2019/06/21 - 2019/06/22
23位(同エリア283件中)
かっちんさん
釧路市と根室市の中間に位置する浜中町に、太平洋に面した「霧多布(きりたっぷ)湿原」があります。
霧多布湿原は、釧路湿原・別寒辺牛流域湿原・根釧原野湿原群・サロベツ原野に次ぐ、日本で5番目の広さを誇ります。
6~8月には、ワタスゲ・エゾカンゾウ・ノハナシヨウブなどが順番に顔を出し、全部で400種近い草花が見られ、お花畑の宝庫となります。
2019年6月20日に訪れた霧多布湿原は、真っ白な「ワタスゲ」で湿原全体が埋め尽くされ、その中に青紫色の「ヒオウギアヤメ」、橙黄色の「エゾカンゾウ」が目立ちました。
そして、湿原の貴婦人と呼ばれている「クシロハナシノブ」、ほんのり赤いお洒落な「フタマタイチゲ」にも出会いました。
今日は湿原のそばにある「ペンションポーチ」に泊まり、霧多布湿原の美しいお花畑と翌日に嶮暮帰島(けんぼっきとう)を満喫します。
なお、旅行記は下記資料を参考にしました。
・北海道花めぐり・庭めぐり「エゾカンゾウ」「クロユリ」「ヒオウギアヤメ」
・みんなの花図鑑「センダイハギ」「ハクサンチドリ」
・ネイチャーログ「クシロハナシノブ」
・根室振興局「シコタンキンポウゲ」
・いがりまさとし公式サイト撮れたてドットコム「フタマタイチゲ」
・かぎけん花図鑑「フタマタイチゲ」
・浜中町観光協会「霧多布 花アルバム」
・樺のん日記「霧多布湿原の花スタート」、2017年6月25日
・旅する風見鶏「霧多布湿原の花々:ヤナギトラノオ」
・GOOD!HOKKAIDO!「浜中の霧多布湿原ナショナルトラスト、木道から霧多布湿原を観察できる」
・きりたっぷペンションポーチのHP
・ウィキペディア「霧多布湿原」「嶮暮帰島」
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- ホテル
- 5.0
- グルメ
- 5.0
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 交通手段
- JRローカル 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
-
花咲線茶内駅
茶内(ちゃない)駅に、今晩の宿「ペンションポーチ」(霧多布湿原)の車が迎えに来ています。 -
「ルパン三世」もお出迎え(茶内駅)
名言「ふーじーこちゃ~ん」を思い出します。
茶内・霧多布岬・霧多布湿原のある浜中町は、モンキー・パンチさんの故郷です。 -
浜中町宝島MAP(茶内駅前)
「霧多布湿原」は内陸部から海岸線に向かって面積3,168haの湿原で、国内湿原5番目の広さを誇ります。
茶内駅から南東方向に進むと霧多布湿原の入口があり、MGロードが湿原内を横断し海岸通りに続いています。
琵琶瀬湾を望む海岸通りに「ペンションポーチ」があります。 -
海風で錆びる「仲の浜第3」バス停
宿の車は湿原内のMGロードを抜け海岸通りに入ります。
そして「仲の浜第3」バス停付近で車を降ります。
ここからペンションポーチまで、湿原のお花畑を見ながら「仲の浜木道」を歩きます。
時刻は15時過ぎ。まだ明るいのでお花畑を十分楽しめます。 -
象の水浴び・・・(仲の浜第3)
琵琶瀬湾に浮かぶ島「小島」です。
象が海の中で鼻の先を突きあげて水浴びしているみたいに見えます・・・ -
郵便ポストのオブジェ(仲の浜第3)
どこの家の郵便ポストにも個性あるオブジェが飾られています。
夜になると流れ星がよく見られるのですね。 -
「エゾカンゾウ」群生地の標識(仲の浜第3)
ここに霧多布湿原の木道入口があります。 -
「仲の浜木道」へ
海岸通りから斜面を下り、木道に入ります。
湿原には木道が4ヶ所あり、ここは「仲の浜木道」と名付けられています。 -
真っ白に染まる「霧多布湿原」(仲の浜)
ワタスゲの群落です。
海岸通りと並行した木道は、湿原のまわりに敷設されており、ペンションまでの距離は700m余り。
では、木道散策を出発~! -
一日だけ元気に咲く「エゾカンゾウ」(霧多布湿原)
茎の先端に橙黄色のラッパ状の花を数個つけます。
一つの花は一日しか咲かず、朝に咲いたものは夕方にはしぼんでしまいます。
でも、次々と開花するので、結果として長い期間花を楽しむことができます。 -
「ワタスゲ」の白い綿毛(霧多布湿原)
ワタスゲは花が終わると白い綿毛をつけます。 -
