
2021/12/30 - 2022/01/03
175位(同エリア381件中)
ミズ旅撮る人さん
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2021年の年末は、北海道から東北・北陸・山陰・九州まで、
数年に一度の寒波が到来して、各地で大雪となりました。
年が明けて、山形県鶴岡市の荘内神社で初詣を済ませ、
1月2日は、山形県酒田市で始まります。
江戸時代から北前船で栄えた酒田には、往時を偲ばせる倉庫群が建っています。
12棟並んだ倉庫群は雪を被って美しく、川べりと反対側には見事な欅並木があります。
「おしん」のロケ地でもあるため、常設展示でおしんの人形ギャラリーがあります。
倉庫のうち2棟には観光物産館「酒田夢の倶楽」があり、
現地の買い物を楽しむことも出来ます。
寒い時には温泉が恋しくなります。
2022年の初湯は、鶴岡市の日本海に面した湯野浜温泉の共同浴場に入りました。
高温泉なので、冷えた体にビビッと効きました。
今回の旅の最後は、新潟県村上市の日本海沿岸にある景勝地
「笹川流れ」です。笹川という地名の日本海に面した場所で、
海岸線が美しいので、遊覧船で海から見る景勝地です。
海岸沿いに国道345号線が走っていますが、山が海に迫る地形のため
トンネルが多く、陸側からではあまり見ることが出来ません。
唯一「眼鏡岩」には展望台があるので、そこでドローンを飛ばしました。
陸地からでは見ることが難しい「眼鏡岩」の穴を撮影することが出来ました。
秋田・山形・新潟と日本海に沿って南下する今回の旅もここで終わりです。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.5
- 交通手段
- 自家用車
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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-
山形県酒田市の海に近い所にある古い米蔵を改装して造られた
「酒田夢の倶楽(くら)」です。元日は休業でしたが、
2日から開店するので、立ち寄ってみました。酒田夢の倶楽 お土産屋・直売所・特産品
-
「酒田夢の倶楽」は、「山居(さんきょ)倉庫」という
12棟並んだ倉庫群の手前2棟を改装して営業しています。
これは山居倉庫の見取り図です。
上が日本海側で、そちらから1号棟・2号棟と並んでいます。
1号棟は「庄内米歴史資料館」になっています。山居倉庫 名所・史跡
-
「酒田夢の倶楽」の平面図です。
手前が「幸(さち)の館」で、中庭を挟んで奥に「華の館」があります。
「幸の館」は酒田の名産品を売る物産館で、
「華の館」は企画展示室になっています。
ここに「おしん」の人形ギャラリーがあります。酒田夢の倶楽 お土産屋・直売所・特産品
-
「酒田夢の倶楽」では、初売りなので2,000円以上購入すると
1回くじを引けます。
ところが、開店は9時からなのに、くじ引きは10時からでした。
開店前から並んでいた客は、10時迄待つか諦めるしかありません。
不思議な対応でした。
「華の館」では、酒田の歴史文化展「湊酒田と北前船」を
2021年12月18日~2022年2月14日に開催していました。
1672年、河村瑞賢が西廻り航路を整備すると、
その始発港であった酒田は急速な繁栄を遂げます。
江戸中期から明治時代にかけて活躍した北前船は
「動く総合商社」とも言われました。
酒田や新潟が栄えた時代の話は、あまり知られていないと思います。
ずっと昔、大河ドラマで呂宋(ルソン)助左衛門を主人公にした
「黄金の日々」がありましたが、
そんな風に北前船の商人たちのドラマがあったらいいと思います。 -
亀笠鉾
