2010/08/12 - 2010/08/18
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AandMさん
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新型コロナウイルスで旅行が困難になりました。徒然なるままに、以前行った旅行を記憶を辿りながら纏めてみました。
2010年夏にグランド・サークルをレンタカーで巡りました。グランド・サークルには多くの国立公園があり、コロラド、ユタそしてアリゾナ州など複数の州をカバーする半径230Kmの領域に雄大な自然が広がっています。グランドキャニオン、ザイオン国立公園、モニュメントヴァレーなどは前に訪問していましたので、今回はこれらをスキップした周遊ルートを選びました。
ラスベガスを起点に時計回りで、アグアキャニオン、プライスキャニオン、アーチーズ国立公園、メサヴェルデ、化石の森国立公園、パウエル湖、アンテロープキャニオン、グランドキャニオン・ノースリムなどを巡りました。1週間のドライブ旅行でしたが、山岳道路のコーナーを曲がるたびに、珍しい景観に遭遇し、感動の連続でした。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- ホテル
- 3.5
- グルメ
- 3.5
- 交通
- 4.0
- 同行者
- カップル・夫婦
- 交通手段
- レンタカー 徒歩
- 航空会社
- ユナイテッド航空
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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8月12日
ラスべガスのホテルを早朝にレンタカーで出発し、約450㎞走り、アグア・キャニオンに到着しました。ユタ州にある渓谷で、展望台は標高8800フィート(約2600m)、前方に雄大な景観が広がっています。 -
赤茶色の断崖絶壁には、見事な起伏が形成されています。
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浸食で造られた自然造形美です。
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アーチを形作る岩色のグラデーション、美しいと思います。
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プライスキャニオンの「インスピレーション・ポイント」です。前方柵の下方に谷が広がっています。
インスピレーション ポイント 国立公園
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見事な景観です。
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プライスキャニオン崖浸食は、細かい起伏と色合いの微妙な変化があり、繊細感のある景観です。
ブライスキャニオン国立公園 国立公園
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赤、白、灰色、赤茶の色合いが微妙に変化しています。プライス・ポイントから眺めた景色です。
ブライスポイント 自然・景勝地
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道路沿い1kmに、ブライス・ポイント、インスピレーション・ポイント、サンセット・ポイントなど幾つかの展望台があり、渓谷の様々な様子を見学することができます。サンセット・ポイントでは、赤色石柱が聳え立っていました。
サンセット ポイント 国立公園
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プライスキャニオンから北に向かって、63号線、22号線、24号線を進んで次の目的地アーチーズ国立公園を目指します。
24号線の景勝地(The Fluted Wall)です。道路横に巨大な赤壁が迫っています。 -
24号線沿いは草木も殆どない岩場で、景観の良い場所に駐車場があります。周囲景観観察も兼ねて、長距離ドライブの小休憩は歓迎です。
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8月13日
アーチーズ国立公園入口です。公園内の道路沿いに幾つか見学スポットがるので、大部分はエアコンの効いた車内から見学し、気に入った個所で車を停めて歩いて見学することにしました。 -
パーク・アベニューです。奇妙な形をした岩が林立しています。
パーク アベニュー 自然・景勝地
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人の形をした岩もありました。
スリー ゴシップ 自然・景勝地
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見る方向を変えると、複数の人物像のように見えます。この岩は、「3人のお喋り(The Three Gossips)」と呼ばれています。
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今にも崩れ落ちそうな石柱は、「バランス・ロック(Balance Rock)」です
バランスロック 自然・景勝地
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コートハウス・タワーズ・ビューポイントの駐車場から宮殿のような巨大な岩山が見えます。「オルガン、(The Organ)」と名付けられた岩山です。
オルガン 自然・景勝地
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「ダブル・アーチ(The Double Arch)」は、アーチーズ国立公園を代表する見学スポットです。アーチの下を進みます。
ダブルアーチ 自然・景勝地
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巨大アーチ下の岩場は記念写真の撮影スポットで、人に比べて巨大なアーチであることが分かります。
