
2021/07/05 - 2021/07/06
8位(同エリア196件中)
かっちんさん
湧別(ゆうべつ)町は、北海道の北東部、オホーツク沿岸のほぼ中央に位置し、日本三大湖の一つで北海道最大の湖「サロマ湖」に面しています。
かつて名寄本線と湧網線が接続していた交通の要衝「中湧別駅」には、ホーム、線路、跨線橋、車掌車、モーターカーなどが保存され、「中湧別駅記念館」になっています。
また湧別町には古くから煉瓦工場があったため、今でもレンガ造りの蔵などの建物が残っています。
今日の午後は、平成元年(1989)に廃止された国鉄・JR名寄本線の紋別から中湧別、遠軽まで路線バスで移動し、途中中湧別に立ち寄ります。
昼食は紋別で新鮮なお刺身定食、夕食は中湧別でご当地カレー「チガイのわかるカレー」をいただきます。
今晩の宿は「ワイズホテル旭川駅前」。翌朝、雨が上がりの空に美しい虹が二重になって浮かびました。
旭川の町からは大雪山系の山々が眺められます。
なお、旅行記は下記資料を参考にしました。
・湧別町HP、「文化センターTOM」「湧別町文化センターTOMの施設紹介」「中湧別駅記念館」「チューピットとリップちゃん!!」
・保守用車総合データベースMCDB「TMC200C」
・小坂鉄道レールパーク「TMC200形モーターカー」
・通票よんかく「通票は列車の通行手形」
・かみゆうべつ20世紀メモリープロジェクト「レンガマップ」
・北海道新聞「「チガイのわかるカレー」湧別9店で今年も サロマ湖産ホタテ稚貝とオホーツク産タマネギ使用」、2021年5月28日
・JR北海道、列車ガイド「特急ライラック(789系)」「キハ40 北海道の恵みシリーズ車両のデビュー」
・ウィキペディア「紋別駅」「鴻之舞鉱山」「鴻紋軌道」「北海道北見バス」「中湧別駅」「車掌車」「国鉄ヨ3500形貨車」「モーターカー」「JR北海道H100形気動車」「岩見沢競馬場」
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- ホテル
- 5.0
- グルメ
- 5.0
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 交通手段
- 高速・路線バス JR特急 JRローカル 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
旧国鉄・JR「紋別駅」(オホーツク氷紋の駅前)
大正10年に開業した名寄本線(開業時は名寄東線)の「紋別駅(もんべつえき)」。
名寄本線の中では最大規模の構内を有した駅で、札幌から直通する急行列車「紋別」や網走・興部を結ぶ急行「天都」が停車し、渚滑線が紋別まで乗り入れしていた駅でした。
昭和62年(1987)JR北海道に移管され、それから2年後の平成元年(1989)、名寄本線の全線廃止に伴い、廃駅となりました。
駅跡地は、バスターミナルなどが入る「紋別市交流センター」、観光商業施設と温浴施設を併設した「オホーツク氷紋の駅」となっています。 -
「鴻紋軌道」記念碑(オホーツク氷紋の駅前)
かつて紋別駅から南へ28kmほど離れた山中に「鴻之舞鉱山(こうのまいこうざん)」が発見され、金・銀・銅などを産出。
中でも金の埋蔵量は佐渡金山・菱刈金山に次ぐ日本で第3位の産金の実績があり、大正6年(1917)~昭和48年(1973)まで56年間操業しました。
そして、紋別駅と鴻之舞鉱山を結ぶ簡易軌道の「鴻紋軌道(こうもんきどう)」が、昭和18~23年(1943~1948)の短い期間ですが、人や物資を運んでいました。
ダークダックスが歌った「銀色の道」。
軌道敷設技師を父にもつ作曲家「宮川泰」氏は、鴻之舞小学校を卒業。
