2014年クロアチア・スロヴェニア旅行記　第34回　プリトヴィツェ湖群国立公園散策その7　公園内最大の滝ヴェリキ滝を見る

2014/09/13 - 2014/09/23

2014年の9月にクロアチアとスロヴェニアを旅行してきました。
旧ユーゴスラヴィア内線から20年余りが経過し、いまや観光客に絶大な人気を誇る国となったクロアチア。以前から行きたいと思っていました。
アドリア海の真珠と言われる美しい街ドゥブロヴニク、古代ローマの城跡が残るスプリット、美しい湖で知られるプリトヴィツェ国立公園、古都ザグレブなど魅力的な観光地は枚挙に暇がありません。
ただ、残念なことに鉄道の便は非常に悪く、沿岸部のスプリットとザグレブを結ぶ路線は1日2往復しか走っておらず、有名観光地のドブロブニクには鉄道自体が走っていません。必然的にクロアチア国内の移動はバスが主体となります。
一方で隣国のスロヴェニアはイタリアの隣国だけに鉄道が発達しており、主だった町は鉄道で移動することができます。
ドゥブロヴニクからは入り江の奥にある港町コトルやイスラムの影響が残るモスタルに足を伸ばすのですが、鉄道はおろか路線バスもほとんど無いので、現地の日帰り観光ツアーに申し込みました。

訪問したのはクロアチアではアドリア海の真珠ドゥブロヴニク、古代ローマの城跡が残るスプリット、美しい湖で知られるプリトヴィツェ、古都ザグレブ。隣国スロベニアは首都のリュブリャナとブレッド湖。駅前広場が国境と言う不思議な街ノヴァ・ゴリツァ、カムニク。さらにはドブロブニクから足を伸ばしてモンテネグロの歴史ある港町コトル、イスラムとキリスト文化が融合する町であり、今なお内戦の傷跡が残るボスニア・ヘルツェゴビナのモスタルにも足を伸ばしました。

今回の日程はまずクロアチア沿岸部のドブロブニクに向かい、ドゥブロヴニクやコトル、モスタルを3日間で観光。
5日目はバスで北上しスプリットへ向かい、6日目は朝のバスでプリトヴィツェ湖群国立公園へ。
7日目の昼まで公園を散策し、バスで首都ザグレブへ。
8日目は鉄道で国境を越えてスロヴェニアの首都リュブリャナへ。
9日目は絵のように美しいブレッド湖を散策。
10日目はリュブリャナ周辺を観光し、夜の飛行機でミュンヘンへ。乗り継ぎで羽田へと向かうというプランです。

ホテルと鉄道の切符はインターネットで予約したものの、バスの切符は現地で買わなければなりません。満席ということは無いでしょうけど、少し心配です。
しかしトラブルもまた旅の醍醐味。美しい景色を精一杯楽しみましょう。

■　日程

2014年9月13日～2014年9月23日

9/13　成田→フランクフルト→ドゥブロヴニク
9/14　ドゥブロヴニク観光
9/15　コトル日帰り観光
9/16　モスタル日帰り観光
9/17　ドゥブロヴニク→スプリット・トロギール観光
9/18　スプリット→プリトヴィツェ湖群国立公園
9/19　プリトヴィツェ湖群国立公園→ザグレブ
9/20　ザグレブ→リュブリャナ
9/21　ブレッド湖観光
9/22　リュブリャナ・カムニク観光　リュブリャナ→ミュンヘン→羽田
9/23　羽田着

※ブログ『マリンブルーの風』に掲載した旅行記を再編集して掲載しています。
ブログには最新の旅行記も掲載していますので、ぜひご覧下さい。

『マリンブルーの風』
http://blog.livedoor.jp/buschiba/

2014年クロアチア・スロヴェニア旅行記　目次
http://blog.livedoor.jp/buschiba/archives/52448899.html

クロアチア・スロヴェニア旅行記の第34回です。
7日目は昼過ぎまでプリトヴィツェ湖群国立公園を散策し、午後はクロアチアの首都ザグレブに移動します。
プリトヴィツェ湖畔国立公園最大の滝であるヴェリキ滝を展望台から眺めて公園散策を終了。
その後クロアチアの首都ザグレブに移動しました。

エリア その他の都市(クロアチア)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0
• ホテル: 5.0
• グルメ: 5.0

■　2014年9月19日　金曜日
プリトヴィツェ湖畔国立公園最大の見どころであるヴェリキ滝。しかし滝の手前の遊歩道が水没して危険なため滝の直前で引き返す羽目になりました。しかし滝を近くで見る展望台はほかにもあります。
展望台は湖の対岸にあり橋が無いので遊覧船のＰ３乗り場付近まで1キロ以上戻り、湖の対岸を同じ距離だけ歩く必要があります。
展望台まで2キロ、遊覧船乗り場まで1キロ。現在の時刻は10時。ザグレブ行のバスは12：50。
通行止めのせいでかなりの時間のロスですが、急げばなんとかなりそうです。

