1985/08/11 - 1985/08/14
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おくさん
自転車の旅 夏が来たので行ってしまった遥かな尾瀬遠い空(前編)
長いタイトルで済みません。コロナウィルスのお陰で、国内・海外を問わず何処へも行けなくなってしまいました。お陰でこうして過去の旅をブログにしています。大昔に行ったサイクリングの旅も11作目の今回は、夏のお盆休みを利用して尾瀬まで遊びに行きました。予定では5日間でしたが、結局、流れで一日詰めてしまいました。これも良くやることです。
1985年8月11日、ゆっくりと午前8時に奥様に見送られて団地を出発。会社に行くのとおんなじ時間だ。今回は「夏が来~れば思い出す 遙かな尾瀬遠い空」の尾瀬を目指します。尾瀬は車でなら20回以上はハイキングしている所ですが、やっぱり一度は自転車で行きたくなります。どうせなら栃木県側からは一度も尾瀬を訪れてないので、栃木県をぐるっと回って檜枝岐から入ることにしました。檜枝岐まで一日では行けないので途中で野宿し、檜枝岐の民宿で1泊、尾瀬内で2泊する予定です。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 1万円 - 3万円
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取りあえずはひたすら国道50号を走り続けます。2時間走った足利市の陸橋の下で小休止かねて雨宿り。そう、今回も雨の中のサイクリングなんですよ。まったくいつから夏ってこんなに雨が多くなったのかなー?
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12時頃、叩きつけるような大降りに遭う。ポンチョを着ていても走るのが辛い。東北道佐野インターが50号と交わるガード下で雨宿りをすることに。この凄い降りにオートバイの兄ちゃんも同じガード下で雨宿りしだしたよ。やっぱりオートバイでもこの雨は辛いんだな。ここで奥様が持たせてくれたバナナとおむすびを食べておく。
栃木あたりのパチンコ屋で雨宿りをかねてちょいと運試しをしてみる。完敗。パチンコ屋の自販機でホットコーヒーを飲む。ずっと雨の中を走ってきたから夏なのにホットコーヒーが飲みたくなってしまった。 -
いい加減うんざりして来たので公衆電話で天気予報を聞こうとして時報を聞いてしまう。どうもついてない。2度目にはちゃんと繋がる、2度も間違ったらアホだよ。そしたら今晩の予報は雨が80%で大雨注意報のおまけが付いていた。もう最悪。このしつこい雨はどうやら台風の影響らしいのが分かる。せめてもの救いは明日あさっては晴れたり降ったりだそうだ。それを希望の星と考えて今日の雨を乗り切ろう。
鹿沼市内に前橋でもお馴染みのスーパー「とりせん」があったので入ってみる。バーゲンでポンチョを売っているよ。ポンチョの安売りなんて珍しいなー、今使っているポンチョは11年前に京都で買ったものなので、だいぶ年期が入ってきたからひとつ買っておくか。具合がよければ古いのはポイだ。
店内のテレビで高校野球をやっていて、大阪はいい天気だった。あの空がこっちに来て明日は晴れないかなー。雨の走行にうんざりしてるモンだからここでも長いことうだうだしている。でもまさか鹿沼なんかで泊まるのは、易きに流れるのもいい加減にしろだから踏ん切りをつけて出発する。
今市を抜けた山の中でラーメンの夕飯にする。こんな沈みがちの状況なので豪華に焼き肉めんを注文する。更に餃子も付けてグレードアップ。酷い雨の中を一日中走ってきたので、せめてもの贅沢だ。明るくて雨の当たらない店の中にいると、これからまた雨降りの暗闇の中に戻って野宿の宿探しをするのが嫌んなってくる。好きでやってるんだから仕方ない。嫌ならしなくちゃ良いだけの話だ。辛いと感じた時はこれを思い出すようにしている。
団地に電話してみるが留守のようだ。自分の実家にしてみる。こっちはずっと雨だが、前橋は1時間程前から雨は上がったそうだ。こっちもそろそろ上がってくれると有り難いんだがな。
