アラカン女子　しまなみ海道ママチャリGo！～瀬戸内に地中海を見る

2020/11/19 - 2020/11/21

Go to トラベルに東京が加わり、10月に高知と愛媛を３泊４日で巡る旅行を予定していましたが、９月に大き手術をして病み上がりの身。体調に不安がある中で４日間の日程ではきついのではないかと不安になり、10月高知、11月愛媛に分けて予約しました。
高知は室戸岬までドライブだったから、友人のお勧めのしまなみ海道も当然車で走破と思っていたら、もうひとりの愛媛の知人が「サイクリングもいいよ」とのこと。

調べるとしまなみ海道をサイクリングするのがインバウンドのお客も含めて好評だそう。自転車は普段使っているし、たまに遠乗りなどもするのでそれほど高いハードルではない。でも何しろ病み上がりだし、４トラの旅行記を読むと「大変だった」というブログも散見する。

アラカン過ぎて前期高齢者が射程距離内に入っているんだから、無理はしないことにしようと、島内１泊で折り返すことにしました。

さて、この判断は正しかったか。

ママチャリでしまなみ海道サイクリングを目指す女性の方々の参考になれば幸いです。

エリア しまなみ海道（周辺の島々）(愛媛)

• 旅行の満足度: 4.5
• 観光: 4.0
• ホテル: 3.5
• グルメ: 3.5
• ショッピング: 3.0
• 交通: 4.0

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 1万円 - 3万円
• 交通手段: JALグループ JRローカル
• 旅行の手配内容: ツアー（添乗員同行なし）
• 利用旅行会社: Yahoo!トラベル

10月に行った高知は本当は３泊４日にして高知・愛媛旅行にする予定だったのですが、諸般の都合により、高知と愛媛を分けました。その２回目です。

両方とも２泊３日で、高知のときはメインの２日目が「暴風雨」の天気予報でしたが、晴れ女のパワーで乗り切りました。

そしてなんと今回も２泊３日のメインの２日目が雨。そして私が旅行している時を除いて良い天気予報。

なんでやねん！

しかし、高知の時も何とかなったし、今回も何とかなるだろうと又従妹の天照ちゃんにお願いする。

だって、今回はサイクリングなんだもん。天気重要だわ。

羽田から国内線に乗るのは６年ぶりなので、いろいろ調べていたら、ラウンジで無料の朝食があると知り、ちょっとそこでゆっくりするかと早めに家を出ました。午前４時台の電車に乗るって初めてなんですけど、世間はもう動いていて、山の手線は普通に混雑してました。知らなかった世界だわ。

こんなに一生懸命早く来たのに、パワーラウンジは7時からって、切ない。
出発は7：30なので無理だわ。

こんなに早い時間なのに、ソコソコ人は大勢います。
Go toが始まってから観光業界は活気が戻ったよう。

そうか。世間はもうクリスマスなんですね。コロナコロナで過ごしているから季節感すら無くなってしまった。

手荷物検査を終えて搭乗口に行くとラウンジが開いていたので、コーヒーをいただいて、無料朝食のクロワッサンを探したら「コロナで中止しております」

持ってきたお菓子を食べようとしたら「お持ち込みの食べ物はご遠慮ください」

もう、ラウンジの意味がないんじゃんね(ﾉ∀`;)･ﾟ･

飲み物は青汁やオレンジジュースなどがパックで提供されていました。

JALの機内では飲み物の機内サービスはありました。

富士山がきれいに見えます。飛行機に乗るときはいつも「富士山どっち」をチェックして決めるのですが、雲が多かったりしてなかなか見られないのに、今日はきれいに見えました。鳴沢上空です。

岡山市南区東畦上空です。この山の中にある白いものはなんでしょう？

海の中に転々とする島。そしてそれを繋ぐ橋！
もしかしたらこれがしまなみ海道？数時間後には私はこの上をママチャリで走っている？

青空と海と島。

四国にキターーー

絶景です。本当にきれいに島が点在しています。

ここの人たちには普通の風景なのかもしれませんが、まるで出雲の神様がくしゃみをした飛沫が島になったかのよう。

松山空港に9時に到着しました。しまなみ海道への入り口今治行の電車に乗るために、松山駅行きのリムジンバスに乗ります。
とにかく今は日が短い時期なので、早く今治に行って自転車を借りたい。
事前に調べたら9：36発の電車に乗るのが一番スムーズ。リムジンバスは9:10発とのこと。うまく今治行の電車に乗れるかしらん。

