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二月下旬に京都へ旅して以来、新型コロナウィルス感染症の影響で旅をすることが出来なかった。<br />あれから七ヶ月半。<br />ついに旅を再開することにした。<br />その最初の旅先に選んだのは、出雲国。<br />一度泊まってみたかった宿があり、その宿の予約が取れたからだ。<br />今回は、その宿泊日を基準にして旅程を考え、二泊三日の旅とした。<br />出雲への往復には、夜行列車の個室を利用し、極力車内での接触を抑えることにした。

初秋の出雲路へ【1】~妖怪溢れる街と小さな港町~

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2020/10/02 - 2020/10/03

3位(同エリア171件中)

旅行記グループ 【出雲国】

6

52

旅猫

旅猫さん

二月下旬に京都へ旅して以来、新型コロナウィルス感染症の影響で旅をすることが出来なかった。
あれから七ヶ月半。
ついに旅を再開することにした。
その最初の旅先に選んだのは、出雲国。
一度泊まってみたかった宿があり、その宿の予約が取れたからだ。
今回は、その宿泊日を基準にして旅程を考え、二泊三日の旅とした。
出雲への往復には、夜行列車の個室を利用し、極力車内での接触を抑えることにした。

旅行の満足度
4.0
観光
4.0
ホテル
3.5
グルメ
4.0
交通
4.0
同行者
一人旅
一人あたり費用
5万円 - 10万円
交通手段
高速・路線バス JR特急 JRローカル 徒歩
旅行の手配内容
個別手配
利用旅行会社
楽天トラベル
  • 東京駅を22時ちょうどに出る寝台特急『サンライズ出雲』に乗車。<br />この列車も、もう何度乗ったことか。<br />唯一の夜行列車になってしまった『サンライズ』。<br />夜行列車に乗る時の高揚感を味わえる、最後の列車だ。

    東京駅を22時ちょうどに出る寝台特急『サンライズ出雲』に乗車。
    この列車も、もう何度乗ったことか。
    唯一の夜行列車になってしまった『サンライズ』。
    夜行列車に乗る時の高揚感を味わえる、最後の列車だ。

    サンライズ出雲 乗り物

  • 今回も、B寝台個室シングルを取った。<br />人気の列車なので、寝台券を確保するのは至難の業だが、金曜日の夜だと言うのに、余裕で取ることが出来た。<br />発車直前になっても、多くの個室が空いていたのには驚いた。<br />やはり、コロナの影響なのだろう。

    今回も、B寝台個室シングルを取った。
    人気の列車なので、寝台券を確保するのは至難の業だが、金曜日の夜だと言うのに、余裕で取ることが出来た。
    発車直前になっても、多くの個室が空いていたのには驚いた。
    やはり、コロナの影響なのだろう。

  • 列車は定刻に東京駅を出て、深夜の東海道を下って行く。<br />日ごろの疲れもあり、すぐに寝入ってしまい、起きた時には姫路駅に着いた時だった。<br />その後も順調に走り、7時44分に新見駅に到着。<br />なかなか風情のある駅で、次の旅の候補地に入れることにする。

    列車は定刻に東京駅を出て、深夜の東海道を下って行く。
    日ごろの疲れもあり、すぐに寝入ってしまい、起きた時には姫路駅に着いた時だった。
    その後も順調に走り、7時44分に新見駅に到着。
    なかなか風情のある駅で、次の旅の候補地に入れることにする。

  • 新見駅を出てしばらく走ると、備中と伯耆の国境をトンネルで越えた。<br />そして、米子が近付いて来ると、車窓には大山が見えて来た。<br />雲が掛かりはっきりとは見えなかったが、これが、この旅で見た一番の大山だった。

    新見駅を出てしばらく走ると、備中と伯耆の国境をトンネルで越えた。
    そして、米子が近付いて来ると、車窓には大山が見えて来た。
    雲が掛かりはっきりとは見えなかったが、これが、この旅で見た一番の大山だった。

  • 米子駅には9時3分に到着。<br />11時間余りの長旅だったが、まったく疲れないのが夜行列車の旅だ。<br />降りった米子駅のホームには、初秋の心地良い風が吹いていた。

    米子駅には9時3分に到着。
    11時間余りの長旅だったが、まったく疲れないのが夜行列車の旅だ。
    降りった米子駅のホームには、初秋の心地良い風が吹いていた。