8時半くらい、屋根付きのバス停が贅沢に上り下りの両方2カ所にあったので、大きい方に泊まることにする。車がひっきりなしに通るのでちっとも寝ることができないが雨の当たらない屋根の下で寝られるだけで幸せと思わなくては。
以前も同じように人里離れたバス停に泊まったときがあったが、裏に大きな墓場があったのを翌朝に気づいて驚いたことがあった。今回は何もないタダのバス停だった。この状況なので墓場があっても泊まりますけどね。背に腹は代えられませんから。
さあこれで取りあえずは一件落着・・・でもなかった。シュラフが水浸しになっていたのだ。ガビーン。このまま寝ることは余りに不憫なので、フロントバッグからタオルを引っ張り出して幾重にも畳んで濡れた所に敷いてみる。これでまぁ良いかなと思ったが、しばらくするとタオルが水浸しになってきてジャブジャブ絞れるのにはビックリした。タオルはこれ一枚しかないので、絞ったのを再度敷くことしか出来ない。まぁそんなこんなだったけど何とか寝ることは出来た。 -
自転車の旅2日目。バス停の朝。
昨日は台風の影響で一日中降り続いた雨も今朝はカラリと晴れ上がり、すがすがしい朝の山並みの中を快適に走ることが出来る。昨日の降りが嘘のようだ。 -
道路脇で開いている小さな店があったので、パンとジュースを買い込んで朝飯の準備を整える。さてどこか景色のいいところで食べようと走っていると、鬼怒川の奥に竜王峡という小綺麗な観光地があったので渡りに船と寄っていくことにする。
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近所の子どもや大人がここの大きな駐車場で元気にラジオ体操をやってる他には、まだ7時前ということで観光客は数名という感じだ。もっけの幸いと昨日の雨で濡れたポンチョや靴、それにシュラフを駐車場におっぴろげて乾かしながらの朝食とする。こんなことでも一石二鳥てのは凄く得した気分にさせてくれる。
長いことサイクリングで野宿をやってるけど、シュラフを濡らしてしまったのはこれが初めてで、勿論ぬれたシュラフで寝たのも初めての経験。今まで濡らしたと言っても、せいぜいほんのり湿らせた程度という変な自信が裏目に出てしまったという所だ。雨の日の走行では、でっかいビニール袋にシュラフを入れてがっちり濡れないようにしてる筈なんだけど今回それががっちり濡れてしまった。きっとビニールの境目から雨が侵入してたのに気づかなかったのだろう。この竜王峡で朝飯を食べブラブラしていたら、夏の強い日差しで靴以外はほとんど乾いてくれたようなのでまずはめでたしめでたし。
竜王峡をあとにのんびり走っていると、後ろから「どちらへ行くんですか?」と声を掛けてくる若者がいた。彼は埼玉の高校生で、やっぱり雨の日の昨日出発して新潟県新発田市の親戚までサイクリングだそうだ。昨日一日降り続いた雨の中を走ったのか、同じ経験した高校生に連帯感が沸く。泊まりのサイクリングはこれが初めてとのことで、目をキラキラと輝かせている。そーかいそーかい良かったねーと我が子の成長に目を細める親のような気持ちになる。
今晩は会津のユースホステルに泊まって、明日親戚の家に到着とのことで「親戚の人たまげるだろねー」と言ったら、顔をくしゃくしゃにして「そりゃもう」との返事。高校生にしてみれば、幾日も自転車で走り続け埼玉から新潟県の親戚まで往復するといったら、生まれて初めての大冒険なんだろなーと微笑ましく思う。帰りは別のコースの国道17号ででも帰ってくるんかい?と聞いたら、同じコースの同じユースホステルに泊まるんだそうだ。なんでぇ詰まらないことするなーと思っただけで口には出さないでおく。まぁ考えたら行きと帰りじゃ見る風景が別物になるんだろから、それも良いのかもね。
実は私も6年前に新発田市から同じ会津若松経由で前橋まで走ったことがあるんだよと、自転車にとっての道路状況なんぞ説明してやり、大した山越えはないよ、川沿いの走りやすい道ばっかしだと昔の記憶を紐解いて気休めを言ってやる。車が少ない山の中の道なので、あれやこれや暫く話しながら並んで一緒に走る。
