2021/03/12 - 2021/03/13
7位(同エリア81件中)
かっちんさん
今回の旅行は、日高本線で廃止される鵡川~様似間の25駅を4日間かけてお別れに訪れます。
3日目午後から翌朝は、浦河町にある「絵笛(えふえ)」と「日高幌別(ひだかほろべつ)」の2駅。
「絵笛駅」は牧場に囲まれた内陸部にあり、列車が運行されていた当時、車窓から馬の親子や牧草地を駆けまわる元気な馬たちを見ることができました。
代行バスの乗降場は昨年より海岸沿いの国道に移され、高台にあるため日高山脈の雄大な景色が眺められます。
しかし、絵笛駅とは2.3km離れており、行きはタクシーを利用し、帰りは歩きます。
「日高幌別駅」は今晩の宿「うらかわ優駿ビレッジAERU」の最寄り駅にあたり、翌日じっくり訪れます。
「優駿ビレッジ」は、平成10年(1998)浦河町と日本中央競馬会(JRA)が「馬と自然とふれあえる里」をテーマとして営業を開始。
ホテルが入る宿泊棟を中心に、広大な放牧場、パークゴルフ場などがあり、乗馬体験で馬とふれあうことができます。
春になれば、約3kmにわたる「優駿さくらロード」の両側にエゾヤマザクラが立ち並び、一面桜色に染まります。
浦河町は競走馬の産地であり、引退馬が余生を暮らす場にもなっています。
なお、旅行記は下記資料を参考にしました。
・JR北海道車内誌、2021年3月
・JR北海道資料「2021.3.13ダイヤ改正」
・日高振興局「馬文化ひだか」
・うらかわ優駿のビレッジAERUのHP
・浦河町「浦河町観光振興計画」、平成31年2月
・優駿の里公園内の説明板:トウショウボーイ号、アエルの大柏
・吉粋「銀杏藻」
・東京商工リサーチ「(株)トータルラインパック津山ほか1社」
・かっちん旅行記
『馬が見ている日高本線と新冠お花畑の旅(北海道)』、2014年5月30日
・ウィキペディア「日高本線」「絵笛駅」「日高幌別駅」「うらかわ優駿のビレッジAERU」
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- ホテル
- 5.0
- グルメ
- 5.0
- 交通
- 5.0
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 交通手段
- タクシー JRローカル 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
-
日高本線の訪れる駅(JR北海道車内誌の路線図より)
訪れる絵笛、日高幌別の駅を赤枠で表示します。 -
在りし日の日高本線(2014年5月30日乗車)
様似駅から優駿浪漫カラーのキハ40に乗ります。
しばらく太平洋の海岸線を走り、浦河から内陸部に入り絵笛へ向かいます。 -
馬の親子(2014年5月30日絵笛)
絵笛では牧場の景色が続きます。 -
絵笛駅に停車(2014年5月30日絵笛)
緑に染まる牧草地が広がります。 -
最近生まれた赤ちゃん馬(2014年5月30日絵笛)
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広い放牧場で草を食む馬たち(2014年5月30日絵笛)
-
「絵笛駅」の位置
ここから今回の旅の話です。
日高本線代行バスの「絵笛バス停(乗降場)」は国道236号沿いにあり、「絵笛駅」まで 2.3km離れています。
行きは隣の浦河駅より線路沿いの道道静内浦河線をタクシーで向かいます。 -
日高本線の鉄橋
タクシーは浦河駅を出発し、向別川を渡ります。
ここで海沿いを通る国道と離れ、内陸部へ入る日高本線沿いの道に進みます。 -
絵笛駅に通じる横道で下車
タクシーを降り、絵笛駅へ向かいます。
まわりは馬の放牧場です。
ここは浦河町絵笛。地名の読みは「えぶえ」と濁ります。 -
マントを羽織る馬(絵笛)
牧場の背後に雪山の日高山脈がそびえています。
マントは虫除け馬着です。
絵笛の牧場では、競走馬の生産と引退馬の繋養(けいよう)が行われています。 -
絵笛駅に到着
ホームと待合所だけの無人駅。 -
駅名標(絵笛駅)
苫小牧から浦河間は昭和10年(1935)までに開業。
浦河の手前にある「絵笛駅」は昭和33年(1958)に新設。
おとぎ話に出てくるような名前の「絵笛駅」。