9：10に出発したリムジンは9:31にJR松山駅に到着。空港近っ！
ダッシュで高松行の電車に乗れました！

この時ナビタイムを見たら、9:30松山市駅になっていたのです。30分発ならば間に合わない。でも、家で調べた時は9:36松山駅発だったはず。

って、松山市駅って何？

ヘン、ヘン、ヘン。

この謎は２日後に解けました。

平日なのに若い人たちが沢山乗っています。

電車は走る走る。海が見えてきました。

わーい、瀬戸内海だーー。

JR今治駅です。この駅の正面（写真右側）に今治駅前サイクリングターミナル（i.i.imabari! Cycle Station）がありました。
先に事務室で書類を書き、自転車を貸してもらいます。
１日1,100円、２日間だから　2,200円に保証金1,100円を足して3,300円を支払います。

ホントはこれを地域振興券で支払いたかったのですが、地域振興券は到着日の15:00からしか使えないので断念。
下調べをしていたら、4トラに「レンタル自転車は予約した方がいい」と書いていた方がいたので、あわてて１週間前に予約しようとしたら「もう締め切りました」
と言われてしまい。「平日にママチャリなら全部出はらうことはないですよ」とは言われましたが、もし全部出払ってしまっていたらどうしよう、と本気で心配しました。

翌日の夕方、駅前のレンタサイクルセンターのクロスバイクには「予約済」の札が下がっているものが多かったので、休日は予約した方がよさそうです。

係のおじさまがサドルの位置を調節してくれようとして、150センチの私に合わせるべく、一番下にしてくださったのではありますが、これでは疲れる。後からしらっと自分で高さ調節しました。できるだけ前傾の方が疲れないし、普段乗っている前後ろに籠がついたママチャリだって前傾で乗ってるもん。

そしてこのおじさま。しまなみ海道のサイクリングがいかに素晴らしいか、世界中の人たちが集まってくるンだと熱弁をふるう「しまなみLove」が止まらない。

他に借りたい方がじっと待ってるんですけど。私の方が気が気でない。

道路に引かれた青い線を辿っていくと橋に着くんだヨ、と教えていただきました。
「道、わかるかなぁ」の不安がひとつ無くなりました。

ママチャリながら６段変速がついているのはいいんだけど、このギアが固い固い。止まって回してみたり、走りながらギアをかませようとしたりしても、がんばっても２にしかならない。固くて１にならない。
このまま行くしかないのかなと思ったところに、「サンライズ糸山」の看板を見つけました。「サンライズ糸山」は、レンタサイクルの本拠地。ちょっと寄って相談してみることにしました。駅からサンライズ糸山までは30分ほど。

係のおじさまがふたり、ギアを回すと「これは固い。自転車を交換しましょう」と言ってくださり、交換しました。

しまなみ海道をサイクリング、どうせなら島内で一泊しようと思うと荷物はどうするのだという悩みになります。
昭和の乙女と言えども、やはりそれなりのお泊り用品というものは必要です。２泊分の着替え等をリュックに詰め込み、リュックを前かごにのせていましたが、サンライズのおじ様方から、「前かごの荷物が重すぎ。重いものは背負って」と言われ、荷物を分けました。
かさばるけど軽い着替えやウィンドブレーカー、貴重品は前かごに。洗面用具、バッテリー、カメラ、iPadなどの重いものはリュックに入れて背負う。前かごが軽くなって運転しやすくなりました。

４トラで「橋の上まで行くのに上り坂をグルグルと上がるのがキツイ」とみなさん書いておられますが、本当にキツイです。ただ、私の住む町は急坂があり、いつもそれをママチャリで上っているので、割と慣れてはいると思います。

