■金沢・能登半島・白川郷旅行記 -五箇山相倉合掌造り集落編- <br />　<br />【　手記　】<br />　菅沼集落につづいて五箇山相倉合掌造り集落へ。ここにも日本の美がありました。今回のひとり旅、遠い昔に訪れたことのある、わたくしたち夫婦の想い出の地、能登半島や金沢市などを軸に、福井県・石川県・富山県・岐阜県の各観光地を訪問してきました。<br />　豪雨・炎天下の中、18歳の年老いた愛車を操って、1840kmの長～～い道のりをのんびりゆっくりと駆け抜けてきました。<br />　４泊５日（移動に2日、観光地訪問は正味3日間）走行距離1840ｋｍ、Very tired. <br /><br />▽相倉合掌造り集落／富山県南砺市相倉<br />　相倉集落は、庄川に沿った山腹の傾斜地にある天然のブナ林に囲まれています。２３戸の集落があり、多くの住民が田畑を耕し農作物を育て、その一方で民宿を営んでいます。<br />　相倉の合掌造りは１００年～２００年前に立てられたものが多く、中には４００年も前の合掌造りもあります。<br /><br />▽相倉とは？<br />・富山県の南西部に位置し、平村の集落のひとつ。<br />・集落の周りは１０００メートル級の山々に囲まれている。<br />・五箇山地内にしては珍しく平らな地形に家々が点在する。<br />・標高４００ｍ前後、南北約５００ｍ、東西約２００ｍ、広さ約１８．０ヘクタールの区域である。<br />・冬の積雪は３メートル前後となる豪雪地帯である。<br />・江戸時代には、ここ相倉集落を含めた五箇山は、前田加賀藩の秘密の場所であり、地図には載っていない場所であった。<br />・伝承では、平家の落人がこの五箇山の地に安住を求めて隠れ住んだと伝えられている。<br />・昭和４５年に国指定史跡としの文化財保護地域として位置づけられ、それ以後合掌造りは良好に保存されている。<br />・住民の家屋２１軒<br />・住民数　約７０名　（WEBｻｲﾄより）<br /><br />≪　旅程　≫<br />★１日目　<br />　山陽自動車道志和IC→北陸自動車道北鯖江PA<br />　広島県広島市………午後4時40分夕方、広島市自宅出発<br />　福井県………………北陸自動車道北鯖江PA車中泊<br />★２日目　<br />　北陸自動車道北鯖江PA→北陸自動車道福井北IC→一般道<br />　福井県坂井市………東尋坊<br />　福井県坂井市………雄島<br />　福井県坂井市………丸岡藩砲台跡<br />　福井県あわら市……東本願寺吉崎別院<br />　石川県加賀市………雪の科学館<br />　石川県小松市………安宅住吉神社<br />　石川県小松市………安宅の関<br />　石川県金沢市………旧江戸村施設茅葺き農家群<br />　石川県金沢市………町家・武家ゾーン<br />　石川県金沢市………湯涌創作の森<br />　石川県金沢市………兼六園<br />　石川県金沢市………金沢城公園<br />　石川県金沢市………長町武家屋敷群<br />　石川県金沢市………金沢市内泊<br />★３日目　<br />　能登有料道路金沢～穴水IC→一般道<br />　石川県金沢市………ひがし茶屋街<br />　石川県輪島市………門前町総持寺<br />　石川県輪島市………キリコ会館<br />　石川県輪島市………白米千枚田<br />　石川県輪島市………曽々木海岸窓岩<br />　石川県輪島市………曽々木名水<br />　石川県輪島市………垂水の滝<br />　石川県珠洲市………ゴジラ岩<br />　石川県珠洲市………道の駅すず塩田村<br />　石川県珠洲市………能登の揚浜式製塩<br />　石川県輪島市………能登安徳合祀時國家<br />　石川県金沢市………尾山神社<br />　石川県金沢市………金沢市内泊<br />★４日目　<br />　北陸自動車道金沢東IC→東海北陸自動車道五箇山IC<br />　富山県南砺市………五箇山合掌の里<br />　富山県南砺市………菅沼合掌造り集落<br />　富山県南砺市………塩硝の館<br />　富山県南砺市………五箇山民俗館<br />　富山県南砺市………村上家住宅→→→→→→→→★当旅行記<br />　富山県南砺市………相倉合掌造り集落→→→→→★当旅行記<br />　岐阜県大野郡………白川郷荻町城跡展望台<br />　岐阜県大野郡………白川郷荻町合掌造り集落<br />　東海北陸自動車道白川郷IC→北陸自動車道敦賀IC→一般道<br />　福井県三方郡………三方五湖<br />　福井県小浜市………明通寺<br />　舞鶴若狭自動車道小浜西IC→山陽自動車道<br />　山陽自動車道八幡PA車中泊<br />★５日目<br />　山陽自動車道<br />　広島県広島市………午前7時50分朝方、広島市自宅帰宅（ﾁｶﾚﾀｱ‐）

