福島の秋　その3　神秘的な美しさの「魔女の瞳」が見たくて　一切経山日帰り登山

2021/10/15 - 2021/10/15

相方からかねてより安達太良山に登ってみたいとのリクエストがあり、今秋は福島へ。そしてこの辺りに行くなら磐梯スカイラインの紅葉も楽しみたいし、一切経山にも登ってみたい。そこで天候予備も含めて土湯温泉郷に3泊し紅葉と温泉を楽しみました。

　その3　一切経山日帰り登山編。2日目も好天に恵まれ、一切経山へ。2012年に鎌沼一周しておりその存在は知っていましたが、何時かは不確かですが山頂から見える五色沼が素晴らしく美しいという事を知り、是非登ってみたいと思っていた山です。

今回のコース　　浄土平 ～ 酸ヶ平分岐 ～ 一切経山 ～ 酸ヶ平分岐 ～ 鎌沼 ～ 浄土平

出発は磐梯吾妻スカイラインの浄土平から。色づいた木々やススキを見ながら登り、酸ヶ平分岐からは本格的な登山道。さらに40分ほど登った山頂では「魔女の瞳」と称される五色沼がお出迎え。その神秘的な美しさに圧倒されました。

エリア 土湯温泉(福島)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0
• グルメ: 3.5

• 同行者: カップル・夫婦
• 一人あたり費用: 5万円 - 10万円
• 交通手段: レンタカー 新幹線 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

宿を6時過ぎに出発し磐梯吾妻スカイラインを走ってゆくと、標高が上がるにつれ眺望が良くなり国見台にちょっと寄り道。早朝は空気も澄んでいて見晴らしが抜群。

磐梯吾妻スカイライン 自然・景勝地

そして中央奥に見えるのは磐梯山。思いがけない出会いに得した気分。結果的に山頂では見えなかったので、ここで見れて良かったです。

磐梯吾妻スカイライン 自然・景勝地

6時40分頃に浄土平到着。この時間はまだ係員の方はいなくてスルーでした。準備をして7時01分出発。

浄土平 自然・景勝地

一切経山中腹からは噴煙が上がります。因みに山頂は右手のもっと奥になり見えてはいません。実は2011年、12年と続けて来ており、確かこの辺りは木道が敷かれていたように思うのですが、現在は工事中で取り払われていました。