アーチーズ国立公園 国立公園
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「トンネル・アーチ(Tunnel Arch)」です。このようなアーチが、沢山ありました。
トンネル アーチ 自然・景勝地
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アーチーズ国立公園には2000を超える自然の砂岩アーチがあり、幾つかは浸食が進んで崩れ落ちたそうです。アーチだけでなく、様々な形の奇岩がある大変珍しい国立公園です。ただ、公園の中を歩くと相当な暑さですので、夏季の見学では水ボトルを持参するといった注意も必要です。
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アーチーズ国立公園から313号線、グランドビュー・ポイント・ロードを60㎞程南下するとキャニオンランズ国立公園に至ります。グレンリバー・オーヴァールック(Green River Overlook)展望台から広大な平原を見下ろせます。
グリーンリバー展望台 自然・景勝地
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米国西部の雄大な光景が広がっていました。
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少し南のバックキャニオン・オーバールック(Buck Canyon Overlook)からの景観です。断崖絶壁と荒涼とした大平原、とてもアメリカ的だと思います。
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黒っぽい色の絶壁、見応えがあります。
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説明版に、この光景が出来た理由が書かれていました。長年の浸食作用による自然の造形美であることが分かります。
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491号線を南下するとメサベルデ国立公園があり、ここにビジターセンターがありました。プエブロインディアンのアナサジ族が残した集落遺跡があり、レンジャー・ガイドのツアーに参加すれば見学することができることが分かりました。遺跡は世界遺産に登録され、珍しい貴重な遺跡のようです。ツアーに参加して見学することにしました。
メサ ヴェルデ国立公園 国立公園
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レンジャーに案内されたツアーがスタートしました。遺跡は断崖中腹にありますので、まずは急な崖に架けられた梯子を上ります。
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相当急な崖で高さもあり、スリル感があります。
メサベルデ国立公園 国立公園
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更に梯子を上ります。
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遺跡住居は、崖をくり抜いて造られていました。案内のレンジャーが概要を説明してくれます。日干し煉瓦を積み上げて住居が造られていました。この地に住んでいたアナサジ族が9世紀頃から、外敵の襲来に備えるため崖下の絶壁に住居を築いたそうです。見晴らしが良く、崖下で日陰ですので、過ごしやすい住居だと思います。
クリフ パレス 史跡・遺跡
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崖に形成された住居は「クリフ・パレス」と呼ばれています。「崖宮殿」はメサベルデ国立公園で最大の住居遺跡で、200余りの小部屋があったそうです。
クリフ パレス 史跡・遺跡
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崖下には緑の木々に覆われた豊かな谷間が広がり、川も流れています。「崖宮殿、クリフ・パレス」に住んでいたアナサジ族は、谷間から水や食料を崖下住居まで運んでいたことになります。外敵から身を守るのには適していますが、日々の生活を送るのは容易ではなかったことが伺えます。
メサベルデ国立公園 国立公園
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メサベルデから191号線を200㎞程南下した道路脇に、展望台(Tseyi Overlook)がありました。
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下方の谷間に緑の平地が広がっています。この付近は、キャニオン・デチェーリ国定公園で、プエブロ族やナバホ族などの先住民族が住んでいた場所だそうです。崖上は荒涼とした乾燥地帯ですが、谷間には川も流れ、緑も多いので先住民族の居住地であったことも理解できます。
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谷間にはナバホ族の住居遺跡があり、その説明板が展望台に設置されていました。AD900年頃から300年間にわたってナバホ族が住んでいた、とのことです。
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谷間の石柱に夕日があたり、長い影が谷間に投影されていました。
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谷間の石柱は、ナバホ族の信仰対象であったようです。ナバホ族に伝わる詩(Navajo Song of the Earth)が英訳されて説明版に書かれていました。
キャニオン・デチェーリ国定公園は原住民にとって神聖な場所でもあったようですが、現在、ネイティブ・アメリカンの住居はありません。 -
説明版の横にウサギがいました。愛くるしい大きな黒い眼の野ウサギです。
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8月15日
