2021/09/21 - 2021/09/23
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funasanさん
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太平洋フェリー「いしかり」のスイートルームは33㎡(注)あります。バルコニーはありませんが、広いバスタブもあり、部屋の2面(前方と左側)に窓があり、船旅を十分楽しめます。注:公式ページからではなく客船フロントスタッフから聞いた情報です
日本船籍最大の豪華客船「飛鳥Ⅱ」のCスイートの客室面積は33.5㎡なので、「いしかり」のスイートとほぼ同じです。参考までに飛鳥Ⅱの2021年秋、2泊3日国内クルーズ代金を調べたらCスイートで1名30万円~でした。2名で参加すると60万円以上になります。庶民には手が出ない価格です。
一方で、名古屋発北海道(苫小牧)行、2泊3日の太平洋フェリー「いしかり」のスイート代金は1名(A期間:全食事付き)で45200円です。2名で参加して9万円程度です。飛鳥Ⅱの6分の1くらいの値段で同じ客室面積のスイートルームが楽しめます。
今回の旅行記はフェリー「いしかり」と豪華客船「飛鳥Ⅱ」を較べながら客船としての「いしかり」の魅力に迫ります。
写真:洋上の姉妹船「きそ」との出会い
私のホームページに旅行記・著書紹介多数あり。
『第二の人生を豊かに』
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目覚めの朝、太平洋上から朝日が昇ります。天気が良さそうでとても気分がいいです。早速、部屋で熱湯を沸かし、淹れたてのコーヒーを飲みながら昨夜の「スイートルームの問題点」を考えます。
写真:客室からの眺め -
実は、寝ようと思ってベッドに入ると、「ドカーン、ドカーン」という音が聞こえてきたのです。そのまま寝入ってしまったので問題はなかったのですが、後で、船のスタッフに聞いてみると‥
写真:部屋のドリップコーヒー -
「伊勢湾から太平洋の外洋に出るときに波が高くなり、船の先頭に波が当たって音が出ることがあります。船の真中の部屋の方が揺れや音が少ないです」ということでした。
写真:部屋のバスタブは使わず、朝風呂に大浴場に行きました -
スイートルームはデッキ6の先頭にしかありません。よって海が荒れたら(音や揺れに敏感な人は)悲惨な部屋になる可能性がありますね。朝食の営業時間は7:30~9:00です。我々はオープンと同時にレストラン「サントリーニ」(写真)に入ります。
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レストラン内(写真)は広くてお客が少ないので窓側の眺めの良い席を確保します。朝日が差し込んでまぶしいくらいです。
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モーニング料金は大人(中学生以上)1,100円、小人(小学生)800円です。未就学児の子供は無料です。全てドリンクバーつきで充実した朝食ビュッフェです。
写真:サラダ・フルーツコーナー -
ビュッフェカウンターに和・洋の料理が並んでいます。お味は普通ですが洋上でこれだけの朝食を1100円で頂けるのは素晴らしいと思います。
写真:朝食ビュッフェ -
少量多品種の私の朝食プレート(写真)をセットしました。最後にコーヒーとパンで締めました。
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お腹が膨れたらデッキに出て散歩・体操・ウオーキングして海風に当たりましょう。これが楽しい。幸運にも天気は晴れ、頭上には太陽が輝いています。
写真:スカイデッキ -
太平洋フェリー「いしかり」の全長は199.9m、全幅27mもあります。日本人に圧倒的に人気のある豪華客船「飛鳥Ⅱ」の全長は241m、全幅は29.6mなので、「いしかり」は飛鳥の2割くらい小さいだけです。
写真:スカイデッキ -
一方で「いしかり」の総トン数は15,762トン。「飛鳥Ⅱ」の総トン数は50,444トン。圧倒的に飛鳥Ⅱの勝ちです。総トン数だけを見ると「いしかり」は小さな船に見えます。
写真:スカイデッキ -
しかし、「いしかり」の本命はカーフェリーで、トラック184台、乗用車100台を積載できる容量を持っています。その容量が客船として「いしかり」の総トン数(注)にカウントされていないのでしょう。
注:フェリーの総トン数の計算は非常に難しいようです。素人のレベルを超えています。
写真:船内のポスター -
飛鳥Ⅱは全室個室ですが、「いしかり」は大部屋があります。よって最大旅客数は777名です。「飛鳥Ⅱ」の旅客定員は872人です。定員は1割くらい少ないだけです。
写真:5階から7階まで3層吹き抜けの展望エレベーター -
こうして規模の大きさをデータで見てみると、客船部分としての「いしかり」は豪華客船「飛鳥Ⅱ」を少し小さくした程度の“堂々としたクルーズ船”であることが分かります。
写真:ピアノステージ -
参考までに、日本船籍の客船「にっぽん丸」の 全長は166.65m、 最大幅は24.0m、そして 乗客定員は398名です。客船としては「いしかり」より規模が小さいです。しかし、総トン数は22,472トンあり、「いしかり」の1.5倍くらいです。
写真:コーヒースタンド「ヨットクラブ」 -
