2007GW サンフランシスコとサン・ファン・バウティスタ：映画『めまい』のロケ地訪問

2007/05/03 - 2007/05/05

新型コロナウィルス禍により、しばらく海外旅行はできないので、旅行記の新ネタは当面ありません。で、過去の写真を眺めながら「そう言えば旅行記を作成していなかったなぁシリーズ(?)」、今回は、2007年のゴールデンウィークに訪問したカリフォルニア旅行で、映画『めまい』を始め様々な映画のロケ地を巡ったことを旅行記に残します。
サスペンスの巨匠ヒッチコック監督の『めまい』を初めて鑑賞したのは、高校生の時。その時点で既に「映画史上に残る傑作」だったのですが、何が良いのかさっぱり分かりませんでした。歳月を経て、観る度に、この映画の魅力が分かって来るという不思議な感じで、今では大好きな映画の一本となっています。
サンフランシスコを舞台とした映画というと、即座に思い浮かぶのが『ブリット』『ダーティハリー』『48時間』など。むむ、いずれも刑事モノですな。
しかし、『めまい』を忘れてはなりません(ある意味これも刑事モノ？)。サンフランシスコという土地を効果的にロケした作品の一つ。というか、スタジオ撮影の時代からロケへ、遷移期の名作、すなわち『めまい』のロケの成功が映画界の流れを変えたと言っても過言ではない？のか。
海外旅行の醍醐味の一つとして、映画ロケ地を廻ることがあり、サンフランシスコはこの時で３回目ということもあり、『めまい』のロケで使われた場所を重点的に追いかけてみました。

エリア サンフランシスコ(アメリカ)

• 旅行の満足度: 5.0

ミュアウッズ国定公園

巨木のカットモデル。映画『めまい』で、キム・ノヴァク演じるヒロインが「私はこの時生まれて、この時死んだ。」ゾッとするシーンです。

サンフランシスコ市街から車で30分程度、この様な森林公園があるのは羨ましい限り。

北側から見るゴールデンゲートブリッジ。
『めまい』でキム・ノヴァク演じるヒロインが、飛び降り自殺を図るのは、この写真の対岸のふもとあたりのはずです。

橋の向こうにサンフランシスコ市街。

アルカトラズ島は、かつては脱出不可能と言われた刑務所
映画『アルカトラズからの脱出』や『ザ・ロック』の舞台としても有名です。

ゴールデンゲートブリッジを渡ります

サン・ファン・バウティスタという、田舎町へ行って来ました。

なぜそんな場所に行ったか？
ミッション・サン・ファン・バウティスタ

ミッション・サン・ファン・バウティスタ

印象的な廊下

廊下

ミッションサンファンバウティスタ
そうです、『めまい』に出てくる、「塔のある修道院があるスペイン風の町」が、そのサン・ファン・バウティスタなのです。
映画でのジェームズ・スチュワートのセリフ「サンフランシスコの100マイル南にその町はある。」の通り、サン・ファン・バウティスタは正にそんな位置にあります。
『めまい』でロケに使われた修道院は、写真の通り。確かに映画で観る通りの建物、廊下、そして芝生の生えたプラザ。しかし、肝心なものが無い！。そう、高所恐怖症の主人公が、上まで登れなかった「塔」が無いのです！
なんでも、昔(映画製作より以前)、火事で消失し、映画での塔はマットペインティングでの特撮と、スタジオセットでの撮影だったようです。

ミッション・サン・ファン・バウティスタとプラザの芝生

プラザに面する役場

プラザ厩舎には、

往時の馬車があります。

ここの馬車に座り、昔の馬車での思い出話(？)を語った後、ヒロインはプラザの芝生を横切り修道院へ走り、塔から飛び降りる(？)のです。

カリフォルニアがメキシコに統地されていた時代、この地に重要な位置を占めた伝道所(修道院)が開かれ、人口もそれなりに多く駅馬車も停まる賑わった街だったが、鉄道敷設時に鉄道がこの町を通らなかったことで、一気に衰退したとのこと。今は、映画に出てくる修道院を中心に、町の規模は数百メートル、人口は1549人。スペイン風の建物が随所に残る、とてもエキゾチックな町でした。

