘に際し、精錬の燃料として用いるために樹木を伐採したことと、精錬時に発生する亜硫酸ガスの影響で樹木が枯れてしまい、「毛無」の名のとおり地面がむき出しの荒涼とした峠となってしまった。
表紙の写真は峠に残された索道の遺構だが、馬の背のような峠を超える秋風が吹き抜けていた。なお、峠は眺望を求める乗用車やバイクで賑わっており、行き止まりの狭隘道路のため、紅葉の時季には大渋滞が発生するらしい。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 1万円未満
- 交通手段
- 自家用車
-
9/29
紅葉にはまだ早かったが、秋晴れに誘われて愛車でお出かけ。県道(以降Dと表記)94号東御嬬恋線で湯ノ丸を超えて嬬恋村田代へ。つまごいパノラマラインを10分ほど走ると群馬旅行記で有名な「愛妻の丘」に到着。 -
少し古めの愛妻を連れた観光客さんが数人丘の上に。
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お立ち台で愛を叫んでから、この鐘を撞くと愛が成就するとか。
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イチオシ
手前の湖は田代湖、向こうの山は浅間山です。
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パノラマで一枚
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愛妻家テルミ原則だそうです。ノーコメントとします。
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Aisaiレターボックスなるものがあった。これは普段なかなか伝えられない気持ちを手紙で伝えようと村が設置したもので、切手を貼らずに、手紙と切手を同封、もしくは切手相当の金額を入れると愛妻の丘スタンプを押してもらえ、手紙を相手に送ってくれるというシステムのようです。
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ちなみに吾妻郡&嬬恋村の名前の由来は、今から1900年前に書かれた日本書紀に日本武尊(ヤマトタケルノミコト)が道中で亡くした妻の弟橘姫(オトタチバナヒメ)の死を悲しみ「あずまはや」と、ここで叫んだことが由来とされている(諸説あり)。写真は駐車場にあったタケル・サークル。
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国道(以降Rと表記)144号を長野原方面に移動して、R292交差点を野反湖方面へ左折し、次ぎに向かったのは国鉄吾妻線太子(おおし)支線旧太子駅。
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駐車場の下に見えてきたのは、当時、鉱石を貨車に積み込んだホッパーの跡と旧太子駅(おおしえき)。太子駅は、かつて群馬県吾妻郡六合村(現在の中之条町)大字太子にあった日本国有鉄道(国鉄)吾妻線(太子支線)の駅。
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日本鋼管群馬鉄山の専用線として1945年の戦時中に開業した。1面2線の旅客用ホームのほか、側線と鉱石積み出し用のホッパーを持つ駅であった。京浜地区に向けて鉱石を発送していたが、鉱石輸送の廃止と吾妻線の大前方面への延伸により1970年に休止、翌年廃止された。
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2014年、中之条町は当駅を本格的に復元することを決定し、埋まっている遺構を掘り出し、ホッパー跡を修復することになった。2016年度にクラウドファンディングにて寄付を募集し、レールを敷設したり、ホーム復元を実施した。
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この新しい駅舎は2018年に中之条町が再建したもので、入場料は200円。実は有料だとは知らずに財布を車に置いてきてしまったので入館しなかった。
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フェンスの外側に説明看板があったので撮影する。この鉱山は戦争というより戦後の復興に大いに役に立ったようだ。
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復元された駅名標識。次は長野原駅で途中に駅は無い。
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それとなく無蓋貨車などが置かれている。あ、左上に私の指が・・・
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こちらは車掌車かな。
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保線用動力車もあるので何かイベント時には動かすのかな?
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歴史遺構として大切に保存されている。
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旧太子駅の上は広大な駐車場が設けられている。中之条町とすれば大きな観光地にしたいのだろうね。
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R292を、それこそ2分も走ると中之条町六合(くに)支所だが、すこし手前を左折して小雨林道に入る。
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六合から草津へ登る近道なのだが、簡易舗装はされているが、林道なので道路状況はそれなりに悪い。延長7,149mは解るが、4.5kmとは何?