    米子駅

  • 跨線橋を渡り、境線の発着する0番線ホームへと向かう。<br />ホームには、ちょうど境線の列車が着いたところだった。<br />そして、そのホームには、鬼太郎の像が立っていた。<br />そう、境線は、鬼太郎に所縁の路線なのだ。

    跨線橋を渡り、境線の発着する0番線ホームへと向かう。
    ホームには、ちょうど境線の列車が着いたところだった。
    そして、そのホームには、鬼太郎の像が立っていた。
    そう、境線は、鬼太郎に所縁の路線なのだ。

  • 乗り込んだのは、猫娘が描かれた車両。<br />車内の座席にも猫娘が描かれていた。<br />列車は9時35分に発車し、境港駅を目指した。

    乗り込んだのは、猫娘が描かれた車両。
    車内の座席にも猫娘が描かれていた。
    列車は9時35分に発車し、境港駅を目指した。

  • 鬼太郎や猫娘、目玉おやじが車内放送をする列車は、終点の境港駅に10時17分に到着した。<br />改札を出ると、待合室の椅子にも鬼太郎たちが描かれていた。

    鬼太郎や猫娘、目玉おやじが車内放送をする列車は、終点の境港駅に10時17分に到着した。
    改札を出ると、待合室の椅子にも鬼太郎たちが描かれていた。

    境港駅

  • 駅舎を出ると、水木しげる先生が出迎えてくれた。<br />そう、ここ境港は、氏の育った街なのだ。<br />その縁もあり、境港は代表作である『ゲゲゲの鬼太郎』で町おこしを行っているのである。

    駅舎を出ると、水木しげる先生が出迎えてくれた。
    そう、ここ境港は、氏の育った街なのだ。
    その縁もあり、境港は代表作である『ゲゲゲの鬼太郎』で町おこしを行っているのである。

  • 境港は目的地ではないのだが、バスの時間まで1時間少々あるので、ふらりと歩いてみることにした。<br />歩き始めてすぐ、以前は駅前旅館であったと思える建物があった。<br />駅前に近代的な宿が出来て廃業に追い込まれたようだ。

    境港は目的地ではないのだが、バスの時間まで1時間少々あるので、ふらりと歩いてみることにした。
    歩き始めてすぐ、以前は駅前旅館であったと思える建物があった。
    駅前に近代的な宿が出来て廃業に追い込まれたようだ。

  • その先に、酒蔵があった。<br />これはと思い入ってみたが、試飲は行っていなかった。<br />それでも、いろいろ説明していただき、気になったものを2本と友人への土産用に1本を購入し、送ってもらうことにした。<br />自分用は看板銘柄の『千代むすび』で、土産用には、アマビエが描かれたものを選んだ。

    その先に、酒蔵があった。
    これはと思い入ってみたが、試飲は行っていなかった。
    それでも、いろいろ説明していただき、気になったものを2本と友人への土産用に1本を購入し、送ってもらうことにした。
    自分用は看板銘柄の『千代むすび』で、土産用には、アマビエが描かれたものを選んだ。

    千代むすび 岡空本店 専門店

  • 街の目抜き通りである水木しげるロードを歩いて行く。<br />駅に近い方は、かなり観光地化されていたが、離れるに従い、本来の街の姿に近付いて来た。<br />それでも、どの商店にも妖怪が溢れているのは仕方が無い。

    街の目抜き通りである水木しげるロードを歩いて行く。
    駅に近い方は、かなり観光地化されていたが、離れるに従い、本来の街の姿に近付いて来た。
    それでも、どの商店にも妖怪が溢れているのは仕方が無い。

  • その道には、多くの妖怪たちの像が飾られている。<br />どれもかなり小さなものだが、これが大きな像だったら、夜歩くのは怖いだろう。

    その道には、多くの妖怪たちの像が飾られている。
    どれもかなり小さなものだが、これが大きな像だったら、夜歩くのは怖いだろう。

    水木しげるロード 名所・史跡

  • 途中で引き返し、道の反対側を歩いて戻る。<br />途中に、鳥取県では有名な『すなば珈琲』の店があった。<br />鳥取県では、この『すなば珈琲』が昔からあったため、名称の似てる『スタバ』が最近まで出店しなかったという。<br />『スタバ』は、現在、県内に4店舗ほどあるようだ。

    途中で引き返し、道の反対側を歩いて戻る。
    途中に、鳥取県では有名な『すなば珈琲』の店があった。
    鳥取県では、この『すなば珈琲』が昔からあったため、名称の似てる『スタバ』が最近まで出店しなかったという。
    『スタバ』は、現在、県内に4店舗ほどあるようだ。

