ゴールデンウィーク3年ぶりの北陸だ！～(3)富山県城端の曳山宵祭りを観て、富山市の銀八鮨へ。

2022/05/03 - 2022/05/05

コロナウィルス感染症が蔓延し始めた2020年以前、2015年から毎年富山に来ていました。今年、ようやく3年ぶりに訪れることができました。
北陸3県はとても広くて行きたいところは山ほどあるのですが、開山1300年の「白山平泉寺」と、開創７００年の「大本山總持寺祖院」には是非行きたい。20世紀の天才版画家『棟方志功』が戦後疎開し、6年間住んでいたという富山県南砺市福光の街にも行きたい。もちろん、越中の小京都と言われる南砺市城端の曳山祭りにも行きたい・・・。
ということで、2泊3日では全くの日数不足なんですが、小松空港を使用して、福井（白山平泉寺・永平寺）～石川（能登半島）～富山（富山・南砺市）を駆け抜けてきました。

2日目、混雑する金沢市内を外し能登半島を見た後、富山県の南砺市城端に向かいます。

エリア 小矢部・福光・城端(富山)

• 旅行の満足度: 4.5
• 観光: 5.0
• ホテル: 4.5
• グルメ: 5.0
• 交通: 4.5

• 同行者: カップル・夫婦（シニア）
• 一人あたり費用: 10万円 - 15万円
• 交通手段: レンタカー JALグループ 私鉄 徒歩
• 旅行の手配内容: ツアー（添乗員同行なし）
• 利用旅行会社: 楽天トラベル

能登半島から車を走らせて2時間近く、富山県南砺市の「城端伝統芸能会館じょうはな座」に到着です。
「じょうはな座」は、伝統芸能の継承と現代文化の創造を通して、まちの賑わいを育む多目的ホール。
この日、毎年５月４日は、「城端曳山祭」の宵祭です。コロナウィルス感染症の影響でこの2年間は中止でしたから、3年ぶりです。

じょうはな座 名所・史跡

これは3年前の写真。
祭りの御旅所となる「じょうはな座」では、獅子舞・浦安の舞・庵唄奉納披露が行われていましたが、今年は時間を短縮して開催されることが決定済みです。じょうはな座、曳山会館での庵唄合同披露などが中止になっています。
今年は、飾りもなく寂しい限りですが、開催されることにひとまず安堵です。

「城端曳山祭」は、 5/4の宵祭と5/5の本祭でワンセット。コロナ渦を除いて毎年来ています。
宵祭りの楽しみはなんと言っても「山宿巡り」です。祭りのパンフレットに山宿の主の名前、お宅、場所などが地図上に記載されていて、これを見ながら回ります。
スタンプラリー形式で行われている年もありましたが、今年はそういう企画もなく静かに山宿巡りします。

城端曳山祭 祭り・イベント

先ず最初にやって来たのは、新町の御宿（新町公民館）です。
これは「剣鉾」の土台。
明日は、この土台に黄金の大剣を据えて巡行の先頭を進みます。

新町の御宿（新町公民館）には御神体の黄金の大剣があります。
山宿はご覧のように畳を縦てに敷き、奥行きを出すのが一般的です。そしてお決まりは、両脇の屏風です。

こちらのお宿には、今年も綺麗なピンク色のフジが満開でした。
それでは六つの町の山宿を順番に見ていきましょう。

山宿近くには曳山（ひきやま）と庵屋台（いおりやたい）が陳列されています。
曳山にはご神像や脇人形は乗せられていません。
今晩は山宿で宿主と一緒に一晩過ごし、明日の朝乗せられます。
こちらは大工町の曳山と庵屋台です。

「桂湯」。
越中の小京都とよばれる南砺市城端。江戸時代には五箇山地方で生産される生糸や火薬の原料となる煙硝の集散地として栄え、善徳寺の門前町としても大変な繁栄をしました。こちらは当時の建物が現存する元風呂屋さん。大正末期から昭和初期の建物といわれています。いまでは雑貨屋兼駄菓子屋さんになっています。

桂湯 名所・史跡

「土蔵群蔵回廊」。
明治時代に建てられた豪商の土蔵群です。
明日の本祭りではこちらも曳山が通ります。

土蔵群蔵回廊 美術館・博物館

さぁやって来ました。
最初の山宿は・・・。

今年の４番山「大工町」です。
山宿主は大工町町内会、ご神像は関羽・周倉と掲示されています。
山宿は毎年持ち回りで、通りに面した部屋を山宿用に家屋を改築するお宅もあるそうです。パンフレットよると、こちらは「畑　時夫氏」のお宅だそうです。
飾りは町によって異なりますが、山宿にはご神像、脇人形、屏風、ホオノキ（朴の木）などが飾られます。
畳は新調し屏風なども山宿の主が用意することになっています。

朴ノ木。
和食の料理で朴葉焼きというのがありますが、その木です。立派の一言。
大きくて立派な白い花を付けた朴の木は、町内で採る場所を決めていて、決して他の町には教えないそうです。
また、花が開ききってしまわないように絶妙な蕾の段階の朴の木を探すのが一大イベントとの事です。

ご神像は関羽・周倉。
1796年（寛政8年）に荒木和助（通称：唐津屋）が製作したと伝わります。
明日の本祭りでは、曳山

次にやって来たのは、今年の２番山の西下町の山宿です。場所は西下町公民館。
宿主は「増山常雄氏」。
宿主が用意する屏風や、花などを見て回るのも楽しみの一つです。

ご神像は堯王です。神像は「堯王（ぎょうおう）」です。城端曳山の中で最も古い人形で、1716年（享保元年）に木屋仙人（木屋五郎右衛門）が彫造し、1766年（明和3年）に荒木和助・木屋儀右衛門・木屋九平の3人によって修復されました。
すっきりした畳も美しい。

