2018/05/03 - 2018/05/03
66位(同エリア67件中)
sweetshibakenさん
- sweetshibakenさんTOP
- 旅行記9冊
- クチコミ241件
- Q&A回答11件
- 167,501アクセス
- フォロワー6人
前作に続き、分離壁に沿ってmural artを事細かく観て行きます。
分離壁のカーブの向こうは、2017年7月と2018年5月とではかなりの変化がありました。
前作では出てこなかった「Banksy」作品が、ようやく出てきます。
しかし、現地でその場に立ち、その作品を見上げている本人は、それがBanksy artだとは思い至らず、ただただクオリティーの高い作品に感動していた、という状況でした。
帰国してすぐにそれがBanksy artだったと知り、あのとてつもない感動に納得しました。その上、今回webで調べる事により、その作品の制作状況やそれに付随する興味深い話を知る事ができ、併せてこの旅行記で残していこうと思っています。
それにしても私、旅前の事前調査が全くできていない。反省…。
表紙の写真は、「どうしてこんな所に日よけなんかがあるんだろう…。」と思い、何となく撮った写真です。
意味のある写真となるとは思っていなかったのだけど、今となっては嬉しい誤算。
webで調べていると、バンクシーがここに作品を残し、あるイベントでその作品を演出する為に日よけが設置れた事が判明。
日よけが気になって写真を撮った覚えがあったので、「映ってるかも…」と自分の撮り貯めた写真の中からこれを見つけた時は、ガッツポーズ出ました。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 徒歩
-
2017年7月
監視塔のカーブを曲がった所。
まだこんなごちゃごちゃした感じです。 -
上の写真と同じ場所の2018年5月の様子。
上塗りされ、変わっていました。 -
更に壁沿いに歩きます。まだこんな画が続きます。(2018年5月)
-
2017年7月
これは、更に壁沿いに進み、walled off hotel前からさっきの場所を望んだ画。
ホテルに近付くと画が増えるけど、その先は低い位置に何か書かれているだけで、壁の高所はコンクリの打ちっ放し状態。 -
これは、上の写真で何も描かれていなかった部分の2018年5月の様子。
2017年には無かったこんなガイコツの大作が現れていました。
これは、2018年3月に訪れたArtist/ActorのDanny Minnickによる作品です。 -
Danny Minnickの作品は、分離壁一面を幅広く使い、統一感があり楽しいです。
そして、写真奥には、遠くに薄っすら見えるエンジェルに気付きます。 -
近付くと、この様な素敵な作品でした。
これ、Banksyによる作品だったのです。撮影当時は全く気付いていなかったけど。
2017年にwalled off hotelをopenしたBanksyが、同年のクリスマスを祝う為、2017年12月3日に"The Alternativity”と呼ばれる斬新なfestivalをwalled off hotel前で開きました。
そのfestivalに合わせて、Banksyは2作品を新たにbethlehemに残しています。
一つは、ミルクグロット前の扉に残した「Peace On Earth “Terms And Conditions Apply” 」。
これ、2018年5月に訪れた時、写真を撮ったのを覚えています。
ただの扉なんだけど、何か感じるものがあったから。
でも、少しぶれていてキレイに撮れていなかったから、消しちゃいました。
今回、この旅行記をまとめるにあったってwebで調べている中で、この事実を知りました。
あ~残念!せっかくBanksy artに気付いていたのに、消しちゃうなんて…。自分の直感を信じないとダメですね。
そして、もう一つがこのステンシルで描かれたエンジェル。
これは、festivalの数日~数週間前に作成され、festival当日まで布製のポスターでカバーされていたそうです。そのポスターはfestivalの開催をアナウンスするものでした。 -
ここ、写真に写っている通り、分離壁間に僅かな隙間があります。他の所には隙間なんて無いのに。
現地でこの作品を観た時、このartist、完璧な場所を見つけ、そこに完璧な画を描くという、凄く研ぎ澄まされたセンスの持ち主だ、と超感動していました。
しかし、この場所は作者の意図で作り出されていたのです。
web上に、この作品の制作過程を記した写真を見つけました。
まず、この壁間の隙間は元々あったのではなく、超長い脚立の片方と石を壁間にねじ込み、壁間を強引に広げていました。