  • 歩道の脇で、この旅最初のご当地マンホールを見つけた。<br />予想通り、図柄は鬼太郎だった。<br />他にも、色が付いたねずみ男などのものもあった。

    歩道の脇で、この旅最初のご当地マンホールを見つけた。
    予想通り、図柄は鬼太郎だった。
    他にも、色が付いたねずみ男などのものもあった。

  • 駅まで戻るとまだ時間が合ったので、近くの港まで行ってみる。<br />そこは、西側に広がる中海と日本海を結ぶ境水道と呼ばれる海で、対岸には島根半島が横たわっている。<br />景色は海と言うより湖の様だった。<br />波も無く、とても静かな表情をしていた。

    駅まで戻るとまだ時間が合ったので、近くの港まで行ってみる。
    そこは、西側に広がる中海と日本海を結ぶ境水道と呼ばれる海で、対岸には島根半島が横たわっている。
    景色は海と言うより湖の様だった。
    波も無く、とても静かな表情をしていた。

  • 駅前から、11時35分発の『ゑびすライナー』に乗り、境水道を渡り、島根半島の先端にある地蔵埼を目指す。<br />乗車したバスは、米子空港と境港、美保関、美保関灯台を結ぶ観光路線バスで、一般の路線バスは灯台まで行かないので、このバスはとても貴重な足である。

    駅前から、11時35分発の『ゑびすライナー』に乗り、境水道を渡り、島根半島の先端にある地蔵埼を目指す。
    乗車したバスは、米子空港と境港、美保関、美保関灯台を結ぶ観光路線バスで、一般の路線バスは灯台まで行かないので、このバスはとても貴重な足である。

  • 40分足らずで、美保関灯台バス停に到着。<br />バス停のすぐ近くの展望所からは、日本海と灯台の景色が望めた。

    40分足らずで、美保関灯台バス停に到着。
    バス停のすぐ近くの展望所からは、日本海と灯台の景色が望めた。

  • 美保関灯台は、明治31年に開設された山陰最古の石造りの灯台だそうだ。<br />外観はとても瀟洒で、白壁がとても美しかった。

    美保関灯台は、明治31年に開設された山陰最古の石造りの灯台だそうだ。
    外観はとても瀟洒で、白壁がとても美しかった。

    美保関灯台 名所・史跡

  • 灯台に隣接する建物は、灯台官舎として使われていたもので、現在は灯台ビュッフェとして利用されていた。<br />ちょうど昼時なので、ここで食べて行くことにした。<br />窓に面した席からは、日本海が望めた。

    灯台に隣接する建物は、灯台官舎として使われていたもので、現在は灯台ビュッフェとして利用されていた。
    ちょうど昼時なので、ここで食べて行くことにした。
    窓に面した席からは、日本海が望めた。

  • 定食やカレーなどは重いので、地元産の烏賊を使ったいかめしを注文したのだが、しばらくして出てきたそれは、思いのほか大きかった。<br />しかし、食べてみると思いの外あっさりとしていて食べやすい。<br />烏賊も柔らかく、なかなか美味しかった。

    定食やカレーなどは重いので、地元産の烏賊を使ったいかめしを注文したのだが、しばらくして出てきたそれは、思いのほか大きかった。
    しかし、食べてみると思いの外あっさりとしていて食べやすい。
    烏賊も柔らかく、なかなか美味しかった。

    美保関灯台ビュッフェ グルメ・レストラン

  • 食後、地元の橙を使った橙ソーダも飲んでみる。<br />底に果肉が沈んでいるので、かき回してから飲むのだが、太めのストローで吸っても、なかなか飲めず、結構苦労した。<br />それでもさっぱりとしていて、いかめしの後にはちょうど良かった。

    食後、地元の橙を使った橙ソーダも飲んでみる。
    底に果肉が沈んでいるので、かき回してから飲むのだが、太めのストローで吸っても、なかなか飲めず、結構苦労した。
    それでもさっぱりとしていて、いかめしの後にはちょうど良かった。

  • バス停に戻り、13時10分発のバスに乗り、美保関へと向かう。<br />美保関は、江戸時代、北前船の風待ち湊として栄えた街で、一日に千艘もの船が出入りしたそうだ。<br />今は、静かな漁港となっていた。

