2021/10/03 - 2021/10/06
3036位(同エリア7632件中)
jokaさん
山行三日目
今日は雲ノ平小屋から読売新道を通って平乃小屋まで。
読売新道は4、5年前から毎年狙っていたルート。念願かなっての初挑戦です。
とはいえ懸念材料が二つ。
・ルート上に営業中の小屋が一つもないので補給や万が一のエスケープができない。
・水晶小屋でなく雲ノ平山荘スタート(しかも小屋で朝食後に)なので平ノ渡場での渡船利用が最終便(16時20分発。その前便は12時20分)となる。乗り過ごしたら野宿確定!
本来ならば遅くとも9月中に歩いている予定だったので、どちらも気にする必要がなかったのですが…
9月までならば水晶小屋スタートで歩けるため平ノ渡場にニ時間程度早く着けるうえに途中の奥黒部ヒュッテも営業してる。渡船の時刻表も利用可能な便だけでも10時20分、12時20分、14時20分、17時20分と選択肢が多い。
いまさら言っても仕方ないですね。
ちゃっかり雲ノ平山荘で朝食まで食べてるし……
ほんとに心配だったら自炊して早出すればいいだけの話なんで。
というわけで期待と不安に胸を膨らませての出発です!
- 同行者
- 一人旅
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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今日も0時40分起床。やっぱり3時間ちょっとで目覚めてしまった…
布団の中で3時半まで粘って起き上がる。
着替えやパッキングは思いの外うるさいので、着替え、コンタクト、歯ブラシ、水筒だけを手に忍者歩きで一階まで移動。雲ノ平山荘 宿・ホテル
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国内有数のおしゃれ小屋(だと思う)である雲ノ平山荘ですが、なぜかトイレは男女共有。
スペースの問題かな?
それにしてももう少しなんとかなりそうなものですが。
和式のみという点も加味するとなにやらポリシー的なものがあるのでしょうか? -
まだまだ時間はあるので、ノート読んだり(自分も書こうかと思いましたが、見渡す限り女性の書き込みしかなかったので空気読んで取り止めました…)
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星眺めたり(わたしの腕とiPhoneではこれが限界。実際は満天の星空♪)
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黒板読んだり(この時間なのでまだ昨日の内容。撮影のカメラが回ってる?知らなかった…)
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水補給したり(途中キャンプ場に立ち寄れば無料ですが、入口からけっこう歩くので無精しました。1L購入)
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5時を過ぎるとようやく空が明るんできました。
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朝食の準備も整いつつあります。
と、ここでふいに思い出す。
「昨日の夕食後に弁当もらい忘れてる!!」
あぶねー!あやうく昼飯抜きになるところだった。
おねえさんに声を掛けて確保。
お手数おかけしました… -
太陽は覗いてはいけません。
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5時30分、いただきま~す♪
今日はゴールの平乃小屋まで営業中の小屋がないので、食いだめの意味も込めてご飯を四杯食べました。
テーブルは“名古屋さん”と同席。“神奈川さん”、“京都さん”、“先生”は見当たらず。
お互いの健闘を祈って席を立ちました。 -
5時53分、お世話になった雲ノ平山荘を後にします。
空いていたこともありとても居心地の良い小屋でした。混雑してたらまた違うのかもしれませんが… -
笠ヶ岳は今日も元気にトンがってます。
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日の出時刻はとっくに過ぎていますが、周囲を高い山に囲まれた盆地状の雲ノ平にはまだ直接日の光が届いておらず薄暗い状態です。
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テント場への分岐点。
見たところ一張しか残っていないようです。
みなさん早いですね。
カメラの加減で明るく写っていますが、実際にはまだ薄暗闇です。 -
左にそびえているのが本日通過予定の水晶岳(黒岳)。
生みの親の祖父岳を除けば一番間近の山(どこから見るかにもよりますが…)なこともあって、雲ノ平から見上げる水晶岳の存在感は格別です。雲ノ平 グルメ・レストラン
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水晶岳の鞍部からやっと陽が差しました!
