2021/11/05 - 2021/11/05
363位(同エリア1652件中)
船尾唯智さん
今年(2021年)3月に就航した屋久島町営の新造船「フェリーたいよう2」に乗る機会を得ることができました。
- 旅行の満足度
- 4.0
- 観光
- 2.0
- 交通
- 5.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 1万円未満
- 交通手段
- レンタカー
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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-
今回のフェリーの旅は、鹿児島県の種子島の南、南種子町島間からの出発。静かな港町です。
とは言え、港の岸壁や敷地は広大。なぜなら種子島にはロケット基地があり、その巨大な資材を貨物船から積み上げるのがこの港だからです。 -
島間は、種子島における国道58号線の終点となってます。写真の場所はまさしくそう。
この国道は鹿児島の西郷隆盛像の前を起点に、海を渡って、種子島~奄美大島~沖縄本島と海上を繋ぎ、那覇の明治橋を終点とするものです。
よって、この種子島の島間で切れた国道58号は、お次は奄美大島(奄美市笠利町)に出てくるのですが、これに準じる航路は皆無。種子島~奄美大島を航路で移動するには、一旦鹿児島に戻らなければならないのが現実。
この日は友人と二人でレンタカーを借りて種子島を観光し終え、屋久島に渡る日。友人の提案で、私は一人島間で降ろされ、これから屋久島町営フェリー「フェリーたいよう2」で屋久島・宮之浦を目指します。
友人は西之表でレンタカーを返却し、高速船で屋久島・安房へ。そこで再びレンタカーを借りて、再度合流する流れ。いっときだけ友人と別行動です。 -
これが島間港の待合所。コンクリートとは言え、味がある古い建物。
このフェリーは屋久島町営で種子島・島間~屋久島・宮之浦~口永良部島を結びます。
ここで別れる前の友人は「下手したら、今日はあんた一人だけの貸切かもね」と言われるほど、人の姿は殆どない。
まあ、出港から1時間以上も前にここに着いていたから、人がいないのもある意味仕方ない(笑) -
島間は南種子町にありますが、港は鹿児島県が管理し、この古い待合所は主に屋久島町が管理。更に地元の業者がフェリー荷物の受渡業務や、窓口での乗船券販売を受託している模様。
出港60分前に待合所に業者の人がやってきて、窓口業務が始まります。 -
これが乗船券。西之表から出る高速船だと、屋久島へは大人4900円だからこれは安い。
とは言え、このフェリー、クルマなしで種子島からの利用は無理!というのも、種子島で運行する大和バスや、南種子町内で運行するコミュニティバスは土日祝日は連休等を除いて全面運休!な上、平日でもフェリーとの接続は皆無!1日で西之表~島間を路線バスのみで移動してフェリーに乗るのはほぼ不可能。
また、このフェリー自体、奇数日と偶数日で運航ダイヤが異なるので、これもまた注意が必要!
一人旅だったら利用するのがほぼ皆無だったであろうこのフェリーに乗れたことについて、友人に心から感謝。 -
屋久島町からしたら、町内の宮之浦~口永良部島の輸送がこのフェリーのメインであり、種子島・島間~宮之浦はその次、という位置づけなのでしょう。
とは言え、西之表から出る高速船ではクルマは載せられない。クルマやトラックなどを載せて、種子島~屋久島を移動するには貴重な旅客船航路の1つなんでしょう。
他には、鹿児島七ツ島~西之表~宮之浦間の「ピンクの魔改造フェリー」の「フェリーはいびすかす」がありますが(笑) -
この日は奇数日。午前10時10分頃、ようやく今回乗る「フェリーたいよう2」がやってきました!思ったより多くのクルマや乗客が一気に降りてきて驚き!
そして、逆にこれから乗るクルマや客も次々と待合所にやってくる。人影もなく静かだったローカルなフェリー待合所が最も活気に満ちる時間の到来!