だから、この写真では隙間が極僅かだけど、作成当時は完璧に向こう側が見えていました。
この撮影時は、作品が完成してから約5か月経っています。その間にイスラエル側が隙間を埋める細工をしたと思われます。
更に驚く事に、右のエンジェルの手と左のエンジェルのバール、これは壁からはみ出しています。描いたのではなく、造り込まれています。
この事実も、今回調べた過程で分かった事で、ここまでアップにして初めて気づきました。
はぁぁぁ…もう感嘆のため息しか出ません。
確かに、感動の具合が半端無かったもんな~。
Banksyって、やはり凄いわ。 -
エンジェル前を通り過ぎると、再びDanny Minnickのガイコツが現れます。
-
躍動感のある楽しい作品です。
ただ、パレスチナの人にとって意味のある画であるのかは、疑問だけど。
私個人的には好きな作品です。
私の滞在約2か月前に現れた作品です。ラッキーでした。 -
2017年7月の様子。
数か月後にDanny MinnickのガイコツやBanksyのエンジェルが描かれる所は、高い位置でもあり、コンクリ打ちっぱなしの壁となっています。 -
2017年7月
この辺りは、walled off hotelの前で、ホテルの宿泊客が滞在記念にお遊びでステンシルを残しています。
因みに、このホテルがオープンしたのは2017年3月3日。オープン当時は世界中に覆面アーティストのバンクシーが「世界一眺めの悪いホテル」をオープンした、と報道されました。私も日本でこの報道を見ました。
その報道で、ホテル宿泊者のアトラクションとして、ホテル前の分離壁に自分の画を残せる(自己責任の元)、との解説もあり、オープン後4か月のこの時期、壁がこんな状態になっているのも、納得できます。 -
2017年7月
この「a girl with balloons」のコピーは、walled off hotelに併設されているthe wall graffiti shopのスタッフ、Yamenが2012年10月に描いたもの。
流石に、他のコピーよりはクオリティーが高いです。
因みに、描かれた当時はまだwalled off hotelは存在していないし、店名も違い、Banksy shopでした。
このthe wall graffiti shop (旧 Banksy shop)は、ホテル開業前からずっとオリジナルのバンクシーショップをここに構えていました。そのショップのオーナーはおじいさんで、この人も分離壁のmural artに長年関わっています。
Yamenは、オーナーのおじいさんから店を任されているのか、ここ数年はショップにはこの人が居る様です。 -
MAKE HUMMSU NOT WALLS は、パレスチナ人のBenjiが最初に分離壁に描いたmural artだそうです。彼の作品は、ここではなく、別の場所ですが、それは次の旅行記で紹介できます。
因みに、この「MAKE HUMMUS…」は、2017年の衝突時よく報道されたのとは別の場所、walled off hotelの正面に描かれています。
そして、これはBenjiによるものではなく、the Wall Graffiti ShopのYamenが、shop前に描いたものです。
2017年7月の写真には、この場所に「MAKE HUMMSU…」は無かったので、恐らくYamenは、2017年末の報道で脚光を浴びたので、自分のshop前にも描いたものと想像します。 -
これらのステンシルは、walled off hotel に併設されている「wall mart」にあるステンシルを用いたのでしょうか。
-
そのWALL MARTがこれ。
wall graffitiに関する材料・道具を取り揃え、スタッフによるwork shopも開催されたり、アドバイスを受けられたりetc. 色々相談できるそうです。 -
こちらは、wall graffiti shop。
これらのステンシルは、Banksyによるものか、店のスタッフによるものかは、調べきれませんでした。恐らく、Banksy本人によるものでは無いと思いますが…どうでしょう。 -
そしてそして、この写真。見つけた時に思わず「拳」を握った、表紙でも使っている写真です。
2018年5月の写真。
walled off hotel前の観光客のお遊びでごちゃごちゃになっている所です。
こんなお遊びな所、わざわざ写真に残す事もないのだけど、そんな所にこの「日よけ」が設置されている事に何かしらの意味を感じ、日よけを中心に1枚撮った写真です。
写真に残しはしたけど、その後この写真を見返す事は無かったのだけど、今回、必死になってここに写っているものを探しました。
オレンジの矢印の部分です。 -