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世界が輝き始める♪
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6時28分、祖父岳分岐。
さて、ここが運命の分かれ道。
直進して昨日歩けなかった日本庭園→黒部源流碑→ワリモ北分岐(コースタイム約二時間)か、オーソドックスに左折して祖父岳→ワリモ北分岐(同一時間ちょい)にするか。
問題となるのは平ノ渡場の渡船最終時刻が16時20分だということ。
計算上は黒部源流碑に寄っても30分~1時間ぐらいの余裕はあるのだけれど、初コースかつ万一渡船を逃したら野宿確定というプレッシャーがあるので、少しでも安全策を取っておいた方がいい気もするし… -
迷うこと5分。
いったん日本庭園方面に歩きかけるも、ここはオトナの判断力を発揮して祖父岳へ。
後半時間が無くなって、歩きづらいと評判の読売新道の樹林帯部分を走って下りなきゃいけなくなったらしんどいなと… -
というわけで、6時47分祖父岳山頂。
今日も槍ヶ岳は目立ってます。 -
目の前に立ちはだかる黒い壁の頂点が水晶岳(黒岳)。稜線を左に進んだ先の白い山頂が赤牛岳。赤牛岳の向こう側に見えているのは立山の大汝山と剱岳です。
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そのお隣には薬師岳。
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さらに隣には黒部五郎岳。
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きりがないので先に進みましょう。
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7時14分、岩苔乗越。
昨日も紹介しましたが、ここから10分ほどの登ったワリモ北分岐までは私的“真アルプス三大急登”の一つ。 -
6分後、あ~疲れた…
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いざ水晶岳方面へ。
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7時46分、水晶小屋へ着きました。
水晶小屋は残念ながら9月30日で小屋閉め。9月21日に予約していましたが、涸沢カールで直撃を受けた地震の影響で取り止めとなりました。
その時の計画では3日目水晶小屋、4日目五色ヶ原山荘で5日目に立山を一周して帰るはずでした。
現在では水晶小屋も五色ヶ原山荘も閉まっているため、それぞれ雲ノ平山荘、平乃小屋へと計画変更しています。水晶小屋 宿・ホテル
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小屋のすぐ裏からの景色。
野口五郎岳などの裏銀座の稜線がドン!!
素晴らしい立地です。 -
当然この展望にはそれなりの代償があるわけで…
台風が来れば爆風直撃!全壊しては再建を繰り返し、現在の小屋で五代目。中には再建中に台風で潰れたなんてこともあるようです。
2009年には建築資材を運搬中のヘリが墜落して二人が亡くなっています。 -
まずは画面中央左にそびえる水晶岳を目指します。
天気は今日も上々♪
ただしこれまでの2日と違う点が一つ。風の強さです。
ほぼ無風だった昨日、一昨日と異なり、本日はなかなかの強風。
開けた尾根に出てますます感じる。 -
振り向けば光のカーテンの先に槍ヶ岳。
散々迷った挙げ句、とうとうザックを下ろしてペラペラパッカブルジャケットを羽織りました。
度を超えた寒さ耐性のわたしが上着を着るなんてなかなかレアな事態。
この縦走開始してからの三日間、小屋以外ではずっと半袖Tシャツ一枚でした。もちろん休憩中も。まあ、わたし以外にそんな人は一人も見かけないわけですが…
今日はこの先数時間稜線歩きが続くため、ふだん心の奥底に沈めているオトナの理性に従った次第です。 -
正面の盆地が今朝出てきた雲ノ平。
遠望するといかに特殊な地形かよくわかります。
左の大きな山は黒部五郎岳。 -
ここからだとまるで恐竜の背びれのよう。ギザギザのトップが山頂です。
左奥には薬師岳。 -
近づくとなお巨大生物感が増している気がする。
王蟲!?