「ワタスゲ」の群落(霧多布湿原)
-
「仲の浜木道」(霧多布湿原)
湿原の外側に整備された木道が続きます。 -
イチオシ
風になびく「ワタスゲ」(霧多布湿原)
-
霧多布湿原の植生
今の6月下旬は「ワタスゲ」の群落。
7月になると「エゾカンゾウ」の群落に様変わりします。 -
黄色い蝶「センダイハギ」(霧多布湿原)
茎先に総状花序を出し、黄色い大きな蝶形の花をつけます。 -
木道散歩道(霧多布湿原)
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「ヒオウギアヤメ」も混じる湿原(霧多布湿原)
ワタスゲだけでなく、他の植物も混じりはじめます。 -
イチオシ
日陰を好む「クロユリ」(霧多布湿原)
やや紫がかった黒い花が下向きに咲きます。
北海道の原野ではよく見られますが、本州では中部以北の高山でしか見られません。 -
「エゾカンゾウ」の三姉妹(霧多布湿原)
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白色帯と黄色帯(霧多布湿原)
手前から「ワタスゲ」と「エゾカンゾウ」の群落、その先には「ハンノキ」。 -
青紫色の「ヒオウギアヤメ」(霧多布湿原)
枝先で枝分かれして青紫色の花をつけます。
花の奥に蜜を隠して蜂を誘惑します。
蜂は花粉の道を通り、その花粉がめしべにつける自然のしくみが凄いです。 -
「ハクサンチドリ」(霧多布湿原)
図鑑によれば、茎先に紅紫色の花を10輪くらいつけ、花は左右に羽を広げたように見えます。
霧多布湿原の花は紫色ですね。 -
「ワタスゲ」のない一帯(霧多布湿原)
「ヒオウギアヤメ」と「エゾカンゾウ」が咲いています。 -
一日花の「ヒオウギアヤメ」(霧多布湿原)
花は朝開いて夕方にしぼんでしまいます。 -
夏の花「エゾカンゾウ」(霧多布湿原)
-
上品な「クシロハナシノブ」(霧多布湿原)
さわやかな青紫色の花です。
花冠は5裂し、黄色い葯が目立つ雄しべ5本と、雌しべ1本があります。 -
黄色と青紫色の花の共演(霧多布湿原)
光沢のある黄色い花が「シコタンキンポウゲ」。
下の花は「クシロハナシノブ」。 -
気取ってるような「フタマタイチゲ」(霧多布湿原)
二股に分かれた枝先に白い花(花びらに見えるのは萼片)を咲かせます。
この萼片の裏側が紅紫色を帯びています。 -
「フタマタイチゲ」(霧多布湿原)
掌のように深く裂けた葉は、実は3深裂した葉2枚が対生しています。 -
濃紫色の「ハクサンチドリ」(霧多布湿原)
先ほどの「ハクサンチドリ」と比べると、色の違いがあります。 -
2つの木道(霧多布湿原)
「仲の浜木道」の終点に来ています。
ここに霧多布湿原の保護を目的に設立されたNPO法人「霧多布湿原ナショナルトラスト」のインフォメーションセンターがあります。
そして、お隣には今晩の宿「ペンションポーチ」もあります。
2つ目の木道「琵琶瀬木道」は、ここから湿原の奥に伸びています。 -
霧多布湿原の保全状況
湿原の保全エリアがピンクで示されています。
海岸線近くの湿原民有地は、ナショナルトラストの活動により、徐々に保全地域に変わっていく様子が2000年と2017年の図でわかります。
地図のまわりに表示している企業から資金面の協力があり実現されています。 -
琵琶瀬木道
琵琶瀬木道に入り振り返ったところ。
茶色の建物が「霧多布湿原ナショナルトラスト」インフォメーションセンター、黒の建物が「ペンションポーチ」です。 -
近くに寄れる「ワタスゲ」(琵琶瀬木道)
琵琶瀬木道は湿原の中に敷設されているので、より身近に花を眺められます。 -
「ワタスゲ」のお花畑(琵琶瀬木道)
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「センダイハギ」(琵琶瀬木道)
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「ヒオウギアヤメ」(琵琶瀬木道)
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花数が少し多い「エゾカンゾウ」(琵琶瀬木道)
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イチオシ
「ヤナギトラノオ」(琵琶瀬木道)