急坂を上り入口1付近へ。途中でヴェリキ滝が見えました。

ガヴァノバツ湖とカルジェロヴァツ湖の境目の道。先ほどは滝の手前で引き返し、あそこの道を歩いてきました。

あのあたりまで戻らなければなりません。

道の途中にあったビューポイント。滝が良く見えますが、距離があります。谷底には虹がかかっていました。

雄大な光景ですね。滝の下、写真中央付近に私が引き返した遊歩道があります。

遊歩道が滝に飲み込まれています。やはり歩くのは危険でしたね。

もっと近くから滝を見たい！急ぎましょう。

入口1付近の分岐点。私が昇ってきた道は増水で通行止めです。途中までなら歩けますが。

大急ぎでＳＴ１から遊覧船乗り場へと向かう道を引き返します。

湖と蛇行する遊歩道。

絵葉書に使えそうな景色ですね。

20分ほどで遊覧船乗り場へ向かう道とヴェリキ滝の展望台へ向かう道の分岐点へと着きました。サイトシーイングポイントと書いてありますから間違いないでしょう。

林道のような道を1キロほど歩きます。

先ほど眺めた景色を今度は対岸から眺めます。

林道を外れ、山の中の遊歩道へ。

通行止めになっているミラノヴァチュキ滝とミルカ・トルニナ滝を結ぶ湖畔の遊歩道。

シュブリャラ洞窟が見えてきました。

水没していなければあちらの道を歩くところですが。

階段を上る人たち。

展望台があります。滝はまだ先です。

湖を見下ろします。

シュブリャラ洞窟と蛇行する遊歩道。

朝はあの道を歩いたのです。

カメラを縦にしました。

さらに歩くと私が引き返した危険な遊歩道が見えてきました。ヴェリキ滝まであと少しです。

滝の音がしてきました。眼下には湖。

ヴェリキ滝。プリトヴィツェ湖畔国立公園最大の滝で、落差は78メートルもあります。近くから見ると迫力満点ですね。

カメラを縦にしました。

切り立った崖と湖。自然が作った不思議な景色です。

ああ、滝壺の下の遊歩道が完全に破壊されています。増水のせいでしょう。あれは直すのに時間がかかりそうです。

滝壺へと降りる道は通行止め。

湖を縦断する遊歩道。さきほどはあの道を通って入口１付近へと向かいました。

一応滝は見られました。さあ、引き返しましょう。
時刻は11：20。ザグレブ行のバスは12：50。遊覧船乗り場へは20分ほどかかりますから、ホテルに寄ってスーツケースを引き取る時間を考えると残り時間1時間半はかなりギリギリです。急ぎましょう。

Ｐ３乗り場から遊覧船でＰ２へ。急いでいるならホテルの近くまで直行するエコロジーバスに乗れよという話ですが、バス乗り場は崖の上なので急坂を上りますし、景色が良くありません。見納めということで時間はかかっても楽な船にしました。

観光客でにぎわうＰ２乗り場でＰ１行の船に乗り換えてホテルへ。12時を過ぎました。

ホテルで荷物を引き取り、バス停へと急ぎ足で10分ほど歩き、12：40にバス停に到着。ザグレブ行のバスは12：50発ですから間に合いました。
バス停には日本人ばかり6人ほど待っていました。1日数本のバスを待つ列にしては少ない気がします。
バックパックを背負ったカップルにいつから待っているのかと聞くと12時半からとのこと。バスが早発した可能性はなさそうです。
「バスは遅れるんですかね？」
「おそらく遅れますよ。昨日私はこれからやってくるバスにスプリットから乗ってきたのですが、プリトヴィツェ到着が40分遅れて13：30でした」

そんな話をしていると、我々の前に大型のバンが止まりました。タクシーと書いてあります。
運転手のおっさんがバス停へと歩いてきて「ザグレブまで100クーナだよ。乗っていくかい？」と言いました。

なるほど、待っている人が少ないのはこういうことですね。乗り合いタクシーがバス停で営業をかけ、ザグレブに行く人を乗せていってしまうのです。
運転手によると止まっている乗り合いタクシーにはすでに3人乗せており、9人になればザグレブに向けて出発するとのこと。
バックパックのカップルは旅慣れているようで、荷物料10クーナプラスで110クーナのところを、荷物込みで100クーナにしろ値切っています。運転手は了承し、カップルはタクシーへと乗り込みました。
バスに乗ればザグレブまで90クーナ程度ですが、タクシーならバスターミナルよりもホテルに近いザグレブ駅に行ってくれるので楽です。悪い話ではありません。私も便乗してタクシーに乗り込みました。あと2人もタクシーに乗り7名。出発まで2人となりました。
ところが日本人の母娘のコンビが乗りません。娘の方が「絶対に乗らない。信用できない」と強い調子で拒否しています。
ネットで調べればプリトヴィツェ湖畔国立公園の乗り合いタクシーの話はたくさん出てきますが、トラブルがあったという話はありません。
あの母娘は見覚えがあります。ドゥブロブニクやモスタルやスプリットで見かけましたから、ほぼ私と同じコースです。

結局別の日本人が乗り込み8人で出発。運転手は公園の南方に予約してきた人がいるから、その人を拾ってからザグレブに向かうと告げ、ザグレブとは逆方向へ向かいます。しばらくして道端に立っていたおばさんを拾い、定員の乗客9人となった乗り合いタクシーはＵターンしてザグレブへと向かいました。おばさんはクロアチア語を話していますから地元の人でしょうか。

時刻は13時。まだザグレブ行のバスは来ていません。バス停を通り過ぎた時もあの母娘がバスを待っていました。無事にバスに乗れることを祈りましょう。

バスは途中カルロヴァツという大きな町まで一般道を走り、その後高速道路に乗りました。

14：55にザグレブ中央駅に到着。運転手にチップ込みで110クーナ渡してタクシーから降りました。
プリトヴィツェ湖畔国立公園からバスだとバスターミナル到着が15：10ですからだいぶ早く着きましたね。バスターミナルから駅前までは1キロありトラムに乗る必要がありますからありがたいです。
ホテルに荷物を置いて、クロアチアの首都ザグレブを観光しましょう。