後年レールのこの軌道跡の水溜まりが月光に映える姿をみて、これこそ銀色の道だと確信し、作曲したのです。
恐らく落ちこぼれた金銀の粒が銀色に輝いていたのでしょう。 -
海鮮食堂「よってけまるとみ」(紋別)
お昼は港に近く、渡辺水産直営のお店。
お昼時、人気で混みあっています。 -
イチオシ
お刺身定食(まるとみ)
魚屋さんなので、新鮮な魚介類を味わうことができました。 -
デザインマンホール(紋別)
舵輪の中には流氷の海を泳ぐアザラシくんがご挨拶。 -
「遠軽行き」の路線バス(紋別バスターミナル)
旧名寄本線沿いに湧別、中湧別経由の遠軽行き。
北紋バスと北海道北見バスが共同運行し、これから乗るバスは北海道北見バス。
車体のデザインは、沿線の市町村のシルエットを緑色で配し、牛の模様のようになっています。
例えば前面は女満別と端野のエリアを描いています。 -
「中湧別文化センタートム」バス停で下車
「中湧別駅」跡地に建設された文化センターです。
多目的に使用できる大ホールをはじめ、ユニークな漫画美術館や図書館があります。
「トム(TOM)」は、チューリップの「T」、オホーツクの「O」、ミュージアムの「M」のこと。
ここは湧別町中湧別です。 -
湧別町ガイドマップ
湧別町は、北海道の北東部、オホーツク沿岸のほぼ中央に位置し、日本三大湖の一つで北海道最大の湖「サロマ湖」に面しています。
豊かな自然環境に恵まれ、酪農・畑作を中心とした農業と、沿岸・養殖を中心とした漁業、豊かな森林資源を活用した林業を基幹産業とする町です。
チューリップ公園には、広大な花畑に200品種のチューリップが咲き誇ります。
これから「中湧別駅記念館」と道の駅「かみゆうべつ温泉チューリップの湯」を訪ねます。 -
イチオシ
在りし日を思い出す「中湧別駅」(中湧別駅記念館)
かつて、名寄本線(遠軽~名寄)と湧網線(湧別~網走)が接続する交通の要衝だった「中湧別駅」。
駅舎は右側1番線の手前にあり、車両がとまっている1・2番線が名寄本線、島式ホーム外側の3番線が湧網線の発着するホームでした。
昭和62年(1987)に湧網線が廃止となり、続いて平成元年(1989)に名寄本線の廃止に伴い中湧別駅も廃止になりました。
その後、木造跨線橋と線路、ホーム、腕木式信号機が保存され、除雪用モーターカーと車掌車を展示する「中湧別駅記念館」が平成5年(1993)に開設されました。 -
「車掌車」と「小型ラッセル車」(中湧別駅)
左側の「車掌車」は、ヨ3500形のヨ4430とヨ4407。
旭川鉄道管理局所属だったので「旭」の表示。
右側の「小型ラッセル車」は除雪型モーターカー。 -
イチオシ
懐かしい「国鉄JNRマーク」(中湧別駅)
車掌車のヨ4430は、昭和28年(1953)日本車輌で製造されました。
長い貨物列車の最後部に連結され、車掌(列車掛)が乗務して運行中の車両検査や事故時の列車防護処置を行っていました。
その後、機関車のブレーキ性能が向上し、デッドマン装置、列車防護無線装置等が整備され、昭和60年(1985)車掌車の連結が不要になりました。
白いハンドルは手動ブレーキで緊急停止時に使用します。 -
跨線橋の入口(中湧別駅)
入口のドアは通常施錠されていますが、たまたま跨線橋の修理で開いていて、中の階段が見えます。
乗換案内表示は「紋別・名寄方面および出口においでの方はこの橋をお渡り下さい」で当時のまま。 -
木製の駅名標(中湧別駅)
青地に白ペンキで駅名を表示しています。
廃止されてから32年が経ち、文字が薄れてきています。 -
名所案内板(中湧別駅)
この名所が現在も存在しているのか確認してみると、「テイネ浜(サンコ岬キャンプ場)」だけ見つからず。