酒田の豪商本間家の3代目当主が京都の人形師に作らせたもので、
酒田山王祭で使われた山車を展示しています。 -
「おしん」人形ギャラリーは、常設展示です。
1983(昭和58年)4月から1年間放送されたNHK朝の連続ドラマ「おしん」の名場面を人形で再現しています。 -
「おしん」は山形県や東京、佐賀県で撮影が行われ、
酒田市でも山居倉庫・日和山公園・最上川などで撮影が行われました。
奉公先の加賀屋は、旧鐙屋をイメージしたといわれています。 -
「おしん」の写真。
酒田市から約85kmにある銀山温泉でも撮影されました。
おしんが出稼ぎをしていた母親に会うために訪れるシーンでした。 -
おしんの少女期を演じた小林綾子が
山居倉庫のポスターになっていました。 -
「酒田夢の倶楽」は2棟の倉庫を回廊で繋げてコの字型になっています。
左右が2つの倉庫で、中庭には大きな欅が立っています。 -
この回廊は、端から端まですべての倉庫に繋がっています。
-
雨樋の下に水を集める井戸のような物があります。
雨水の再利用をしていたのでしょうか。
等間隔に真っ直ぐに伸びた氷柱が見事です。 -
氷柱が等間隔になるのは、屋根瓦から伝い落ちているからなのですね。
それにしても、触ると痛そうな先端。 -
氷柱の下を歩くと危険なので、
出入り口の上には別に雨樋が設けられています。 -
氷柱を撮るために建物に近付くと、深い雪にずっぽり埋まりました。
こんな街中で、スノーブーツが活躍するとは・・・ -
倉庫のお向かいに「小鵜飼船(こうがいぶね)」が展示されています。
最上川で物資の輸送に使用されました。 -
長さ13~15m、幅2mの流線型でスピードがあり、
支流や船着場間の近距離輸送に重宝されました。 -
「小鵜飼船」の隣には、酒田倉庫事務所があります。
その庭には、しっかり雪吊りのされた松が見られます。 -
松は芽が成長するのが早くて、
放置するとすぐにボサボサになってしまいます。
こういうスッキリした姿に憧れます・・・
(我が家には雪吊りの必要はないですが) -
山居倉庫の真ん中にだけ向かいの事務所とを渡す屋根があります。
「2021年3月に国指定史跡となった山居倉庫は、
明治26年旧藩主酒井家によって建てられた米保管倉庫です。
米の積出港として賑わった酒田の歴史を今に伝えます。
白壁、土蔵づくり12棟からなる倉庫群のうち、
9棟は現在も農業倉庫として使用されています。
米の収容能力は10,800トン(18万俵)。
夏の高温防止のために背後に欅並木を配し、
内部の湿気防止には二重屋根にするなど、
自然を利用した先人の知恵が生かされた低温倉庫です。」 -
倉庫事務所の前には、見事な藤があります。
-
これらの倉庫は現役で使用されています。
ただ、冬季は物の出入りはないのでしょう。
酒田を出港した船には、津軽海峡を通り江戸へ向かう東廻り航路と
瀬戸内海を通って大阪、江戸へ向かう西廻りの航路があり、
西廻りの航路を走る船を北前船と呼ぶようになりました。
北前船は「米を1千石(150トンの米)積むことができる大きさ」という意味から千石船ともよばれました。
北前船の国内最大1/2スケールの模型船が山居倉庫の近くにある
日和山公園にあります。 -
事務所の先には「東宮殿下 行啓記念館」があります。
現在はJA全農山形の米穀研究室になっていて、立入禁止です。 -
倉庫群の外れに木造の橋があります。「山居橋」です。
-
橋の中程にベンチもあり、往時に思いを馳せるにはいい場所です。
-
この眺めがベストポジションでしょう。
-
1号倉庫は、「庄内米歴史資料館」になっています。
12/29~2/28は休館だそうです。庄内米歴史資料館 美術館・博物館
-
橋から川面に目を移すと、大量の鵜がいました。
ちょうど「小鵜飼船」の辺りなので、ピッタリな風景です。 -
12棟の倉庫は、降りしきる雪にもじっと耐えて、春を待ちます。