    バス停に戻り、13時10分発のバスに乗り、美保関へと向かう。
    美保関は、江戸時代、北前船の風待ち湊として栄えた街で、一日に千艘もの船が出入りしたそうだ。
    今は、静かな漁港となっていた。

    美保関 名所・史跡

  • その港に面して、老舗の宿が建ち並んでいる。<br />とは言え、今は普通の観光ホテルのような外観だが、美保館一軒だけが、木造の建物を残していた。<br />

    その港に面して、老舗の宿が建ち並んでいる。
    とは言え、今は普通の観光ホテルのような外観だが、美保館一軒だけが、木造の建物を残していた。

    美保関温泉 旅館 美保館 国文化財の宿 宿・ホテル

  • 港沿いの道には、ご当地マンホールもあった。<br />蓋には、美保関灯台と関の五本松を背景に飛び跳ねる鯛が描かれている。<br />美保関は松江市だが、これは合併前の旧美保関町のものだ。

    港沿いの道には、ご当地マンホールもあった。
    蓋には、美保関灯台と関の五本松を背景に飛び跳ねる鯛が描かれている。
    美保関は松江市だが、これは合併前の旧美保関町のものだ。

  • 海沿いの道から一歩入ると、石畳の細い道が続いていた。<br />その一角に、小泉八雲記念公園があった。<br />小泉八雲は、美保関を三度も訪れたそうだ。<br />その公園の向かいには、古民家を利用したJAZZ CAFEがあった。<br />暖簾はかなり傷んでいて、中も雑然としていたので、営業はしていないようだ。

    海沿いの道から一歩入ると、石畳の細い道が続いていた。
    その一角に、小泉八雲記念公園があった。
    小泉八雲は、美保関を三度も訪れたそうだ。
    その公園の向かいには、古民家を利用したJAZZ CAFEがあった。
    暖簾はかなり傷んでいて、中も雑然としていたので、営業はしていないようだ。

  • 石畳の道を歩いてみる。<br />そこには木造の民家が建ち並び、なかなかの風情だった。

    石畳の道を歩いてみる。
    そこには木造の民家が建ち並び、なかなかの風情だった。

  • その道を美保神社の方へと歩いて行く。<br />途中、何気ない風景に心が和む。

    その道を美保神社の方へと歩いて行く。
    途中、何気ない風景に心が和む。

  • さらに、迷い込みたくなるような路地もある。<br />小さな街だが、思ったよりも楽しい。

    さらに、迷い込みたくなるような路地もある。
    小さな街だが、思ったよりも楽しい。

  • この辺りは、美保神社や青石畳通りのような情報誌に載っている場所ではないので、観光客の姿は無く、時より地元の方が歩いているくらいだ。<br />

    この辺りは、美保神社や青石畳通りのような情報誌に載っている場所ではないので、観光客の姿は無く、時より地元の方が歩いているくらいだ。

  • 酒屋があったので立ち寄ろうかと思ったが、廃業しているようだった。<br />歩いていて気付いたが、営業している店がほとんど無い。<br />地元の方は、境港まで買い出しに行くのだろうか。

    酒屋があったので立ち寄ろうかと思ったが、廃業しているようだった。
    歩いていて気付いたが、営業している店がほとんど無い。
    地元の方は、境港まで買い出しに行くのだろうか。

  • 途中から、青石畳通りに入った。<br />それまで一人も会わなかった一目で観光客とわかる人が一気に増えた。<br />資料館を見学した後、往きに観た美保館の前まで来た。<br />この辺りが、美保関の中心のようだ。<br />老舗の宿などが軒を連ね、とても趣のある街並みだった。

    途中から、青石畳通りに入った。
    それまで一人も会わなかった一目で観光客とわかる人が一気に増えた。
    資料館を見学した後、往きに観た美保館の前まで来た。
    この辺りが、美保関の中心のようだ。
    老舗の宿などが軒を連ね、とても趣のある街並みだった。

    青石畳通り 名所・史跡

  • 美保館は国の登録文化財となっていて、見学もできるというので、立ち寄ってみることにした。<br />入口にあった黒電話で案内を乞うと、すぐに宿の方がやってきた。<br />そして、ざっと館内を案内していただいた。<br />館内は複雑な造りになっていて、天井はサンルームのようになっている。

    美保館は国の登録文化財となっていて、見学もできるというので、立ち寄ってみることにした。
    入口にあった黒電話で案内を乞うと、すぐに宿の方がやってきた。
    そして、ざっと館内を案内していただいた。
    館内は複雑な造りになっていて、天井はサンルームのようになっている。

