成就院（横浜市港南区笹下4）

2020/05/25 - 2020/05/25

　横浜市港南区笹下4にある成就院は真宗高田派のお寺で梅花山（ばいかざん）成就院という。詳細な創建年は不明である。元は法相宗寺院で曲田山上行寺といった。建保2年（1214年）に、当時の住僧・祐玄法印が親鸞に師事し、浄土真宗に改宗した。その後、15世紀に浄土真宗本願寺派8世蓮如より「成就坊」の坊号を附与され、江戸時代前期には本願寺派13世良如より「梅花山」の山号を贈られ梅花山成就坊と称した。
　嘉永2年（1849年）の火災で本堂や多くの寺宝が焼失し、境内の樹齢約700年のマキ（槙）はこの火災で片側が焼けたために「片身の槙」と呼ばれる。
　一時衰退するが、明治23年（1890年）に第23代花園硯城が再建した。
　昭和29年（1954年）、新宗教法人法に際し、現在の「成就院」を称した。
　成就院のある高台は、かつては小田原後北条氏配下の武将・間宮康俊らの居城笹下城であったとされ、当寺の山門は近世に間宮氏陣屋門を移築したものと伝わる。寺を囲むコンクリート壁に「笹下城の空堀跡」碑（平成16年（2004年）銘）が埋め込まれている。
　墓地は境内全域にある。裏手墓地には、元治元年（1864年）鎌倉で英国士官を殺害し処刑された間宮一（https://4travel.jp/travelogue/10559596、https://4travel.jp/travelogue/11552904）の墓がある。
（表紙写真は成就院本堂）

エリア 戸塚・いずみ野・港南台(神奈川)

「笹下城の空堀跡」碑（平成16年（2004年）銘）。

成就院門前。

「真宗高田派　梅花山　成就院」寺号標石。

歌碑。

「句碑の由来」。
慰霊碑の21名は地元の戦死者、5名は移住した方の家族の戦死者である。

大野林火の句碑「猛り鵙　松籟にいま　鎮まりぬ　林火」と戦死者名。戦後は、進駐軍の占領下にあったため、忠魂碑を建てることができず、人々は知恵をしぼり、俳句の形で、戦死者の鎮魂の碑を建てることにした。

成就院山門。

成就院山門に上がる浪の飾り瓦。

成就院山門に上がる浪の飾り瓦。

成就院山門。

成就院山門。

成就院山門に掛かる「梅花山」の扁額。

成就院山門扉の寺紋。

成就院参道。

「真宗高田派　梅花山成就院」掲示板。

寺務所と庫裡。

手水鉢。

親鸞上人像。

親鸞上人像。

寺務所。

鬼瓦と浪の飾り瓦、それに石灯籠と蹲（つくばい）。

成就院本堂。真宗改修800年記念の平成26年（2014年）に再建工事が着工され、平成27年（2015年）に落慶した。

成就院本堂の木鼻。

成就院本堂の木鼻。

成就院本堂の龍の彫刻。

犬の置物。

「名木古木指定　マキ　横浜市」。

石仏。

鐘楼。

梵鐘。