「来島大橋へ行く道が間違いやすいから気をつけてくださいね」と教えていただいたのに、しっかりと間違えました。間違えた先にあった展望台から。

橋はこっちへ行くですよ。

来島海峡大橋は工事中の事故で７人の方が亡くなっています。

１本目の橋。来島海峡大橋です。ママチャリでぐるぐると上り坂を上がります。

これが自転車道。快調快調。

サイクリングルートにはこんな感じの工業地帯の場所があちこちにありました。
瀬戸内って、工業地帯だったんですね。
港があるところには工場が建つ。そういえば私の故郷もそうだった。

橋からは転々と置き石のように小島が置かれた瀬戸内の景色が広がります。

絶景。それ以外に言葉がない。こんなに美しい場所が日本にあったンだ。
「しまなみLove」のおじさんの言葉が止まらないわけだ。

暑くもなく、寒くもなく、風もない絶好のサイクリング日和になりました。

さて、一番最初の大島に上陸します。今度は下り坂だからギアを重くして。

すれ違うサイクリストさんたちのほとんどがスポーツバイクに乗っています。

橋から降りてすぐに下田水港がありました。
ここから船が出るようです。自転車に乗った方たちは船着き場に集まっていました。

着いてすぐにあるのは「道の駅よしうみいきいき館」
朝は空港で持ってきたバナナとゆで卵を食べただけだから、お腹空いた～。
ここで12:30
今治のサイクリングセンターを出てから１時間30分です。途中道を間違えたり、サンライズ糸山で自転車を取り換えていたりしたタイムロスを引くと、大体今治駅からここまでアラカン女子のママチャリでも１時間で来られることになります。

ここでは来島海峡急流観潮船の乗船手続きを行っています。
とにかく今日は日没までに宿に着きたいので先を目指します。

どうやらこのお店の一押しの「鯛飯セット」（680円）を選びました。
うどんのつゆが美味しい。

観光バスが止まって、フェリー乗り場の方に人が移動しています。

今大変な状況の観光業。お客さんが沢山来るといいなぁ。

ママチャリは走る。青い線に沿って走る。やっぱりギアが効くチャリに替えて正解でした。
それでも上がれない坂はあります。そんな時は無理せずに降りて押す。人生と同じヨ。

途中追い抜いたカップルの片割れ女の子がかなり疲労していました。う～ん、チャリに乗りなれていない方はきついかも。

大島では亀老山展望公園に行くつもりでした。自転車で１時間かかるけど、景色は素晴らしいとか。

今日はその亀老山に上ってあとは宿へまっしぐら、の予定だったのですが、亀老山に上る道が見当たりません。どこにあるんだろー。たぶん案内板があるよねー。

こんなきれいな三角形の山を発見。ピラミッドみたいだなー。

なんだか石切り場が沢山あって、「石文化体験ツアー」の看板もある。大島は高級御影石の産地として有名な場所なのだそうです。

それは後にして、進まねば。

この頃には「しまなみ海道サイクリング」は今回は視察で、また来ようっとと思い始めていました。ジェットスターなら安いしね。

アップダウンが終わって海岸線を走るようになりました。
この時に東京の友人から「東京のコロナ、500人超えたよ！」のlineが。

一方こちらはコロナは関係ない世界。釣り人がいます。

伯方・大島大橋を降りるとすぐにドルフィンファームがありました。
今回の目的地のひとつ。

先月高知の室戸ドルフィンセンターでイルカと泳いだので、ここは見学だけと思ったのですが、ここで14：30。翌日また来ようと思って係の方に伺いました。
イルカと一緒に泳ぐ「ドルフィンスイム」は夏期間は１時間で９千円。冬季は30分５千円だそうです。

この日は暑くて、しかも自転車こぎで汗だくだから、泳いでもいいかなーと思ったのですが、何しろこの後は道がどうなっているかわからない。

明日来ることにしました。水着が必要だそうです。

先月高知の室戸でイルカと泳いだばかりなのに（笑

そのもようはこちら
「Go to 高知 室戸岬で『イルカの日』～chikiはファーとビーに会いにきた」
https://4travel.jp/travelogue/11655481

