2019/11/18 - 2019/11/27
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giantpandaloverさん
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ペルージャでは地元出身のペルジーノの絵を満喫しました。ついでにピエロ・デッラ・フランチェスカとラファエロの足跡も辿りました。
- 旅行の満足度
- 4.0
- 観光
- 4.5
- ホテル
- 4.5
- グルメ
- 3.5
- 同行者
- カップル・夫婦
- 一人あたり費用
- 30万円 - 50万円
- 交通手段
- 鉄道 高速・路線バス タクシー 徒歩 飛行機
- 航空会社
- ルフトハンザドイツ航空
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
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11/22(金)アッシジを朝8時のバスで出発、約1時間でペルージャに到着。ペルージャの宿はホテル・ブルファーニ。
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部屋はクラッシックな感じ。
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カブール通りに沿って坂を下っていく。
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カブール通り沿いに現れるサン・ドメニコ教会。15世紀創建。
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内陣のステンドグラスは15世紀のもの。ミラノ大聖堂のアプス窓とともに、イタリアで最大のゴシック様式のステンドグラス窓の一つ。
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初期ルネサンスの彫刻家アゴスティーノ・ディ・ドゥッチョ作「マドンナ・デル・ヴォート」の祭壇。(1459年)。
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同じくアゴスティーノ・ディ・ドゥッチョによるサン・ピエトロ門。
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サン・ピエトロ門を超えたところにあるサン・ピエトロ教会。6世紀から10世紀までペルージャの司教座教会だった教会で立派な鐘楼が印象的。
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1451年に設けられた聖具室。ここには有名な絵が沢山ある。壁に描かれたフレスコ画はジローラモ・ダンティの聖ペテロと聖パウロの物語(1574年)。
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ジローラモ・ダンティの聖ペテロと聖パウロの物語(部分)。
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幼子イエス(左)と洗礼者ヨハネ。若き日のラファエロの作とされている。
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ペルジーノの聖人像。かつて教会の内陣を飾っていたペルジーノの傑作「キリストの昇天」のプレデッラに描かれていたもの。本体はナポレオンがイタリアに侵入した際に略奪されたため、現在はリヨンの美術館に所蔵されている。
これは聖スコラスティカ。 -
聖エルコラーノ。
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天使に教育を受ける聖フランチェスカ・ロマーナ。作者不詳だが、カラバッジョに近い作者によるものとされている。
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エゥセビオ・ダ・サンジョルジョ作「マギの礼拝」(1508年)。
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ペルジーノの「ピエタ」。
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サンドメニコ教会に付属する修道院跡は現在「国立ウンブリア考古学博物館」になっている。
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嘗ての修道院の回廊がそのまま活かされている。
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まだ解明されていないエトルリア文字がぎっしり刻まれた「ペルージャの石碑」。紀元前2~3世紀のもの。エトルリア時代のペルージャとキウージの有力な一族間で墓地の共同利用に関する協定を記したものらしい。
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館内にはエトルリア時代の発掘品が沢山展示されている。
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本当に展示品が多くてゆっくり鑑賞していると日が暮れてしまう。
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博物館からのウンブリアの眺めも最高。
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ペルージャから明日移動予定のサンセポルクロまでは嘗て私鉄が走っていたが、既に廃業!ペルージャのサンタンナ駅にはペンペン草が生い茂っていた。
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ペルージャの目抜き通りピエトロ・ヴァンヌッチ大通り。
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遅めのランチ。ピッツェリアでクワトロ・フォルマッジ。
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ランチ後、満を持してウンブリア国立美術館へ。
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マエストロ・ディ・サン・フランチェスコの「十字架像」(13世紀)。ゴシック時代のもの。
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フラ・アンジェリコの「グイダロッティの多翼祭壇画」(1447‐48年)。モンテファルコで見たゴッツォリの師匠。元々はペルージャのサンドメニコ教会に飾られていたもの。
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ゴッツォリの「聖母子と聖人」(1456年)。年代的にはモンテファルコのサン・フランチェスコ教会での仕事のあとの作品だが、フラ・アンジェリコの絵と良く似て表情が優美で神々しい。
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今回の旅のテーマの一つであるピエロ・デッラ・フランチェスカの『聖アントニオの多翼祭壇画』(1467-69年)。ペルージャの聖アントニオ修道院の依頼を受けて製作されたもの。上部の受胎告知は完璧な遠近法でアーチと柱が描かれているだけでなく、光と影を完璧に描いている。
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ペルージャの画家ベネデット・ボンフィッリ(Benedetto Bonfigli)のマギの礼拝( 1466年)。
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ボンフィッリの描く天使たち。ボンフィッリはフラ・アンジェリコの影響を強く受けたペルージャの画家で、ペルジーノも彼の弟子であった可能性がある。
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これもボンフィッリの描く天使たち。
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ペルージャに近いコルトーナ出身のルカ・シニョレッリの「聖母子と聖人たち」(1517年)。ヴァザーリによるとシニョレッリはピエロ・デッラ・フランチェスカに師事していたとのこと。
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ここからはペルージャが誇る画家ペルジーノ(本名ピエトロ・ディ・クリストフォロ・ヴァンヌッチ)(1450年ー1523年)の作品集。ペルジーノは若い頃アレッツォでピエロ・デッラ・フランチェスカの下で働き、20代にはフィレンツェのヴェロッキオ工房でレオナルド・ダヴィンチやロレンツォ・ディ・クレーディらと腕を磨いた。ペルジーノ1496年作「慰めの聖母」