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3kmほど登ってきた場所にあったヘアピンカーブ近くで下車する。
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1988年、チームキャロッセなどが主催するモントレー88ラリー競技を、ここで見学したことがある。当時路面は完全なダートで、砂利をまき散らしながら多くのラリー車が、このヘアピンを通過していった。
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当時のラリー界で第一人者だった綾部美津雄氏(総合6位)のマシンが豪快なドリフトを見せてターンしていったことを昨日のように覚えている。
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林道の途中で記念撮影。
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R292に戻り草津町の交差点角にあったセブンイレブンでオニギリなどを購入後、旧志賀草津ルートへ突入する。今は、「浅間・白根・志賀さわやか街道」と言うのだそうだが長ったらしいので旧名で行く。
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駐停車厳禁のカーブを抜けると、硫黄泉特有な腐った卵のような臭いが車内に入ってくる。
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天地の境を超えた場所にある駐車場で白根山外輪山の絶景を眺めながら車内で昼食。
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食べかけで申し訳ないが、セブンのチキンライス、なかなかいけます。
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ナナカマドの実は赤くなっていたが、山はまだ青い。
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2番目の駐車場まで車を進め、下界を撮影。
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さっきまで居た駐車場はこちら。
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さらに上まで進むと白根山が見えてきた。
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2018年1月23日、国道の左側にある本白根山の鏡池北火口が噴火。この噴火を受け、気象庁は草津白根山の噴火警戒レベルを上げた為一時R292は通行止めとなったが同年4月20日に規制範囲が縮小され本白根山はレベル3から2に引き下げ、白根山(湯釜付近)はレベル1という形となりR292は閉鎖を解除する。
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しかし、白根山山頂付近にある大きな観光用駐車場やレストラン、お土産屋などは今でも閉鎖・休業状態が続いている。なお、駐車場だがその日のガス濃度や風向きによってはOPENすることもあるそうだ。
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白根山山頂を過ぎた先にある分岐を左折、D466を一旦万座温泉に降りてから、万座プリンスホテル裏を右折して高山村方面へ車を向ける。10分ほど走ると万座峠。林道山田入線終点付近に車を一時停車する。
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十数年前に起きた山塊崩落により林道は、この先通行止め。
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志賀高原の盟主、笠ヶ岳が正面に見える。
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UPすると、こちらも山頂の下に崩落した箇所が見える。ここにも林道笠ヶ岳線(たしか?)があったが見事に消滅し、別の場所に新道を造った。
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手前の山の向こう側に崩落箇所が見える。車で行けそうなので行って見よう。
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これが崩落箇所。
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UPで見るとこんな感じ。ん、向こう側の山にも崩れた跡がある。
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崩落箇所の向こう側には横手山が見える。
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UPです。横手山は頂上までリフトが架かっており、美味しいパン屋さんがあることで有名。
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林道山田入線の残骸がはるか下に見えた。
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D446とD112の交差点までやってきた。車は左側からやってきて標識の先でUターンしたところ。これから小串・毛無峠へ向かう。
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標識のUP。
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D112を少し進んだ地点。この辺は良かったが・・
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徐々に道幅が狭くなり、路面も悪くなってきた。
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そして毛無峠に到着する。
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峠に着いて一番驚いたのは風景よりもダットサン・ブルーバードP312型が駐まっていたこと。60年前の車だが綺麗に乗っているし、よくぞこんな山坂を超えてきたものだ。なお、フロントグリルのFullとはフル・シンクロメッシュ(死語?)のこと。長野ナンバーだったが、長野県にも粋な人がいるのね。
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進入禁止となっている群馬側には、ジロー坂と呼ばれるダートのつづら折を下った先に小串鉱山(おぐしこうざん)があった。
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イチオシ
峠から眺めた鉱山があった方面。遠くには浅間山が見える。
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小串鉱山は、かつて群馬県と長野県の県境にある毛無峠の南東斜面にあった鉱山で、1916年より硫黄採掘を開始したが、1937年11月11日に大規模な地すべり災害が発生、加えて火薬庫の爆発により245名が死亡する大災害となった。この災害により小串鉱山は一時操業を停止したが、1938年3月に操業が再開され、1971年に閉山するまで硫黄を採掘し精錬した。
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最盛期には2,000人を超える人々が暮らしていた日本で2番目に大きな硫黄鉱山だった。
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当時の名残として、峠には硫黄などを搬送した索道が残されている。
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駐車スペースの向こう側に見える山は破風岳(はふうだけ)。標高は1999mなので毛無峠から30分ほどで登れる初心者向けの山。
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記念写真を一枚。
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峠の反対側は峡谷となっており、高山村や小布施町などが望める。
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こちら側にも索道があったので、この下あたりで硫黄を下ろしてトラックなどに積んだのではないだろうか。
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この後、再びR292へ戻り、国道最高地点を越えて中野まで降りようかと思ったが、時間が無くなったのでD112を高山村方面へ降りることにした。D112は車も少なく道幅もそこそこあり、久々に快適なワインディングランを楽しむことが出来たことを報告して、終わりとします。最後までご覧頂きありがとうございました。
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OMAKE1
2010年10月に撮影した志賀草津ルート1 -
OMAKE2
2010年10月に撮影した志賀草津ルート2 かつての愛車レガシィBL5が懐かしい -
OMAKE3
2010年10月に撮影した志賀草津ルート3 山頂の鏡池。2018年、この付近で噴火が起こった。 -
OMAKE4
2010年10月に撮影した志賀草津ルート4 白根山頂から見た駐車場と鏡池 -
OMAKE5
2010年10月に撮影した志賀草津ルート5 白根山湯釜 -
OMAKE6
2010年10月に撮影した志賀草津ルート6 山田峠付近 -
OMAKE7
2010年10月に撮影した志賀草津ルート7 日本国道最高地点 -
OMAKE LAST
後日撮影した写真だが、フォートラベルポイントで頂いた4トラオリジナルステッカーをリアサイドウィンドゥに貼ってみました。
おしまい
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