備忘録　①私がウィーンに単身赴任していた時、家内が訪ねてきてくれました。ウィーン～ザルツブルグ～インスブルック　その１

1999/07/17 - 1999/07/23

私達シニア夫婦は、新型コロナウイルス感染症影響で３月末以降の全ての国内外旅行をキャンセル。。。
そして４月７日、安倍総理大臣は政府の対策本部で、東京など７都府県（東京、神奈川、埼玉、千葉、大阪、兵庫、福岡）を対象に、法律に基づく「緊急事態宣言」を行いました。
暫く私達シニア夫婦は通勤や本当に必要な外出以外は控えるようにします。

還暦の私は38年勤めた会社をこの３月で定年。
４月以降は嘱託と言う形で再雇用になり、会社に籍を置いています。
家内は４月に昇進し、会社の中枢を担うマネジメント層となり、かなり多忙な毎日になっています。

そんな中、世の中の新型コロナウィルスの影響で、私の会社は3月30日から、家内の会社は4月1日から在宅テレワークがスタートしました。
私は週に１日、家内は週に２～３日の出社になりました。
それぞれ私達は自宅に会社のPCやタブレット端末を持ち帰り、在宅での仕事がメインになりました。
シニア夫婦共にZOOMやTEAMS、Skypeでのテレビ会議や打ち合わせの毎日。
私はそれほど多忙ではないのですが、家内は慣れない仕事のスタイルに少々難儀しているようです。
早くこのコロナ騒ぎが終息するといいですね。

これから暫く旅行ができないので、過去の旅行の写真を整理をすることにしました。
フィルムカメラからデジタルカメラに移行した時期に遡ってみました。
古いデジカメですので暗く色がくすんでいます。

1998年4月、私は転勤でアムステルダムからウィーンに移りましたが、1999年8月1日付で今度はドイツのミュンヘンに転勤が決まりました。
仕事が忙しい家内は、私がウィーンへの赴任中の１年以上の間、まだ一度もウィーンを訪れたことがありませんでしたが、何とか都合をつけて、1999年7月17日～23日までオーストリアに来れることになりました。
家内に会うのは1998年1月に家内の実家で会って以来1年7か月ぶりです。
お互い忙しすぎました。

ウィーン～ザルツブルグ～インスブルックの備忘録です。
私も家内もまだ30代。
まずは成田からKLMでアムステルダム経由でウィーン国際空港に到着した家内を列車（Sバーン）で迎えに行き、私の住むウィーン市内のアパートへ。
ウィーンからミュンヘンに引っ越すための私の荷物の整理を手伝ってもらいました。
その後、私がウィーンの街を案内することに。

エリア ウィーン(オーストリア)

• 旅行の満足度: 4.5

• 同行者: カップル・夫婦
• 旅行の手配内容: 個別手配

ウィーン国際空港から列車（Sバーン）でウィーン市内へ。

家内に私のアパートへ来てもらい、引っ越しの荷物造りを手伝ってもらいました。

そして私が家内をウィーンの市内観光案内へ。
まずはトラムに乗ってリンクへ。
旧市街をくるっと取り囲むリンクは19世紀中頃に城壁を取り壊して建設されました。
一周約４ｋｍ。道幅50mから60mの大通りがリンクです。
休日のお天気がいい日は私は二週走っていました。

