2021/04/05 - 2021/04/05
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ペコちゃんさん
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桜が散り始めた4月の初めに、嵐山町にある鎌形八幡神社と、ときがわ町にある慈光寺・霊山院を訪ねてみました。
木曽義仲ゆかりの鎌形八幡神社は静かな落ち着いた佇まいでしたが、この境内で大河ドラマ『青天を衝く』のロケが行われたそうです。
シャガと桜が有名な慈光寺、その塔頭である霊山院はツツジが有名ですが、訪れた時は花桃やミツバツツジなどで彩られ、その美しさに癒されました。
写真は、左甚五郎作と言われる慈光寺・観音堂の「夜荒らしの名馬」。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 一人あたり費用
- 1万円未満
- 交通手段
- 自家用車
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今年は桜の開花が早く、4月に入るともう殆ど終わりですが、最後の花見ということで埼玉県嵐山町にある都幾川桜堤に向かいました。
今日の天気は曇りだったのですが、現地に着く頃に雨がポツリ、ポツリ・・・止むを得ず車窓観光にしました。(桜の写真は5年前に撮ったもの) -
ときがわ町から流れてきた都幾川と、東秩父村から小川町を経て流れてきた槻川の合流点を中心に、都幾川の上流部から下流部の右岸に植えられた「都幾川桜堤」・・・弓なり状に2kmも続く桜並木は壮観!
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都幾川右岸堤防の改修工事が完了した後、「県民休養地事業」の認定を受けた一環として昭和61年~62年に植栽された桜が、見事な桜並木になりました。
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下流の学校橋から中間の二瀬橋までの約1kmに135本、二瀬橋から上流の八幡橋までの約1kmに117本が植栽されています。
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雨も止んだので、桜堤近くの「鎌形八幡神社」に行ってみました。
参道には『木曽義仲公 生誕の地 嵐山町』の幟が立っています。 -
木が生い茂る参道を進むと鎌形八幡神社の「一の鳥居」、その奥に社殿が見えてきます。
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鎌形八幡神社は、延暦年間(782~806)に坂上田村麻呂が宇佐神宮の神霊を迎えて祀ったのが始まりと伝えられる社で、中世には修験の地としても繁栄しました。
階段の手前には、平成5年に奉納された狛犬、右側には手水舎。 -
手水舎の上にある「木曽義仲産湯の清水」の石碑・・・木曽義仲の産湯に使われたという清水が今も湧き出し、手水舎へ注がれています。
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現在の社殿は1749年に建てられ、何回かの修理を行ってきました。
社殿は拝殿の中に本殿を納めた覆屋で、右側には巨大なご神木が・・・ -
美しい木彫りの向拝・・・鳳凰、龍、獅子などが勢いよく彫られています。
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上には中国の故事に因んだ彫刻も。
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拝殿の右側には奉納された「繭額(まゆがく)」・・・嵐山町は、昭和の中頃までは養蚕が盛んな地域で、町内の至る所で養蚕の風景が見られたようです。
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本殿から見下ろす参道や境内は、木に覆われ静かな雰囲気で、割拝殿のような建物が気に入りました。
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後日、録画しておいたNHK大河ドラマ「青天を衝け」を観ると、何と鎌形八幡神社の境内が撮影に使われました。
これは渋沢栄一が従妹の千代にプロポーズするシーンです。 -
二人が愛を語っているところに飛び込んできたのが、従兄の喜作(渋沢成一郎)・・・栄一・喜作・千代という従兄妹同士の三角関係の末に、栄一と喜作が千代をかけた剣術勝負をし、その最中に千代が栄一を応援する姿を見た喜作は、全てを悟って千代のことを栄一に託し、二人は結婚しましたが、そのきっかけとなった場所がここでした。
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鎌形八幡神社から小川町へ・・・今日のランチは友達から美味しいと教えてもらった「和料理 史(ちか)」へ。
お店を始めてから30年以上で、店名は創業者のお母さんの名前だそうです。 -
本格手づくり料理の数々が手頃な料金で頂けます。
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初めにサラダ・たまご焼き・茶碗蒸し・もずくがテーブルへ・・・一通り食べ終えた頃にメインが運ばれます。
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これは「豚カツ」・・・野菜の天ぷらも付いて、ボリューム満点。
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これは「金目・銀鱈煮」・・・味付けが素晴らしい!