Solitary Journey［605］夏のロングドライブ旅＜日本の原風景♪100年～200年前に建てられた相倉合掌造り集落＞富山県南砺市

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2009/08/12 - 2009/08/12

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MechaGodzillaⅢ&703さん

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■金沢・能登半島・白川郷旅行記 -五箇山相倉合掌造り集落編-
　
【　手記　】
　菅沼集落につづいて五箇山相倉合掌造り集落へ。ここにも日本の美がありました。今回のひとり旅、遠い昔に訪れたことのある、わたくしたち夫婦の想い出の地、能登半島や金沢市などを軸に、福井県・石川県・富山県・岐阜県の各観光地を訪問してきました。
　豪雨・炎天下の中、18歳の年老いた愛車を操って、1840kmの長～～い道のりをのんびりゆっくりと駆け抜けてきました。
　４泊５日（移動に2日、観光地訪問は正味3日間）走行距離1840ｋｍ、Very tired.

▽相倉合掌造り集落／富山県南砺市相倉
　相倉集落は、庄川に沿った山腹の傾斜地にある天然のブナ林に囲まれています。２３戸の集落があり、多くの住民が田畑を耕し農作物を育て、その一方で民宿を営んでいます。
　相倉の合掌造りは１００年～２００年前に立てられたものが多く、中には４００年も前の合掌造りもあります。

▽相倉とは？
・富山県の南西部に位置し、平村の集落のひとつ。
・集落の周りは１０００メートル級の山々に囲まれている。
・五箇山地内にしては珍しく平らな地形に家々が点在する。
・標高４００ｍ前後、南北約５００ｍ、東西約２００ｍ、広さ約１８．０ヘクタールの区域である。
・冬の積雪は３メートル前後となる豪雪地帯である。
・江戸時代には、ここ相倉集落を含めた五箇山は、前田加賀藩の秘密の場所であり、地図には載っていない場所であった。
・伝承では、平家の落人がこの五箇山の地に安住を求めて隠れ住んだと伝えられている。
・昭和４５年に国指定史跡としの文化財保護地域として位置づけられ、それ以後合掌造りは良好に保存されている。
・住民の家屋２１軒
・住民数　約７０名　（WEBｻｲﾄより）

≪　旅程　≫
★１日目　
　山陽自動車道志和IC→北陸自動車道北鯖江PA
　広島県広島市………午後4時40分夕方、広島市自宅出発
　福井県………………北陸自動車道北鯖江PA車中泊
★２日目　
　北陸自動車道北鯖江PA→北陸自動車道福井北IC→一般道
　福井県坂井市………東尋坊
　福井県坂井市………雄島
　福井県坂井市………丸岡藩砲台跡
　福井県あわら市……東本願寺吉崎別院
　石川県加賀市………雪の科学館
　石川県小松市………安宅住吉神社
　石川県小松市………安宅の関
　石川県金沢市………旧江戸村施設茅葺き農家群
　石川県金沢市………町家・武家ゾーン
　石川県金沢市………湯涌創作の森
　石川県金沢市………兼六園
　石川県金沢市………金沢城公園
　石川県金沢市………長町武家屋敷群
　石川県金沢市………金沢市内泊
★３日目　
　能登有料道路金沢～穴水IC→一般道
　石川県金沢市………ひがし茶屋街
　石川県輪島市………門前町総持寺
　石川県輪島市………キリコ会館
　石川県輪島市………白米千枚田
　石川県輪島市………曽々木海岸窓岩
　石川県輪島市………曽々木名水
　石川県輪島市………垂水の滝
　石川県珠洲市………ゴジラ岩
　石川県珠洲市………道の駅すず塩田村
　石川県珠洲市………能登の揚浜式製塩
　石川県輪島市………能登安徳合祀時國家
　石川県金沢市………尾山神社
　石川県金沢市………金沢市内泊
★４日目　
　北陸自動車道金沢東IC→東海北陸自動車道五箇山IC
　富山県南砺市………五箇山合掌の里
　富山県南砺市………菅沼合掌造り集落
　富山県南砺市………塩硝の館
　富山県南砺市………五箇山民俗館
　富山県南砺市………村上家住宅→→→→→→→→★当旅行記
　富山県南砺市………相倉合掌造り集落→→→→→★当旅行記
　岐阜県大野郡………白川郷荻町城跡展望台
　岐阜県大野郡………白川郷荻町合掌造り集落
　東海北陸自動車道白川郷IC→北陸自動車道敦賀IC→一般道
　福井県三方郡………三方五湖
　福井県小浜市………明通寺
　舞鶴若狭自動車道小浜西IC→山陽自動車道
　山陽自動車道八幡PA車中泊
★５日目
　山陽自動車道
　広島県広島市………午前7時50分朝方、広島市自宅帰宅（ﾁｶﾚﾀｱ‐）

