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フランク・ロイド・ライト設計,旧山邑家住宅をやっと見ることが出来ました。芦屋の山裾の海を見下す高台にあるすばらしい住宅です。ライト流に,曲線を使わず,直線と直方体を基調とする建物です。旧帝国ホテルとおなじ思想の下で建てられた,個人住宅です。

フランク・ロイド・ライト設計,旧山邑家住宅を見る。曲線がない。直方体要素がライト的。

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2022/04/20 - 2022/04/20

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nomonomo

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フランク・ロイド・ライト設計,旧山邑家住宅をやっと見ることが出来ました。芦屋の山裾の海を見下す高台にあるすばらしい住宅です。ライト流に,曲線を使わず,直線と直方体を基調とする建物です。旧帝国ホテルとおなじ思想の下で建てられた,個人住宅です。

旅行の満足度
4.5
観光
4.5
旅行の手配内容
個別手配

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  • 開館日が当方の予定とあわないことが多く,こんかい,やっと来ることが出来ました。

    開館日が当方の予定とあわないことが多く,こんかい,やっと来ることが出来ました。

  • 10時の開館前に着きました。

    10時の開館前に着きました。

    ヨドコウ迎賓館(旧山邑家住宅) 名所・史跡

    建築好きには必見の住宅。ライトの哲学に触れられる。 by nomonomoさん
  • アプローチ。

    アプローチ。

  • きれいな生垣。

    きれいな生垣。

  • 開館しました。

    開館しました。

  • おじゃまします。

    おじゃまします。

  • 玄関。

    玄関。

  • 背後からぐるっとまわって,玄関に行くのです。

    背後からぐるっとまわって,玄関に行くのです。

  • おもしろいアプローチ方法ですね。

    おもしろいアプローチ方法ですね。

  • 個人住宅の入口としては,このレイアウトは,異例です。

    個人住宅の入口としては,このレイアウトは,異例です。

  • まるで博物館の入口として,当初から設計していた様。

    まるで博物館の入口として,当初から設計していた様。

  • ヨドコウ迎賓館の見所<br /><br />■建物の立地<br />兵庫県芦屋市の緑豊かな小高い丘の上に立ち、阪急電鉄芦屋川駅の <br />プラットホームからも、その端正な姿を遠望することができます。 <br />敷地(約4,700 m2)は南北に細長く、緩やかな南斜面ですが、西側は <br />かなり急な崖になっています。<br /><br />■ライト坂<br />ヨドコウ迎賓館の道路は、現在「ライト坂」と呼ぱれています。 <br />この愛称は、当館の設計者ライトに敬意を表したもので、芦屋市の <br />公募によって決まりました。また、かつて.よ道路に面して立派な門 <br />がありましたが、道路の拡幅に際して取り除かれました。<br /><br />■アプローチ(導入路)<br />道路から敷地内の南端にある玄関までは,建物に沿った長いアプロ<br />ーチが続きます。右手に見える建物の外観を鑑賞しながら玄関前の<br />車寄せに到着すると,眼下に雄大な景色が広がります。劇的な効果を <br />十分に計算した、ライト独持の演出と言えます。<br /><br />■土地と建物の一体化	<br />この建物は、全体としては4階建てです。しかし,敷地の傾斜に沿って<br />各階が階段状にずれて重なっているため,どの断面をとっても1階<br />または2回建ての様相になっています。自然の地形を活かした設計は,<br />土地と建物の一体化を理想としたライトの建築思想を物語っています。<br /><br />■日本建築からの影響<br />和室の広縁のように外部の自然を巧みにとり込んだり,茶室のにじり<br />口のように狭い空間を抜けた先に開ける空間の広がりを強調した演出<br />など,この建物には日本の伝統的建築を連想させる手法が随所に見ら<br />れると指摘せれています。ただし,ライト地震は日本建築からの影響<br />を全面的に否定していたそうです。<br /><br />■代表的な装飾<br />「大谷石(おおやいし)」<br />内外装に多用きれている石材は大谷石と呼ばれ、栃木県宇都宮市 <br />大谷町一帯で採掘されています。同じライト作品として名高い旧帝国 <br />ホテルにも使用きれ、日本におけるライト建築を特徴づけています。 <br />やわらかくて加工がしやすく、ライト独自の幾何学的な装飾模様を <br />彫り込むのに適していたようです,<br /><br />「飾り銅板」<br />ドアー窓鴨居の上の欄間(らんま)などに使用きれている飾り鋼 <br />板は、植物の葉がモチーフとなっています。形だけでなく色も自然 <br />のグリーンに近づけるため、鋼に緑青(ろくしょう)と呼ばれるサビ <br />を発生させています。また、採光の必要な場所では透かしを入れ、 <br />葉の隙間から射し込む木漏れ日のような効果を演出しています。<br /><br />■湿気対策 <br />ライトは日本の夏の湿気をかなり意議していたようです。各室の天井<br />際には通風孔を連設し、意匠的に処理してユニークを雰囲気を醸し出 <br />しています。しかし、雨水の浸入で建物が大きなダメージを受けたため.<br />現在はガラスがはめ込まれたり、開けることができをくなっています。 <br /> <br />■作り付けの家具<br />館内には至る所に作り付けの家具があり.マホガニーという外国産 <br />の木材が多用されています。ライトがマホガニーを選んだ最大の理 <br />由は、木目が目立たをいこと。はっきりとした木目の杉・松・ヒノキと <br />いった日本の木材は、独自の装飾効果を損なうものに映ったようです。