なかなかの迫力です。 -
水晶岳は岩ゴロゴロの山なのでそれなりの岩場が続く。
とはいえ技術的には難しくないし、高度感もそれほどではないので高所恐怖症のわたしでもあまり問題なく進めます。
適度な”登山感”が味わえて楽しい山です♪ -
最後のひと登り。
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8時17分、水晶岳山頂(2986m)。
ここは岩ゴツゴツかつ程よい狭さ(10人程度でいっぱい)で、眺望の良さも相まってわたしの中では“山頂オブ山頂”、これぞアルプスの頂上!といった感じ。水晶岳 自然・景勝地
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アプローチの長さとそれに伴う奥地感、黒々した威厳ある立ち姿、適度な岩場を含む登りごたえ、最高の眺望など、ほんとに山らしい山だと思います。
個人的には北アだと東のキングが奥穂高岳、西のキングが水晶岳です。となると女王はやっぱり燕で、薬師、赤牛、野口五郎が実力派の三巨頭(大臣?重鎮?)でしょうか。
槍ですか?槍はもはや象徴としての雲上人ですよ。 -
雲ノ平も近い。画面中央付近には雲ノ平山荘も。
ほんの二時間半前にはあそこからこちらを見上げていました。 -
前を横切るのは裏銀座の山々。
左奥には今日の目的地の黒部湖が見えています。
黒部湖の奥には旭岳や白馬岳、五竜岳といった後立山連峰が、その右手前の画面中央左の存在感ある頂は左から針ノ木岳、蓮華岳、そのはるか奥に薄っすら見えているのは火打山、妙高山などです。 -
薬師岳、デカい!
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目の前の荒々しい頂は水晶岳北峰。
水晶岳は三度目ですが、北峰まで足を伸ばす人はあまり見かけません。今日は先客お一人のようです。
その先、右奥へと続く稜線沿いに読売新道が通っています。ずっと進んだ先、白い(赤い)山頂が赤牛岳。 -
北峰直下から南峰を振り返る。
たぶんまた来ます。その時もよろしく♪ -
ここから先は未知の世界。
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進む道が先々まで見通せるってワクワクしますね。
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山頂直下はザレザレの急斜面。今回の山行中で一番危険を感じた場所でした。
大きく足を曲げた際にザックのサイドポケットの水筒が勢いよく飛び出してしまい、すかさず片手でキャッチ!
掴まなければ谷底まで真っ逆さまで回収不可だっただろうから水筒の命を救ったことにはなるけれど、そのせいでバランス崩してたら滑落&大怪我以上確定だったことを考えると素直に喜べない。
水筒見殺しが正解だったか…… -
難所を通り過ぎて一安心。
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なぜか飛行機雲が大好きで見かけたら撮らずにいられない。
飛行機にはまったく興味はないのに…
と思ってたけど、今見返すと飛行機雲ではないかな…… -
水晶岳からしばらくの間は岩々ゾーンの名残が続きます。
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左(西)を向けばどデカい薬師岳。
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上空にはたなびく雲♪
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右(東)にはこれまた馬鹿でかい野口五郎岳。
読売新道を含むこの三つの尾根は川の字のように並んで北上しているため、常に薬師岳と野口五郎岳とを目にしながら歩くことになります。 -
細かなアップダウンが続きます。
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9時12分、温泉沢ノ頭。
ここを西側に下ると高天原温泉。ザレザレの急斜面あり、渡渉ありの厳しい道だという評判です。 -
眼下の開けた場所の中央あたりに高天原山荘。
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う~ん、秘境感出てますね♪
また行きたいな… -
語尾の“よ”がいい味出してます。
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同じような道がまだまだ続く。
写真では平坦に見えますがそれなりにアップダウンがあるので、のんびり稜線歩きというわけにはいきません。 -
横を向いても相変わらずの薬師岳と
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野口五郎岳!