エリア

五箇山周辺(富山)

同行者: 一人旅

一人あたり費用: 5万円 - 10万円

交通手段: 自家用車徒歩

■金沢・能登半島・白川郷旅行記 -五箇山- 相倉合掌造り集落編
▽東尋坊／福井県坂井市三国町
　今回のひとり旅、遠い昔に訪れたことのある、わたくしたち夫婦の想い出の地…能登半島や金沢市内などを軸に、福井県・石川県・富山県・岐阜県の各観光地を訪問してきました。
▽曽々木海岸・窓岩／石川県輪島市町野町曽々木
　豪雨・炎天下の中、18歳の年老いた愛車を操って、1840kmの長～～い道のりをのんびりゆっくりと駆け抜けてきました。
▽ゴジラ岩／石川県珠洲市馬緤町
　ゴジラじゃあ～！珠洲市馬緤町の沿岸にある奇形の岩。能登半島の端近くまで走って行った。
▽五箇山合掌造り・村上家／富山県南砺市上梨
　４日目、菅沼合掌造り集落で日本の美を堪能したをあと、合掌造り村上家のある地へやってきました。
▽五箇山合掌造り・村上家／富山県南砺市上梨
　五箇山地方民家のうち、基本的な形式をもつ最もすぐれた建造物です。
　この種の家屋を一般に「合掌造り」と呼んでいますが、その中でも大規模の農家で、一重四階、切妻造り茅葺、戸口は妻入り、間口三十五尺二寸、奥行六十七尺五寸あります。

▽五箇山合掌造り・村上家／富山県南砺市上梨
　合掌部分はカスガイなど金物を一切使わず、縄とネソ木で結束し、壁はすべて板壁、そのほか用材が太く柱間が七尺、八尺などと幅広く、この地方の有力な生産農家の構えを備えています。
▽五箇山合掌造り・村上家／富山県南砺市上梨
　残念ながら、お休みでした
▽五箇山合掌造り・こきりこ唄の館／富山県南砺市上梨
　こきりこ唄の館は約200年前に建てられた合掌家屋を利用している資料館です。
▽五箇山合掌造り・こきりこ唄の館／富山県南砺市上梨
　こきりこや田楽に関する資料のほか、ギャラリーでは踊りのビデオ上映や伝統工芸の和紙や木工品などの展示も行っています。
▽相倉合掌造り集落／富山県南砺市相倉上梨
　食堂庄九郎　山菜定食・山菜そば・なめこそば

▽相倉合掌造り集落／富山県南砺市相倉
　バス停　相倉集落は、庄川に沿った山腹の傾斜地にある天然のブナ林に囲まれています。２３戸の集落があり、多くの住民が田畑を耕し農作物を育て、その一方で民宿を営んでいます。
▽相倉合掌造り集落／富山県南砺市相倉
　入り口駐車場　到着です。やはり菅沼同様、相倉にも‘日本の美’がありました！相倉の合掌造りは１００年～２００年前に立てられたものが多く、中には４００年も前の合掌造りもあります。
▽相倉合掌造り集落／富山県南砺市相倉
　平村教育委員会「相倉の合掌造り」より
　「合掌造り」の名称は、屋根を構成する主要部材名を合掌と呼び、形式を合掌組みということから一般化したのであろう。
▽相倉合掌造り集落／富山県南砺市相倉
　いまそれが越中五箇山と飛騨白川郷に発達した民家の代名詞となってひろく紹介され、誰の口にも言い慣らされてきている。
▽相倉合掌造り集落／富山県南砺市相倉
　この地方では、小屋造り住居を「ナムアミダブツ建て」といっていた。両手を合わせて合掌礼拝する形からであろうが、熱心な真宗信仰地帯らしい命名である。

