2021/05/03 - 2021/05/05
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ishigantouさん
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気兼ねない一人旅では、自分の計画の元で順調にこなした。
今回の旅の目的は、因幡の白兎で誰もが知っている大国主尊が祀られている″出雲大社”はもちろんの事、この地方に多く出土している銅剣、銅矛、銅鐸を見るために「荒神谷遺跡」と出土品の多くが展示されている「古代出雲歴史博物館」を巡る。
銅剣が数多く出土された荒神谷遺跡の発見は1984年、さらに銅鐸が多く出土したのが1996年の加茂岩倉遺跡。古代出雲歴史博物館入口には、2000年に出雲大社境内で発掘された直径3mを超える心御柱が展示されている。これらの発掘によって、神話とされていた古代出雲王国が実在したと歴史は塗り替えられたのである。
そんな背景をもとに限られた時間で神社を巡るのだが、出雲の神の元祖と言えばヤマタノオロチ退治で知られている素戔嗚尊(スサノオノミコト)の足跡も追いたいと思い、出雲大社の次に訪ねたかった主祭神が素戔嗚命である"韓竈神社”。創立不明でありながら古い由緒がある神社である。
素戔嗚命は韓の国からの渡来人とも言われているが、この神社の社名の韓と竈は朝鮮半島から渡来した鉄に由来していると言う。現に神社がある場所から奥部の北山山系は、産銅地帯であり野タタラ跡なども残っており渡来した製銅技術や製鉄技術(砂鉄によるタタラ製鉄)をもとに出雲産製造へと発展していったのかも知れない。
古代出雲王朝は想像以上に強大で、ヤマト王朝に後々までも影響力を及ぼしたゆえに"出雲大社”の社は受け継がれていったのであろう。
旅の二日目は松江を訪れる。昨年小泉八雲の熊本の旧居を見学したが、八雲が最初に過ごした松江の旧居を見学。八雲が気に入り、執筆のアイデアにもした稲荷神社もまわる。
最終日は素戔嗚尊と奇稲田比売(櫛名田比売、クシナダヒメ)が新婚生活を送ったとされる地に立つ"須賀神社”やこの世とあの世の境と言われている「黄泉比良坂(よもつひらさか)」と近くに鎮座している"揖夜神社”などまわる。
参考資料 葬られた王朝-古代出雲の謎を解く 梅原猛 新潮文庫
街道をゆく7ー砂鉄のみち 司馬遼太郎 朝日文庫
5/3日 JAL279便
羽田10:10発~出雲11:35着
到着後レンタカーで、出雲大社、伊那西波岐神社、韓竈神社、稲佐の浜
東横イン出雲市駅前店 泊
5/4日
古代出雲歴史博物館、荒神谷遺跡
松江城、城山稲荷神社、小泉八雲旧居、小泉八雲記念館
ホテルアルファーワン松江 泊
5/5日
須賀神社本宮、奥宮、熊野大社、揖夜神社、黄泉比良坂、美保神社
ANA388便
米子17:30発~羽田19:00着
- 旅行の満足度
- 4.0
- 観光
- 4.0
- グルメ
- 3.5
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 5万円 - 10万円
- 交通手段
- レンタカー JALグループ ANAグループ
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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いよいよ限られた日程での最終日。
素戔嗚尊(スサノオノミコト)と奇稲田比売(櫛名田比売、クシナダヒメ)がヤマタノオロチを退治した後に過ごした宮に建つとされる"須賀神社”からスタートした。 -
この神社は又、日本初の和歌を詠んだとされる地としても知られる。
「八雲立つ 出雲八重垣 妻籠みに 八重垣作る その八重垣を」
(幾重にも垣根で囲まれた家にまた雲が立って、その家を隠している。その隠れ家の中で、妻と一緒に楽しく過ごしていこう) -
地べたに直接鎮座する珍しい狛犬
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荒神社と稲荷神社
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本宮から車で5分くらいの所に奥宮がある。車は4~5台停められる。
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奥宮入口
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神聖な雰囲気を感じる参道を歩く
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イチオシ
奥宮の磐座が見えてきた
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通称「夫婦岩」
左から奇稲田比売、素戔嗚尊、一番右が息子の八島野命(ヤシマジヌミ)とされている。 -
山道を通り、次に訪れたのは‟熊野大社”。
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ここは、出雲国の一之宮の社格である。
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イチオシ
橋のたもとから見る景色
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随神門
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本殿
熊野大社はかつては意宇川の川上にある天狗山にあったが、中世以降に現在の場所に移った。 -
神楽殿
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神楽殿
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合祀された‟伊邪那美神社”
