2020/07/18 - 2020/07/18
3位(同エリア1663件中)
bunbunさん
- bunbunさんTOP
- 旅行記166冊
- クチコミ0件
- Q&A回答0件
- 488,528アクセス
- フォロワー858人
本旅行記は「花の富良野・美瑛 V 美瑛 ぜるぶの丘」(https://4travel.jp/travelogue/11644606)の続きです。今回ご報告の日の出ラベンダー園は1980年、上富良野町中心街北東に位置する1977年開園の面積約20 haの日の出公園北西斜面1.5 haに、ラベンダーを植栽してオープンしました。このラベンダー園はその場所から、日の出公園ラベンダー園とも呼ばれていますが、公式名称は日の出ラベンダー園です。園内には「愛の鐘」や「幸せのハート」があり、愛の園を演出しているようで、ウエディングドレスとタキシードの新郎新婦が写真撮影をしていました。
PR
-
最初に日の出公園の地図*)を示します。地図の番号は花(植物)の番号で、
① ツツジ
② 1年草
③ 芝生
④ 遅咲きラベンダーおかむらさき(7月中旬~8月上旬)
⑤ 早咲きラベンダーこいむらさき(7月上旬~下旬)
⑥ キャットミント
⑦ ラベンダーの苗
です。**)
紫で塗られた部分(④、⑤、⑦)が日の出ラベンダー園です。
芝生(③)の上にリフトがありますが、これは日の出公園の基となる1967年オープンの町営日の出山スキー場用で、設置は1985年です。
今回私達は右側の道道富良野吹上線を下から上に進み、ラーメン店の十字路で左折して赤の矢印に沿って展望台入口から公園に入り、展望台横の駐車場に車を置いて見学をしました。
*) この地図は上富良野の公式HP: http://www.town.kamifurano.hokkaido.jp/index.php?id=1854 よりダウンロードしたもので、著作権は上富良野町にあります。本旅行記の著者は2020年8月7日、上富良野町役場企画商工観光課商工観光班より使用許諾を得ております。
**) 上富良野町役場企画商工観光課商工観光班の説明。 -
途中で見えた日の出ラベンダー園全景。
遠くの山々は十勝岳連峰です。詳細は後で説明します。 -
駐車場に着きました。展望台方向に向かう途中にあったこの付近の地図です。上は「広域図」で、日の出ラベンダー園は右やや下、これを囲む枠内の拡大図は以下に示します。左下「深山峠」は広域図中央下の深山峠を囲む枠内の拡大図です。
右下「十勝岳温泉郷」の中の茶色いカメラマークの場所は、以下で説明する「かみふらの八景」です。
広域図の右側にはひところ有名になった(今もですかねえ?)美瑛町のケンとメリーの木、セブンスターの木、マイルドセブン丘、今回行ったぜるぶの丘(https://4travel.jp/travelogue/11644606)が、中央には同じく美瑛町の四季彩の丘(https://4travel.jp/travelogue/11640415)が、右下には同じく中富良野町のファーム富田(https://4travel.jp/travelogue/11637508)の位置が示されています。 -
上富良野町の市街地。
日の出ラベンダー園は中央上の「現在地」と書かれた場所です。今回行ったフラワーランドかみふらの(後日投稿予定)は左下隅の紫の点の位置です。 -
展望台の上り口にある、ここが「かみふらの八景」であることを示す表示柱と説明板。
-
説明板。
「かみふらの八景
5 日の出ラベンダー園
ラベンダー発祥の地である上富良野町。展望台からは一面紫色に染まるラベンダー畑を一望できます。畑の中でラベンダーの香りを存分にお楽しみください。
1999年4月に町民が思う我が町の景色を募集し、数多くの見どころの中から上富良野町が世界に誇れる絶景ポイントを選定*)。有名なスポットから、あまり知られていないところまで幅広くお楽しみ頂ける場所となっております。」
―説明分より―
*) 著者注
選ばれた絶景ポイントは、
① ジェットコースターの路
② 深山峠
③ 千望峠
④ パノラマロード江花
⑤ 日の出ラベンダー園
⑥ 和田草原とどんぐりの郷
⑦ 旭野やまびこ高地
⑧ 十勝岳温泉郷
の8つで、これを「かみふらの八景」と呼んでいます。 -
展望台に上るのは後にして、ラベンダー園の南側を70 m程西に下りてきました。
かみふらの日の出ラベンダー園、「かみふらのラベンダー発祥の地」の碑です。
「上富良野町のラベンダーの由来
ラベンダーは, フランス原産のシソ科の多年生小灌木で, 古くから地中海沿岸で香料作物として栽培されてきた。
日本でのラベンダー栽培は, 昭和12年(1937年)に曽田香料株式会社がフランスから種子を入手し, 全国の農業試験所に移植して試験栽培を行った結果, 北海道が気候的に生育に一番適していることが確認され, 昭和15年(1940年)から札幌郊外と岩内郡の二か所に農場を確保し, 本格的な作付けが始まりました。
上富良野町にラベンダーが作付けされたのは昭和23年(1948年)*)で, 町内の東中在住の上田美一, 太田晋太郎, 岩崎久二男氏等が曽田香料札幌工場に働きかけ委託栽培契約を結び, 富良野地方で初めてラベンダーの根が下ろされました。
昭和26年(1951年)には, 町内の東中にボイラー式蒸留工場が設けられ, 作付面積の拡大に伴い, 島津, 江花, 旭野, 日の出, 里仁地区にも蒸留施設が設置され, 最盛期には85ヘクタール, と全国の85%が生産されました。
昭和45年(1970年)には, 全道で275ヘクタールの作付け面積を記録した後, 輸入品の増加と天然香料需用の頭打ち, 農業構造の変化により減反の一途をたどり, 上富良野町でも昭和52年に香料原料としての買い付けが中止されました。