  • 二階の海側は、大広間のようになっていた。<br />この建物は、美保館の旧本館だが、客室は無く、現在は食堂として利用されているそうだ。<br />大広間のように見えた場所も、実際には4つの部屋だったものを襖などを取り外して大広間として使っていたのだ。<br />伊藤博文の書が掛けられた端の場所は、一番格式の高い部屋だったそうで、島崎藤村などの文豪が宿泊したそうだ。

    二階の海側は、大広間のようになっていた。
    この建物は、美保館の旧本館だが、客室は無く、現在は食堂として利用されているそうだ。
    大広間のように見えた場所も、実際には4つの部屋だったものを襖などを取り外して大広間として使っていたのだ。
    伊藤博文の書が掛けられた端の場所は、一番格式の高い部屋だったそうで、島崎藤村などの文豪が宿泊したそうだ。

  • その広間からは、港が良く見えた。<br />昔は、港に面した道は無く、窓の下まで海だったそうだ。<br />宿泊客は、船で直接上陸してきたらしい。<br />いつか、この宿に泊まって、ゆっくり海でも眺めたいものである。

    その広間からは、港が良く見えた。
    昔は、港に面した道は無く、窓の下まで海だったそうだ。
    宿泊客は、船で直接上陸してきたらしい。
    いつか、この宿に泊まって、ゆっくり海でも眺めたいものである。

  • 一階の一角には、宿泊棟だった頃の洗面台が残されていて、今は二人用のバーカウンターになっていた。<br />衝立もあり、かなり個室感があるが、微妙に落ち着かない感じもする。

    一階の一角には、宿泊棟だった頃の洗面台が残されていて、今は二人用のバーカウンターになっていた。
    衝立もあり、かなり個室感があるが、微妙に落ち着かない感じもする。

  • 美保館を見学した後、いよいよ美保神社を参拝。<br />この社は、三穂津姫命と国譲りの神話に深く関わりのある事代主神を祭神としている。<br />かなり大きな拝殿で、旅の無事を祈願した。

    美保館を見学した後、いよいよ美保神社を参拝。
    この社は、三穂津姫命と国譲りの神話に深く関わりのある事代主神を祭神としている。
    かなり大きな拝殿で、旅の無事を祈願した。

    美保神社 寺・神社・教会

  • 本殿は、二つの社が並ぶ美保造または比翼大社造と言う独特のものだ。<br />二柱の祭神は、それぞれの社に祀られているそうだ。<br />現在の社殿は、文化10年(1813)に再建されたもので、国の重要文化財に指定されている。<br />落ち着いた雰囲気の境内で、とても厳かな空気が漂っていた。

    本殿は、二つの社が並ぶ美保造または比翼大社造と言う独特のものだ。
    二柱の祭神は、それぞれの社に祀られているそうだ。
    現在の社殿は、文化10年(1813)に再建されたもので、国の重要文化財に指定されている。
    落ち着いた雰囲気の境内で、とても厳かな空気が漂っていた。

  • 参拝した後、バスの時間まで門前の土産物屋などで時間を潰す。<br />その土産物屋で、美味しそうなくんさきいかを見つけたので、購入。<br />境港で作られているもので、とても柔らかく美味しかった。<br />土産物屋の向かいには、廃墟と化した観光センターが建っていた。<br />昭和の賑わいの残照が、青空の下で輝いていた。

    参拝した後、バスの時間まで門前の土産物屋などで時間を潰す。
    その土産物屋で、美味しそうなくんさきいかを見つけたので、購入。
    境港で作られているもので、とても柔らかく美味しかった。
    土産物屋の向かいには、廃墟と化した観光センターが建っていた。
    昭和の賑わいの残照が、青空の下で輝いていた。

  • 港の一角にある美保関バス停から、15時10分発の美保関コミュニティバスに乗り、美保関を後にした。<br />バスは、海沿いを走り、終点の美保関バスターミナルに到着。<br />10分ほどの待ち合わせで、松江駅行の松江市営バスに乗り、宿のある松江市内へと向かった。

    港の一角にある美保関バス停から、15時10分発の美保関コミュニティバスに乗り、美保関を後にした。
    バスは、海沿いを走り、終点の美保関バスターミナルに到着。
    10分ほどの待ち合わせで、松江駅行の松江市営バスに乗り、宿のある松江市内へと向かった。