歩けども歩けども景色が変わらず、なんだか夢の中みたい。まあ、この感覚を味わいたくてこの道を選んだわけだけど…
水晶岳以降、人っ子一人見かけていないことも白日夢感をいや増してます。 -
ここは大きく下る。
んっ!? -
人ですよ、人!
蜃気楼かと思った。
挨拶がてらお話を伺うと、同じく雲ノ平山荘泊で赤牛岳までピストンしてきたと。
かなり早朝に出発されたみたいですね。ご苦労様です。 -
振り返ってもちゃんと歩いていたので幻ではないようです。
水晶岳からほんの一時間程度しか経っていないのに、なんだか数日ぶりに人に出会ったような不思議な感覚でした。 -
中央付近の高いピークは赤牛岳!
ではありません……
その先にちらりと見えてるのが本物です。
ここを歩いている時にはすっかり騙されてました… -
赤牛岳の赤牛岳たる所以。
たしかに赤い… -
もう一人発見。今度は落ち着いてますよ。
挨拶がてら声をかけると、どうやらわたしと同じく平乃小屋を目指しているようです。 -
山頂にももう一人おいででした。
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10時24分、赤牛岳山頂(2864m)です。
水晶小屋から二時間程度ですが、やたらと長く感じました。
先ほど追い抜いた方は写真だけ撮って通過。 -
来し方を振り返る。
画面中央の威厳ある黒い山が水晶岳。こうして見るとずいぶん近くに見えますね。
水晶岳を挟んで写し鏡のように槍ヶ岳と笠ヶ岳。 -
赤牛岳でレッドブル!
もはやお約束です。
あらかじめ準備しておくつもりがすっかり忘れていて、バスタ新宿の売店で慌てて購入しました。
水晶小屋あたりで販売すればそこそこ売れるような気がしないでもない… -
雲ノ平山荘の弁当で昼食。
緑のおむすびがとても美味しかった♪
前はソーセージが入ってたはずですが、炭水化物ばかりになってしまったのが少し残念。エネルギーチャージなんだからそれで十分とはいえ、多少なりともタンパク質があるとアガるんだけどな… -
デザートに一気飲み!
久々(大げさ!)のケミカル満点の味は最高です!! -
先に山頂にいた方にシャッターをお願いしました。
今朝奥黒部ヒュッテ(昨日が最終営業日)から登ってきたそうで、平乃小屋まで向かうと告げると
「最終の渡船(16時20分発)に間に合いますか?かなりギリギリだと思いますけど。利用者が少ないので、少なくとも16時には待っていないと拾ってくれない可能性大です」というありがたくも不吉な忠告をいただきました… -
ここから平ノ渡場までは標高差1400mほどをひたすら下っていくことになります。
事前のタイムスケジュール通りに進んではいるけど、念には念を入れて少し急ぐか。
10時39分、長い長い下りの始まりです。 -
完全に道が崩落しています。大雨続いたらそのうち通れなくなりそう。
中央のピークで先ほどの平乃小屋を目指してる方が休憩中でした。 -
黒部湖目指してぐんぐん歩く。
足元はけっこう大き目の岩ゴロゴロです。 -
大岩ゾーンを下ってきました。
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奥黒部ヒュッテから赤牛岳までを八等分した標識が立っています。
8/8と8/7は見落としました。 -
長く伴走した薬師岳もこの辺りで見納めかな。
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樹林帯に突入。
黒部湖ともしばしのお別れか… -
まだでした…
こんな感じでしばらく樹林帯を出たり入ったり。 -
5/8
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このあたりから一時間弱、ひたすら木の根を乗り越えていたような記憶が…
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急に視界がイエローに!
ここだけ集中的に黄葉溢れる世界。
ほんの一瞬のご褒美でした♪ -
3/8
この手前付近から時間に余裕があることを確信してスピードを緩めました。 -
道中一番目立ってた巨木×2
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いつ踏み抜いてもおかしくないので、木の根以外の部分は怖くて歩けません。
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ずっとこんな感じ。
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ここも転倒注意!
