2020/12/27 - 2020/12/27
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xiaomaiさん
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12月27日に中和枋寮威遠壇の渡臺200年を記念した、全長8.8kmの遶境が、朝9時から夜遅くまで行われた。新型コロナウイルスの退散を願い、疫病を抑え込む力を持つ神々が招かれ、大々的に行われたこの遶境を、いくつかの道教寺院の紹介とともに記録した。
隊伍順序表
1.布條(中和威遠壇渡臺200週年壇慶)~2人
2.中和威遠壇路關執事人員(威震)~12人
3.天地掃8支~9人 關東旗6支~7人
5.鮮花頭旗車(蘇餅)~2人 走路鼓亭~16人
6.冠友穎川堂金獅團~50人
7.六毅忠義堂先鋒官~70人
8.三重埔巷仔口邢府千歳~20人
9.永和店仔街福徳宮&五條港安西府&艋舺青山宮花轎車(吉展)~20人
10.雲林四湖參天宮~20人
11.樹林濟安宮神轎~80人 進東
12.松山慈惠堂&白沙屯拱天宮&草湖玉尊宮花轎車(蘇餅)
13.林口樂林園~70人
15.永和保福宮保生大帝二祖~30人
16.笨港口港口宮花轎車(吉展)~10人 廣東獅~35人
17.士林慈諴宮花轎車~20人
18.永和秀朗軒~70人
19.北投慈后宮&北港朝天宮&松山慈祐宮花轎車(蘇餅)
20.北邑五靈堂八將團~40人
21.雙和蔡家五雷元帥花轎車(蘇餅)~30人
22.樹林同好會大鑼哨角~15人
23.中和芎蕉脚霹靂宮(帶神轎)花轎車(吉展)
25.中和清和社~40人
26.中和福和宮&中和廣濟宮神叫花轎車(蘇餅)
27.基隆得義堂將軍會~40人
28.新化龍慶宮五瘟大帝~70人 進東
29.板橋埔○(土+乾)金龍團~70人
30.台南開基靈祐宮玄天上帝~20人 進東
31.頭旗凸燈~3人
32.台北興義團~80人 大鼓弄(蘇餅花車)
33.中和威遠壇主帥轎~20人 進東
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中和枋寮威遠壇の中国からの来台200年を記念して、多くの神明が集まり遶境(市中練り歩き)が行われた。台湾北部今年最後の大規模な祭典であった。
画像は9時に永和仁愛公園を出発した一行が初めに訪れた永和保福宮。 -
保福宮の前には遶境に参加する各地の神明をお乗せした鮮花車が並んでいた。画像は北港、北投、松山の媽祖。
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白沙屯の媽祖。
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笨港口港口宮(嘉義県東石)の媽祖。
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松山慈恵堂の瑤池金母。このほかにも各地の神明が揃い、錚々たる顔ぶれとなった。
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永和保福宮は、大龍峒保安宮から分霊された保安大帝を主祭神とする1822年創建の廟宇。
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永和地区には中国泉州からの移民が多く住み、台北の大龍峒保安宮へお参りするのを常としていた。しかし、永和から徒歩で行くには距離があり、地元の名士たちが資金を出し合い、この地にも保生大帝を祀る廟を建立した。
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保生大帝は医術の神で、子供を食べたときに骨が喉に刺さって苦しんでいた虎を助けたという言い伝えがある。この虎はのちに改心し、子供を守ったり人の財運を上げる虎爺となって、信仰の対象となった。
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その虎爺は保生大帝の下に祀られている。行った日だけなのかどうかはわからないけれど、本殿中央には入れなくなっていた。総幹事の方が特別に案内してくださり、お参りができた。
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正殿左右には三十六官将が祀られている。
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後殿に祀られているのは......
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中央に天上聖母(媽祖)。そのほか、右の祭壇に子供の出生発育を守る註生娘娘、左の祭壇に財神である福徳正神が祀られている。
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遶境を待たれる神将。
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正殿前に安置されていた神輿。
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中には保生大帝。
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正殿前方右手にも神輿。
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こちらには童子とともに福徳正神。
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2階は観音殿。
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観音菩薩のほか、關聖帝君、文昌帝君、五路財神などが祀られている。
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2階から遶境の一行が到着するのが見えた。
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現在の廟宇は2005年に再建されたもので、幅が40m、奥行きが48mある。正殿の高さは23mで、後殿の高さは34m。
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3階は玉皇上帝、三官大帝など、道教で高い位におられる神々が祀られている。
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保福宮の一行が出発する時間が近づき、神将も準備に入った。
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關聖帝君を主祭神とする四湖参天宮の一行。
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参天宮の遶境は大規模かつ派手。ショーを見ているかのように華やかだ。
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保福宮の金爐。
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象の頭の石像が取り付けられている。
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保福宮保生大帝の神輿を載せた車。
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保生大帝、お立ちでございます。
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神将も廟内からお出ましになった。
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整列される神将
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平安餅を首から下げられている。
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医術の神にコロナウイルス退散を願う信徒。マスクを着用していない人が散見されるのが残念。祈るだけでなく、自らも感染予防に努めてくれるといいのだけれど。
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演奏隊
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金獅
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嗩吶(チャルメラ)
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手に刑具を持つ六毅忠義堂先鋒官
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各地域、各団体でメイク法は異なる。
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虎を抱える先鋒官
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哨角
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縁起物である鹹光餅(平安餅)をもらった。これは台湾の道教寺院の祭には欠かせないものとなっている。
明朝の戚継光将軍が海賊拿捕の命を受け、貯蓄用の食料として作らせたのがこれの始めで、のちに将軍の叡智を記念するため、「鹹光餅」と名付けられた(と言う説がある)。中央に穴が空いているのは、ひもにいくつも通して携帯しやすくしたため。 -
台南東山から来られた演芸団のようなグループ。
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2人のおじさんが牛のことで揉め始め......