  • バスは宿の近くを通らないので、一番近いと思われる大橋北詰バス停で下車し、そこから歩いて宿へと向かうことにした。<br />この後、小さな災難に会うのだが、恥ずかしいので割愛する。<br />途中、以前立ち寄ったことのある國暉酒造の趣のある建物の前を通った。

    バスは宿の近くを通らないので、一番近いと思われる大橋北詰バス停で下車し、そこから歩いて宿へと向かうことにした。
    この後、小さな災難に会うのだが、恥ずかしいので割愛する。
    途中、以前立ち寄ったことのある國暉酒造の趣のある建物の前を通った。

  • 20分余り歩いて、ようやく今宵の宿であるホテル一畑に辿り着いた。<br />部屋は、ビジネスホテル並みのシングル。<br />和室が良かったのだが、なぜか3万円以上と高額なので、仕方が無く洋室にしたのだ。<br />これで朝食付きで1万4千円も高すぎるのだが、割引のおかげで9千円弱で泊ることが出来た。<br />以前泊まった時は、割引なしでも8千円もしなかったのだが。

    20分余り歩いて、ようやく今宵の宿であるホテル一畑に辿り着いた。
    部屋は、ビジネスホテル並みのシングル。
    和室が良かったのだが、なぜか3万円以上と高額なので、仕方が無く洋室にしたのだ。
    これで朝食付きで1万4千円も高すぎるのだが、割引のおかげで9千円弱で泊ることが出来た。
    以前泊まった時は、割引なしでも8千円もしなかったのだが。

    松江しんじ湖温泉 ホテル 一畑 宿・ホテル

    宍道湖畔に建つ近代的な宿 by 旅猫さん
  • 部屋に荷物を置き、夕食がてらに宍道湖の湖畔を散策。<br />宿の目の前が宍道湖なので、そこは良い。<br />とりあえず、夕日を観ようと、橋の方へ行ってみることにした。

    部屋に荷物を置き、夕食がてらに宍道湖の湖畔を散策。
    宿の目の前が宍道湖なので、そこは良い。
    とりあえず、夕日を観ようと、橋の方へ行ってみることにした。

    宍道湖 自然・景勝地

  • しかし、この日は雲が多く、結局美しい夕景は観ることが出来なかった。<br />どうも、宍道湖の夕日には縁が無い。<br />これまで、まともに見たことが無いのである。<br />『サンライズ出雲』があるうちに、また訪れたいと思う。

    しかし、この日は雲が多く、結局美しい夕景は観ることが出来なかった。
    どうも、宍道湖の夕日には縁が無い。
    これまで、まともに見たことが無いのである。
    『サンライズ出雲』があるうちに、また訪れたいと思う。

  • 夕日は早々に諦め、店を探して徘徊。<br />これと言った店が無いので、バス停からの途中で見かけた居酒屋に入ることにした。<br />中は結構小奇麗で、すでに地元の方で賑わっていた。<br />地酒もそこそこ置いてあるようで、これは楽しめそうだ。

    夕日は早々に諦め、店を探して徘徊。
    これと言った店が無いので、バス停からの途中で見かけた居酒屋に入ることにした。
    中は結構小奇麗で、すでに地元の方で賑わっていた。
    地酒もそこそこ置いてあるようで、これは楽しめそうだ。

    おいでやす おおきに屋 グルメ・レストラン

  • 地酒は、常時10種類あるらしく、半合から呑めるので、ありがたい。<br />最初に頼んだのは、『天穏 純米にごり』。<br />酸味と旨味が合わさり、なかなかの味わいだった。<br />ただ、その半合が思いの外量があり、結構呑み応えがある。

    地酒は、常時10種類あるらしく、半合から呑めるので、ありがたい。
    最初に頼んだのは、『天穏 純米にごり』。
    酸味と旨味が合わさり、なかなかの味わいだった。
    ただ、その半合が思いの外量があり、結構呑み応えがある。

  • 肴は、近郊の港町である恵曇で揚がった穴子の白焼きをまずはいただく。<br />淡白な味わいが、濁り酒にちょうど合う。

    肴は、近郊の港町である恵曇で揚がった穴子の白焼きをまずはいただく。
    淡白な味わいが、濁り酒にちょうど合う。

  • 一緒に頼んだのが、大山鶏のねぎまとつくね。<br />大山鶏は新宿でも味わえるのだが、ここのは一味違った。<br />塩が薄めで、肉の旨味が感じられるのだ。<br />串に一個しか付いていないつくねだったが、これまで食べたつくねの中でもかなり上位に入る一品だった。