    ヨドコウ迎賓館の見所

    ■建物の立地
    兵庫県芦屋市の緑豊かな小高い丘の上に立ち、阪急電鉄芦屋川駅の
    プラットホームからも、その端正な姿を遠望することができます。
    敷地(約4,700 m2)は南北に細長く、緩やかな南斜面ですが、西側は
    かなり急な崖になっています。

    ■ライト坂
    ヨドコウ迎賓館の道路は、現在「ライト坂」と呼ぱれています。
    この愛称は、当館の設計者ライトに敬意を表したもので、芦屋市の
    公募によって決まりました。また、かつて.よ道路に面して立派な門
    がありましたが、道路の拡幅に際して取り除かれました。

    ■アプローチ(導入路)
    道路から敷地内の南端にある玄関までは,建物に沿った長いアプロ
    ーチが続きます。右手に見える建物の外観を鑑賞しながら玄関前の
    車寄せに到着すると,眼下に雄大な景色が広がります。劇的な効果を
    十分に計算した、ライト独持の演出と言えます。

    ■土地と建物の一体化
    この建物は、全体としては4階建てです。しかし,敷地の傾斜に沿って
    各階が階段状にずれて重なっているため,どの断面をとっても1階
    または2回建ての様相になっています。自然の地形を活かした設計は,
    土地と建物の一体化を理想としたライトの建築思想を物語っています。

    ■日本建築からの影響
    和室の広縁のように外部の自然を巧みにとり込んだり,茶室のにじり
    口のように狭い空間を抜けた先に開ける空間の広がりを強調した演出
    など,この建物には日本の伝統的建築を連想させる手法が随所に見ら
    れると指摘せれています。ただし,ライト地震は日本建築からの影響
    を全面的に否定していたそうです。

    ■代表的な装飾
    「大谷石(おおやいし)」
    内外装に多用きれている石材は大谷石と呼ばれ、栃木県宇都宮市
    大谷町一帯で採掘されています。同じライト作品として名高い旧帝国
    ホテルにも使用きれ、日本におけるライト建築を特徴づけています。
    やわらかくて加工がしやすく、ライト独自の幾何学的な装飾模様を
    彫り込むのに適していたようです,

    「飾り銅板」
    ドアー窓鴨居の上の欄間(らんま)などに使用きれている飾り鋼
    板は、植物の葉がモチーフとなっています。形だけでなく色も自然
    のグリーンに近づけるため、鋼に緑青(ろくしょう)と呼ばれるサビ
    を発生させています。また、採光の必要な場所では透かしを入れ、
    葉の隙間から射し込む木漏れ日のような効果を演出しています。