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取っ組み合いのケンカになる。二人で叩きあったり、牛に突進されて倒れたりする、コミカルな寸劇。
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邢府千歳の前を進む白剣将軍
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邢府千歳の前を進む黒旗将軍
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頭燈、頭旗の行列
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次の停留地である媽祖を祀る清聖宮
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神輿が来た。乗っておられるのは......
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台南開基靈祐宮玄天上帝
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鮮花で飾りつけられた車
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台北興義團
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このようにして銅鑼を体で支えての演奏。
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各組が通過する前に爆竹が鳴らされる。
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爆竹準備隊
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トリの中和威遠壇主帥轎。清聖宮の方がお参りされる。
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先程までの晴天から小雨に変わったなか、中和地区の細い裏道を進む。こうした小道が多いのは、このエリアの歴史が古い証拠。
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八方雲集というチェーン店で鍋貼と海藻魚肉団子スープで腹を満たす。一行を追うために何でもいいから食べておこうと思ったけれど、ちょっと後悔。近くにおいしそうな牛肉麺の店があった。
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いくつかの中継地を飛ばして、先回りしようと思って道を進んでいたら、思いがけなく後半の中継点である店仔街福徳宮に。この廟は地域の弱者を救ったり、奨学金を提供したり、大きな事故に対し義捐金を出したりするなど、社会活動を積極的に行うほか、環境保護のために金紙を燃やすのではなく、米をお供えするという方法を取り入れ、先進的な対策を採っていることでも有名らしい。
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福徳正神像とその前に準備された爆竹。
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主祭神である福徳正神を祀る永和店仔街福徳宮は、1672年にその歴史が始まる古廟で、北台湾でもっとも有名な土地公廟とされる。
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この廟の特徴は虎爺を独立して祀っていること。実は、この「虎爺公」の三文字がはじめに目に入り、この廟に近づいた。縁を感じる。
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祭壇に祀られる虎爺は新港奉天宮や朴子配天宮が有名。ここもそうだけれど、意外と知られていないような気がした。
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虎爺は財神でもある。
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店仔街福徳宮で主祭神の福徳正神とともに祀られる神は多く、文昌帝君、天上聖母、太歳神君、五路財神などがおられる。
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五路財神の前にある元寶に手を触れ、財運アップ。
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神輿
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観音菩薩
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2階には薬師如来と弥勒菩薩。
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店仔街福徳宮に向かう途中に金紙や香を売る店がある。
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威遠壇一行。横断幕は必ず若い女性が両端を持つのが慣わし。
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神明をお載せした鮮花車
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爆竹で神明を出迎える。赤や紫などさまざまな色が出る。
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神輿
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この神輿に乗られていたのは邢府千歳。今回の遶境でお見かけした神のうち、もっとも美しく感じた神像。
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雨天により、ビニールを頭部に被られた千里眼将軍。
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同じく順風耳将軍。
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忠義堂の神輿
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薄紅色の屋根、ほっそりした神輿本体。でも、この神輿は担ぐ際にけっこう揺れるように造られている。神輿本体の見た目もその揺れも美しい。
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この太鼓隊は歌いながら威勢よく鳴らす。非常に粋だ。
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四湖参天宮から符令の入ったお守りをいただいた。
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参天宮の参加者はどの廟会でもいつも多く、規模が大きい。
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緑がトレードカラー。
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演奏隊はバイオレットのクラシックスーツ。
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關聖帝君をお載せした神輿
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神将にも色々な歩き方があり、かっこいいと思わされるものを見かけると心が躍る。
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16尊の神将が並ぶと圧巻。
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後ろ姿も圧巻。
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いつかは訪れたい白沙屯拱天宮。
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林口樂林園の演奏隊にはちびっ子も。
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嗩吶(チャルメラ)は簡単に吹けると奏者に言われたけれど、ただ吹くのと上手に吹くのとは大きく異なる。極めようと思ったら、どんな楽器でも奥が深い。
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保福宮の保生大帝の神輿を載せた車がやってきた。
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この大きな旗を振り回すのも実にかっこいい。
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足取り軽やかな八爺。
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哨角
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北港金聲順の開路鼓
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ちょっと悪ふざけ。
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誰かがヘルメットを頭部に載せたけれど、すぐ落ちてしまった。
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休憩中の神将
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お店の守り神のよう。
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祭に招待してもよいかという占いの結果が7回も連続してよく、新型コロナウイルス退散の目的もあって、特別に招かれた台南新化龍慶宮の五瘟大帝(鎮殿柳大帝)。
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このように筋骨隆々な肉体を曝け出す神像は多くない。コロナよ、退散せよ!