クラウン・シンボルを冠した「Er... SORRY」の彫刻。
これは、Banksyが企画した「Apology Party」の最大の演出の為に、ホテル前の分離壁に彫刻したものです。
Apology Partyとは、Balfour Declaration(バルフォア宣言)から100年の年に、バルフォア宣言を非難する為、walled off hotel正面の分離壁前で2017年11月1日に行われた、Banksyの企画による英国式のtea partyです。
ローカルの子供達50人を招待し、Queen Elizabeth IIに扮した役者が、Er... SORRY彫刻の除幕式を行うというもの。招待された子供達は、英国旗がプリントされた被弾穴だらけのヘルメットを着用し、テーブルには焼け焦げた英国旗、デコレーションケーキにさえも焦げ焦げの英国旗がデザインされています。
誰も考えつかない、Banksyらしい風刺的なイベントです。
*バルフォア宣言
第一次世界大戦中の 1917年11月2日、英政府により発行されたもので、英国政府が、パレスチナに『ユダヤ人のための国家』設立を支持したもの。多くのイスラエル人は、それが現代イスラエルの基礎石であり、ユダヤ人の救いであると信じているけど、多くのパレスチナ人は、この宣言を「英政府の裏切り」とみなしている。
*なぜパレスチナ人は「裏切り」と感じているのか → Hussein-McMahon Agreement(フサイン=マクマホン協定)
1915年に英が、オスマン帝国の支配下にあったアラブ地域の独立と、アラブ人のパレスチナでの居住を認めた協定。この協定があるのに、その2年後にパレスチナでのユダヤ人国家(イスラエル)を支持する宣言が為された事で、「英の裏切り」とみなされている。 -
2017年7月の写真。
ホテル前の分離壁を更に観て行きます。
ここは、分離壁の曲がり角で、ここから大通りに繋がります。
このMuhammad Aliは、FMというPalestinian local artistが2017年4月に描いた作品。 -
一つ前の旅行記で記載した通り、ムスリム文化に則さない作品は、訴えられて作品の訂正を余儀なくされているのに、この画は2017年7月時点でも普通に存在しています。
この程度は許されるのかな? -
2017年7月
分離壁沿いから、walled off hotel前の大通りに出てきました。
この通りを下って行くと、Manger St.と合流します。結構車通りが多いので、写真撮影には気を付ける必要があります。 -
2018年5月
ほぼ同じアングルから。
大きくは変化ないけど、ちょこちょこ上書きされている部分があります。 -
2017年7月
ホテル前の分離壁で、ひと際目を引くのがこのヘリコプター。
グレーの分離壁が破壊され、視界が広がった青空に、物々しいヘリコプターのステンシル。普通にクオリティーの高い作品だな、と思っていました。
このmural art、Banksyの作品かもしれない、らしいです。
「Banksyの作品だ」と言い切る説と、「オリジナルはBanksyだけど、この作品は誰かのコピーだ」という説が共に存在します。
確かに、Banksyの作品にヘリコプターをモチーフにしたものがあります。 -
これがその作品。
「Happy Choppers」
これは、2020年10月9日 BANKSY Genius or Vandal?展の初日に赴き、撮影した1枚です。 -
一つ前の旅行記でも記載しましたが、このヘリコプター、ただのステンシルだけではなかったんです。
写真をアップにすると、ヘリから投下される爆弾は、スプレー缶になっているんです。
この画は2017年も2018年も共に観ているし、写真も撮っているのに、撮影時にはこの事実には気付いていません。今回、色々調べている中で知る事になりました。
凄いセンスですね。全く違和感ないし、とても楽しい。
私個人的には、かなりedgeの利いた、研ぎ澄まされたセンスが輝く作品なので、Banksy作品だと言われたら納得しますが…本当の所は?! -
2017年7月
ベツレヘムの分離壁って、ある意味この画のイメージがあります。
私が訪れる何年も前から、この写真を目にしていたからです。
ヘリコプターとBETHLEHEM LANDはテッパンです。
それと、こじんまりとしながらも存在感のあるSINGER CAFE(ミシン型のエスプレッソマシーン)も好きな作品です。 -
これは、上の写真とほぼ同じアングルの2018年5月。
ヘリコプターとBETHLEHEM LAND、そしてSINGER CAFEは健在です。この時は。
しかし…2020年6月1日
ここに地殻変動、ではないけどそれ位インパクトのある大きな大きな変化が起こってしまいました!!
