春の彼岸　3連休東北の旅　福島　常磐線全線開通

2020/03/22 - 2020/03/22

3月22日（日）
3連休最終日、2日間続いた暴風もおさまり穏やかな朝でした。
でもここ「道の駅相馬」の付近がなんか騒がしいな
と思ったらバイクがやたら走ってるの。
ここ6号線沿いなんだけれども大丈夫なの？
（二輪は通行禁止だったからね）
と調べたら3月4日に常磐線双葉駅周辺の
避難指示解除に合わせて
二輪車の通行もできるようになったんだって。
原子力災害対策本部によると
除染は完了しているので問題はないそうだ。
でもね、二輪、四輪とも「停車」はできませんから
気を付けてくださいよ。
安全なのになんでだろうね？やっぱり危ないんだろうね～

エリア 浪江・富岡・川内(福島)

ここはいつも目を引く場所なのでつい写真を撮ってしまいますが
壁の向こうのフレコンバッグ
（フレキシブル・コンテナバッグ）がだいぶ減ったけど
処理工場へ運ばれたのか、どこへ運ばれたのか気になります。

今回福島の被災地に来たのは
「JR常磐線」の富岡駅～浪江駅間にある
再開したばかりの3つの駅に行くため。
最初に向かったのは浪江駅。
この駅は2017年にすでに運転が再開されていた駅ですが
現在はどんな感じでしょうか。

浪江駅 駅

この度の全線開通でお祝いムードが漂っていました。

ただし駅前通りはこのように
まだ9年前の爪痕がそのままになっている場所もあります。

次は隣の駅「双葉駅」に向かいます。
帰還困難区域内を走る電車を見かけました。

双葉駅に到着。うわぁ～きれいでオシャレな駅。
黄土色の壁の建物は旧駅舎だそうです。
東京オリンピックイベントでは
ランタンに灯された聖火を大野駅からこの双葉駅まで
電車で運び、駅前でトーチに点火、
そしてランナーが走りだすという予定になっていました。
あ、過去形なのはこの時点ではこの日の翌週に
聖火イベントが行われる予定だったのですが
その後、コロナウィルスの影響でオリンピックそのものが
延期になったためです。

双葉駅 駅

ガラス張りの旧駅舎の中は
コミュニティスペースとして活用されるのを
目的として、簡単なテーブルやいすなどを置いてありました。

乗り場の方へ行ってみましょう。
出来たばかりですのできれいですね。
ちなみにこちらは無人駅です。

新しく開通した駅はここを含む3つの駅です。

真新しいエレベーターはガラス張り。

本数はさすがに少ないですね。
それでもやはり利用する人にとっては有難いのでしょうね。

ただしこちらもやはり、駅近くの様子は酷く
戻ってこられない人々の家が震災当時のまま
崩れて放置されているところがたくさんありました。

時が止まったまま。

この辺り（浪江町）はこのようにまだ
非常に線量が高いところもあります。
駅前など人が集まる場所は除染していると思いますが。
ちなみにこれ車内での数値ですから。ヤバいです。
車の外では普通に工事のおじさんたちが働いてます。

双葉駅の次は大野駅。

大野駅 駅

この駅の不思議なところは
駅、または駅ターミナル以外の周囲は
避難指示区域だってこと。つまり人がだれも住んでないの。
しかも道路は車以外の通行禁止。歩いちゃダメなの。

住宅街への道は完全封鎖。

公園もあるけれど、入れません。

駅の裏もこの通り。

フェンスの向こうは震災当時のまま。

復興とは程遠い街並み。

家の破損は酷くないのに住めない・・・

不自然極まりない駅前。
と言うわけで
帰還困難区域に囲まれた駅ですが
この駅、誰が使うんですか？
この駅で降りたら車で迎えに来てもらい帰宅する
のでしょうが、周囲は避難指示区域。
どこに帰るのでしょうか。
ちなみに道路上で線量を計ったらレッドゾーンでした。