浄土平 自然・景勝地

振り返ると吾妻小富士の上に朝陽が上り、一面のススキに心が弾む。

吾妻小富士 自然・景勝地

登山道沿いにはシラタマノキがちらほら。白い果実が可愛らしい。

鎌沼自然探勝路 公園・植物園

少し登ると吾妻小富士のお釜もはっきり見え、景色が良くなります。

鎌沼自然探勝路 公園・植物園

傾斜が緩むと木道に。

鎌沼自然探勝路 公園・植物園

酸ヶ平分岐は一切経山方面（右）へ。

一切経山 自然・景勝地

一面にクロマメノキの紅葉。少し落ち着いた色合いもまたいいですね。

一切経山 自然・景勝地

少し登った斜面の紅葉の鮮やかな事！青空に紅葉は映えます。

一切経山 自然・景勝地

振り返って遠くに後ほど行く鎌沼。そして左に東吾妻山。思わず深呼吸したくなるような美しい眺め。

一切経山 自然・景勝地

ただ登山道は岩が多く少々歩きずらい。岩を避けつつ慎重に登ります。

一切経山 自然・景勝地

一山超えると視界が開け、抜けるような青空が気持ち良すぎ。

一切経山 自然・景勝地

吾妻小富士の左には見事な雲海。

一切経山 自然・景勝地

少し傾斜が緩み、さらに登ると

一切経山 自然・景勝地

8時45分、一切経山山頂に到着。標高1948.8ｍ。浄土平から1時間44分掛かりました。コースタイムから大幅に遅れたのは昨日の疲れでしょうか。

一切経山 自然・景勝地

お楽しみは山頂北側からの眺望。福島北部の山々。そして

一切経山 自然・景勝地

眼下には「魔女の瞳」と称される五色沼。肉眼ではもう少しエメラルドグリーンっぽい色あいに見えていますが、溜息が出るような美しさにうっとり。

さらに西吾妻山へ続く稜線の縦走路まで。素晴らしい眺めです。

それにしてもその五色沼の神秘的な美しさはどうでしょう。水面の微妙なグラデーションから引き込まれるような色合いに言葉を失います。何時まででも見ていられる素晴らしい眺めでした。