市庁舎です。
1883年竣工のネオ・ゴシック様式の建物です。

尖塔の高さは98m。

1872年から1883年に建てられました。
約3000万個のレンガと4万立方メートル以上の自然石が建設に用いられました。

この中にある祝典ホールは1500カップルが同時にワルツを踊ることができます。長さ71メートル、幅20メートル、高さは18.5メートルです。

ワルツは踊れない～～
家内はディスコのお立ち台以来、踊っていないようです。（笑）

市庁舎から大通りを渡るとブルク劇場です。
夫婦で中を見学しましたが、撮影禁止でした。
ここで観劇したことはありません。

隣のフォルクス庭園からブルク劇場を見ています。

ウィーン市内で一番美しい公園と言われているフォルクス庭園です。
Volksgarten。

地元の方にとっても憩いの場になっています。

ギリシャ風の彫像も。

フォルクス庭園を出てリンクに戻りました。

リンクを走るトラム。

リンク沿いには古き良き建物が数多く残っています。

徒歩で国会議事堂までやってきました。

ギリシャ建築をモチーフにした白亜の議事堂です。

1874年に着工され、10年の歳月をかけて建築されました。
つまり、もう100年以上経っている建物です。

パルテノン神殿のように列柱が立ち並び、建物の外側には古代ギリシャ・アテネの有名な思想家や歴史家の彫像が並んでいます。

「民主主義発祥の地」である古代ギリシャのモチーフを、民主主義の象徴である議事堂に取り入れています。
センスがいいですね。

国会議事堂から少しリンクを南に下ると、左右同じ双子の博物館が現われます。

こちらが美術史博物館。

こちらが自然史博物館。

双子の博物館の間にはマリア・テレジア像。

王宮庭園にある有名なモーツァルト像の前へ。
この季節は赤いト音記号です。

リンクを歩いてココまでやってきました。
これがウィーンのオペラ座（ウィーン国立歌劇場）です。

パリ、ミラノと並び三大オペラ座の一つです。

Wiener Staatsoper　ヴィーナー シュターツオーパー
と呼ばれます。
ドイツ語です。

白鳥の湖
眠れる森の美女
くるみ割り人形
火の鳥
薔薇の精
等のバレエをココで観たかったのですが一度もその機会に恵まれませんでした。

結局この５つのバレエは、
白鳥の湖→渋谷文化村×２
眠れる森の美女→パリオペラ座
くるみ割り人形→渋谷文化村
火の鳥→東京オペラシティ
薔薇の精→パリオペラ座
で夫婦揃って観ることができました。

この日はこの後スーパーで買い物して私のアパートで夕飯を済ませして就寝。

翌日、午前中は私のアパートで夫婦で私の引っ越し荷物の整理。
その後、バスでメルクへ。

ヨーロッパ最大のバロックの修道院です。

見事な祭壇。

ごミサが始まる所。

私達もこの約１時間のごミサにあずかりました。

非常に神聖な気持ちになりました。

金箔と天井画が素晴らしい広場です。

メルク修道院のバルコニーよりメルクの街を臨みます。

綺麗ですね～

ドナウ川

これもドナウ川。

修道院の下からドナウ川を走る船に乗りました。
船には、私たち以外にもう１組日本人ご夫婦の方がいらっしゃいました。
少しお話しましたが、ヨーロッパを２ケ月かけて旅をしていらっしゃる神戸にお住まいの初老のご夫婦でした。
この時私達はまだ30代の夫婦。
メッチャ羨ましかったのを記憶しています。

