1987/09/12 - 1987/09/12
8位(同エリア118件中)
とーりさん
コロナ禍もようやく落ち着きを見せ、トラベラーさんたちは続々と海外へと飛び立っておられて羨ましいですが、私は当面国内旅行に勤しむことになりそうです。ということで暫くは国内旅行記や過去の旅行を振り返ります。まず今回は私が海外旅行に目覚める前の国内旅行について旅行記を認めたいと思います。私の国内旅行は鉄道旅行から始まりました。つまりこれが表題にある「鉄」の時代です。当時の私は乗ることが目的といういわゆる「鉄ちゃん」に該当する存在でした。今でこそ鉄ちゃんは世間に認知され、女性アイドル(?)などもいらっしゃいますが、当時世はスーパーカーブーム、圧倒的少数派の鉄道ファンを名乗ることが恥ずかしく「隠れ鉄ちゃん」として細々と楽しんでいました。
ご存知のとおり鉄道趣味にはジャンルがあって、鉄道車両のメカニズムを追求する「車両鉄」、鉄道写真を撮るのが目的の「撮り鉄」、乗り潰し等乗ることが目的の「乗り鉄」などがあり、最近ではさらに多様なジャンルがあるようです。私は時刻表を見て列車の乗継を計画、それを実践し、うまくいけば悦に入るという鉄道旅行作家の大家、宮脇俊三さんに近く、今で言ういわゆる「乗り鉄」ですが、そこまでストイックではなく、観光地では乗車を休み観光を楽しむといスタイルでした。また、車両よりも駅に興味があり、下車駅で入場券を買い集めたり、駅を起点に観光など街歩きを楽しみ、温泉旅館に泊まるなど、今の自分の旅行形態の原型が造られたと思っています。
一方、「道」というのは「北海道旅行」です。海外旅行が流行り始めた頃、まだひとりで行く勇気がなかった時代に嵌ったのがこれでした。最初は鉄道で回ったのですが、大自然や美味しい食べ物、ユースホステルの楽しさなど鉄道以外の面白さに感化され、次第に鉄道は手段としての乗物となっていきました。
それでも北海道以外では暫く「鉄ちゃん」ぶりを発揮し、乗りながら観光するということが主だったのですが、海外旅行にシフトした現在では国内の鉄道趣味は自分の中では廃れ、最近ではほとんど鉄道には乗っていません。
そんな中、整理していたところ過去に旅行した内容の一部ですが記録や感想が残っていました。スマホどころかデジカメもない時代、撮影は選びながら行っていたので写真はそれほど残っていませんが、形になるものだけ掲載させていただきます。という訳で今までの旅行記とはちょっと違って「鉄分」濃い目になりますのでご了承ください。
1987(昭和62)年9月1日~9月17日の17日間、北海道ワイド周遊券(有効期間20日)を利用し、当時あった北海道の鉄道路線を完乗しました。当時の予定表のノートを基に、少ないながらの写真、それと購入した入場券や駅弁の包紙などで辿ろうかと思います。今の旅行記のように時刻は厳密に記録しておらず、ノートは予定表なので多少ずれていることはあるかと思いますが、概ね予定通り回っています。幸い、当時に近い1987年3月号の復刻版時刻表が発行されており、確認したところ、旅行時とそれほど時刻の変更は無さそうです。当時乗った北海道の路線は以下のとおりです。函館本線、函館本線支線(通称:藤城線、砂原線、上砂川線)、江差線、松前線、札沼線、歌志内線、深名線、室蘭本線、室蘭本線支線、千歳線、石勝線、石勝線支線、日高本線、根室本線、富良野線、池北線、留萌本線、宗谷本線、天北線、石北本線、名寄本線、名寄本線支線、釧網本線、標津線、標津線支線、札幌市営地下鉄東西線、南北線、札幌市電、函館市電。
なお、写真は私の撮影技術の稚拙さに加え保存状態が悪く、色褪せていたりカビ(雪の結晶のようなもの)が付いているものもあり、不快と思われる方いらっしゃると思いますがご容赦ください。
今回は12日目です。
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 高速・路線バス JRローカル
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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12日目、行程はこちら。帯広を出発し代替バスで廃止された旧広尾線を辿り広尾へ。そこからJRバスで襟裳岬を回り、日高本線の終点様似。様似から日高本線に乗った後、夜行急行大雪で網走へ向かいます。
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移動距離は長いですが、この日の肝は旧広尾線にある愛国駅跡と幸福駅跡、そして襟裳岬を回って日高本線に乗る部分です。
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帯広発6:00のバスでスタート、まずは旧愛国駅。こぢんまりとした綺麗な駅舎です。
(帯広6:40 ⇒ 7:02旧愛国駅 十勝バス) -
駅前には小振りな噴水池があります。
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駅名標も残っていました。「愛国から幸福行き」の切符は国鉄末期一大ブームとなって国鉄にかなりな収入をもたらしたとのことですが、そんな甲斐もなく広尾線は廃線となってしまいました。「国鉄」の表記が懐かしいです。