今日は、樹木化石がゴロゴロころがっている「化石の森国立公園」を見学します。46号線を進んでいると(Puerco Pueblo)の表示があり、駐車スペースがありましたので立ち寄ってみました。
平原に住居跡礎石がありました。プエルコ遺跡で、西暦1300年頃、原住民のプエブロ族が住んでいたところで、この付近で最大規模の原住民遺跡だそうです。 -
説明版に、原住民が描いた絵の例が示されていました。大きな岩に描かれている絵かな、と思って周辺の岩壁を見渡しましたが絵が見つかりません。
キョロキョロしていると、米国のおじさんが足元の小さな岩を指さしてくれました。 -
岩をよく見ると、小さな絵が幾つか書かれていました。それぞれの絵の大きさは数センチ程度で、大きくはありません。岩壁を見渡しても見つからないはずです。
この付近に住んでいた原住民が2000年前に描いたものだそうですが、子供が描いたものなのかも知れません。シカやバッファローなどの動物や馬に乗った人の姿などが描かれており、当時の人々の生活の様子を伝えていることから「新聞岩、News Paper Rock」と呼ばれています。 -
化石の森国立公園入口の小川に架かる橋は木の化石で(Agate Bridge)と呼ばれ、観光客が記念写真を撮る場所として1920年頃から使われてたとのことです。
現在、化石橋を支える形でコンクリート補強がされています。多分、補強されていますので化石橋に乗っての写真撮影もOKと思います。 -
少し先に進むと、平原に太い木の幹がゴロゴロ転がっていました。化石の森国立公園にある化石は、ナンヨウスギ科の樹木が河川の砂に埋もれ、その上に火山灰などが幾重にも堆積し、樹木が化石化したもので、「珪化木」と呼ばれています。外見は木材ですが、実物は石で断面には水晶のような光沢がありました。
化石の森国立公園 国立公園
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平原に珪化木の切り株が転がっている、何とも珍しい光景です。場所ごとに「碧玉の森、Jasper Forest」、「結晶の森、Crystal Forest」といった名称が付けられています。
転がっている珪化木は、木材というより石英系の貴石です。野原に転がっている珍しい石の珪化木を持ち去る不届き者もいて、公園局保護管の監視が行われているそうです。 -
木から石に変化した経緯が説明されていました。珪化木の形成は、今から2億5千万年以前の三畳紀に起こったことです。
化石の森国立公園 国立公園
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40号線を130km程西に進み、アリゾナの隕石孔として知られているクレータ(Meteor Crater National Landmark)を訪問しました。クレータは擂鉢状の巨大な隕石孔で、小中学時代に社会科の教科書で見たことを思い出しました。
小さな博物館があったので、立ち寄ってみました。アリゾナ大隕石孔国定記念物 自然・景勝地
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隕石孔から発見された隕石(The Holsinger Meteorite)が展示されていました。付近で発見された最大の隕石である、と説明されていました。
アリゾナの隕石孔を形成した鉄隕石を発掘し大儲けを狙ったバリンジャー(Daniel Barringer, 1860-1929)の話も伝えられています。結局、彼は隕石鉄塊は発見できず、大儲けには失敗しましたが、隕石孔関連の研究が評価され、この隕石孔は彼の名をとってバリンジャー・クレーターの名称が付けられています。アリゾナ大隕石孔国定記念物 自然・景勝地
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89号線を北に260㎞進むと、パウエル湖があります。コロラド川を堰き止めて造られた大きな人造湖で、グレンキャニオン・ダムの北方に広大な湖が広がっていました。グレンキャニオン・ダム橋が、ダムの横に架かっています。
この橋を渡るとページで、特異な景観で有名なアンテロープキャニオンへのツアー出発点の町です。今夜のホテルは、ページの町にあるベストウエスタンです。グレン キャニオン ダム 現代・近代建築
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グレンキャニオン・ダムです。
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プレートに、「グレンキャニオン・ダムは1966年9月22日にリンドン・ジョンソン夫人によって除幕された」とありました。当時の大統領夫人がダム発電所の開所式に参加したようです。
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パウエル湖は、レジャーの場所として多くの観光客も訪れます。湖面に沢山のボートが浮かんでいました。
グレン キャニオン ダム 現代・近代建築
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湖畔に砂浜もあり、水浴びを楽しんでいる人たちがいました。
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8月16日
ページの町の旅行社で手続きを行って、アンテロープキャニオンのツアーに参加しました。アンテロープキャニオンは、ツアー参加でないと訪問できません。
キャニオン内は上部から差し込む日の光に照らされた赤色系の岩肌が、微妙なコントラストの色彩を生み出していました。幻想的な景色です。アンテロープキャニオン 山・渓谷
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太陽が最も高くなる正午前後に、アンテロープキャニオンの景観を見るのが最適だそうです。見学通路から見上げる起伏に富んだ岩肌は芸術的でもあります。まさに自然が作った芸術作品です。
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アンテロープキャニオンは、流水が砂岩台地を浸食してできた谷間と言うより流水路跡でした。降雨があると水が流れ込むので、見学ツアーも中止になるとのことでした。