    一緒に頼んだのが、大山鶏のねぎまとつくね。
    大山鶏は新宿でも味わえるのだが、ここのは一味違った。
    塩が薄めで、肉の旨味が感じられるのだ。
    串に一個しか付いていないつくねだったが、これまで食べたつくねの中でもかなり上位に入る一品だった。

  • 酒は、続いて『隠岐誉 純米吟醸』をいただく。<br />こちらは、芳醇な吟醸香が特徴的な一杯だった。

    酒は、続いて『隠岐誉 純米吟醸』をいただく。
    こちらは、芳醇な吟醸香が特徴的な一杯だった。

  • つまみには、茗荷の天婦羅を注文。<br />これがまた、癖になるほど旨かった。<br />合わせたのは、『出雲富士 秋雲純米』。<br />季節限定の酒で、おすすめに載っていた酒だ。<br />ひやおろしらしく、深みのある味わいだった。

    つまみには、茗荷の天婦羅を注文。
    これがまた、癖になるほど旨かった。
    合わせたのは、『出雲富士 秋雲純米』。
    季節限定の酒で、おすすめに載っていた酒だ。
    ひやおろしらしく、深みのある味わいだった。

  • 締めに頼んだのは、奥出雲産舞茸のアヒージョ。<br />舞茸のアヒージョとは珍しいので頼んでみたのだ。<br />酒は、『誉池月 木槽しぼり 大辛口』。<br />しかし、アヒージョにはいまひとつ合わなかった。

    締めに頼んだのは、奥出雲産舞茸のアヒージョ。
    舞茸のアヒージョとは珍しいので頼んでみたのだ。
    酒は、『誉池月 木槽しぼり 大辛口』。
    しかし、アヒージョにはいまひとつ合わなかった。

  • そこで、白ワインを注文することにする。<br />上手いことに、メルシャンの『山梨甲州』があったので、それに決めた。<br />程よい酸味があり、アヒージョにもちょうど良かった。<br />舞茸のアヒージョも、思ったよりもかなり美味しかった。<br />満足しながら、初日の夜が更けて行った。

    そこで、白ワインを注文することにする。
    上手いことに、メルシャンの『山梨甲州』があったので、それに決めた。
    程よい酸味があり、アヒージョにもちょうど良かった。
    舞茸のアヒージョも、思ったよりもかなり美味しかった。
    満足しながら、初日の夜が更けて行った。

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この旅行記へのコメント (6)

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  • 墨水さん 2020/10/15 23:20:04
    そう来た。
    旅猫さん、今晩は。
    舞茸のアヒージョ?て、何?。(笑)
    鍋物には、熱燗かと・・・。(笑)
    え~っ、白ワイン?、そう来たの?。(笑)
    でも、ここの酒、どれも旨そ~~ッ。(爆)
    墨水。

    旅猫

    旅猫さん からの返信 2020/10/17 07:56:35
    RE: そう来た。
    墨水さん、こんにちは。

    書き込みありがとうございます。
    舞茸のアヒージョって、初めて出会いました。
    思ったよりも、かなり美味かったですよ。
    まあ、アヒージョってことで、単純に白にしました(^^;
    もちろん、日本酒はどれも旨かったです。

    旅猫
  • hot chocolateさん 2020/10/14 22:55:21
    サンライズ出雲で久しぶりの旅♪
    旅猫さま

    こんばんは。
    ご無沙汰しています。

    新型コロナウィルスの影響で長らく旅が出来ませんでしたが、
    とうとうお出かけになりましたね。
    私はまだまだ旅には出かけていませんが、今日、隣の市にある
    「ふなばしアンデルセン公園」に行って来ました。(笑)
    混雑とまではいきませんが、結構人出がありました。

    普段なら、入手困難の「サンライズ出雲」のチケットですが、
    やはり遠くまで出かける人は少ないのですね。
    東京から姫路までぐっすりと寝られて、日頃の疲れも取れて
    快調な旅のスタートですね。

    境港では、街中あんなにたくさんの
    妖怪がいて、夜は怖いかも・・・

    茗荷の天ぷら、美味しそうだったので今晩のおかずに加えました。

    hot choco

    旅猫

    旅猫さん からの返信 2020/10/14 23:08:27
    RE: サンライズ出雲で久しぶりの旅♪
    hot chocoさん、こんばんは。
    お久しぶりです。