こちらは一般のお宅。
祭り幕を掲げ街全体が厳かに明日の本祭りを待ちます。
「庵唄所望」と書かれた紙が貼られていますが、明日の本祭りでは、庵屋台がこちらの家の前に止まり町の若衆がそれぞれの町内に伝わる庵唄を披露します。

城端曳山祭 祭り・イベント

西下町の曳山は「諌鼓山（かんこやま）」と庵屋台です。

続いてやって来たのは、今年の1番山の出丸町の山宿です。
町内会が宿主で、場所も公民館です。
毎年、こおちらの山宿では西日が注ぎ込みます。
また、とりわけ立派な朴ノ木が目立ちます。

ご神像は布袋。
脇人形の「旗持唐童子」と「笛吹唐童子」を従えています。

出丸町山宿の前の通りには、例年通り曳山「唐子山（からこやま）」と庵屋台が展示されていました。

次にやって来たのは東下町・曳山「東耀山（とうようやま）」と庵屋台。

やって来たのは東下町の山宿です。

今年の６番山で、宿主は「松平和人氏」で、場所は東町庵です。

ご神像は大黒天、脇人形はからくりの「ラッパを吹く人形」と「逆立ちかるわざ人形」です。
こちらの立派な花は、朴ノ木ではなくオオヤマレンゲだそうです。

東上町（ひがしかみまち）の曳山「鶴舞山（つるまいやま）」と庵屋台が並んでありました。

東上町の山宿です。
宿主は東上町内会、お宅は「岸英治氏」方です。

ご神像は寿老人、脇人形のからくり人形・綾織人形です。

寿老人は、中国宋代の仙人です。長頭の老人で杖をたずさえ、杖の頭には巻物をつけ、うちわを持ち、鹿をつれていたといいます。七福神の一人（福録寿）で長寿を授けるとされています。
福録寿は鶴を従えているため、右側の屏風にも鶴が描かれています。宿主が意図して設えたのでしょう。

最後は、今年の５番山の西上町の山宿です。
宿主は西上町内会。宿のお宅は恵比寿会館です。

ご神像は恵比寿。
朴ノ木、実は甘い良い香りがしますよ。

恵比寿だけあって、手には釣り座持ち、お供えには立派な大鯛が２尾。
タケノコとダイコンも立派です。

左右の屏風は鶏が意匠になっています。

宿主が伝手を頼ったり、親類などから借りたり。
また、家に代々伝わる家宝のものの場合があるそうです。

西上町の曳山「竹田山（たけだやま）と庵屋台。

これで６町全ての山宿巡りを終えました。
いつ来ても、「いいなぁ、ふるさとにこんな祭りがあって・・・」と思います。

城端曳山祭の曳山巡行で最も狭い大工町の路地。
非常に狭く、曳山が通過するときは曳山の屋根の軒部分を折り上げて通ります。
明日が楽しみです。

それでは、今日の宿泊地である富山市に向かいます。

途中、車中から砺波平野の広大な水田に日が沈む絶景の写真を撮りました。

今回の富山泊は、「ダイワロイネットホテル富山駅前」。
いつもは「富山地鉄ホテル」ですが、GWのためか価格設定がお高めで断念しました。

ダイワロイネットホテル富山駅前 宿・ホテル

富山駅前にあって便利です。

富山地方鉄道 (市内電車) 乗り物

さっそく富山地鉄の市内電車で、毎回のお楽しみ「銀八鮨」に向かいます。

さぁ、飲んで食べよう！

銀八鮨 グルメ・レストラン

マダコとマトウダイの昆布締め。
マダコ。最近、こんな美味い蛸は食ったことがない。
昆布締めは富山でよく出される調理法。ねっとりと昆布の旨みを魚に吸わせて圧倒的な美味さになります。

とやま海老（ボタンエビ）と銀ダラの味噌漬け。

この大きさ！
「トヤマエビ」は、一般には「ボタンエビ」として市場に流通しています。正式に「ボタンエビ」の和名が付けられているエビがいるのですが、漁獲量が減り、近縁種で食味が似ている「トヤマエビ」が代用されるようになり、いつしか本種が「ボタンエビ」として定着してしまっているようです。
ちなみに、この「トヤマエビ」は北海道で多く獲れるのですが、名前の「トヤマ」の由来は、富山湾で最初に研究用に採捕されたからだそうです。
（旬の食材百科より）

銀ダラも絶品です。

握り。
上はコハダ、右は鯵、左は〆鯖です。
全部美味いが、敢えて挙げれば特に鯵が絶品です。

シロイカのゲソ焼とフルーツトマト。
家内がいつも無理を言って、お寿司屋さんなのにマヨネーズを要求します（笑）。
大将もよく覚えてくれています。

マグロのハランボを醤油で味付けしてあぶってくれました。
珍しい。

上はヒラメの縁側。
右は鯵をお酢で締めたもの、左はバイガイ。
こんな縁側喰ったことが無い。

甘エビ。

カブの酢漬け、スナップエンドウ、玉子焼き。
などなど、今日も沢山いただきました。

ほろ酔いですが、酔い覚ましに市内電車でゆっくり戻って来ました。

ホテルです。
いよいよ明日は城端の曳山祭りの本祭りです。

ダイワロイネットホテル富山駅前 宿・ホテル