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伊邪那美神社の説明書き
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鑚火殿
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鑚火殿説明書き
出雲大社の宮司が変わった時に、この火継の式を行い熊野大社の火をもらわないと出雲大社の宮司になれないという。 -
また「亀太夫神事」とは、熊野大社近くに住む代々続く社人亀太夫が、出雲大社の宮司が持ってきた神餅の出来ばえにケチをつけ、それに対して弁明するやりとりだそうだ。
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ここの近くの熊野館で遅い昼食「出雲そば」を頂く
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揖夜神社
由緒は、日本書紀清明天皇5年の条に「言屋社」、出雲風土記に「伊布夜社」、延喜式神名帳に「揖夜神社」の記述があり、平安朝以前からある古社である。 -
司馬遼太郎が「街道をゆく」で記してあったのが、たまたまタバコを購入するために車を停めた場所が、ここ揖夜神社であった。
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その著に、ここの荒神社に触れている。
荒神社の荒が、朝鮮半島にまつわる語源でないかとしている。そう言えば境内内には、‟韓国伊太氐神社(からくにいたてじんじゃ)‟があった。 -
拝殿の後ろに本殿があるつくり
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イチオシ
本殿に入ることは出来ない
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揖夜神社のすぐそばに、「黄泉比良坂(よもつひらさか)」がある。
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記紀神話に出てくる、黄泉の国(根の国)と現世の境にある場所と言われている。
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黄泉比良坂
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黄泉比良坂
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松江方面から中海を通って、島根半島の東端にある美保関へ。
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美保神社を参拝
全国3千あるゑびす社の総本宮 -
こちらで有名な祭りが、「諸手船神事」と「青柴垣神事」である。
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「青柴垣神事」は国譲りに起因した神事で、事代主(コトシロヌシ、大国主命の息子)の死と再生を象徴した祭。
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NHKの「新日本紀行」でも紹介されたが、毎年決められた当屋、小忌人(おんど)と呼ばれる氏子が御船で美保関湾内を周り神社に入るのだが、当屋(男性)と妻である小忌人は事代主の神宿りによってトランス状態になるのだと言う。
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美保神社
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イチオシ
美保神社
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美保神社からは橋を渡って、米子鬼太郎空港まではすぐの距離。
米子鬼太郎空港 (米子空港) 空港
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運転中は飲めなかった酒と、最後に地元の刺身をつまみに時間調整をして帰途に就く。
米子鬼太郎空港 (米子空港) 空港
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この旅行記へのコメント (2)
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- noelさん 2021/10/09 20:47:24
- たくさんの「いいね」ありがとうございました
- ishigantou様
たくさんの「いいね」本当にありがとうございました。
スサノオノミコトの足跡を辿っての「韓竈神社」。
とても興味深いですね。
奥宮は山深くとても神聖な場所のようにお見受けしました。
また、揖夜神社のそばの黄泉比良坂・・・結界になっているんですね。
「青柴垣神事」は死と再生を象徴していることなど、神宿りによってトランス状態のようになる事等々、原始的なものを感じます。
神在月のあるこの出雲の国のことは、実際に足を運んでみなければ、わからないかもしれません。
改めて、ありがとうございました。
noel
- ishigantouさん からの返信 2021/10/10 00:21:23
- Re: たくさんの「いいね」ありがとうございました
- そうなんです。まだまだ出雲は見どころがありますが、限られた時間の中、興味がある所をとりあえず廻りました。そのうち又訪れたい場所となりました。
古代の歴史はベールに包まれているものの、実際に有った事などを伝承などで話を置き換えて伝えているのではないかと思っています。
今度は東北地方に興味を抱き、そのうち行ってみようかなどと考えております。
ishigantou
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