2021/09/06 - 2021/09/06
1603位(同エリア2327件中)
ちふゆさん
2021年9月6日(月)昼の1時20分過ぎ、浜の宮天満宮から15分足らず歩いて姫路港の飾磨埠頭へ。浜の宮天満宮の項に書いたが野田川と船場川の間のここから先(南)は江戸時代始めには海だったところ。江戸時代の後半から入江の浚渫と護岸工事が行われ、江戸末期の1846年に現在の飾磨埠頭の北側に残る湛保(たんぽ)と称する船溜が築造された。以後、徐々に埋め立てが行われ、現在はここから2㎞ほど先まで埠頭が続いている(下の写真1)。
小豆島や家島行の連絡船の案内に従って左手に折れるとまずは右手に飾万津臨港公園が広がる。手のひらを開いたような形のモニュメントは1989年に姫路港開港30周年を記念して建てられたもの。「歓迎」をイメージしているそうだ。また、右手に建つ灯台は1937年(昭和12年)に現在の飾磨埠頭の半ば辺りに設置された播磨地方最古の近代的灯台を1992年に復元したもの。実際の灯台は1966年に廃止された。
公園の奥に並んで小豆島フェリーの発着所があるが、さらにその奥、野田川沿いには家島と男鹿島・坊勢島との定期船発着所がある(下の写真2)。この港からの定期船が最初に就航したのは1883年(明治16年)で大阪~飾磨、網干~室津の定期船だった。その5年後に家島航路の運航開始。
1889年(明治22年)に飾磨港と命名され、1935年(昭和10年)に第2種重要港湾に指定される。戦後になり1951年(昭和26年)に飾磨港と広畑港、網干港を包含し、姫路港として重要港湾に指定される。1959年に関税法に基づき開港。1967年には特定重要港湾(現・国際拠点港湾)に昇格指定された。
1988年には飾万津臨港公園の南に不定期航路便用の姫路港旅客船ターミナルがオープンした。水深10~12mのバースを備えており、大型外航クルーズ客船の接岸にも対応している。既にふじ丸やオイローパ(Europa)といった大型外航客船をはじめ、中小型外航客船のクリッパーオデッセイ(Clipper Odyssey)やスピリット・オブ・オセアヌス(Spirit of Oceanus)が年に複数回寄航している。ただし、このターミナルはその発着には使われず、展示会などのイベント用となっており、今後定期船ターミナルの機能を移管する計画があるようだ。
フェリーや定期船発着所の北側には1975年に完成したポートセンタービルがあり、1階は乗船券売り場と待合所となっており、2階に姫路みなとミュージアムがある。2013年に「海」・「みなと」・「銀の馬車道」をテーマとしてオープン。その後、このミュージアムを中心とした「みなとオアシス姫路」が近畿地方で4番目のみなとオアシスとして登録された。
海とみなとのエリアでは、船長気分が味わえる操船ゲームやレゴブロックで作られた北前船、実際に使われていた灯台のレンズなどが展示されている。銀の馬車道は、明治の初めに生野銀山と飾磨港の間、約49㎞を最新の舗装技術で結んだ日本初の高速産業道路。また、私が今回ここに来るきっかけとなったNHKのブラタモリの姫路ロケの情報も展示されている。
結構長く(約30分くらい)いて、1時50分過ぎに再び歩き始める。この飾磨埠頭にはこのポートセンタービルやフェリーや定期船発着所の他にも海上保安部などが入る姫路港湾合同庁舎や兵庫県姫路港管理事務所もある。合同庁舎の北側に海神社があるが、詳細は不明。もとは湛保の東南隅に祀られたものと云う事。
その湛保はポートセンタービルに北側にある東西120m、南北150mの船溜まり。幕末の1846年に四国の丸亀港を参考に半年で造られた人造港。それまでの飾磨津河口には200石超の船が出入りできなかったが、この船溜まりは満潮時の水深が3.6mあり、大型外洋船が出入りできるため大坂や江戸とも結ばれるようになり、当時は大変賑わったと伝えられる。
湛保築港に功労のあった大浜の肥料問屋・藤田祐右衛門維昌の顕彰碑が川(東)側の堤防に立っている。藤田はこの功績により大年寄格となり苗字も許された。
その堤防の入口(北側)にあるのが焼きあなごのはなおか。姫路名物の焼きあなごを50年前からここで製造・販売してるとのこと。看板がかっこいいわ(下の写真3)。良質で肉厚なアナゴを吟味し、醤油・みりん・砂糖だけでシンプルに味付けしたもの。2018年にはフジテレビの「国分太一のおさんぽジャパン」で国分さんが訪問して「驚きのウマサ」と称したそうだ。私も1404円の小パックを土産に買って帰る(下の写真4)。
そこから野田川沿いを北に進んで行くと大きな広場と姫路みなとドームがあるが、ここは国鉄播但線(飾磨港線)の飾磨港駅があったところ。1986年に廃止され、2000年に姫路市が姫路港開港40周年を記念して建てたもの。現在は株式会社宮本組が命名権を持ち、MIYACOCOみなとドームの愛称となっている。
鉄筋コンクリート造平屋建て、屋根・鉄骨幕構造で、約3300平方mの延床面積を有し、テニス・フットサルを中心としたスポーツ(施設が狭いため野球やソフトボールは不可)を始め、レクリエーションや展示会、各種イベントなど多目的に利用できる他、災害時には、海からの物資集積地としての役割も担い防災拠点としての機能を果たすようになっている。
みなとドームのすぐ北で野田川に架かっている橋は飾磨臨海大橋で1987年に開通したもの。姫路港飾磨地区と姫路港中島地区を結んでいる。右岸取付橋はループ橋になっており(下の写真5)、臨港道路姫路飾磨線から分岐してこのループ橋で高度を上げた後で、国道436号と工事当時はまだ廃止されていなかった飾磨港線を越えている(取付橋の完成は1985年)。
https://www.facebook.com/media/set/?set=a.8105681826168437&type=1&l=223fe1adec
さらに野田川沿いを遡るが、続く
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