就航年数を見てみましょう。実は「飛鳥II」は1990年7月就航の「クリスタル・ハーモニー」(バハマ船籍)が元の船で、2006年1月に郵船クルーズが買い取り日本市場向けの改装を施しデビューした客船です。つまり、初就航以来30年以上も経つオールド客船です。
写真:ピアノステージ周辺のパブリックエリア -
また、「にっぽん丸」の初就航も1990年9月と古いです。太平洋フェリー「いしかり」も同時期の1991年3月に就航しました。これは「いしかり」の2代目です。しかし、現在の「いしかり」は3代目で2011年3月就航の新造船です。
写真:ヨットクラブ周辺 -
就航10年目の3代目「いしかり」に対して就航30周年以上の「飛鳥Ⅱ」や「にっぽん丸」。別に日本の客船を悪く言うつもりはありませんが、私は現在の日本のフェリーの客船としての価値を再認識しました。
写真:プロムナード -
残念ながら太平洋フェリーの客室面積のデータは公式ページには載っていませんでした。そこで、フロントで聞いてみたところ以下のような答えでした。
写真:テーブルにコンセントがありパソコンを出して仕事ができます。海の上でのテレワーク可能! -
ロイヤルスイート:52㎡、スイート:33㎡、特等客室(洋室:海側):19㎡、1等客室(洋室:内側):13㎡。特等客室は大きな窓から海が見えてバスタブ・シャワートイレ・ソファー・ワーキングデスク付きです。海外の豪華客船の標準的な海側客室です。
写真:プロムナード -
一方で、飛鳥Ⅱの客室面積は、Sロイヤルスイート:88.2㎡、Aアスカスイート:45.8㎡、Cスイート:33.5㎡、D/Eバルコニー:22.9㎡、F/Kステート:18.4㎡
写真:S寝台(テレビ付き1段ベッドタイプ:6部屋・計100名) -
両者を比較すると、私が泊ったスイートは飛鳥ⅡのCスイートに相当します。また、「いしかり」の特等洋室(海側、バスタブ付き)は飛鳥ⅡのF/Kステートに相当します。
写真:ランチのビュッフェ(料金:1100円) -
参考までに飛鳥Ⅱの2021年秋、2泊3日国内クルーズ代金を調べたら一番安いKステートで1名12万円程度でした。2名で参加すると24万円になります。
写真:ランチのビュッフェ(料金:1100円) -
一方で「いしかり」の名古屋・苫小牧2泊3日の全食事付き(片道フルパック)は特等で1人31400円です。2名で乗船しても6万円ちょっと。飛鳥Ⅱの4分の1程度と格安です。
写真:ランチのビュッフェ(料金:1100円) -
私は海外発の豪華客船に魅了され世界のクルーズに乗船してきましたが、今回の新型コロナのパンデミックで当分海外クルーズは無理になりました。
写真:スイートルーム(ツインベッド) -
そこで国内の旅の手段として、スイートルームに格安で乗れる国内フェリーを考えてみました。そして、それは大正解でした。クルーズ客船として格安に乗れてクルーズ気分を味わえる国内フェリーの見直しです。
写真:窓からの眺め -
コロナ禍で乗船客は激減しています。船内のオフィサー(上級船員)に素朴な疑問をぶつけてみました。こんなに少ないお客でフェリーの経営は大丈夫なのか?
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意外な答えが返ってきました。「フェリーの経営の8割がたトラック等の貨物輸送に依存しています。コロナ禍で2割くらい貨物が減少しましたが、通常通りの定期運航をしています。貨物が多ければ乗客が少なくなっても影響は少ないです」なるほど、納得です。
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仙台に着く前に「いしかり」の姉妹船「きそ」と洋上で出会います。アナウンスがあったので急いでデッキにあがり「きそ」を出迎えます。
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お互いにすれ違う時に「ボー」と汽笛を鳴らして別れていきます。我々も手を振って一瞬の出会いを楽しみます。
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デッキ後方で「きそ」を見送っていると、あっという間に遠ざかっていきます。「いしかり」も「きそ」も最大速力約27ノット(約50㎞/時)と早いです。
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「いしかり」は名古屋港を19:00に出向し、翌日の16:40に仙台港に着きます。コロナ禍で劇場でのライブ演奏やピアノ演奏は中止でしたが、約22時間に及ぶ船旅を全く退屈することなく楽しめました。
写真:プロムナード -
スイートルーム(写真)は本当に素晴らしかったですが、客室はピンからキリまであります。各自の予算に合わせて選べばいいですね。
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もし、次回、私が1人旅ならS寝台を利用して「シニア男性の格安フェリー旅」もいいかな?と思います。食事なしで名古屋から苫小牧まで2泊3日、乗用車なしで1人15700円(A期間)です。
写真:仙台港到着 -
苫小牧でレンタカーを借りて北海道をドライブしてもいいし、のんびり鉄道旅行もいいですね。往復とも2泊3日のフェリーだと時間がかかり過ぎますので、帰路は釧路あたりから飛行機で名古屋に帰ってくる。私の夢は広がっていきます。
写真:仙台港到着
→「ウェスティンホテル仙台」に続く
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