海外旅行 Myとらべるトラブルランキング【５】 第１３位～１２位　怖いもの知らずだったのかも。

2022/05/15 - 2022/05/15

初めて海外を旅してから早20数年になります。私の海外旅行は「安心安全の完全パックツアー」から始まり、往復航空券とホテルチケットを代理店に依頼する「個人ツアー」を経て、今では航空券やホテルなど自分で手配して回る「個人自由旅行」へと形態を変えてきました。また、行先も最初はアジアを巡る旅がほとんどでしたが、次第にヨーロッパへとシフトしていき、ついでに北米やオセアニア、アフリカや中東にも足跡を残すことができました。
個人旅行ゆえ、自身で情報を集め計画を立て（それが一番楽しいですが）、それを実行に移し、計画を遂行するため拙い語学力に身振り手振りを交えて地元の方々と話すことで、いつしか旅行計画の遂行のみならず、会話というか意思疎通をすることができることに喜びを見出し、旅の楽しみも深まりました。
一方で自分の海外旅行形態が個人自由旅行へ変わり、行動範囲も広がったことからトラブルにも遭遇することが出てきました。といっても事故や怪我、事件や犯罪にはほとんど遭遇せず、遭っても未遂や軽微なもので何とか克服することができたのはとても幸運なことだと思っています。
そんな自分の海外旅行史でのトラブルランキングを付けてみました。楽しかった思い出とは裏腹なものですが、こちらの方が記憶に残っているというのは皮肉なものです。既に旅行記中でお話していることがほとんどですが、改めてご紹介したいと思います。
ということで今回は第13位と12位です。

エリア チュニス(チュニジア)

そして第13位　～初めて遭遇しました、やれやれ。（ニセ警官詐欺）～

2012年9月パリ・ロンドン・バルセロナ旅行から　
この旅行、実は初めてのヨーロッパ旅行で周到かつ念入りに予定を組んでいきました。

場所はフランス、花の都パリ。空港からのアクセスやロンドンへの玄関口、そして市内各所への利便性を考慮して北駅付近にホテルを取りました。

北駅前は御覧のとおり、かなりの人出でいつも賑わっています。色々な人種の方や特に用が無いのにいるような人も多く、治安はあまり芳しくない感じです。

ホテルはその北駅から歩いて10分程のところにあります。周囲は静かなところです。この日は旅行８日目でパリの街並みにもそれなりに慣れてきました。

朝食後、さあ出発とホテルを出てすぐのところで白人男性に呼び止められました。「北駅はどこ？」というので一応聞こうとすると、別の男が入って来て先ほどの男と言い争いを始めました。何となく怪しいと思ったので、ふたりが言い争っている間にその場を後にしました。考えてみれば、黄色人種でいかにも旅行者然の私に「駅はどこ？」と尋ねるのも変な話ですし、その後追いかけても来ませんでした。確信はありませんが、後から来た男（私服でしたが）が警官の振りをした偽警官詐欺ではなかったかと思っています。ストビューで見ましたが現場は大体この辺りだったと思います。

危険度★
焦り度★
不快感★★★
旅行記は以下から。よろしければ見ていただければと思います。
https://4travel.jp/travelogue/10864181

第１２位　～いきなりのアフリカ。今思えば無茶してました。～

2013年イタリア・チュニジア旅行から

ヨーロッパ旅行第３弾はイタリアとしましたが、イタリアだけでは何となく物足りないので地中海を渡って一番近いアフリカ、チュニジアに行ってみることにしました。
チュニジアはアフリカの中では比較的政情が安定している国とのことでしたが、考えてみれば訪れた2013年の2年前には所謂アラブの春の先駆けとなったジャスミン革命が起き、長きに渡って君臨していた前政権が崩壊したばかり。しかも私が訪れた2年後の2015年にはテロにより日本人観光客を含む20名以上が犠牲となった事件が起きています。一応下調べは念入りにしたつもりでしたが、振り返ってみるとまだまだ危機感が足りなかったと反省しています。

ローマからチュニスまではチュニスエアでひとっ飛びですが、午前中ローマ市内観光をしてから夕方の便で入国ということで、初アフリカは夜景から始まりました。未開の地でしかも夜間の到着と、勇気があったというか無知無謀だったというか、後者が正解でしょう。