地名の「絵笛」はアイヌ語の「エ・プイ」(小山)に由来。盛り上がった小山を意味します。 -
牧場に囲まれた「絵笛駅」
-
浦河に続く線路(絵笛駅)
線路の左側は牧場。浦河へは小山を越えます。 -
線路の右側も牧場(絵笛駅)
牧場の中を走る鉄道です。 -
コンクリートブロック造りの待合所(絵笛駅)
出入口は2ヶ所。
出入口前の積雪やドアが開かなくなった時のために、どちらからでも出入りできます。 -
待合所の内部(絵笛駅)
中は明るい茶色の壁と木製ベンチがあります。 -
今も残る通信用電信柱「ハエたたき」(絵笛)
白い碍子に何本もある腕木の姿が「ハエたたき」に似ていたので、そう呼ばれています。
では、絵笛の牧場を外から見学しながら、国道のバス停へ向かいます。 -
「ちょっと食べ過ぎでない・・・」(絵笛)
踏切近くにある牧場です。
お隣の馬に忠告しています。 -
厩舎と広大な牧場のある「絵笛」
雪が融け、放牧場の草が食べられる季節になりました。 -
「かっぽかっぽ」と小走り(絵笛)
食後の運動も大事。 -
「邪魔しないでね」(絵笛)
我が子に授乳中です。 -
「はい、首を下げて・・・」(絵笛)
挨拶の仕方を教えています。
将来の名馬になるためには礼儀が大切。 -
イチオシ
「何しに来たの」と見つめています(絵笛)
牧場の奥には線路が通り、「絵笛駅」ホームの駅名標と待合所が見えます。 -
元気な子馬たち(絵笛)
-
踏切竿が外された踏切(絵笛)
絵笛駅から国道へ通じる「井寒台踏切」です。 -
正式名称は「腕木式電気踏切しゃ断機」(井寒台踏切)
昭和60年日本信号製です。 -
荻伏方面の線路(井寒台踏切)
こちらの線路も小山を越えます。 -
日高山脈(井寒台踏切)
左の高い山は「楽古岳(らっこだけ)」。 -
絵笛川の鉄橋(井寒台踏切付近)
-
草を食む馬たち(絵笛)
国道の絵笛バス停へ歩いている途中。 -
干し草がうまいよ(絵笛)
-
イチオシ
「ちょっと~、一緒に遊ぼうよ。暇なんだ」(絵笛)
急いでるもんで、またの機会に・・・ -
風力発電設備(絵笛)
海岸(手前の方向)に近く、海陸風が期待できます。 -
国道沿いの「絵笛バス停」に到着
日高本線代行バスの「絵笛駅乗降場」にもなっています。
1年程前までは代行バスが国道から「絵笛駅」まで入っていましたが、乗降客がいないためか国道沿いに変わりました。 -
三角屋根の待合所(絵笛バス停)
-
イチオシ
日高山脈の山並み(絵笛バス停から)
高台の場所なので、雄大な日高山脈が眺められます。
左に「神威岳(1600m)」、中央に「ソエマツ岳(1618m)」。 -
右隣の山並み(絵笛バス停から)
中央に「ピリカヌプリ(1631m)」。 -
さらに右隣(絵笛バス停から)
左から「オムシャヌプリ(双子山、1377m)」、「楽古岳(1457m)」。 -
濃紺の太平洋(絵笛バス停から)
-
イチオシ
波の押し寄せる海岸の高台にある「絵笛バス停」
潮風を浴びて標識が錆びつき、「絵笛」とどうにか読めます。 -
様似行きの代行バス(絵笛バス停)
このバスに乗り、3つ先の「日高幌別」へ向かいます。 -
白い建物は「浦河」の町(バス車窓)
-
代行バス「日高幌別駅」乗降場に到着
ここから、今晩の宿「うらかわ優駿ビレッジAERU」お迎えの車に乗ります。 -
「うらかわ優駿ビレッジAERU」の位置
宿は日高幌別駅から天馬街道を6.4km内陸部に入ったところにあります。
その先にはJRA日高育成牧場があります。 -
目の前に雄大な日高山脈(送迎の車から)
天馬街道を進みます。
パトカーに先導されている訳ではありません。
馬の牧場が街道の両側に続きます。 -
「優駿ビレッジ」の門(送迎の車から)
-
お城のような建物(送迎の車から)
宿の「優駿ビレッジAERU」です。
平成10年(1998)浦河町と日本中央競馬会(JRA)が「馬と自然とふれあえる里」をテーマとして営業を開始。
ホテルが入る宿泊棟を中心に、広大な放牧場、パークゴルフ場などがあり、乗馬体験で馬とふれあうことができます。 -
正面玄関(ホテル)
ホテルフロントのある「ウエルカムセンター」です。 -
AERUのロゴマーク(ホテル)
チェックインを済ませ、客室は218号室。