シェーン・ビューレ
９世紀を起源とするふる～いお城です。

ドナウ川で水上スキーかぁ～

鮮やかな黄色の小屋が可愛いシュッピッツの船着場です。

「美しき蒼きドナウ」
と言いますが、茶色。

ココがバッハウ渓谷です。

ヴァイセン・キルヘン
中世に造られた要塞の教会です。

デルシュタインの街です。
私たちはココで船を降ります。

聖堂参事会修道院教会は水色の塔が目印です。

上に見えるのはリチャード王が幽閉されたケーリンガー城。

デルシュタインで船を降りて街を散策。

やっぱりヨーロッパの田舎町はいいなぁ～

綺麗な街をプラプラします。

ドナウ川に触りたくて川岸までやってきました。
茶色い水に夫婦で触れました。

バスでウィーンに戻りました。
ココはヴォーティーフ教会。

聖堂中はごミサ中だったので撮影しませんでしたが、見事なステンドグラス。

教会内部は、圧倒されるほどの大空間に美しいシャンデリアや装飾の数々！
この教会は「バシリカ式」と言って、ヨーロッパにおける初期の建築方法で建てられています。

さあ夕飯へ。
38番のトラムに乗って家内をホイリゲに連れて行きます。

38番トラムの終点
グリンツィングです。

美しい自然が広がるウィーンの森にあり、美味しいワインが飲める「ホイリゲ」という雰囲気抜群のワイン酒場が集まっています。

まずハイリゲンシュタットを散策。
ベートーベンの夏の家。
名曲「田園」はここで作曲されました。

ホイリゲはこのような看板のワイン酒場です。
日本でいうところの居酒屋ですね。

この辺りには30軒ほどのホイリゲがあります。
ココは過去１年間、私が何度か訪れたことがあるホイリゲです。

これは酒の神であるバッカス。

ココも私が過去1年間で何度か通ったことがある、ラインフルヒトと言うホイリゲです。

このホイリゲはかつて修道院でした。

席に案内され、後は自分でワイン＆食事を取りに行きます。
でも英語は全く通じないからカタコトのドイツ語と指さしでオーダー。
全てセルフサービスです。

生い茂ったぶどう棚の下の席です。

トロットロの豚の煮込みとか、様々なジャガイモ料理とか酢漬けなどを美味しく戴きました。
席に来てくれたアコーディオン＆バイオリン＆ギターの演奏が楽しくチップをはずんでしまいました。

暫くして、隣のテーブルにいらした、私達（当時私達は30代後半）よりかなり年上の英語が堪能な地元ウィーンのオーストリア人４人組（♂×３　♀×１恐らく50歳前後の方々）と意気投合し、楽しく会話したのを覚えています。
４人のうちのお一人がお仕事で日本にいらしたことがあり、ワインをかなりご馳走になっちゃいました。

この旅行記へのコメント （2）

• yamayuri2001さん 2020/04/12 15:33:52

  nichiさん、こんにちは。

  素敵な旅行記ですね！
  昨年の春に私が訪問したウィーンとは、ちょっと趣が違っていますね。
  やはり　ウィーンも時代の流れと共に
  少しづつ変遷しているのですね。
  この旅行記を拝見して、ご夫妻のエネルギーの源が
  どこにあったのか！
  今でも　とっても仲良しなのは
  どこに起因しているのかなどが　想像出来ました。
  昔、行った場所を再度訪問すると
  一層、その土地が好きになりますね。
  旅行が大好きな人達にとって、
  今日の事態は　とてもストレスが溜まりますが
  それでも、今は我慢しかないですね(泣)
  
  一つだけ良い事もありました。
  ヨーロッパ旅行がキャンセルになったので、
  ３月末で保険適応外になる　多焦点眼内レンズの白内障手術を
  保険適応で受けることが出来ました。
  駆け込みだったので、手術は３月３０日。
  しかも、この日に体調が悪かったら、自費で４月にやるしかない
  と言う条件でした。
  ３月は、緊張の連続でしたが、無事受けられたので
  ものすごくよく見えます！
  この目で、はやく、どこかに行きたいなと思っています。
  
  お仕事終わりに、ご家庭で美味しいおつまみを作って
  お部屋から夕景を眺めながら、お二人でのんびり
  お酒を楽しまれていらっしゃる風景が、
  目に浮かびます(笑)
  yamayuri2001

  nichiさん からの返信 2020/04/12 20:53:14

  Re: nichiさん、こんにちは。

  yamayuri2001さん
  いつもコメントありがとうございます。
  21年も前の旅行記ですみません。
  何十年もの間、年間に1度か2度しか会っていない夫婦生活でしたが、この時は１年７ケ月ぶりの再会でした。
  
  >昨年の春に私が訪問したウィーンとは、ちょっと趣が違っていますね。
  >やはり　ウィーンも時代の流れと共に
  >少しづつ変遷しているのですね。
  →リンクなどの歴史地区でも変化があるんですね？興味あります。
  世の中が落ち着いたらまたオーストリアに行ってみたいです。
  
  白内障手術、ギリギリで間に合ってよかったですね。
  yamayuri2001さんは暫くご心労がかさんでいらした為、神様が間に合わせてくださったんですね。
  
  暫く備忘録を少しづつアップしてまいります。
  早く平和な世の中に戻りますように。