    ようやく、旅に出ることができました。
    と言うか、もう我慢の限界でしたね(笑)
    山陰も、かなりの人出でしたよ。

    サンライズ出雲が、発売当日以外で普通に買えたのは驚きでした。
    しかも、各車両で数部屋ずつ空いていたのもびっくり。

    境港は、妖怪だらけでした。
    普通の商店とかも、妖怪で飾られていましたし。
    地方都市なので、夜は寂しいから怖いと思いますよ。

    茗荷の天ぷら、作られたのですね!
    結構、美味しいですよね。

    旅猫
  • 前日光さん 2020/10/14 11:59:12
    とうとう。。。
    美保関灯台&灯台ビュッフェにも行かれたようですね。

    こんにちは、旅猫さん。
    ビュッフェからの風景は天気がもっと良かったら、さらにすばらしいのですが。
    イカめしがあったのですね。知りませんでした。
    与謝野晶子ご夫妻は、ここにも来ているんですよ。
    昔は交通が今以上に不便だったと思うのですが、よく行きますよねぇ(^^;)

    青石畳み通りから少し外れた路地に「仏国寺」というお寺があるのですが、ここの寂れた感じはなかなかです。
    美保館は見学できるのですね?
    次回は私もトライしてみます。

    松江の居酒屋は「一成」と言いませんでしたか?
    地酒の張り紙が下がっているので、もしかしたらと思いました。
    旅猫さんが召し上がったお酒は、私も全部呑んでいます。
    「天穏」は、出雲大社平成大遷宮の折、参拝者に配られたお酒です。
    出雲市塩冶町の酒蔵で醸されています。
    我が家の神棚に今も呑まずに鎮座しています。
    お酒の味は一つ一つは覚えていませんが、「隠岐誉」や「出雲富士」(この間呑んだばかりです!)「誉池月」。。。わぁ、たまりません。(~o~)
    今我が家の冷蔵庫には、東出雲の「王禄」が冷えております。

    一人で盛り上がって済みません!(>_<)
    でもお馴染みの景色や地酒が出て来ると、ついうれしくなってしまいまして。
    失礼いたしました。<(_ _)>

    宍道湖の夕日は、私も通い続けて20年近くなりますが、3回ほどいいタイミングで見られました。これはなかなか難しいです。

    ※実は急遽11月末に、出雲に行けることになりました。
    諸事情で岡山経由です。
    前回見逃した「たたら製鉄」関連の遺跡(津山市加茂町の)に行くことと、津山に行く途中にある「石上布都魂(いそのかみふつみたま)神社」(大蛇の尾からでた剣を最初に収めたと言われる神社です。)に立ち寄れたらなと思っています。


    前日光

    旅猫

    旅猫さん からの返信 2020/10/14 14:34:13
    RE: とうとう。。。
    前日光さん、こんにちは。

    書き込みありがとうございます。
    久しぶりの旅でしたが、やはり良いものですね。
    美保関は初めて訪れましたが、なかなか良かったです。
    灯台ビッフェからの景色は残念でしたが、いかめしは美味しかったです。
    与謝野晶子夫妻は、いろいろなところを訪れていますよね。
    飛行機も新幹線も無いのに。

    佛国寺も拝観しましたよ。
    重文の仏像があるようですが、境内だけ拝観させていただきました。

    美保館の旧本館は、400円也で見学できました。
    案内の方がサクッと説明した後は、自由に歩き回れます。
    多くの文豪が訪れたようで、眺めも良かったです。

    松江の居酒屋は、「おいでやす おおきに屋」でした。
    大将が、ぶつぶつ言いながらも、良い仕事をしていました。
    お酒は、初めて飲んだものが多かったのですが、どれも美味しかったです。
    「天穏」は、今回濁りだったので、普通の純米なども飲んでみたいと思いました。
    出雲大社平成大遷宮の折、参拝者に配られたお酒です。
    「王禄」は今回出会えませんでしたが、新宿でたまに飲んでいます。

    気に入った土地の景色などが出て来ると、楽しいですよね。
    わかります(^^)

    宍道湖の夕日は、どうも上手く会えません。
    稲佐の浜もダメでした。。。

    来月、出雲へ行かれるのですね!
    「たたら製鉄」関連の遺跡は、どこも山の中なので、バスが行っていないところが多く、未だに未踏です。
    「石上布都魂神社」は初めて聞きました。
    やはり、親和関係なのですね。

    次の一人旅は、新見になりそうです。
    旅猫

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