サンフランシスコに戻りました
リージョン オブ オナー美術館

『めまい』のヒロインが、自分の曾祖母(？)の肖像画を観に通う美術館です。

「考える人」が鎮座

カフェは綺麗で雰囲気も良い。本日のスープ＋パン、４ドルをオーダ。この豆のスープがとっても腹持ちがよく、充分昼食として成立しました。

『めまい』でヒロインが肖像画に見入るシーンは、背景の絵や部屋の雰囲気からおそらくルーム７だと思われる。

ゴッホ
セザンヌっぽいですね。

この絵が印象に残りました。

全米屈指の欧州アート美術館らしいが、常設展19部屋のうち印象派以降は、わずか1部屋のみという展示配分で、やや物足りない感は否めなかった。

ホロコーストメモリアル

咸臨丸入港百年記念碑

記念碑の向こうにゴールデンゲートブリッジが見えます。

ゴールデンゲートブリッジ

ツインピークスからの眺め。

聖イグナティウス教会

アラモスクエアから見える、７軒のビクトリア調の家。

正面に見えるのは、市庁舎。映画『タワーリングインフェルノ』では、この市庁舎を背景に「全世界の消防士にこの映画を捧げる」との文字が入ります。

坂の多いサンフランシスコ。
迫力のあるカーチェイスで有名な映画『ブリット』を初めて観た時は、そのカーチェイスに今一感を持ったのだが、サンフランシスコを訪問して、その坂の傾斜を実感した後に『ブリット』を観たら、そのカーチェイスの凄さが解った。

ロンバードストリート、この坂を登り切った先の下り坂が、

「世界一曲がりくねった坂道」と言われています。

「世界一曲がりくねった坂道」を下ります。

路駐OKの場所に駐車。

日曜日を除いて、昼間は２時間まで駐車OKです。
あまりに坂が急なので、路面に90度(垂直)に停めなければいけません。

下から見上げる「世界一曲がりくねった坂道」

坂の脇に、歩行者用の階段があります。

コイトタワーが見えます。

少し下った場所が、ロンバードストリート900番地。
『めまい』でジェームズ・スチュワート扮するスコッティのアパートがある場所です。撮影以降に街路樹が植えられたようですな。

キム・ノヴァクが「コイトタワーの見える場所と記憶していたわ」という通り、サンフランシスコのシンボル(？)コイトタワーがよく見える。

玄関は、映画撮影時から見た目がほとんど変わっていない。が、ドアの色が変わりましたかね？

ロンバードストリートをかなり下ってから見上げるとこんな感じ。

フィッシャーマンズワーフ

ピア39にあるババガンプのレストランへ。

ババガンプは、映画『フォレストガンプ』から派生したレストラン。映画の中のエビ漁会社、ババガンプに因んでいます。

『フォレストガンプ』の主人公が走ったルートが地図で示されています。

お店からの眺め。アルカトラズ島が見えます。

エビ料理とビール

料理は特別では無いが、雰囲気が楽しいお店です

お店の入口には、フォレストガンプベンチがあります。

これは、映画『ビッグ』に出てきた、願いが叶うやつですか？

ハイアット・リージェンシー・サンフランシスコへ。

この吹き抜けのエレベーター、映画『メルブルックスの新サイコ』のシーンが印象的です。

ケーブルカーに乗って移動。

『めまい』で主人公のスコッティに捜査を依頼するギャビンとその妻マデリーン(キム・ノヴァク)の住むアパートは、メイソンストリート1000番地。

門構え・建物ともに撮影時から全く変化なし。50年間変わらず！
この地域は、多くのお金持ちが住むノブヒルという丘の上にあり、このアパートの隣には、

サンフランシスコ屈指の高級ホテル、フェアモントがあります。
『めまい』撮影時、ヒッチコックや俳優・スタッフ達が滞在していたらしいです。因みに映画『インナースペース』でメグ・ライアンが"カウボーイ"を張り込んだのもこのホテルです。

中はこんな感じ。

フェアモントの向いにあるグレース大聖堂。
ゴールドラッシュの1849年に建立されました。

中はこんな感じ。

ケーブルカーで移動

ワシントン・スクエア・パークとセント・ピーター＆ポール教会
映画『ダーティハリー』で殺人鬼が銃撃を狙う場面で出てきましたね

ケーブルカー

港

ケーブルカーで、

チャイナタウンへ
漢字表記があるので親近感が湧きます。

チャイナタウン
映画『チャイナタウン』の舞台は、サンフランシスコではなくロサンゼルスのチャイナタウンです。

チャイナタウンのこのお店で、

餃子と青島ビール、

そして野菜炒めと焼きそばを食べました。