▽相倉合掌造り集落／富山県南砺市相倉
　屋根部の木材は落葉樹自然木を、丸太のまま、または縦に割り裂いたのを用いる。一定の様式どおりに組みたて結び合わせた構造は、一見して張子の骨組みのようで弱そう見えるが、風や雪に耐える力学的構造にかなうといわれている。
▽相倉合掌造り集落／富山県南砺市相倉
　これがすべて農民の手によって発達進歩した経過を考慮すると、全く地域に根ざし地域の特徴を生かした構造物とみることができる。
▽相倉合掌造り集落／富山県南砺市相倉
　相倉集落の合掌造りも例外ではなく、屋根部の構成は五箇山一般に共通する。一階部分の軸部に他地域との違いがあり、同じ集落内でも多少の相違はある。
▽相倉合掌造り集落／富山県南砺市相倉
　それは家の大小、用材利用の便宜上の方便からといえる点や、生産生業、暮し方の時代的特色のあらわれという視点からみると、そこに人間の知恵を働かせた跡が残っていて、くらしと住まいの発達の関連が合掌造り調査研究の一つのテーマにもなる。
▽相倉合掌造り集落／富山県南砺市相倉
　さらには、石かち・建前・棟上げ・家渡りといった建築儀礼や、貰い木・寄せ木・屋根葺きなどのムラ風習にまでも関係してくる。
　そのように集落共同社会の中での合掌造りは、生き物のように人間のくらしと深くかかわってくるが、この調査ではいい尽くせないところが多い。

▽相倉合掌造り集落／富山県南砺市相倉
　国道304号の相倉口バス停から南へ500mほどで集落が目の前にひろがり、合掌造りの民家群の山村風景が展開する。
▽相倉合掌造り集落／富山県南砺市相倉
　現在の相倉集落には、合掌造りの建物が新旧民家と寺、道場、合掌小屋を合わせて24棟ある。そのうち人が住んでいる民家は１１棟で、旧民家の空家が10棟もある。
▽相倉合掌造り集落／富山県南砺市相倉
　相倉の村域は鹿熊峠、朴峠、細尾峠、高坪山にまで及び、見座、中畑、来栖、梨谷、下梨の村域と複合して広範囲にわたる。
▽相倉合掌造り集落／富山県南砺市相倉
　五箇山と称するこの地方は、古い時代から峠を越えた山向こうの城端町との交易によって生計をたててきた　相倉はその街道筋に位置して人の往来が絶えなかった。
▽相倉合掌造り集落／富山県南砺市相倉
　それが昭和初期の自動車道開通後は往来筋からはずれ、自動車道の閉鎖される冬期だけの交通路になった。
▽相倉合掌造り集落／富山県南砺市相倉
　それも昭和45年（1970）にかの有名な峠雪道を往復した郵便逓送隊の廃止となり、ついに交通路線に位置しなくなってしまった。
▽相倉合掌造り集落／富山県南砺市相倉
　地形をみると、北西から南東へかけてゆるやかな傾斜をつくり、標高380m～420mの段状平坦地に集落がある。
▽相倉合掌造り集落／富山県南砺市相倉
　後背の山地は急に切り立った岩壁になっていて、古代の大きな地滑りによる段丘台地といってよく、地表のところどころに岩石が頭をのぞかせている。
▽相倉合掌造り集落／富山県南砺市相倉
　現在の戸数や人口は昔に比べると極めて少ない。養蚕製糸・製紙・製炭の主要産業の廃退と高度成長期の都市部への人口流出による過疎化現象だが、近年は道路網が整備され観光産業の発展で相倉集落を訪れる観光客が多くなり活気がよみがえってきた。
▽相倉合掌造り集落／富山県南砺市相倉
　相倉の民家数は無住の空家を入れて37棟ある。うち21棟は平屋建て切妻型茅葺き屋根のいわゆる「合掌造り」で、そのほかは史跡指定以前に改造または新築された二階建て瓦葺き屋根の家である。