    ■湿気対策
    ライトは日本の夏の湿気をかなり意議していたようです。各室の天井
    際には通風孔を連設し、意匠的に処理してユニークを雰囲気を醸し出
    しています。しかし、雨水の浸入で建物が大きなダメージを受けたため.
    現在はガラスがはめ込まれたり、開けることができをくなっています。

    ■作り付けの家具
    館内には至る所に作り付けの家具があり.マホガニーという外国産
    の木材が多用されています。ライトがマホガニーを選んだ最大の理
    由は、木目が目立たをいこと。はっきりとした木目の杉・松・ヒノキと
    いった日本の木材は、独自の装飾効果を損なうものに映ったようです。

  • 建築のいきさつ<br />この建物は、大正末期に山邑(やまむら)家の別邸として建設されました。山邑家は、「楼正宗」の銘柄で知られる神戸・<br />灘の酒造家で、当時の当主は八代目太左衛門氏でした。受計者は、20世紀屈指の建築家と称賛される米国のフランク・<br />ロイド・ライト(Frank Lloyd Wright)。帝国ホテル建設のため来日(1915年―1922年)していた際、山邑家に<br />依頼されて設計したものです。着工は1923年(大正12年)で、翌1924年(大正13年)に完成。着工前にライトが帰国した<br />ため、実施設計・施工監理はライトの高弟である遠藤新氏と南信氏によって行われました。<br /><br />ヨドコウ迎賓館の来歴<br />1918年(大正7年)                   F. Lライトによって基本設計終了。<br />1923年(大正12年)                 ライトの帰国後着工。実施設計・施工監理は遠藤新氏と南信氏。<br />1924年(大正13年) 2月            上棟。<br />1924年(大正13年)  中頃            竣工。山邑家の別邸とLて使用される。<br />1935年(昭和10年)                 天木繁二郎氏の所有となり、別荘・事務所として利用。戦後進駐軍の社交場となる。<br />1947年(昭和22年)                (株)淀川製鋼所の所有となる。初代社長の公邸として使用。<br />                  接客の場としても利用されたことから、後に同社「迎賓館」と呼ばよれるようになる。<br />1959年(昭和34年)                   貸家となり、米国人が住む。 <br />1971年(昭和46年)―1973年(昭和48年)     (株)淀川製鋼所独身寮として使用される。<br />1974年(昭和49年)5月                大正時代の鉄筋コンクリート造の建造物として初めて、国の重要文化財の指定を受ける。 <br />1981年(昭和56年)7月一1982年(昭和57年)3月   建物の老朽化等に伴い、保存修理の方針を策定する目的で調査工事が実施される。<br />1985年(昭和60年)7月一1988年(昭和63年)11月 貴重なライト建築を後世に遺すため、3年4ヵ月をかけて抜本的な保存修理が行われる。<br />1989年(平成元年)6月                 ヨドコウ迎賓館として一般公開される。  <br />1995年(平成7年)1月                   阪神淡路大震災により一部破損。<br />1995年(平成7年)6月一1998年(平成10年)3月    地質の被害調査、及び建築当初のオリジナリティを尊重した修復工事が行われる。<br />1998年(平成10年)5月                  一般公開が再開される。

    建築のいきさつ
    この建物は、大正末期に山邑(やまむら)家の別邸として建設されました。山邑家は、「楼正宗」の銘柄で知られる神戸・
    灘の酒造家で、当時の当主は八代目太左衛門氏でした。受計者は、20世紀屈指の建築家と称賛される米国のフランク・
    ロイド・ライト(Frank Lloyd Wright)。帝国ホテル建設のため来日(1915年―1922年)していた際、山邑家に
    依頼されて設計したものです。着工は1923年(大正12年)で、翌1924年(大正13年)に完成。着工前にライトが帰国した
    ため、実施設計・施工監理はライトの高弟である遠藤新氏と南信氏によって行われました。