しかし, 丘一面を紫に染めるラベンダーを愛する人々が, 栽培を継続していたことが踏み台となり, 昭和50年(1975年)以降からラベンダーの観光の面での知名度と価値観が高まり始め, 新たな観光作物への途が開かれ**), 昭和56年(1981年)には町民のシンボルとして「町花」に認定されました。
北海道の初夏の花として皆さんの目を和ませ, 魅了しているラベンダーは富良野地方はもとより, 北海道を代表する花としてこの上富良野から第二の道を歩み始めたのです***)。」
―碑の裏の説明文より(年号の後の西暦は著者の追記です。)―
*) この年に栽培されたラベンダーは農業用で、その場所は日の出ラベンダー園の南約6 kmの上富良野町東中(現在この住所はありません。)です。
**) 観光作物としてのラベンダーの栽培は、1979年、住吉ラベンダー園(上富良野駅東約700 m、現在は無く跡地のみが残っています。)に0.8 ha植栽されたのが最初で、日の出公園に植栽されたのはその翌年の1980年で、面積は現在の1.5 haです。
***) https://4travel.jp/travelogue/11637508の付録にも記載したように、ラベンダーが観光用として第二の道を歩み始めたのは、中富良野町の現ファーム富田です。
上記注*)、**)のように、上富良野町のラベンダーの発祥地は農業用にしても観光用にしても日の出ラベンダー園ではありません。なぜここに「かみふらのラベンダー発祥の地」の碑が置かれているかを上富良野町役場企画商工観光課商工観光班に問い合わせましたが、資料が残っていないのでわかりません、とのことでした。 -
少し東に移動して見上げたラベンダーと展望台。
-
さらに東に移動して見上げたラベンダーと展望台。
-
展望台の屋上に上りました。
西北西方向の眺め。
右下の白いアーチにぶら下がるのは「愛の鐘」です。
この鐘を鳴らすと幸せになれるとか。
中央にピンクの花壇らしきものがあります。
このピンクの花壇らしきものの右奥がおかむらさき、手前がこいむらさきです。*)
*) 最初に示した地図が載っている上富良野の公式HP: http://www.town.kamifurano.hokkaido.jp/index.php?id=1854の写真より。写真の番号からするとこれらのラベンダーはおかむらさきのはずですが、上富良野町役場企画商工観光課商工観光班に問い合わせたころ、どちらが正しいのかわかりません、とのことでした。
中央やや左上を右上に延びる道路が道道富良野吹上線で、その先に先ほど行ったフラワーランドかみふらのが小さく見えます。(4トラさんの写真サイズでは無理かもしれません。) -
1つ上の写真の中央部分を拡大しました。ズームではなく単純な拡大です。
ハート形のピンクの花壇が見えますが、「幸せのハート」です。
これを探せると幸せになれるようですが、ここからだと簡単に見つかります。 -
カメラを左に振っていきます。
西方の眺め。 -
西南西方向の眺め。
奥は上富良野町市街地です。 -
南西方向の眺め。
左下はスキー場のリフトです。 -
南東方向の眺め。
遠く見える山々は十勝岳連峰です。 -
「十勝岳連峰のなりたち」の説明板。
小面積に収まるよう文字の配置は若干アレンジしてあります。
興味のある方は写真を拡大してご覧ください。
簡単な漢字にもふりがなが振られていて、小学生以上を対象にした易しい説明になっています。
簡単すぎるので、少し説明を追加します。
https://4travel.jp/travelogue/11521186 の付録で、
「地球上で火山が生まれる場所としては次の3つがあります。
① プレートが生まれる領域
② プレートが沈みこむ領域
③ プレートの内部」
と書きましたが、十勝岳連峰はこのうちの②に相当します。表面に水や水を化合物の形で取り込んだ海底のプレートがマントルに沈み込むと、これらの水が高温ではあるが個体のマントルに不純物として放出され、マントルの融点*)が下がって液体のマグマが生じ、これが噴出して火山となります。不純物を含むと融点が下がる身近な例は塩水です。塩水は水に不純物として塩が溶け込んでおり、水より融点が下がります。ちなみに海水の融点は-1.8 ℃です。塩分濃度が増すと融点はさらに下がります。
*) 一般に凝固点と等しくなります。 -
展望台の2階に下りてきました。
直下のベゴニアも入れて、西南西方向。 -
西北西方向。
-
少し右側に移動して北西方向。
-
また少し右側に移動して西北西方向。
-
パネルに貼られていた、8月21日公開の映画「糸」のポスター。
背景のラベンダー畑は上記かみふらの八景の1つである深山峠のラベンダー園です。
その他富良野がロケ地になったTVドラマや映画は、倉本聰脚本の「富良野三部作」:「北の国から」、「優しい時間」、「風のガーデン」等があります。 -
ロケ地:深山峠は先の地図でも示しましたが、分かり易い様屋上にあった地図をもう1枚示します。上が北です。
深山峠は中央やや左上部です。
日の出ラベンダー園の見学はこれで終わりです。この後の見学は既報「花の富良野・美瑛 I 中富良野 ファーム富田 北星山ラベンダー園」https://4travel.jp/travelogue/11637508の北星山ラベンダー園となります。
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
bunbunさんの関連旅行記
富良野(北海道) の旅行記
旅の計画・記録
マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?
0
22