しかし、東4.8km付近に現在、テイネ川、鶴沼、サンゴ岬という地名があり、サンゴ草(アッケシソウ)群落の名所になっています。
さらに「丁寧(ていねい)」というバス停も見つけました。この辺りの浜が「テイネ浜」と思われます。 -
黒光りする「除雪型モーターカー」(中湧別駅)
「モーターカー」は鉄道の保守作業に使用される小型の自走する動力付きの鉄道車両の一種です。
エンジンで動くので、正面にラジエーターグリルが見えます。
前面には積雪地帯用に除雪用の排雪板を装備しています。
製造銘板から、富士重工製「軌道モーターカー TMC200C」、製造番号392、昭和47年(1972)12月製造とわかります。 -
荷台にクレーン設備(モーターカー)
運転台は横向き。
荷台には保守作業用に、後照灯2灯、作業灯2灯、作業用クレーンが装備されています。 -
木造の跨線橋(中湧別駅)
開業当初からの跨線橋です。 -
車掌車の内部
施錠されているので窓から内部を見ると意外と広いです。
赤い装置は駅に設置していた「通票閉塞機」です。
「通票閉塞」とは、決めたられた区間に「通票(タブレット)」を所持している一列車のみしか運転できない(通票を所持していない列車は区間に入れない)というシステムです。 -
中湧別駅の全景
ホームと跨線橋、車掌車などが保存・展示。 -
中湧別保線区之碑
駅構内に設置されています。 -
「国際漫画大賞」の案内(中湧別駅前の掲示板)
「オホーツク国際漫画大賞」で受賞した作品が文化センターTOM内に展示されている案内。
でも、この掲示板にも大賞を受賞した作品のイラストが展示されています。 -
第1~5回までの作品(中湧別駅前の掲示板)
テーマ別描いた漫画です。
第1回のテーマは「デュエット」。クジラの巨大な尾びれと対照的にアーティスティックスイミングの美しい足。
第2回のテーマは「風」。タンポポの綿毛が飛ぶような爽やかな風と思いきや、強風で大木が飛ぶのを見て驚く男の子。 -
第6~10回までの作品(中湧別駅前の掲示板)
第9回のテーマは「ファイト」。乾布摩擦で血行が良くなったあとは、ご想像にお任せします。 -
レンガ蔵(駅前付近)
駅前近くを歩いてみると、レンガ造りの建物がいくつか残っています。
レンガ製造は町内が重粘土地帯であることに着目し、大正7年(1918)「中湧別煉瓦工場」の創立により始まります。
その後、「渡辺煉瓦工場」、「興農セラミック株式会社」へと引き継がれています。
ここは佐々木歯科医院の棟続きのレンガ蔵で、積み方はオランダ積み。 -
お洒落な洋館の写真館(駅前付近)
レンガ煙突があります。 -
JA中湧別倉庫(駅前付近)
オランダ積みのレンガ倉庫です。
町歩きは雨が降ってきたので、ここまで。
興味のある方は、「かみゆうべつレンガマップ」を参考にしてください。
http://www.phoenix-c.or.jp/~santaku/web-renga/ -
道の駅「かみゆうべつ温泉チューリップの湯」で雨宿り
天然温泉の日帰り入浴施設のある道の駅で、売店、レストランもあります。 -
「チューピット」と「リップちゃん」(道の駅)
湧別町のイメージキャラクターです。
町内至るところで見ることができ、みんなに夢を与えるチューリップの妖精です。
「リップちゃん」(赤)は、「チューピット」(黄)のめんこい(可愛い)妹。お兄ちゃん思いの良い子です。
真ん中に我が家のマスコット「コロ助」も一緒に記念写真。 -
サロマ湖の味おすそわけ「チガイのわかるカレー」(道の駅)
食事処「ちゅーりっぷ」で夕食にします。
湧別産のホタテ稚貝とオホーツク産の玉ねぎを使った期間限定の湧別町ご当地カレーです。