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昼食後、ときがわ町にある「慈光寺」へ。
慈光寺は1300年を超える歴史がある天台宗の名刹・・・寺伝によると、673年に興福寺の僧・慈訓が都幾山に登り慈光老翁の委嘱を受け、千手観音堂を建て観音霊場として開基し、770年に鑑真和上の高弟・釈道忠によって慈光寺は創建されました。 -
参道に咲くシャガ。
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また慈光寺は「桜の寺」としても有名で、都幾山の長い参道には55種の桜が植えられており、春の訪れとともに「河津桜」「染井吉野」から早咲き・遅咲きの八重桜まで、薄紅色・濃い紅色・薄緑色の花が代わる代わる咲き、長い間、桜が楽しめます。
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駐車場の周りも、桜・さくら・サクラ・・・
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駐車場のトイレの所には八重桜が見ごろを迎えています。
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駐車場から歩いて少し引き返し、境内の入り口へ・・・標柱の周りはミツバツツジとヤマブキに囲まれています。
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石碑の近くにある「鐘楼」・・・1985年に放火で焼失し、1990年に再建されました。
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吊るされている銅鐘は、鎌倉大仏や鎌倉建長寺の梵鐘の制作で知られる物部重光が1245年に鋳造したもので、埼玉県内では最古の銅鐘です。
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平成4年に設置された「空海書 破体心経」の碑・・・案内板に「書で宗教を表現し得たのは一人空海のみ」との解説がありました。
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江戸後期に建立された四脚門の山門をくぐって境内へ。
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本堂の「阿弥陀堂」・・・慈光寺は鎌倉時代に幕府の厚い保護を受け、75の僧坊を有する関東屈指の大寺院として栄華を極めましたが、戦国時代に僧兵を傭して近隣の城主との抗争に明け暮れ、1456年に太田道灌等の攻撃を受けて衰退し、現在は塔頭・霊山院を残すのみとなっています。
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本堂の前には、天長年間(824~834)に天台宗の慈覚大師が植えた「多羅葉(たらよう)の樹」・・・モチノキ科の常緑樹で、1100年余り経った現在も青々と茂っており、幹周り2.7m、高さ18mもあります。
この木の葉は楕円形で、裏面を傷つけるとその部分が黒くなるため、昔はこれをハガキの代用にしたことから、 ” ハガキ(葉書)の木 ” とも呼ばれます。 -
多羅葉の樹の先にある「時の鐘」・・・大晦日には除夜の鐘が鳴り響きます。
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本堂の前にもシャガの花が・・・
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花桃や・・・
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ボケの花・・・春爛漫です。
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境内から少し上がった所にある「般若心経堂」。
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般若心経堂の手前に祀られた「申八梵王(さるはちぼんのう)」・・・猿は古くから山の神あるいは山の神の使いとして信仰されてきました。
これは1786年に作られたもの。 -
般若心経堂から急坂の石段を上って「観音堂」へ。
現在の観音堂は1803年に再建された入母屋造りですが、老朽化が進んだため、平成5年から4年がかりで修復が行われました。 -
観音堂の中に本尊「木造千手観音立像」が安置され、秘仏で普段は見れませんが、4月17日と4月第2日曜日に開帳されます。
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扁額の文字は『大悲閣』・・・欄間の彫刻も見事です。
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中央には龍・・・
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右側には風神・・・
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左側には雷神が彫られています。
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外陣の格天井と、左甚五郎の作と伝わる伝説の「夜荒らしの名馬」・・・この馬は夜になると そっと抜け出して付近の畑の作物を荒らし回り、困り果てた百姓たちによって捕らえられ、尾を切られたり鉄鎖で口元を縛られたりして、最終的にはこのお堂の上に納められたということです。
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境内の宝篋印塔。
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観音堂の裏山には山ツツジが咲き始めています。
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慈光寺の少し先にある「霊山院(りょうぜんいん)」へ。
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霊山院は東国最古の禅寺(臨済宗 妙心寺派)と言われ、臨済宗の開祖・栄西の高弟・栄朝によって1197年に慈光寺の塔頭として創建されました。
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現在は立派な坐禅堂を持ち、また末寺も擁する名刹です。
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花の寺としても人気の霊山院・・・美しい花に囲まれています。
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境内入口の標柱には「拈華山(ねんげさん)霊山院」・・・慈光寺は天台宗で墓地がなく、塔頭の霊山院は臨済宗で墓地がありますが、慈光寺は祈願する寺で、霊山院は供養する寺のように役割が分かれていたのかも知れません。
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入口に立つ観音像。
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山門の左にある1197年建立の「勅使門」・・・1997年に屋根を銅板葺替え改修しました。
天皇からの使いが度々訪れていたことが裏付けられ、屋根の上には「菊のご紋」があります。 -
勅使門の前でお昼寝する一休さんの像。
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こちらが山門。
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霊山院の本堂は江戸時代中期(1707年)に建立されましたが、現在の建物は1971年に改築されました。
手前にある十三重石塔は2006年に建立されたもの。 -
本堂の屋根にも「菊のご紋」。
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境内から見た勅使門と釈迦牟尼仏。
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水琴窟と石造層塔。
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右の石仏は如意輪観音像、その左は青面金剛像。
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慈光寺は桜ですが、霊山院はツツジ・・・境内には「つつじ観音」が鎮座しています。
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つつじ観音の右側にある歌碑には『咲きにおう つつじの花に観音の 大慈大悲の いのちをぞみる』と刻まれています。
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色鮮やかなミツバツツジ。
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池には鯉が。
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『一寸坐れば 一寸の仏』と刻まれた石碑・・・「坐る」は坐禅を表し、一寸とは線香が一寸(3㎝)燃える時間のことで、短い間でも坐禅をして心を整えれば その間は仏様のような尊い心になる、という意味でしょう。
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本堂の右手にある「拈華道場」。
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そこから見える絶景!
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八重桜も満開。
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ヤマザクラの巨木。
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美しい花々に癒された春の一日でした。
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