もう一度行きたいパヴィア！　マラスピーナ絵画館の作品を鑑賞しながら「ファクターX」

2019/11/12 - 2019/11/12

ヴィスコンティ城の二階に「マラスピーナ絵画館」があった。
12～17世紀の絵画が展示されている。
ベルゴニョーネの「十字架を運ぶキリスト」
ベッリーニの「聖母子」
メッシーナの「男の肖像」
などが必見!
作品と作者名を書いたメモをスタッフに見せたら、場所を教えてくれた。
ただ、海外に貸し出しているものがいくつかあって残念。

絵画館では、たくさんの写真を撮った。
写真を見ながら、京都大学の山中教授のブログに掲載された新型コロナの「ファクターX」について考えてみた。

エリア その他の観光地(イタリア)

• 旅行の満足度: 4.5
• 観光: 4.5
• 交通: 4.5

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 1万円未満
• 交通手段: 鉄道 高速・路線バス 徒歩

この美術館に再訪したくても、新型コロナが収束しないと難しい。

日本で新型コロナの死者が極端に少ない原因として、山中教授が挙げた「ファクターX」の候補は7つ。
（カッコ内は私の考え）

①感染拡大の徹底的なクラスター対応の効果

（クラスター対策には、感染者数を抑える一定の効果があったとは思う。でも、死亡率の低さはそれだけでは説明できない）

②マスク着用や毎日の入浴などの高い衛生意識

（感染者の数を抑えるには効果があったと思う。欧米人はマスクもしないし、手もあまり洗わない）

③ハグや握手、大声での会話などが少ない生活文化

（接触感染、直接飛沫を浴びることで感染するから、効果があると思う。玄関で靴を脱ぐのも効果ありと考えている）

④日本人の遺伝的要因

（タイや韓国、東アジア全体で死者が少ない。東北大学の副学長が、東アジアの住民は「VKORC1遺伝子のT型」を持っている。これが「ファクターX」では？とコメント。詳しくは大隅典子の仙台通信に記載。
つまり、日本人ではなく、「東アジア人の遺伝的要因」では？）

⑤BCG接種など、何らかの公衆衛生政策の影響

（死亡率の極端な低さは、やはりBCGだと思う。65歳以上に肺炎球菌ワクチンを推奨しているのことも影響していると思う。
　ただ、BCGには肺炎の重症化を防ぐことができても、ロシアで感染爆発していることを考えると、感染を防ぐ効果は少ないと思う）

⑥2020年1月までの、何らかのウイルス感染の影響

（日本だけでなく、東アジア全体で感染者と死者が少ないので、これは違うと思う。
アフリカでも何故か感染爆発していない。いまのところ被害が大きいのは欧米のみ。ヨーロッパでもBCGをしていたハンガリーなどの国の被害は少ない）

⑦ウイルスの遺伝子変異の影響

（これについては、よくわからない。
コロナウィルスは、基本的には変異を繰り返すほど毒性が弱まり、感染力が強くなるという。
大きく分類すると、A型→B型→C型と変異し、この中で一番毒性が弱いC型が3月中旬にヨーロッパから入ってきたらしい。
もうすぐ6月。さらに毒性が弱くなることに期待したい。
感染力が強まっても、毒性が弱ければ、インフルエンザと同じ。
5月上旬に神戸市立病院の病院長が、インフルエンザより死亡率は低い可能性があるとコメントしている）

半年後に、山中教授は日本で極端にコロナの死亡者が少ない原因として挙げた「ファクターX」について、どういう検証をするのだろう？

大阪の吉村知事は、すでに政治判断をして、自粛解除に踏み切った。
「感染者が増えても、もう自粛要請はしない」という意思を感じる。

普通に考えれば、毎年3000人がインフルエンザで亡くなっている。
コロナで亡くなった人は、その三分の一以下。

府民の生活を優先しての政治判断のように思える。
素晴らしいリーダーシップ！
吉村知事が都知事だったら、都民は幸せだったのに、とないものねだりをする私。

ここまで、お婆さんの独り言を読んでいただき感謝。

とにかく、広すぎる美術館だったが、スタッフ以外は私一人だった！

と、思ったら、ちょうど、この辺りで「サン・テオドロ教会」で再会した女性に会った！
嬉しかった。

彼女はチケット売り場で、あやまって葛飾北斎の特別展の入場料を購入してしまい、高額な入場料を支払って、北斎展を鑑賞していたという。
私は「アボナメント・ムゼイ・ロンバルディアカード」で入場したので大丈夫だった。

彼女は、これから絵画館を鑑賞し、私は「サン・ピエトロ・イン・チェル・ドーロ教会」に向かう。

パヴィアの空の下に、同じ日本人がいると思うと、何となく安心。

絵画館を出発したのが16:12分。
ミラノ行きの列車は17:05分パヴィア出発。
一時間を切っている。
「慌ててケガだけはしないように」とつぶやきながら絵画館を出発した。