「このフェリーは自分一人の貸切」なんてことは一気になくなったのでした(笑) -
今年3月に就航した新造船!船体の横には屋久島町のマーク。
ざっと20名以上はいたであろう、全ての客が降りた後は「いつ乗れるのか?」と準備していたが、乗船開始案内など全くなく、1人の乗客が先にとっとと乗船してしまったので後に続く。
乗船開始案内のないところが、またローカルなフェリー航路らしい、とも言える。 -
船内に入ると、新しいフェリーの匂いに包まれる。
うむ、非常に快適そうで良い。これで高速船よりも1/3近い運賃で種子島~屋久島間を移動できるのだから、何の文句があろう。 -
屋久杉の名産地・屋久島町だけに、船内は木がふんだんに使われていた。ただ、その材木が屋久杉かは分からないが(笑)
写真は旅客の雑魚寝用の座敷室。ここが1時間ほどの屋久島までの航路の旅の居場所となった。
マクラの他、海が荒れた時のことまで考えて、銀色のタライまでご丁寧に準備されていた(笑) -
写真はバリアフリー専用の雑魚寝ブース。
こうして新しい船内を探検しているうちに、10時45分に島間港を出港した。船内に乗客は自分を含めて4人のみ!
この日の海は大変穏やかなこともあって、楽しい1時間の海上ののんびりした移動を楽しめた。 -
これが船内の配置図。
二階にある客室の部屋も探検したかったが、全て鍵がきっていて見られなかったのは少し残念。
なお、一応「自販機コーナー」の表示もあるが、この日は新型コロナによる旅客減の影響か、船内に自販機の設置はなかった。
コロナが落ち着き、客足が戻れば自販機も設置されるようになるかもしれないが、この日は島間港待合所に自販機がない旨が掲出されていたので、自販機であらかじめ缶コーヒーを買って乗り込んだ。 -
船内放送は自動音声ながらも、観光地・屋久島のフェリーらしく英語でも流れた。
この船内の人気のなさも快適ではあるが、一方で早くコロナが落ち着き、客足がもっと戻ってきて欲しいとも思う。
写真はフェリーたいよう2のロゴ。左から口永良部島、屋久島、種子島を意味するのだろう。 -
海も荒れてないので、せっかくだからデッキに出て潮風を浴びることにする。
空がちょっと怪しいが、雨は結局宮之浦まで降らなかった。
空を仰ぐと、カモメが一羽、フェリーを追っかけてきていた。 -
雨でもデッキで航路の旅を楽しめるように、青いベンチが配された上には、ガラスの天井が覆っている。
この日は乗客4人だけだったので、デッキには殆ど誰もいなかった。 -
気が付けば、大きな屋久島がかなり目前に迫ってきた。楽しい時間はあっという間に過ぎる。
屋久島は高い山々の影響で、雨が降ったり晴れたりと落ち着かない天気だと言う。特に山間部はほぼ雨。この日も屋久島の山は雲の中に隠れていた。
海上から屋久島全体をくっきり見れる日は、年間でもそう少ないのだろう。 -
屋久島・宮之浦に近くなったところで展望席を覗いてみる。こちらは座席がズラッと並んでいる。
試しに座席にこしかけてみると、横のレバーでリクライニングができた。こちらもまた快適である。 -
船内には現在の位置を示すモニターがついている。さすが最新鋭のフェリーだけのことはある。
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宮之浦港に入港する。ここでクルーズ船「にっぽん丸」と遭遇する。
コロナ感染拡大当初はクルーズ船が悪者のようになってしまった感もあるが、船の旅は海さえ荒れなければ快適なので、また元気に運航し続けることを祈りたいものだ。宮之浦港フェリーターミナル 乗り物
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こうして屋久島・宮之浦港に到着した。画像は鹿児島~宮之浦を結ぶ折田汽船の「フェリー屋久島2」。
「フェリーたいよう2」は小一時間ほどの停泊を経て、今度は宮之浦~口永良部島を一往復する。
できれば次回は火山で温泉も多い口永良部島も訪問したいものだ。
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