    ヨドコウ迎賓館の来歴
    1918年(大正7年) F. Lライトによって基本設計終了。
    1923年(大正12年) ライトの帰国後着工。実施設計・施工監理は遠藤新氏と南信氏。
    1924年(大正13年) 2月 上棟。
    1924年(大正13年) 中頃 竣工。山邑家の別邸とLて使用される。
    1935年(昭和10年) 天木繁二郎氏の所有となり、別荘・事務所として利用。戦後進駐軍の社交場となる。
    1947年(昭和22年) (株)淀川製鋼所の所有となる。初代社長の公邸として使用。
                      接客の場としても利用されたことから、後に同社「迎賓館」と呼ばよれるようになる。
    1959年(昭和34年) 貸家となり、米国人が住む。
    1971年(昭和46年)―1973年(昭和48年) (株)淀川製鋼所独身寮として使用される。
    1974年(昭和49年)5月 大正時代の鉄筋コンクリート造の建造物として初めて、国の重要文化財の指定を受ける。
    1981年(昭和56年)7月一1982年(昭和57年)3月 建物の老朽化等に伴い、保存修理の方針を策定する目的で調査工事が実施される。
    1985年(昭和60年)7月一1988年(昭和63年)11月 貴重なライト建築を後世に遺すため、3年4ヵ月をかけて抜本的な保存修理が行われる。
    1989年(平成元年)6月 ヨドコウ迎賓館として一般公開される。
    1995年(平成7年)1月 阪神淡路大震災により一部破損。
    1995年(平成7年)6月一1998年(平成10年)3月 地質の被害調査、及び建築当初のオリジナリティを尊重した修復工事が行われる。
    1998年(平成10年)5月 一般公開が再開される。

  • 建物の説明。

    建物の説明。

  • 玄関はもちろん一階ですが,部屋は二階から四階で構成されています。一階は玄関だけ。<br />まず,二階の応接室。書斎兼用でしょうか。

    玄関はもちろん一階ですが,部屋は二階から四階で構成されています。一階は玄関だけ。
    まず,二階の応接室。書斎兼用でしょうか。

  • 棚も直線的。日本固有の「違い棚」にはなっていません。

    棚も直線的。日本固有の「違い棚」にはなっていません。

  • 出窓。一枚ガラスの広い窓。出窓形式なので,外とはちょっと距離感がある。

    出窓。一枚ガラスの広い窓。出窓形式なので,外とはちょっと距離感がある。

  • 応接室全体。左右にまどがあり,あかるい。シャンデリアはない。

    応接室全体。左右にまどがあり,あかるい。シャンデリアはない。

  • 窓際にもソファーがある。

    窓際にもソファーがある。

  • 暖炉。大谷石で直線的に。「(平面)正方形」が構成要素。(「直方体」のイメージではなく,平面で構成している。)他の部分は,木材が主体だが,暖炉だけ大谷石。大理石でなく,野生的。

    暖炉。大谷石で直線的に。「(平面)正方形」が構成要素。(「直方体」のイメージではなく,平面で構成している。)他の部分は,木材が主体だが,暖炉だけ大谷石。大理石でなく,野生的。

  • これも,「欄間」というのでしょうか。

    これも,「欄間」というのでしょうか。

  • 窓。引戸にはなっていない。多分,開かない。

    窓。引戸にはなっていない。多分,開かない。

  • 棚。シンプル。

    棚。シンプル。

  • 上部の小窓が印象的。「細かさ」という印象を与えている。(簡素とは逆の効果。)

    上部の小窓が印象的。「細かさ」という印象を与えている。(簡素とは逆の効果。)

  • ライトについて。

    ライトについて。

  • 3階へ上がりましょう。これが,西側の廊下です。

    3階へ上がりましょう。これが,西側の廊下です。

  • 右側が座敷。片側(西側)に長い廊下があります。(座敷を通らずに,奥へいけます。)

    右側が座敷。片側(西側)に長い廊下があります。(座敷を通らずに,奥へいけます。)

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