相方の記念写真。
では山頂に戻って眺望を楽しみましょう。

北東には西吾妻山に続く縦走路の山々。手前の平らや山頂の山が烏帽子山で、奥に東大巓 、中大巓、

一切経山 自然・景勝地

そして雲の上からギリギリ西吾妻山の頂が見えているようです。

一切経山 自然・景勝地

南には東吾妻山。東吾妻山の右方向に磐梯山があるはずですが、この時間は雲の中。

一切経山 自然・景勝地

吾妻小富士のお釜が見え、高山の奥が安達太良山。しかし雲に覆われ今日は見えず残念。

一切経山 自然・景勝地

東には福島市内が一望。いい眺めです。

一切経山 自然・景勝地

記念写真を撮って、9時20分出発。

一切経山 自然・景勝地

下ってくると再び鎌沼が見えてきました。やっぱりこの景色好きだな。

一切経山 自然・景勝地

紅葉が鮮やかだった辺り。まさに紅葉散歩といった感じで心地いい。

一切経山 自然・景勝地

相方がトイレをお借りしている間に酸ヶ平避難小屋を見学。すごく綺麗です。

9時56分、酸ヶ平分岐まで戻ってきました。ここを右折し鎌沼方面へ。

一切経山 自然・景勝地

ここからは木道が敷かれ、楽しい紅葉ハイクの始まり。草紅葉に池塘、鮮やかな山の緑と青空があって言う事なし。

鎌沼自然探勝路 公園・植物園

鎌沼。2011年は小雨ですぐ撤退しましたが、12年は鎌沼を一周しており懐かしい。

鎌沼 自然・景勝地

暫く歩いていくと、鎌沼と東吾妻山（右）。山や湿原だけではないこういった風景も素敵です。

鎌沼 自然・景勝地

草紅葉と鎌沼。

鎌沼 自然・景勝地

鎌沼の畔にベンチがあったので、ここで昼食にしましょう。

鎌沼 自然・景勝地

持ってきたのはコンプレと市販のたまごサラダなど。

昼食はサンドイッチ。切って挟んだだけの簡単なものですが、相方からはピクニックのようで楽しいと好評。

目の前に広がるこの風景を見ながらですから、何食べても美味しい。

鎌沼 自然・景勝地

出発すると、間もなく鎌沼は見納め。綺麗な景色でした。

鎌沼 自然・景勝地

姥ヶ原からの登山道と合流。奥に見える東吾妻山にはまたいつか。

鎌沼自然探勝路 公園・植物園

気持ちのいい木道が続き、その先の急な下りは慎重に下山。

鎌沼自然探勝路 公園・植物園

10分ほど下って行くと、ようやく吾妻小富士と浄土平駐車場が見えてきました。

鎌沼自然探勝路 公園・植物園

標高が下がると鮮やかな紅葉が目に付くように。

鎌沼自然探勝路 公園・植物園

綺麗な黄葉を見ながら進み、

鎌沼自然探勝路 公園・植物園

11時41分、浄土平に下山。楽しかったなぁ～。

浄土平 自然・景勝地

この時間になると観光バスも停まり駐車場は満杯。観光で来られた方は吾妻小富士の方に登られるようですね。

浄土平 自然・景勝地

浄土平レストハウスでトイレをお借りし、少し甘いものが欲しくなったので

浄土平レストハウス グルメ・レストラン

ソフトクリームを。登山の後のソフトクリームは最高に旨い。

浄土平レストハウス グルメ・レストラン

その後ビジターセンターへ。登ってから一切経山の成り立ちのお勉強。一切経山は30万年前に形成された火山で、浄土平から見える切り立った崖は馬蹄カルデラと呼ばれ山体崩壊によって出来ました。等高線に沿って縞模様に連なる階段のような「構造土植物群落」という特徴的な植生だそうで、ベニイタドリ、クロマキノキ、コメススキ、ガンコウランなどが見られます。高山植物の季節にも是非来てみたいですね。

浄土平ビジターセンター 美術館・博物館

浄土平を出発して磐梯吾妻スカイラインを福島方面へ。かもしか沢に立ち寄り。

磐梯吾妻スカイライン 自然・景勝地

斜面の鮮やかな紅葉が素晴らしい。

磐梯吾妻スカイライン 自然・景勝地

続いて天狗庭。眺めがいい場所のはずですが、この時間はガスって真っ白。うーん、残念！

磐梯吾妻スカイライン 自然・景勝地

ただ後ろに見えるスカイライン沿いの紅葉は見事でした。

磐梯吾妻スカイライン 自然・景勝地

次につばくろ谷へ。この谷に架かる不動沢橋は2代目だそうで全長170ｍ。鋼上路式ローゼ桁橋。谷に架かるアーチが絵になります。

つばくろ谷 / 不動沢橋 自然・景勝地

この辺りの紅葉もそろそろ見頃。あの先の展望台から見下ろすと

つばくろ谷 / 不動沢橋 自然・景勝地

つばくろ谷の紅葉のグラデーションが綺麗。ただこれは橋の上からこちらを見た方が綺麗なのではと思い不動沢橋へ。欄干から見下ろすと

つばくろ谷 / 不動沢橋 自然・景勝地

これは凄い！息の飲むような素晴らしい眺めです。一切経山登山のおまけだと思っていたのですが、とんでもない。「魔女の瞳」だけではなく、こんな綺麗な紅葉まで見れて、大充実の1日でした。
では夕食の買い出しに向かいましょう。

つばくろ谷 / 不動沢橋 自然・景勝地

この旅行記へのコメント （6）

• jun1さん 2021/11/10 20:03:31

  魔女の瞳～♪

  クリント東木さん、こんばんは。
  
  晴れてて良かった♪　　魔女の瞳が綺麗で、吸い込まれそうな写真ですね！
  紅葉具合も良くてタイミングが良い。
  私が行ってから８年経ったんだわ、懐かしいく思い出させていただきました。
  
  土湯温泉のホステルは、通常の湯治場の台所と違った雰囲気で、お料理教室のキッチンみたいと思いました。
  アクアパッツァ、習いたいです！　先生～(^^♪
  jun1

  クリント東木さん からの返信 2021/11/11 20:34:37

  やはり晴れた日がベスト。

  　jun1さんへ
  
  　こんばんは。いつも投票ありがとうございます。旅行記を拝見しました。やはり一切経山に登るなら晴れる日に限ります（笑）。jun1さんの時のように雲が無ければ、もっと眺望も良くて最高なんですが…。ただ前後がずっと雨だったので、そこまで望むのは少々欲張り過ぎか。
  
  　つばくろ谷のご来光は素晴らしく綺麗ですね。そして磐梯吾妻スカイラインの天狗の庭の紅葉もちょうど見頃でバッチリ。やはり早朝に見ないとだめですね。
  
  　YUMORI ONSEN HOSTELは安達太良山と一切経山の間にあり、どちらにも行きやすいという事で選びました。シェアキッチンも我が家より綺麗（笑）で、平日という事もあってかほぼ貸切で使わせて頂きました。アクアパッツァは我流で適当なので、ネットでレシピを調べた方が確実に美味しくできると思いますよ。
  