五十里湖の側に小さな食堂があったので一緒に昼飯を食べることにする。私の食べたかけそばをおごってくれるそうだけど、いい大人がそうもしてらんないと思うが、高校生の気持ちを察してご馳走になる。お返しに私もアイスをおごってやる。
食後、互いの健闘を祈って別れる。高校生は五十里湖まで登る間、若いに似合わず馬力がないなぁと思ったら、どうやら腹が空いてたらしかった。ソバを食べたら私より後からスタートして、私を抜いてしまい、そのまま行ってしまった。その後ろ姿にファイトーッと投げかける。 -
そういえば6年前に走ったときより、道路は格段に良くなっていて、そこかしこに新しい道路ができている。長いトンネルが出来たおかげで当時の山王峠は越えないで済んでしまった。楽できて嬉しいような、峠に再会できなくて残念のような気持ちだ。いつものようにトンネルの出口で暫く涼んでいく。
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会津と桧枝岐への分かれ道を桧枝岐村方面に左折すると、空がまたもや異様な雲行きになってきて、とうとう昨日同様ポンチョのお世話になる羽目になってしまった。だが、ずっと降り続けるのではなく、降ったり止んだりをを繰り返すだけのようだから昨日よりはずっとマシだ。何しろ昨日は、朝から降り始めた雨は一日中止むことなく、ときどきは豪雨となって雨宿りを余儀なくされることもしばしばだったから、写真も殆ど撮れない一日だった。おまけに走ってきた例幣使街道では延々と続く杉並木の、暗い、狭い、水浸しの三重苦の中、車に水をぶっかけられながら走ったのを思えばこんな程度は屁のかっぱだ。
あんまり腹が減ったので持ってきた羊羹を食べ、4時頃には桧枝岐村に到着。最初から桧枝岐では民宿に泊まる希望だったので、まずは今夜の宿の民宿探しで村営の観光案内所へ行ってみる。予約は難なく決まったのでまずは一安心。次は隣の農協売店で明日の尾瀬内での食料を調達することにする。尾瀬では2泊する予定で、2泊とも山小屋には泊まらず野宿の積もりだから食料は多めに買っておくのだ。チョコレート2つ、ビスケット1箱、チーズ蒲鉾1パック、バナナ一房、木の実1袋を仕入れる。その他、前橋から乾パン等持参してるし、こんだけ食料持ってりゃ安心ってもんだ。 -
民宿は「まるはち」という屋号の、ホントに普通の家がやっている民宿だった。早速風呂に入らせて貰い洗濯もしておく。湯上がり後は来るときに目を付けておいた村内の酒屋に足を運んで缶ビールなぞ飲みながら川岸に座ってまったりする。時間はまだ早いし、雨もあがったし、昨日が昨日だったから何でもありがたい気がするなー。
民宿の主人が夕食の時に「お飲物は?」なんて聞くもんだから反射的に「じゃビール」なんて出てしまった。宿のビールは高いからその分、外で飲もうという先ほどの作戦が吹っ飛んでしまった。
民宿の料理は豪華ではないけれど、桧枝岐らしさがたっぷりと出ていて民宿にして良かったぁと思った。桧枝岐名物の100%そば粉のそばは勿論、そばがきや山菜、岩魚の塩焼き(初めて川魚の塩焼きが旨いと思った。ホントは魚は嫌い)。驚いたのは山椒魚の唐揚げが出たこと。トカゲみたいに手やしっぽがそのまま付いている。いかにもだけど珍しい経験だから頭からポリポリ食べてみる。見た目はあれだけど割合いける味だった。
民宿には私の他に2家族宿泊していて一緒に食べたので、山椒魚にギヘェーッと盛り上がっているのが楽しい。そこの双方の子供がサイクリングに憧れてるそうで、私の愛車が玄関にあるのを見るなり「カッコいーっ」で、サイクリングの話も食事中に出たりしてここら辺りが民宿の良さだと感じる。 -
外は雨雨雨で雷も光っている。民宿にして良かったこと。民宿にあった「思いでノート」に一筆したためる。
自転車の旅 夏が来たので行ってしまった遥かな尾瀬遠い空(後編)へ続く(ながっ)
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