▽相倉合掌造り集落／富山県南砺市相倉
　合掌造りの家にも改造の手が加えられた。養蚕や和紙などの家内手工業所としての拡大要望、民俗伝承や住居区の機能上必要な広さ要求、その他長い冬の間の生活をつなぎ止める必要から、いろんな改造の手が加えられてきた。
▽相倉合掌造り集落／富山県南砺市相倉
　ことに室内空間のとり広めが目立つ。軸部の階下は氷見地方の大工集団である大窪大工の技術が入って完成をみた。
▽相倉合掌造り集落／富山県南砺市相倉
　
▽相倉合掌造り集落／富山県南砺市相倉
　土壁がなく柱に貫を通してくさびを打って締めるなど釘カスガイの金物を使わないから容易に解体できる。それが移築売りをうながしていた。
▽相倉合掌造り集落／富山県南砺市相倉
　合掌造りがすばらしい建造物といわれながら、どこがそうなのか、また地域の風土性が生かされているというのはなぜなのか、その発達過程など住まいの文化性を含めて相倉の合掌造り民家は、多くのよい資料を提供してくれている。
▽相倉合掌造り集落／富山県南砺市相倉
　これは集落内建造物の全てに言えることで、例えばハイカラ建ちという茅葺二階建てが明治40年代から出現する。
▽相倉合掌造り集落／富山県南砺市相倉
　束立て合掌屋根のカネガエシという直角勾配屋根だが、葺き替えについては合掌造りの家同様である。
▽相倉合掌造り集落／富山県南砺市相倉
　さらに瓦葺き住居に至るまでの歴史的住居遺構が現存する。
▽相倉合掌造り集落／富山県南砺市相倉
　相倉集落は、平村のほぼ中心に位置し、庄川左岸の細長い平坦な段丘上に所在する。北西側には急傾斜な岩場にブナ、トチ、ミズナラなどの大木が生え、「雪持林」として保存されている。南東側には斜面となり庄川へ続く深い谷へとなっている。
▽相倉合掌造り集落／富山県南砺市相倉
　相倉の村としての歴史では、天文21年（1552）の瑞願寺（平村下梨）の古文書にみえる「相倉村」の記述を最古とする。近世では下梨谷に属し、元和5年（1619）の検地では村高は121石余りで、和紙や塩硝が主な生産品であったことが記述されている。

▽相倉合掌造り集落／富山県南砺市相倉
　さらに、薙畑と呼ばれる焼き畑農業で（稗、粟、そばなど）で自給生活が行われていた。戸数は寛文年間（1661~1673）に15戸、天明3年（1783）に26戸、明治20年（1887）に53戸（人口311人）という記録がある。現在は21戸（80人）である。
▽相倉合掌造り集落／富山県南砺市相倉
　明治20年には砺波平野にある城端町への街道である「道谷新道」が相倉を入り口として設けられ、交通の主要な要地となったが、昭和初期に建設された村を縦断する自動車道が、相倉集落から外れて設けられたため、徐々に過疎化が進んだ。
▽相倉合掌造り集落／富山県南砺市相倉
　太平洋戦争後は開拓地整備事業を取り入れて、桑畑等の水田化が促進されたものの、人口の流出と住民の高齢化を避けることはできなかった。
▽相倉合掌造り集落／富山県南砺市相倉
　相倉では山村としての環境と生活の調和が見事に保存されているが「奥山」と呼ばれる保護地域、「遠い山」と呼ばれる生活に必要な木竹などの採取地、「近い山」と呼ばれる開墾地、「カイツ」と呼ばれる耕作地、「オオハイ」と呼ばれる雪持林などに基本的に区分され、共同で山林の維持が図られてきた。
▽相倉合掌造り集落／富山県南砺市相倉
　文化財保護法に基づき史跡として国指定を受けたのは昭和45年12月4日で合掌造り建物を主体とする集落とその背後の雪持林や茅場など、46haが保護されることになった。
▽相倉合掌造り集落／富山県南砺市相倉
　相倉集落は戸数21戸、人口80人（平成16年1月1日現在）で平村22集落の中で5番目の規模を持つ。標高は約400mで、概ね約500m×250mの細長い平坦地に所在する。
▽相倉合掌造り集落／富山県南砺市相倉
　大半の主屋が茅葺きの合掌造り建物であり、伝統的な工法で建てられているものは20棟を数える。
▽相倉合掌造り集落／富山県南砺市相倉
　また、かつて合掌造り建物であったが、合掌小屋組や茅屋根などが改変されているものが5棟ある。
▽相倉合掌造り集落／富山県南砺市相倉
　相倉にも「日本の美」がありました！以上で退散します。
▽行徳寺／富山県南砺市西赤尾町
　行徳寺の茅葺きの山門は、約300年前の建築といわれています。
　飛騨合掌ラインを通り白川郷へ向かっています。