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足元が不安定なうえに左側がスパッと切れていてかなりの高度感。
集中!集中! -
1/8
あと少し。 -
急になだらかになって歩きやすくなりました。
森の散歩道です。 -
13時28分、奥黒部ヒュッテに到着。
あ~、長かった!
ここから渡場までコースタイムでも二時間なので、アクシデントさえ無ければ到着が16時を回ることはないでしょう。奥黒部ヒュッテ 宿・ホテル
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奥黒部ヒュッテは昨日の宿泊が最終営業。この時間にはすでに小屋閉め作業もほとんど終わっていました。
カップラーメンぐらい売ってるかなという淡い期待はものの見事に撃沈… -
小屋主さんのザックでしょうか。
ということは最終の渡船でご一緒するのかな? -
快適と評判の奥黒部ヒュッテのテント場。
たしかに真っ平らでペグのよく聞きそうな砂地ですね。 -
矢印のさす方へ。
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河原に出ました。
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時間的にだいぶ余裕がありそうなので、腰を下ろしてちょっと休憩。
行動食でエネルギーチャージ! -
13時40分、いよいよ噂の木製梯子地獄へ。
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側から見るとずいぶん頼りない感じですが、シーズンには毎日何十人と歩いているわけで、当然それなりに頑丈に出来ているはず!
何より一番利用するはずの小屋主さんが整備してるわけだから… -
木製通路(面倒なので階段も梯子も通路もまとめてそう呼びます)には必ず片側もしくは両側に手すりが付いています。
そのおかげで歩きやすさが段違い。無かったら高所恐怖症のわたしはすくんで動けないと思います。
きっと下の廊下より怖いんじゃあるまいか?行ったことないけど… -
小屋近くの木製通路はすぐ終了。
チュートリアル的な?
木漏れ日あふれる散歩道を進む。 -
砂をサクサク踏みしめながら歩く。
気持ち良いですね♪ -
小屋から10分ほど歩いたところからいよいよ本番。
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やっぱり遠くからだと冗談みたいな光景。
物理法則をちょっぴり無視してる感じというか…
ジブリとかルパンとか、アニメ世界の造形ですね、これは。 -
それでもって間隔が広いんですよ。
痩せた人ならザックごと真っ逆さま!
実際そういう事故(死亡事故も含め)も起きてるようです… -
歩くにはちょうどいいぐらいですが、安全面ではもう少し幅を狭めるか、間にもう一本追加するかして欲しい!と思ってたら、そうはできない理由を後ほど知りました。
-
-
道の脇には所々に補修用の木材が。
ほんとに整備してくれる人がいる(そりゃそうだ)という事実に思い至り、改めて頭が下がる思いです。 -
階段や梯子以外はこんな道。
谷側は数十mの断崖です。 -
ここが階段(梯子)で一番の高低差のあるところ。画面上部にチラッと見えてる梯子を降りて、手前の梯子を登り返してきました。
上り下りとも百段近くあると思います。 -
黒部湖がはっきりと見えるように。
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ワイルド!
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15時9分、平ノ渡場着。
計算上は黒部源流碑経由でも間に合ったかな。
まあ、このくらい余裕みておいて正解だった気はするけど… -
時刻表からもわかるように船は対岸に待機しています。
こちらに渡る利用者がいれば無条件で渡ってきますが、利用者がいない場合、こちらの船着場に人がいなければ(対岸から双眼鏡で確認)運行しないという噂。また渡ってきた場合も、船着場に利用者がいなければ時刻前に帰ってしまうとか(これは赤牛岳山頂で経験者に聞いたので事実かと)。
そのため時刻表の出発時刻の20分前には船着場にいることが暗黙のルールとなっています。
乗り損ねたらこの場で立ち往生なんだから、明文化すればいいのに…… -
船着場はさらにこの階段を下った場所にあります。
つまりこの場所では対岸から目視できないということ。
下に降りると日差しを遮るものがないため、夏場にはギリギリまで上で待ち、出発20分前になったら降りていく人が多いそうです。 -
ただし上部は人一人歩くのがやっとの登山道。平らな部分も腰掛けて待てるような場所も皆無です。
いったんザックを下ろすも、落ち着かないので船着場で待つことに。 -
写真の整理をしつつぼんやりと過ごす。
16時頃、赤牛岳前後でお会いした方が到着。
ギリギリでちょっと焦りました…と。 -
ん!