「かみゆうべつチューリップ公園」の開花時期に合わせて町内の飲食店9店で始まり、各店が自慢の一皿を用意しています。 -
これが「チガイのわかるカレー」(道の駅)
湧別産のホタテ稚貝を使ったシーフードカレーと湧秀牛のビーフカレー。
ふたつのカレーが楽しめる一皿です。 -
私は「ホタテフライ定食」(道の駅)
ホクホクしたホタテフライは臭みもなく美味しいです。
夕食で満腹になり、路線バスで遠軽へ移動します。 -
夜の雨降る「遠軽駅」
時刻は19時過ぎ。 -
イチオシ
スイッチバックの「遠軽駅」
札幌行き特急「オホーツク4号」が入線して来ます。
スイッチバックの駅なので、出発も入線してきた方向です。
遠軽で交代する運転士が待機しています。 -
大雨の「オホーツク4号」
天気予報は翌朝まで雨模様。
今晩の宿は、旭川駅から雨に濡れずに行ける「ワイズホテル旭川駅前」。 -
イチオシ
翌朝、二重に架かる虹を見て感激!(ワイズホテル客室から)
時刻は7時過ぎ。 -
旭川駅前の清々しい朝が始まります(ワイズホテル客室から)
-
旭川から眺められる山の景色(ワイズホテルロビーにある地図)
大雪山系と十勝山系が見渡せます。
今日はまだ曇っているので、昔見た山の写真を紹介します。 -
イチオシ
東方向に大雪山系(2016年4月27に撮影)
5年前、JRイン旭川に宿泊し、部屋の窓から見えた夕暮れ時の写真。
拡大した写真で、左から、黒岳、愛別岳、北鎮岳、北海岳、白雲岳、旭岳です。 -
南東方向の大雪十勝山系(2016年4月27に撮影)
中央にトムラウシ山、少しおいて右にオプタテシケ山、美瑛富士、美瑛岳です。 -
続く十勝山系(2016年4月27に撮影)
オプタテシケ山、美瑛富士、美瑛岳、十勝岳、富良野岳など。
富良野線の列車が来るのを待っていました。 -
新型気動車(旭川駅)
旭川駅に来ています。
今年3月のダイヤ改正から普通列車に導入されたH100形電気式気動車。
愛称は「DECMO(デクモ)」。 -
長い編成の貨物列車(旭川駅)
先頭のDF200形ディーゼル機関車の愛称は"ECO-POWER RED BEAR" -
ややっ、貴重な「DF200-1」(旭川駅)
1994年川崎重工業製造の量産機1号機です。 -
札幌行きの特急「ライラック10号」
この列車で岩見沢へ向かいます。
先頭部のラッピングは24種類あり、これは「空知の稲穂」。 -
黄金色の麦畑(妹背牛付近の車窓)
-
岩見沢駅に到着
ホームにある像は、「そりを引くばんばの像」。
かつて岩見沢で「ばんえい競馬」が開催されていました。 -
室蘭本線苫小牧行きの列車(岩見沢駅)
岩見沢駅からこの列車に乗り、途中の追分駅へ向かいます。 -
運転席(室蘭本線)
キハ143形102です。 -
「道央 花の恵み」車両(追分駅)
追分駅に到着すると、珍しい車両に会います。
これは平成30年に地域と連携し沿線の活性化に取り組むために、キハ40形気動車4両をエリア別に「北海道の恵み」シリーズ車両に改造したもの。
道央エリアは北海道ゆかりの草花や動物たちをデザインしています。 -
「道央 花の恵み」車両(追分駅)
今日の運行は千歳-追分-新夕張間。
羊が草を食む絵の中に、窓越しに本物の草木が額縁になっています。 -
「道の駅あびらD51ステーション」の案内(追分駅)
追分駅を出て、これから道の駅へ向かいます。
昭和40~50年代に札幌から夜行急行大雪が運行されていた当時、遠軽駅に朝4時頃到着。
名寄本線の始発に乗り、中湧別駅で湧網線に乗り換えた思い出があるので、昔のことが蘇りました。
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