長年この壁の一等地に鎮座していたあのヘリコプターが、あるローカルアーティストの手により、完全に、跡形もなく消し去られてしまいました。
そんな大それた事を成し遂げたのは、Palestinian artistのTaqi Spateen。
丸1日かけて壁4枚分をグレー一色に上塗りしてしまいます。
その後2昼夜かけて6月3日深夜~4日早朝に、メッセージ性のある大作を描き上げました。
その壁一面には、大きな大きなPeace symbolがくり抜かれた様子が描かれています。
くり抜かれた向こうには、澄み渡る広大な青空と肥沃な大地を想像させる緑が覗けます。
Peace symbolの足元には、大きな木槌が置かれていて、すぐ横にはコンクリの残骸が堆積しています。
平和の力で分離壁に亀裂を与えると、その向こうには明るい世界が広がっている、というメッセージを感じ取りました。
この場所に来ても、もうヘリコプターは存在しません。私にとってはかなりショックで残念な事実です。
しかし、Taqiが描いた作品は、それと対等すると言っても言い過ぎではない程のクオリティーで、人に感動を与えます。
Banksyの様なウィットに富んだセンス、とはまた違うけど、この場所にlocal artistの代表作がある、という事は、パレスチナの人達にとっては意味のある事なんだろうな、と思っています。
ベツレヘム分離壁の、これからの顔です。
時は流れる…をヒシヒシと感じました。
興味のある人は、web上でご確認下さい。 -
気を取り直して…
2017年7月
開業から4ヶ月目のwalled off hotelです。 -
上の写真をアップにしたもの。
この写真は、通りの反対側からホテル全体を撮った1枚です。
遠くから構えているのに、カメラを向けるとドアマンは、わざわざ顔を少し乗り出し気味にしてまで、カメラ目線で応えてくれていました。
これも、撮影時は気付いていません。ホテル全体を写す事に集中していたので。
この撮影の後、ホテルに入るのですが、その時もこのドアマン、宿泊者でない私にもとてもポライトに対応してくれます。この辺りは、英クオリティーです。
手前のサインに記載されている通り、宿泊者以外でも、ギャラリーとミュージアムとピアノ・バーは開放されています。 -
これは、上の方をアップにした写真。
撮影当時は気にもしていなかったけど、コロニアル調のバルコニーや窓枠の装飾は、フラットな壁に書き込まれたものだったんです。
というより、これらも「ステンシル」ですよね!! 流石、バンクシーのホテルだわ。
これも、今回初めて気付きました。 -
これは、2018年5月の写真。
上の写真から10ヶ月、ホテル開業から14ヶ月経過しているけど、ステンシルの装飾は、風化や退色する事もなく、美しい状態で残っています。
しかし、この壁も2020年2月16日の週のどこかで塗り替えられました。
2月24日付の写真では、このホテルの壁はクリーム色からダークグレーの落ち着いた色に変わっています。勿論、ステンシルによるコロニアル調の装飾は、相変わらずfake luxuryさを醸し出しています。
分離壁はまだまだ続きます。
続きは、次の旅行記で。
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
ベツレヘム(イスラエル) の旅行記
旅の計画・記録
マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?
イスラエルで使うWi-Fiはレンタルしましたか?
フォートラベル GLOBAL WiFiなら
イスラエル最安
465円/日~
- 空港で受取・返却可能
- お得なポイントがたまる
旅行記グループ WEST BANK MURAL ART
0
32