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来た!来た!
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18時3分、渡船が到着。
でも、この時間にこちら岸ということは確実に18時前に対岸を出発してますね。
時刻表がある以上、数分違いのこととはいえ時刻表通りに運行すべきかと。それで進退きわまるケースもあるわけだし。
こういうルーティンて誰かがきっちり管理しない限り確実になあなあになりますから(たいてい前倒し)。
現場任せはダメですよ、関電さん… -
船上には三人。お客さんかと思ってた二人もどうやら船員さんのよう。
なかなか手厚い?安全対策です。
平乃小屋のご主人が一人で担当していると思っていたのでちょっと戸惑いました。
この理由も後ほどわかります。
乗船後すぐにライフジャケットを着用し乗船名簿に記入。ライフジャケットはきっちり二つだけ用意されていたので、対岸から待機人数を確認してるんでしょう。 -
画面中央あたりにさっきまでいた船着場。
あっという間に遠ざかりました。
まだ16時7分だけど…… -
船を使う日本唯一の登山道。
貴重な経験です。 -
正味6分ほどで対岸に到着。
直に着岸は出来ないので、係員さんが押さえてくれる板を渡って上陸。
ありがとうございました! -
渡場から三分歩いて小屋に到着。
-
16時15分、平乃小屋に着きました。
こちらは場所柄、登山客よりも釣り人の方が多いこともあるちょっと特殊な小屋。平ノ小屋 宿・ホテル
-
雑然としてるけど、こざっぱりと清潔な食堂兼談話室。
釣り関係の道具も目立ちます。
人当たりのいい女性の小屋主さん?が対応してくれました。 -
今日の宿泊客は渡船に同乗したわたし達二人だけ。
なので、わたしがこちら“虹鱒の間”、もう一方が隣の“姫鱒の間”を使用。 -
10畳近い部屋を独り占め♪
体拭いたり着替えをしたり。手拭いなどを洗ってベランダに干したり。 -
玄関前のベンチでリラックスタイム♪
持参した本を読みながらのんびり。 -
ラスト一本だという貴重なチューハイ。沁みるぜ!!
おやっ?? -
正面の山に笠雲が…
こりゃあ、明日はやっぱり崩れるな。 -
昨日までの予報では、明日の天気は雨のち曇りあるいは曇りのち雨。
いずれにしても今日までのような上天気とはいきそうにないことは数日前からわかっていました。 -
それでも一縷の望みにかけて最終日は“五色ヶ原→立山一周→みくりが池温泉”というコースを設定しています。コースタイムにして14時間弱ですが、途中時間がなくなったら別山を諦め大走り分岐から直接雷鳥平に向かって12時間コースに短縮できるかなと。
12時半ごろまでにみくりが池温泉に着いて温泉&ビール&ランチで締めくくったのち14時台室堂発のトロリーバスに乗るつもり……でした。 -
あとから晴れるのならアリだけど、曇りや雨のままだったらその長丁場を歩くのは気乗りしないなあ…
今はこんなに晴れてるのに。 -
とりあえず浄土山南峰まで歩いて、そこで三山に向かうか室堂に下りるかを考えるというのもアリか。
う~ん…
笠雲や予報からして朝方崩れるのは間違い無さそうなので、正直この時点では黒部ダムへ下山に気持ちは傾いてます。
よしっ!明日起きてから決めよう! -
17時40分過ぎから夕食。
とても山小屋とは思えないボリューム満点、タンパク質ガッツリのメニューです。 -
酒のつまみもたくさん!