見学を終えてキャニオン出口を出てきたところです。岩の割れ目の向こうに、独特の美しい景観が広がっています。アンテロープキャニオンは小規模ですが、独特の魅力がある観光スポットです。アンテロープキャニオン 山・渓谷
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8月17日
今日は、グランドキャニオンのノースリムに向かいます。一大観光地であるグランドキャニオン・サウスリムの北側、大渓谷の対岸にあるのがノースリムでページの南方約150kmにあります。
ここはコロラド川に架かるナバホ・ブリッジで、140m下方をコロラド川が流れている景観の良い橋です。Navajo Bridge Interpretive Center 散歩・街歩き
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ナバホ・ブリッジの下の谷間を流れるコロラド川の色は神秘的なコバルトブルーでした。
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グランドキャニオン・ノースリムに到着しました。ルーズベルト・ポイント展望台です。1990年に開設された比較的新しい展望台で、設置プレートも古くはありません。
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雄大な景観です。前方の赤色小山は(Tritle Peak)で標高8388フィート(約2500m)です。
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「天使の窓、Angels Window」は、薄い砂岩の絶壁に窓が開いている珍しい場所です。間近で見るため、絶壁岩に身を乗り出している人もいました。
ブライトエンジェルポイント 散歩・街歩き
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「天使の窓」がある岩壁に造られた展望台です。谷に張り出していますので、見晴らしが良さそうなので行ってみました。
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前方に雄大な渓谷がありました。お勧めの展望台です。
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デザートビュー展望台にある見学塔は歴史がありそうです。
デザートビュー ウオッチタワー 自然・景勝地
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塔建設の経緯を説明したパネルがありました。この塔は、Mary Colterという女性建築家が設計し、1933年に完成したもので、展望台の他、お土産店などもあり、建設当時は沢山の観光客を引き付けたようです。
デザートビュー 山・渓谷
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デザートビュー展望台からの景色は、確かに雄大でした。
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今夜のホテル、グランドキャニオン・ロッジ・ノースリムに向かう途中で見た景色です。板状に聳え立つ岩壁が連続している光景は素晴らしいと思います。
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グランドキャニオンロッジ・ノースリムにチェックインし、日没時に周辺の散歩道を歩いてみました。夕映えを背景にしたロッジです。
Grand Canyon Lodge-North Rim ホテル
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夕日は既に大平原の向こうに沈み、夕映えが空を照らしています。
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ロマンチックで雄大なグランドキャニオンの夕映です。
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8月18日
朝のグランドキャニオンロッジ・ノースリムです。朝日を見る予定でしたが、天候が曇りだったので朝日見学は残念ながらあきらめました。
今日はラスベガスまで戻る予定です。ホテルをチェックアウトする前に、ノースリムを散策します。Grand Canyon Lodge-North Rim ホテル
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ノースリム南端はブライトエンジェル・ポイントで展望台です。ただ小雨も降り始め、天候が良くありませんので早々に散策を切り上げることにしました。
ブライトエンジェルポイント 散歩・街歩き
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ホテルに戻る途中の山道にリスがいました。
グランドサークル周遊では、野ウサギやリスなどに結構な頻度で巡り合いました。楽しい経験でした。、 -
グランドキャニオン・ノースリムを後にして、67号線、89A、389号線、9号線、15号線を走り、ラスベガスまで戻りました。約450km、途中休憩も入れて5時間程のドライブでした。ラスベガスで1泊し、ギャンブルとショーをちょっぴり楽しんでから帰国しました。
グランドサークルは、旅行前事前調査で興味深い場所であることを承知していましたが、実際に周遊旅行してみると想像以上に魅力的でした。日本国内にも自然美を体験できる場所が結構ありますが、グランドサークルの自然雄大性は群を抜いています。米国西部の景観は別世界で、山岳道路を走り、山やコーナーを超えるごとに未体験の景観に遭遇し、感激の連続でした。乾燥地帯で天候が良く、視界もクリアーであったことも良い印象に繋がっているように思います。グランドサークル周遊は、ドライブ距離が長くなるので、運転疲れもありますが、自然美を愛する方にとって超お勧めです。
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