日本らしい情緒のある風景で、厳しい日本海側の冬を感じるには、
とてもいい場所だったと思います。 -
「庄内米歴史資料館」の角を曲がると「お米ギャラリー」と書かれた
入り口がありました。でも、ここからは入れません。
資料館の玄関にお回りくださいと書かれていました。
「お米ギャラリー」って、何が見られたのかしら? -
倉庫の反対側に回り込むと、欅並木がありました。
この眺めはポスターなどによく出ています。
欅の大木は、日除け対策だったそうです。
倉庫群は南北に連なっていて、東側には新井田川が流れています。
西日対策で、欅が植えられたようです。 -
西側には欅のお陰なのか、雪があまり積もっていません。
-
倉庫群の中程に、山居神社があります。
5号棟と6号棟の間には中庭があり、神社と倉庫事務所を結んでいます。 -
二重屋根
土蔵と屋根の間に空間を作り、風通しを良くし、
土蔵内の温度を上げないようにした構造です。 -
回廊をガラス窓越しに覗いてみました。
なるほど、現代の設備が取り込まれていました。 -
「小鵜飼船」の脇から川べりに降りてみましたが、
見事に逃げられてしまいました。
随分たくさんいたのですね。ごめん!お騒がせ~ -
さて、酒田を後にして、鶴岡市の海岸にある湯野浜温泉に来ました。
山間部にある温泉にはよく行きますが、
海岸沿いにある温泉は滅多に出会えません。 -
目的地は「上区公衆浴場」。
2階部分が大きな窓になっていて、3階建てに見える建物です。 -
地元の人は、建物にぶつけんばかりに近付いて車を停めます。
-
駐車場は、建物の周りにあるので、安心できる場所に停めましょう。
海岸に大きな駐車場もあります。
共同浴場なので、料金は220円と格安です。
しかも、回数券がもっと破格値であるので、
地元の人はそちらを利用しています。
源泉の温度が56℃もあるので、誰も使っていないと、
かけ流しの湯は高温になってしまいます。
水道水で温度を下げながら入ります。PH7.9の中性高温泉です。
温泉成分の総量は4,988㎎/㎏と多く、Na1,236、Ca628.7、
Cl 2,589という濃い温泉です。
石鹸などは一切ないので、必要な物は持ち込みましょう。
ドライヤーは、受付で無料で貸してもらえます。 -
湯野浜温泉のマンホール蓋は、
「砂丘の掃除人といわれるスナガニと夕陽、カモメ、
水平線をデザインしたもの」(鶴岡市HPより)です。 -
古くからの温泉街には、老朽化した旅館などがあり、
ところどころ解体されています。 -
温泉街の中心には、鶴岡駅行きのバス停があります。
-
ロータリーになっていて足湯があります。
-
足湯は、寒い冬に浸かりたいと思うものですが、湯が抜かれていました。
-
飲泉だけは出来ますが、「コップは持参で」とのこと。
塩化物温泉らしく、しょっぱい味がしましたが、
金属臭い不味さはありませんでした。 -
先程、バスが停車していた建物の角を入って行くと、
「下区公衆浴場」があります。こちらは330円です。 -
冬の日本海は、天気が目まぐるしく変わります。
青空は雲に隠れて、だんだん怪しくなってきました。
山形県から新潟県に入り、村上市の海岸沿いを南下しています。 -
新潟県に入ると、急に雪が無くなりました。
新潟県は豪雪地帯のイメージがありますが、
その中心は上越・中越の山間部のようです。
急に雪が無くなって寂しい気がします。 -
冬の日本海は鈍色(にびいろ)です。
でも、何故かこの厳しい風景が好きなんです。 -
岸壁で、魚を吊るしてありました。
高橋由一の「鮭」のようになるのでしょうか。 -
日本海にポツンと浮かぶ粟島の向かいに
「笹川流れ」と呼ばれる名勝があります。
海に迫る山が続く場所なので、トンネル続きで、
唯一ある駐車場を見過ごしそうになります。