次の駅に向かいますが、聖火ランナーが走る
コースのような道路を見つけたので
どんどん進んでいくと行き止まりです。
一体どうやってここをランナーが通るのか？謎。

さて最後の駅は夜ノ森駅。なんだか神秘的な名前の駅ですね。

こちらも駅の周りはバリケードだらけ～

駅舎はあれ？割と簡素？
二つの駅に比べると小規模な感じがしますがどうして？
だれも住んでいない大野駅のほうが小規模でいいような
気がしますが。

夜ノ森駅 駅

乗車駅証明書発行機があったのでもらって帰ります。

駅の反対側（西口）は一部避難指示が解除になっています。
それもなんだか不思議な話ですよね・・・。

基礎にプレート。
「福島特定原子力施設地域復興交付金事業」
と書いてあります。(・_・D フムフム

夜ノ森は桜の名所なんだって。
この時はまだ何も咲いていなかったけれど
今頃は満開でさぞ綺麗なんだろうなぁ～
事故の前に知っていれば良かったな。

3駅周ってみて思ったのは
オリンピックに合わせて復興ムードを高めるため
頑張って駅を作ったんでしょうけれど
線路がつながり住んでいる人が不自由から解放
されるのは良いことなのでしょうが
大野駅のような全く人が住めない場所や
他の駅周辺もほとんど機能していない場所の
駅舎新設は
どうもオリンピックのためだけに作られた
気がしてなりません。（復興アピールね）
被災した方々の一部の人でもこれで
元気が出るならば致し方ないのかもしれませんが
まだ仮設等で不自由な生活を強いられている方々に
少しでも役に立つお金の使い方をしてもらいたい。
ピカピカの駅舎を見て違和感を覚えたのは
私だけではないと思います。

この後は富岡駅にもちょっと寄って
（富岡はすでに多くの人々が帰ってきています）
ずいぶん遅くなってしまったけれどお昼にします。
広野町にあるお蕎麦屋さん、鈴芳さんへお邪魔します。
お昼はとうに過ぎているのに大繁盛です。
っていうか、日曜日営業している飲食店が
少なすぎるんですよここら辺は。
とてもお腹が空いていたのでカツカレー。
カレーが懐かしい味がしてとても美味しかったです。

鈴芳 グルメ・レストラン

久之浜（ひさのはま）港で釣りします。
メバルとヤドカリが釣れました(笑)
釣れないので江名港へ移動するも
ホヤの赤ちゃんとナマコが釣れました(笑)

さて3日間の旅も終わりです。
小名浜のイオンモールに行って温泉に入って帰ろう。
大好きな温泉に向かいます。
二子浦温泉
温泉マニアの間ではかなり知名度が高い温泉です。
魚用のコンテナに惜しみなく注がれる
しょっぱいお湯は疲れた体にしみわたり
地元の人との交流も楽しい。
営業時間が8時までに短縮されてしまっていたので
30分ほどしか入れませんでしたが
本当にここのお湯好きだわ～

台湾料理紅灯籠
このお店、安い早い旨い多いで最高なんですよ。
特別定食の中から「男性定食880円」を頼んだのは私(笑)

大きな餃子10個と爆弾みたいな唐揚げ2個、
ボリュームたっぷりのチャーハンと杏仁豆腐付き。
幸せの塊だぁ(笑)
なんか、みんな茶色いね！

夫は海老と卵の炒め物定食（台湾ラーメン付き）。
エビチリみたいな甘くて酸っぱいソースでした。
お腹が空いているときの中華はやっぱり美味しい～

と言う感じで2020年春の彼岸3連休東北の旅でしたが
東北沿岸はやはり被災地だということで
楽しいだけではなく色々考えさせられる旅になります。
9年経った今になっても復興は終わっていないし
終わらせてはいけない問題も山積みなのに
オリンピックムードを盛り上げてあたかも
復興が進んでいるイメージを植え付けるという
表向きの復興、というものを感じました。
テレビや新聞は真実を伝えることが苦手なようですから
皆さん現地へぜひ足を向けてみて
その目で見て感じてほしいと思いました。