蹄鉄とロゴマークを組み合わせたデザインは、まさに「馬と自然とふれAERU里」。 -
ローラースライダー(優駿の里公園)
わいわい広場にある長い長い「ローラースライダー(滑り台)」。
まだ15時過ぎなので、「優駿の里公園」を散策します。 -
日高山脈の美しい景色(優駿の里公園)
右側のピラミッド形が美しい山は「楽古岳」でしょう。 -
「トウショウボーイ号」と遊ぶ少女の像(優駿の里公園)
昭和50年代にテンポイント、グリーングラス共に「3強時代」を築き、その走り姿から「天馬」と呼ばれました。 -
長い歴史を見守ってきた「アエルの大柏」(優駿の里公園)
道内で有数の幹周の太さで、4mを越えるこの樹は樹齢300年以上と推測されています。
旧種馬牧場開設のために相当な数のカシワの木が伐採されましたが、このカシワは放牧場の木陰木として活用されたため伐採を免れたと考えられます。 -
「優駿さくらロード」(優駿の里公園)
春になると優駿の里公園入口から、約3kmにわたって1,000本のエゾヤマザクラが道路の両側に立ち並び、一面桜色に染まります。
今年(2021)は5月1日に満開になったとAERUのHPに掲載されています。 -
引退馬に会える放牧場(優駿の里公園)
夕陽を浴び毛並みが輝いています。 -
イチオシ
「ちょっと、わたしの写真も撮ってよ~」(優駿の里公園)
柵のすき間から顔を出し、記念撮影を催促しています。 -
空を見上げると「白鳥の隊列」(優駿の里公園)
-
いよいよ夕食の時間(ホテル)
レストラン「コレッサー」で、地場食材を使用したAERUオリジナル料理をいただきます。
前菜は道産「つぶ貝のわさび漬け」、浦河産「サメガレイの切込み」、浦河産「まつもと蛸の酢の物」。 -
お刺身(夕食)
浦河産の赤ガレイ、つぶ貝、他に鮪、甘えび。 -
鍋料理(夕食)
海鮮豆乳鍋。
他に肉料理のビーフシチューもあります。 -
揚物と蒸し物(夕食)
フグの唐揚げと茶わん蒸し。 -
イチオシ
釜飯(夕食)
日高産「つぶ貝の釜飯」。 -
珍しい「銀杏草」(夕食)
お吸い物に入っている具「銀杏草(ぎんなんそう)」をご飯の上に載せてみました。
プリプリした食感で、磯の香りがします。
「銀杏草」は北海道以北の岩礁に繁茂する海藻の一種で、その形から「福耳」「仏の耳」とも呼ばれ、冷たく綺麗な海水と厳しい寒さを好むため、採取量が限られる希少品。 -
水菓子「カシスアイス」(夕食)
日高の味を十分堪能できる夕食でした。 -
ルームキー(ホテル)
馬と桜をデザインにした素敵なキーホルダーです。 -
翌日の朝食(ホテル)
通常はバイキングですが、宿泊者が少なかったのでセットメニューです。 -
和洋食の朝食(ホテル)
-
馬が顔を出す「日高幌別駅」
駅まで宿の車で送ってもらいました。
有人駅時代の駅舎は改築され、現在レストランや西幌別簡易郵便局などが入居する複合施設です。 -
駅名標(日高幌別駅)
昭和12年(1937)浦河~様似間延伸時に開業。
駅名の由来は地名「幌別」に旧国名の「日高」を冠します。
「幌別」は室蘭本線に同名の駅が既に存在していたため。
地名はアイヌ語の「ポロ・ペツ」(親である川)に由来します。 -
海岸が近いホーム(日高幌別駅)
-
島式ホーム(日高幌別駅)
線路の先(様似方面)が曲がっており、かつてホームの駅舎側(左側)にあった線路と合流していた面影が残っています。
列車交換が可能な駅だったことがわかります。 -
イチオシ
漂流物が流れ着く海岸(日高幌別駅の南側)
駅から200m南にある幌別の砂浜に来ています。
氾濫した川から流れてきた木の株や枝が海に流れ、やがて海岸に漂い着きました。 -
南東方向に「アポイ岳」(幌別の海岸)
日高山脈南端にそびえる「アポイ岳」が見えます。 -
競争馬を運ぶ「馬運車(ばうんしゃ)」(日高幌別駅付近)
-
イチオシ
カラフルな魚箱アート(日高幌別駅付近)
再利用可能なプラスチック製魚箱がアートのように積み上げられています。 -
木材を積んだトラック(日高幌別駅付近)
日高の山から伐採した木材を運んでいます。 -
静内行きの列車代行バス(日高幌別駅)
このバスに乗り、節婦、大狩部の旅が続きます。
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