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13mの長さの金龍は柱に巻きついて休憩中。
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こちらはビルの守り神状態。管理人も出てきて繁々と眺めていた。縁起物ならどかせとは言うまい。
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朝からずっとだから、お疲れになるのはごもっとも。特にこの日は路上での待機時間が長かったから、疲れも一入だっただろう。休憩時間は長すぎると、逆に疲れを増す。
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銅鑼隊もこの状態のまま休憩中。
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休憩時間は1時間ぐらいあったと思う。祭の時間管理は難しい。
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飾りのような状態で並べられた七八爺。
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後ろ姿
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威遠壇
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とても多くの人が集まっていた。
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ここでの儀式を終えると、終点の福和宮へ向かう。
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1766年に創建された神農大帝を主祭神とする福和宮。
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香を1回分にして分けてくださっている心遣い。
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なかなか立派な内部。
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神農大帝。こちらのご身体は赤でも黒でもなく、金光りされていた。
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釈迦牟尼、關聖帝君、文昌帝君、福徳正神、註生娘娘など、多くの神々が祀られている。
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神農大帝は農業の神であるほか、医薬の神でもあらせられ、人間の穴道を示す模型が置かれていた。
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外は多くの人がいたから、内部の美しさを堪能していた。すると、神輿が入廟されてきた。
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神輿からお降りになったのは、三重巷仔口の邢府千歳だった。身なりを整えられている様子。
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見よ、この美しさを、この凛々しさを。
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こちらは關渡の媽祖さま。
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黒いお顔をされた媽祖。
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その後も次々と福和宮を訪れになった神明が廟内へおいでになった。
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お運びできるのは、当然廟の関係者のみ。
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外に出る通路も多くの人で塞がれていて、やむなく神様専用の中央門から外の様子を眺めた。なお、外では神々がこの廟の主祭神である神農大帝に挨拶をされているので、その間を塞ぐように立つことは禁忌。画像は神将がいない隙を狙って素早く撮影したもの。
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日本だと宗教施設で身を捧げられる方の平均年齢は高いように感じるけれど、台湾は20~30代も多く、信徒によってしっかり支えられていることがわかる。
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神将を迎え入れる。
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四湖参天宮は夜も派手な演出をする。
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今月初めに訪れた松山慈恵宮の鮮花車。
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そこの瑤池金母も入廟された。
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次々と神輿が到着しては......
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神々が入廟される。
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そして、その度に儀式が行われる。
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やがて正殿の祭壇は来訪された神々で埋め尽くされた。
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外では神将が闊歩。
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金獅子の舞。上も下も大変そうだ。
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下の人は上の人に顔を踏みつけられていた。
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弛まぬ訓練があってこそできるパフォーマンス。
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雨が降り出し、傘で雨を凌ぎながら入廟される神様。
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何度か通ってとても好感を持っている士林慈諴宮の車も廟へ入ってきた。
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そして、慈諴宮媽祖さまも正殿へ。
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多くの神々が集まられ、なんとも華やかな祭壇。まるでVIPのパーティー会場。
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20時近くになっても、祭が終わる気配がなかったから、再度お参りをして、帰宅させていただくことにした。
廟の方により、香爐に差された香がその高さによりきれいに並べ替えられていた。こうした心遣いのある福和宮。好きな道教寺院の一つとなった。 -
翌日、朝早く起きなければいけなかったから、後ろ髪を引かれる気持ちで家路についた。
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祭のために設けられた門楼。
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MRTの駅へ向かう途中、閉まった店舗のシャッターに金龍が立てかけられていた。あとどれだけ待てば、廟内に入れたのだろう。
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神輿のトリ。誰も見ていなくても、神様のために神輿を揺らす。こうした信仰心を神明はしっかり見ておいでだ。
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鮮花車
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これが一番後ろ。廟内に入れたのは、22時ごろ(或いはもっと晩く)になったのではないだろうか。祭りを支える人々のご苦労は計り知れない。でも、これらの人々は信仰心からしているから(根っからの祭好きも少なくないが)、大変だとは微塵も思っていないに違いない。
祭を見ながら、各廟では新型コロナウイルスの早期退散を祈った。1日も早く世界中の人々が普通に暮らせる日々が到来することを切願している。
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