笹川流れの各所は、小規模な海水浴場になっています。 -
「笹川流れ」は新潟県村上市に位置する11kmの美しい海岸線です。
1972年に国の名勝および天然記念物に指定されました。
日本有数の透明度を誇り、
見どころは、ニタリ岩・眼鏡岩・雄獅子岩・恐竜岩・屏風岩です。 -
こんな過酷な場所に生える松は、どこから来るのでしょうか。
象潟の九十九島にも、それぞれ松が生えていました。
山居倉庫で見た人の手で整えられた松とは違い、
海岸の松は自生しているだけなのに、実に立派です。
同じ松なのに何が違うんだろう。 -
泡立つ波の上に、弱々しい太陽の光が帯を投げかけます。
それを新しい波が飲み込んで行きます。
それを見ているだけでも吸い寄せられるようです。 -
少し南にある桑川港から、笹川流れ観光汽船が
約40分の周遊を行っています。
乗船料は1,200円です。9~16時に9便就航しています。
HPには「2022年11月25日~2023年3月26日まで全便運休」と
書かれています。
1年先なのが不思議ですが、今年も冬季はお休みなのでしょう。 -
観光汽船が運営する「笹川流れ地魚処天ぴ屋&海カフェ」では、
形や数が揃わないなどの理由で、市場に出回らない魚を
新鮮なうちに直接仕入れ加工し、手ごろな価格で販売しています。
人気商品は鮭醤油干し半身とスモークしたものや
天日干ししたものだそうです。
例え観光船には乗れなくても、買って行きたかったです。 -
「笹川流れ」の一番の見どころである「眼鏡岩」は、
海岸線から真っ直ぐ沖に向かって突き出しているので、
肝腎の穴が海岸からでは見えません。
道路を走って行ってトンネルの手前で見ると見えます。
そこで、今回初めてドローンを飛ばすことにしました。
寒風山でも飛ばしたかったのですが、
ドローンを飛ばす前に操縦者が飛ばされそうでした。 -
雄獅子岩に向けて飛ばして行きます。
年末から風の強い日が続いていましたが、
この日は青空も出ていて、比較的風が治まっていました。
強風にあおられたら「海ポチャ」ですから、そこの見極めは慎重に。 -
雄獅子岩の先には、小さな大島があり、
ずっと先には粟島の島影が見えます。
太古の昔、これらの島々は続いていたのかもしれません。 -
波の荒い海岸にいて、何が楽しみかと言えば、波の撮影でしょう。
上手く岩に砕ける瞬間を撮りたくて、寒さも何のその。 -
そうしているうちに、ドローンは雄獅子岩から、潮吹岩の上に来ました。
-
イチオシ
ドローンからの撮影です。眼鏡岩の穴がしっかり見えます。
-
ドローンの足元では、狭い岩棚に波が激しく打ち寄せます。
-
潮吹岩・雄獅子岩・大島・粟島と一直線に見えます。
-
ドローンを眼鏡岩から海岸線に沿って、旋回して行きます。
-
こちらの海岸線は岩ばかりで波も打ち付けるので、
歩くことは出来ません。 -
その先は恐竜岩があるそうなのですが、どれなのやら・・・
-
眼鏡岩の足元には鵜がいました。山居倉庫の鵜と知り合い?
君はいつもこんな眺めを見ているんだね。 -
浜に降りて、眼鏡岩の反対側に来ました。
こちら側からもドローンを飛ばしてみます。 -
イチオシ
やはり陸からは穴が見えないので、この眺めは貴重です。
-
波が引くと穴は大きくなります。
反対側がしっかり見えるのがおもしろいです。 -
イチオシ
最後にドローンを上昇させて、眼鏡岩を上空から撮影しました。
なかなか劇的な写真が撮れました。
これが今回の最後の写真です。この後車に戻って、一息ついた途端、
バラバラと大粒の雨が降って来ました。それは新潟駅に着くまで続き、
ものすごくいいタイミングで撮影を終えたものだと自画自賛でした。
新潟の天気はいつ変わるかわからないということが、よくわかりました。
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