カドゥキョイのエキゾチックな一面

2020/01/02 - 2020/01/02

コスモポリタンな街イスタンブール。ここカドゥキョイには、古くからギリシャ人やユダヤ人が数多く住んでいました。また、近年ではアフガニスタンや中央アジアからの移民も増えています。
ちょっとエキゾチックなカドゥキョイの顔をご紹介します。

エリア イスタンブール(トルコ)

実は昔も今も異民族の多いカドゥキョイ。そこかしこにそれが見受けられます。
ここはアルメニア・カトリックのスルプ・レヴォン教会。アルメニア人は大半がアルメニア教徒ですが、このようにカトリックと合流したのもあったんですね。アルメニア・カトリックは日本には存在しないので、機会があったら見学してみると興味深いと思います。ミサなんて独得なんですよ。
ローマ・カトリック教徒は、ここでの聖体拝領も可能です。

スルプ レヴォン アルメニア カトリック教会 寺院・教会

カトリックとアルメニア教会がミックスしたお御堂。聖人の立体像があるあたりはカトリックだなあと思いました。アルメニア教会にはありませんからね。

スルプ レヴォン アルメニア カトリック教会 寺院・教会

スルプ・レヴォン教会を出てすぐ近くにあるのがここカドゥキョイ広場。カドゥキョイの待ち合わせ場所として利用者多し。この牡牛の像が目印です。一部、やたら触られて色が変わっているところがありましたが、何か謂れがあるのでしょうか。こういった発想って、万国共通みたいですね。

カドキョイ広場 広場・公園

数か国語に訳された説明書きがありました。
広すぎない広場なので、待ち合わせには確かにうってつけの場所だと思います。

カドキョイ広場 広場・公園

そろそろお腹もすいてきたので、このウズベク料理のレストランに入ることにしました。この近辺には、他にも数件、同様のレストランがありました。最近はイスタンブールに、こういった中央アジア料理店が増えてきましたね。ここカドゥキョイでは、中心街よりも安価で食べることが出来ます。

レジスタン ウズベク レストラン 地元の料理

メニューです。日本の中華料理屋で見るような料理があるのがうれしい！トルコ料理って、野菜が多いし、美味しくていいんだけど、トマトとオリーブオイルの味ばかり。やはりたまには醤油の味が恋しくなります。たとえそれが中国醤油であったとしても。

レジスタン ウズベク レストラン 地元の料理

料理を注文すると、このような大きな急須に入ったお茶と、カゴに入ったパンが運ばれてきました。お茶はたっぷり一リットルぐらい入っていました。いずれもサービスなので、追加料金は発生しません。ご安心を。

レジスタン ウズベク レストラン 地元の料理

パン。イスタンブールのロカンタで出されるものとは違います。平たいむっちりとしたパンを等分したもの。なかなか食べ応えありました。

レジスタン ウズベク レストラン 地元の料理

注文したのはラグマン！中央アジアでポピュラーな麺料理です。色んな種類がありますが、今回は焼うどん風を注文してみました。
この麺、コシがあってとても美味しいんです！トルコのロカンタで食べるパスタって、どれも麺がふにゃふにゃで不味いのですが、中央アジア料理店で食べる麺料理は全然違います。しかもボリュームあり。一皿が日本の二人前分ぐらいあります。
しかも、ニンニクたっぷりw
これは日本人の口に十分合うと思います。美味しかったです！また食べたいなあ。

レジスタン ウズベク レストラン 地元の料理

デザートにはナポレオンケーキ。これ、ロシアではポピュラーなお菓子なんですよね。こういった中央アジアレストランのほとんどで、この巨大ケーキがケースに入っているのを見かけます。（もちろんお客さんには、切り分けた状態でサーブされます）。正直、フランス菓子というのは意外な感じがしましたが、旧ソビエト連邦に属していた中央アジアでも愛されていたんでしょうね。
クリームには玉子は使われていないらしく、意外とあっさりしていました。これもまた美味しかったですよ。

レジスタン ウズベク レストラン 地元の料理

満腹して、次のエキゾチックなスポットを訪ねます。
ここはヘムダト・シナゴーグ。昔からある、ユダヤ教徒のための礼拝所です。

ヘムダト イスラエル シナゴーグ 寺院・教会

シナゴーグは普段閉鎖されているので、見学はかないませんでしたが、シナゴーグの脇にこのような通路がありました。

ヘムダト イスラエル シナゴーグ 寺院・教会

奥にはちゃんとスロープもあるのですね。でも、そもそも手前の階段にもスロープを設置してほしいところです。トルコでは、バリアフリーの考え方がまだまだという感じです。

ヘムダト イスラエル シナゴーグ 寺院・教会

ここ、要するに、近道をするための通路なのですが、なんでもユダヤ教徒の篤志家が、市民の利便性のためにわざわざ整備したそうな。
こういった社会貢献のためのユダヤ教徒によるインフラって、新市街ではガラタ塔近くにあるカモンドの階段がありますね。調べてみると、イスタンブールにはもっとあるかもしれませんね。

ヘムダト イスラエル シナゴーグ 寺院・教会

高い壁と有刺鉄線。奥にあるのがシナゴーグ。交わりたくてもそうはいかない、多民族国家のジレンマが垣間見えるような感じでした。

ヘムダト イスラエル シナゴーグ 寺院・教会

さらにこのエリアを散策します。以前は全くあか抜けなかったのですが、現在はオシャレなカフェなどが出来たりしていて、なかなか楽しい。外国人の女性が一人で歩いていても、日中なら全く問題ありません。

カドゥキョイ 旧市街・古い町並み

そのエリアにある教会がこのアイオス イェルギオス教会。ギリシャ正教会です。

アイオス イェオルギオス教会 寺院・教会

生憎とこの日は閉まっていました。トルコの教会って、大抵、日曜日の午前中にしか開いていないので、その時に来れば中を見学出来ると思います。
ここが教会の扉。十字架がまぎれもなく教会ということを物語っていますね。

アイオス イェオルギオス教会 寺院・教会

ここでも有刺鉄線が張られています。本来は寛容な街・イスタンブールですが、昨今では異教徒は過ごしにくいのでしょうか。
敷地の中に、鐘楼らしきものが見えます。

アイオス イェオルギオス教会 寺院・教会

イスタンブールのマイノリティの中でも、多数派を占めるのはギリシャ人。

アイオス イェオルギオス教会 寺院・教会

しかし、今ではその数も減る一方のようです。この教会に集う信者も、ささやかなものになりつつあると聞きました。残念なことです。

アイオス イェオルギオス教会 寺院・教会