最初の関門は空港から市内へのタクシーでした。ガイド本には空港のタクシー乗場にいる輩はぼったくりが多いので「出発フロアに移動し、到着客を下ろしたタクシーを捕まえるとよい」とあったので実践してみました。ですが出発フロアのドアは内側からは開かず、到着客を下ろすタクシーもいなかったので諦めて到着フロアに戻り、やむなくぼったくりが多いといわれるタクシー乗場から乗車しました。運ちゃんはアフリカ系の小柄で若い男でしたが、東洋人が珍しいのか頻りに話しかけてきます。ですが言葉はフランス語のようで全く理解できませんでした。そういえばここチュニジアは長らくフランス統治下だったのでそうかと思い辺ると同時に、この先フランス語が使えないとキツイなと思いました。．．．なんて書きましたが、フランス語どころか英語も中学生レベルなので状況はあまり変わらないかもですが。

今になって考えてみれば夜間の乗車で、こちらは言葉も話せない東洋人なので脅かされれば大金を払わねばならないばかりか、もっと危険な目に遭う可能性も充分有り得ると考えるところですが、当時はそんなことは思いもよらず、「ややボラれた感はあるが、夜間割増と思えば許容範囲」とメモり、何事もなく無事ホテルの前に到着したことよりも金額を気にするなど、危険に対する認識か希薄だったと言わざるを得ません。
ちなみにホテルはどのホテルも入口に用心棒を立たせて物々しい雰囲気です。

チュニジア滞在は明日夕方までと短いので、ホテルにチェックインしてから、夕食を兼ねて街へ繰り出しました。時刻は20時少し前です。イスラム国家のチュニジアでもライトアップ夜景を楽しめるんだと呑気に歩き、メディナの入口から中を覗いてみました。メディナ内部は真っ暗で入ってみるべきかと迷っていると、地元の若者が案内するから付いて来いと頻りに誘ってきます。何とか拒絶しましたが、付いて行ったら何をされるか、今考えると恐ろしいです。気持ちを切り替え夕食を摂るべくレストランを探します。ですが、どこのレストランも何故か一斉に閉店準備を始め、あれだけ賑わっていた街からどんどん人波が引いて行きます。それとは引き換えに、装甲車のような大型車が通りを行き来するようになってきました。よく見れば中央分離帯には有刺鉄線が張り巡らされていて物々しい雰囲気がいや増します。そういえば今日は大晦日、アラブの春の反動があるのか、新年という節目ということもあるのか、自分の置かれている状況がようやくわかり始めてきました。

何とか夕食はテイクアウトのピザを買うことができ、明日の観光に備え早めに就寝しました。が、夜中の2時頃、けたたましく非常ベルが鳴り、たたき起こされました。昨夜の大通りの物々しい様子もあったので、すわ何事かと飛び起きてフロントに行き係員に聞くと「何でもないよ」とのこと。何事もないのはいいのですが、何ともはやです。ちなみに4時頃再びベルが鳴りました。ホント勘弁して欲しいです。

そうこうしているうちに朝になりました。非常ベルのせいで寝不足ですが、チュニジア滞在は今日だけなので眠い目を擦って計画始動です。

明けていく空を見ながらてくてく歩き市街から少し離れたTGMというチュニスの郊外電車乗場へ来ました。

ここからTGMで郊外の観光地シディブサイドまで行き、観光後、帰路途中にあるカルタゴ遺跡も見てチュニス市内に戻って観光という予定です。

切符も無事購入でき、いい席を確保できました。ガラガラですが。

行き先表もあり、どこを走っているか確かめながら乗ることができました。

無事出発し列車はコトコトと20分程走り、目的地シディブサイドまであと少しのカルタージュ・プレジデンスという駅に停車しました。すると乗客が一斉に席を立ち下車します。私も、地元の方が「終点だから降りなよ。」という感じで教えてくれたので下車しました。一応事前にTGMは工事中かも、との情報は掴んでいた（どの区間かはわかりませんでした）のですんなり従えましたが、それが無ければ大慌てだったことでしょう。ちなみにここから先は代行バスがあったので、それに乗り目的地シディブサイドまで行くことができました。

シディブサイドから帰りはカルタゴまで徒歩でしたが、代行バス区間の途中駅のカルタージュ・アミカルは工事中で線路は砂利に埋もれていました。
危険度★★
焦り度★★★★
旅行記は以下から。よろしければ見ていただければと思います。
https://4travel.jp/travelogue/10917664 （夜間到着、タクシー、夜間出歩き）
https://4travel.jp/travelogue/10939245 （非常ベル、列車運休）