ブラシのようなふさふさした黄色の花が虎の尻尾のようなので、「トラノオ」と名付けられています。 -
ワタスゲのお花畑と赤い屋根の家(琵琶瀬木道)
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まな板のような「嶮暮帰島」(琵琶瀬湾)
「ペンションポーチ」から真っすぐ海に出た海岸から見える「嶮暮帰島(けんぼっきとう)」。
かつては干潮時に本土との間が陸繋砂州(りくけいさす)となり、徒歩で渡れました。
現在は島全域が町有地で、定住者がいない無人島です。
明日、この島に上陸するツアーに参加します。 -
霧多布半島(琵琶瀬湾)
左側の景色は、低地に霧多布市街があり、小高い台地に霧多布岬とアゼチの岬があります。
今月はじめに霧多布半島を訪れていますので、興味のある方は下記旅行記をご覧ください。
『霧多布岬・アゼチの岬の美しい景観2019~琵琶瀬湾と浜中湾の異なった眺望~(道東)』
https://4travel.jp/travelogue/11567211 -
今晩の宿「ペンションポーチ」
昭和61年(1986)に地元出身のオーナーが「霧多布の自然を紹介したい」思いで開業したペンションです。
ビジターセンター機能を持つ宿づくりを目指し現在も続けています。 -
お洒落なパブリックスペース(ポーチ)
コーヒー・お茶を飲みながら自由に使えるスペース。
写真に出ていませんが、手前に食事のテーブルがあります。 -
部屋の窓から見渡せたせる湿原(ポーチ)
今晩の部屋は2階のツインルーム。
宿泊人数は合計7名と少ないので、オーナーの暖かいおもてなしが受けられます。 -
夕食(ポーチ)
北海道産・地産地消の食材を使い、夕食は魚介類を中心とした奥様自慢の和洋折衷料理が並びます。
左の皿は、カキのねぎ味噌焼き、タコ、鶏ハム、北海しま海老、こごみ。
右の皿は、アイナメの南蛮漬け。 -
何だったかな?
夕食は全員揃って19:00からはじまります。 -
ポークのねぎミョウガ焼きとサラダ
夕食をすべて美味しくいただきました。
夕食後、コーヒー・紅茶を飲みながら、ご主人から湿原保護活動の苦労話や「霧多布の四季」スライド上映会が行われ、霧多布湿原の魅力をより深く知ることができます。 -
翌朝の琵琶瀬木道と湿原(ポーチ周辺)
時刻は7:00前。朝散歩に出かけます。 -
朝もやのかかる湿原(ポーチ周辺)
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イチオシ
頬を赤らめる「フタマタイチゲ」(ポーチ周辺)
萼片裏側の紅紫色が照れくさそうに見えます。 -
私が一番よ・・・の「シコタンキンポウゲ」(ポーチ周辺)
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イチオシ
話したがり屋の「エゾカンゾウ」(ポーチ周辺)
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「サルオガセ」(ポーチ周辺)
柵を樹木と勘違いしいるようで・・・ -
今日開花した「ヒオウギアヤメ」(ポーチ周辺)
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これから花になる「アザミ」(ポーチ周辺)
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イチオシ
湿原の貴婦人と讃えられる「クシロハナシノブ」(ポーチ周辺)
花冠基部には濃紫色の網目状の模様が見えます。
釧路町の「町の花」にも選ばれています。 -
和定食の朝食(ポーチ)
糠サンマ、ホッキ貝味噌和え、玉子、サラダなどが並びます。
お米は北海道産「ゆめぴりか」、モチモチ感のある美味しい味です。 -
エゾカンゾウが見頃になると・・・(2015年6月28日)
2015年に訪れたときは「エゾカンゾウ」の開花が早く、「ワタスゲ」と同時に見られる珍しい光景でした。
例年であれば、「ワタスゲ」が6月末、「エゾカンゾウ」が7月初旬、「ノハナショウブ」が7月中旬に見頃になります。
このときの旅行記もご覧ください。
『黄金色の絨毯が広がる霧多布湿原(北海道)』
https://4travel.jp/travelogue/11029640
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