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丸みを帯び少し傾げた顔の表現をはじめ、全体的に優美で敬虔な雰囲気がペルジーノの特徴だが、その注文の多さから、同じモチーフを繰り返し用い、新鮮味が失われるきらいがある。1500年のこの作品は上の「慰めの聖母」と似ている。
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ペルジーノ1497年作「受胎告知」。大天使ガブリエルと聖母マリアの間を埋める床の模様の遠近画法と、絵の奥に広がるウンブリアらしい靄のかかった風景が印象的。
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ペルジーノ1502年作「キリスト降誕」。この絵はモンテファルコのサン・フランチェスコ教会に残るフレスコ画とよく似ている。
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因みに、これがモンテファルコのサン・フランチェスコ教会に残るフレスコ画。
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聖母戴冠。空を見上げる人たちの優美な表情がいかにもペルジーノ。
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洗礼者ヨハネによるキリストの洗礼
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聖ジローラモとマグダラのマリア。この優美な表情は弟子のラファエロにも影響を与えていく。
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サン・セベーロ教会。
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サン・セベーロ教会に残るラファエロのフレスコ画。
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ラファエロは上部の三位一体のフレスコ画を仕上げた後、フィレンツェ、その後ローマでの仕事のためにペルージャを去り、二度と戻ることはなかった。
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そしてラファエロが1520年にこの世を去ったため、下の諸聖人の部分は1521年に師のペルジーノが70歳で完成させた。
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ドゥオーモから見たヴァンヌッチ通りの眺め。
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ドゥオーモ前の11月4日広場にあるフォンターナ・マッジョーレ(大噴水)。ペルージャの丘に新たな水道を引くことに成功したのを記念して、1275年にフラ・ベヴィニャーテ・ダ・チンゴリ(frà Bevignate da Cingoli)が製作。側面の大理石装飾はニコラ・ピサーノとジョバンニ・ピサーノ親子によるもの。
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フォンターナ・マッジョーレ。ゴシック期の貴重な作品。
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ドゥオーモの側面に飾られているヴィンチェンツォ・ダンティ作「法王ジュリオ3世」の銅像 (1555年)。
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ドゥオーモ側面に残るブラッチョのロッジア。ブラッチョ・ダ・モントーネの注文で1423年に作られた初期ルネサンス期のロッジアで嘗てはポデスタ宮の一部だった。
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広場を右に入ったこの地味な方が実はドゥオーモの正面。
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ドゥオーモ正面を入って直ぐにあるのが「聖なる指輪の礼拝堂」。聖母マリアの結婚の聖なる指輪が祀られている。
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地元の信仰を集める「恩寵の聖母」。ペルジーノの弟子ジャン二コラ・ディ・パオロの作。
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プリオリ宮に隣接する両替商組合の間(Collegio del Cambio)。1450年代に建てられたもの。内部のフレスコ画は1497年~1500年にかけてペルジーノとその弟子たちが描いたもので、保存状態が非常に良い。1500年~1504年までペルジーノに師事していたラファエロも製作に参加した可能性もある。
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内部のフレスコ画。かなり様式化されたペルジーノの作品群だが、保存状態が良く色鮮やか。
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キリスト降誕。
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キリストの変容。
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偉人達の肖像。
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偉人達の肖像。
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巫女たちの肖像。
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共和政ローマ期に執政官、監察官を務めた政治家マルクス・ポルキウス・カト(234-149 B.C.)の肖像。清廉潔白で有名。
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こちらは同じくプリオリ宮に隣接する商人組合の間(Collegio della Mercanzia)。
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壁と天井が、15世紀の寄木細工で覆われている。
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ペルージャの町を下ったところにあるサン・ベルナルディーノ礼拝堂。隣接するサン・フランチェスコ・アル・プラート教会に度々説教に訪れていた聖ベルナルディーノに捧げられている。1452年ルネサンス期の建物。
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光背と天使に囲まれた聖ベルナルディーノ。礼拝堂のレリーフはアゴスティーノ・ディ・ドゥッチォによるもの。
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入口の両側の柱にある楽器を持つ天使と美徳のレリーフ。
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同じく楽器を持つ天使と美徳のレリーフ。
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楽器を持つ天使のレリーフ(部分)。
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内部には、4世紀のキリスト教の石棺が祭壇に置かれている。
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明けて11/23(土)、ホテルの朝食。甘めのクロワッサンやタルトが沢山。
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食べ過ぎないように気を付けながら、それでも食べてしまう。
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ホテルからの眺め。手前にサンドメニコ教会、その先にサンピエトロ教会の鐘楼。
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朝靄に霞むウンブリアの風景。時空を超えた美しさ。
今日はペルージャからピエロ・デッラ・フランチェスカの足跡を追って、サンセポルクロへ向かいます。
(3)に続く。
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