ビールも進みます♪
食事の途中からいつの間にか男性の小屋主さんが現れてあれこれお話し。どうやらご兄妹みたいですね。 -
とにかく小屋主さん達の話がおもしろい!
黒部ダム完成の数年後、予想を遥かに上回る豪雨でダムが決壊寸前となりダム職員だけとっとと逃げ出した話。当時の平乃小屋も湖に浮かぶ孤島状態となり、登山客180人が二週間近く閉じ込めらたのだとか。
横になるなんてもっての他で、全員立つか体育座りで過ごしたそうです。
ようやく通じた救援物資要請の無線に当時の小屋主(現小屋主兄妹のお父さん)が最初に叫んだのは「粉ミルク!」だったそうです。生まれたばかりだった娘さん(今の女性小屋主)のことを心配するあまりつい出た言葉だったらしいのですが、「あとハイライト!」と続けたというオチがつきます。
その後、三梱の救援物資が水上に投下されるも回収できたのは運良く流れ着いた一つだけ。開けてみると中はすべて粉ミルク!
仕方ないのでみんなで粉ミルク舐めて空腹を凌いだということです。 -
こんな感じで出るわ出るわ!
木製通路の足場の間隔が広くて怖かったと言ったら、「あれ以上狭くすると積もった雪が抜けなくて、その重みで通路ごと崩れてしまうんだよ」と。
なるほど!
針ノ木側(対岸)の湖岸にはそれなりに広い船着き場があったのにがけ崩れで崩壊してしまい現在のちょっと不便な状態になったことは知っていましたが、実はこちら岸にもさらに大きな船着場があった話は初めて知りました。
コンクリート製の立派なものだったそうですが、遊覧船のたてる波によって崩落してしまったのだとか。
自然界には存在しないタイプの波が繰り返し打ち寄せることでコンクリートの内部がえぐれてスカスカになってしまったと。船着場で数十人の登山客が待機している時、たまたま裏を覗いてそのことに気付いた小屋主。拡声器でさりげなく分散を促しヒヤヒヤしながら乗船させたけど、それまで知らずに使っていたことにゾッとしたそうです。
雪の重みに耐えきれず、翌年の春には跡形もなかったらしい。 -
針ノ木古道は明治時代の建設当時日本最古の有料道路で、牛車が通れるように石畳が敷かれていたという話も興味深かった。
豪雪による道の損傷が激しく予想をはるかに上回る莫大な維持費がかかることが分かったため、2~3年で本来の役目から外れ登山道として利用されるようになったそうです。ただ石畳整備のために切り拓き日当たりがよくなったことが災いして熊笹が異常に繁茂。登山道としても維持できない箇所が増え、現在針ノ木古道と呼ばれている道は実際にはかなりの部分いにしえの針ノ木古道とは異なるんだとか。 -
それ以外にも冬眠に備える熊の話(小さなブナの殻を器用に剥いて食べる)、某小屋主が登山道整備をしていて道に迷って自分の小屋に帰れなくなった話、渡船のルールが引退した途端に変わってしまった話(以前は代々平乃小屋の小屋主さんが行っていたけれど数年前に引退して関電に移行)、佐々成政のザラ峠越えについての考察(小屋主は古来から立山付近の山の案内人を多数輩出している芦峅寺出身。成政のザラ峠越えの案内人も芦峅寺から選ばれており同地区にその資料も現存)などなどなど…
それだけで旅行記一本書けそうなほどです。
ここには書けないオフレコの話もたくさんあるので興味のある方はぜひ平乃小屋へ。
明日も早いので後ろ髪引かれつつ20時20分頃就寝。
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