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こちらのスタンプは愛国駅・幸福駅どちらにあったものか忘れてしまいました。
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続いてバスで訪れたのが幸福駅。愛国駅と違い木造の質素な感じの駅舎です。その壁には所狭しと定期券や切符などが貼りつけられています。
(旧愛国駅7:22 ⇒ 7:36旧幸福駅 十勝バス) -
駅名標もこのとおり、しっかり残っていました。
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ホームの外観です。訪れた時は廃止されてまだ半年ちょっと。線路もそのままで向こうから列車が来るような気がします。
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駅の脇では土産物屋が入場券を売っていました。廃駅なので本物ではないですが、きっちり日付も刻印してくれました。
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ついでにこんなのもあったので記念に買いました。
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スタンプもあったので押させてもらいました。廃線になってもまだまだ訪れる人は多いようです。
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これはどこの駅跡かをわかりませんが「広尾線さよならスタンプ」があったので押させてもらいました。
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こちらもさよならスタンプです。
(旧幸福駅8:17 ⇒ 9:40広尾 十勝バス) -
広尾からはJRバスに乗換え襟裳岬を回り様似へ向かいます。この区間はワイド周遊券で乗れるのでありがたいです。次のバスまで2時間以上あり、様似まで乗り通してもよかったのですが、観光地襟裳岬に敬意を表しバスを下車します。
(広尾10:20 ⇒ 11:25えりも岬 ) -
確かに歌にあるように襟裳岬は何もないところでしたが、波が岩礁に打ち付ける力強い風景は心に残りました。
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もっと風雨が強い日に来たらあまりの迫力に恐怖を覚える風景です。
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この日は晴れていたので落ち着いて見られました。それにしてもはるばる来た感じがします。
(えりも岬13:45 ⇒ 14:48様似) -
襟裳岬から再びJRバスに揺られて岬の西側を走り、日高本線の終点様似駅に到着しました。駅は小振りながら綺麗な感じ。次の列車まで50分ほどの待ち合わせです。
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こちらは駅名標。
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ここにも「わたしの旅スタンプ」がありました。
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入場券は無かったので、隣の西様似までの乗車券を入手しました。
さて日高本線の旅スタートです。
(様似15:48 ⇒ 17:39静内) -
2時間弱で静内に到着。様似からの列車はここ静内が終着です。次の上り苫小牧行きは約50分後。時間があるので駅を降りてみました。まずは入場券を購入。
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静内はこの辺りでは一番大きな街で駅前は賑わっており、久しぶりの「街」でした。ここで列車を待つ間に日没となりました。
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賑わう駅舎内の売店で駅弁の「とりめし」が売っていました。値段はこの頃でも安いと思った300円でした。中身は素朴な感じの「とりめし」でしたが腹も減っていたので美味しくいただきました。
(静内18:37 ⇒ 20:21苫小牧) -
こちらが「とりめし」の掛け紙です。値段のシールを裏から透かすと「250円」となっていました。以前はさらに安かったようです。
この後真っ暗ですが日高本線を完乗し、特急で札幌に向かい、何度目かの夜行急行大雪で網走へ向かいました。
(苫小牧20:24 ⇒ 21:11札幌 特急北斗13号)
(札幌22:30 ⇒ 翌6:22網走 急行大雪)
新規乗車区間:
日高本線
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