  　クリント東木

• みちるさん 2021/11/10 17:11:08

  一切経山♪

  クリント東木さん、こんばんは
  
  一切経山に登られて、魔女の瞳、いいなぁ！
  私は、２０１２年１０月１８日登山でしたから、もう９年も前。
  
  お写真拝見して、途中の行程、風景を解説してくださっても、すっかり忘れていて、こんな所あったっけと、初めて見るような感じ。
  しかし、東吾妻も、鎌沼も、吾妻富士もしっかり見てました。
  旅行記、作っておいて本当に良かったです。
  普段思い出すこともない風景、思い出させてくださってありがとうございます。
  
  安達太良の紅葉と、魔女の瞳は、忘れてないですよ＾＾
  

  クリント東木さん からの返信 2021/11/10 21:09:04

  安達太良山の素敵な紅葉を拝見しました。

  みちるさんへ
  
  　こんばんは。みちるさんの安達太良山と一切経山の旅行記拝見しました。天気が良くて最高の登山でしたね。私達が登った日より遅いですが、紅葉もバッチリ見頃で素敵でした。ああいう安達太良山の紅葉が見たかったなあと羨ましく思います。
  
  　そうそう、登った事は覚えていても途中の景色なんかは意外と忘れますよね。私達が鎌沼まで歩いたのは2012年9月1日。木道を歩いた記憶しかなくて浄土平から鎌沼（酸ヶ平分岐）までほとんど平坦だと思っていました。意外と登るので面喰いましたよ。昔なら写真のアルバムというところですが、今なら4トラに旅行記として残しておけばすぐ見れるので便利になりました。
  
  　クリント東木
  

• j-ryuさん 2021/11/10 04:26:35

  晩夏のような魔女の瞳＆酸ヶ平

  おはようございます。
  
  素晴らしい天気に恵まれ最高の魔女日和でしたね。
  ただ紅葉が終わってしまい針葉樹や青い笹の緑が目立ち
  晩秋ではなく晩夏か初秋のような景色ですね。
  落葉後のうら寂しい景色には全く見えません。
  でも吾妻小富士から不動沢橋までの紅葉は見事でしたね。
  私はいつも魔女の瞳の紅葉に合わせて福島市側から登ってくるので
  不動沢橋から吾妻小富士までの紅葉には早すぎでいつもイマイチ。
  標高差があるので仕方ない面もあるし、どこかは見頃ってこともあり
  どの地点の紅葉を見たいかで絞るしかないですね。
  
  福島県の山々は峻険な日本アルプスのような絶景ではありませんが
  標高の割に皆なだらかな山容で女性的で癒しの山々だと思います。
  年齢を重ねても登れる山が多いのいも魅力なので
  ぜひまた魔女の瞳に会いにお出でくださいませ。
  
  
  ではまた。　j-ryu
  

  クリント東木さん からの返信 2021/11/10 19:04:46

  コメントありがとうございます。

  　j-ryuさんへ
  
  　こんばんは。魔女日和とは中々ユニークな表現ですが、まさしく魔女日和でした。元々j-ryuさんのように五色沼周辺の木々をヨリでは撮ってなかったのですが、PC上でアップにして確認しても紅葉は終わりかけで少しくすんでいるように見えます。10日違うと全然違うのですね。確かにまだ緑も鮮やかで、晩夏といっても分からないかもしれません。
  
  　山のように標高差があると、全ての紅葉が見頃とはいきませんよね。今回は安達太良山の見頃を狙って計画したので、五色沼は終わっていましたが逆に不動沢橋、つばくろ谷がちょうど見頃で予想以上に綺麗でした。
  
  　磐梯山を始め、福島にはまだまだ登りたい山、散策したいところがあるのでまた伺います。
  
  　クリント東木