こんなに広々としたところで飼われているイルカちゃんたち。

ここは「道の駅伯方S・Cパーク」の一角にあります。

伯方島はそれほどアップダウンきつくなく、さらっと通り過ぎました。

は　か　た　の　しお♪も、塩味ジェラートも買っていません。

大三島（おおみしま）橋を渡ると、みかんの畑が点在しています。
きれいなミカン色になったみかんを農家の方が収穫中。

こともなげに道路に置いてある収穫したみかん。

道の駅多々羅しまなみ公園に到着いたしました。
ここで15:40　今治を出てから４時間半です。

はた料理が名物の道の駅のBGMはマライヤキャリーの「All I Want for Christmas Is You」

クリスマスシーズンならではではあるものの、ミスマッチではある。

道の駅で給水。給水には困りませんでした。

まだ時間があるので多々羅大橋を渡ります。

多々羅大橋の向こう生口島は瀬戸田。実は私はレモンのはちみつ漬の「瀬戸田レモン」に大はまりして、一時家の中にこの「瀬戸田レモン」の瓶がゴロゴロしていて、友人を誘って共同購入していました。

瀬戸田に行って、瀬戸田レモンを大人買いするチャンス到来。

よく４トラで見る橋上の県境表示。初めて広島に来ました～。

多々羅大橋からみた瀬戸内海。

多々羅大橋を降りるとミカン畑が広がります。

ミカン畑にミカンがぼとぼと落ちています。
拾いたい。。

青いレモンが鈴なり。

手の届くところに鈴なり（じゅるっ

これが瀬戸田レモンになるのかー。

点々と島があり、レモンやみかんが鈴なりの、ここはシチリアか。
違うのはリモーネたっぷりのカルパッチョではなく、鯛めしが出てくることでしょうか。

サンセットビーチにきました。太陽が雲で遮られて残念。

おー、ひょうたん島が見えてきた。
♪な～みをちゃぷちゃぷちゃぷちゃぷかきぬいて～♪

この旅行は１万ガバスしなかったんだ～

多々羅大橋を下ると、後は平らで楽なので明日また来ることにしましょう。

そろそろ16：30分。日没までには宿に着きたいから、ここいらで戻ります。
今日はここまでとしました。

瀬戸内に沈む夕日が神々しい。

今日のお宿は大三島にある「Wakka」さんです。今年４月にできたばかりのホステルで、海のそばに立っています。

写真は共同トイレやシャワー室が並んでいる所から、フロントが見えるところ。

こちらは共有スペースです。ゲストがここで交流できるようにとの配慮で、たくさんの椅子やテーブルが並べてあります。向こう側にドミトリーの部屋が並んでいる明かりが見えます。

持ってきた飲料や冷やしておきたいものは、このキッチンで預かってもらいました。

共有の冷蔵庫や湯沸かしポットや電子レンジのようなものは見当たりませんでした。

コロナ対策のため、１ルーム４人で使うドミトリーが、１人１部屋の配慮がされていました。私ひとりで１部屋使いました。自転車も部屋の中に持ち込めます。

一番のネックは共同トイレやシャワーは一度外に出なければならないことですね。雨が降った時は傘をさしてトイレに行かなければならない。

なんだか昔の田舎の家みたい。まぁ、それも風情なのでしょう。

歩いて５分程度のところにレストラン喫茶があり、そこからサイコロステーキをテイクアウト。
もう少し行くと生協が18:30まで開いているし、来る途中にコンビニもあるので、買ってきてもいいと思います。

テイクアウトしたステーキと買ってきた缶ハイボールで「お疲れ様でした～！」
3時半に起きて、ここまで電車→飛行機→電車→自転車と乗り継いでやってきた。
よくやった＞自分

このお宿はBBQセットもあるので、そちらを予約してもいいかも。

まるでパオのようなドーム型個室。こちらから出てくる方たちはカンテラを持っていました。これはいわゆるグランピングでしょうか。オーシャンビューです。

ママチャリでやってきたしまなみ海道。大変じゃないとは言わないけれど、普段自転車に乗っているせいもあり、１日で尾道まで行くのも可能だわ、と思っていたの。

こ　の　と　き　ま　で　は！