2020/03/23 - 2020/04/01
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ばねおさん
コロナウイルスとの戦争を宣言し、3月17日から始まった15日間の外出規制は延長され、さらに15日間がプラスされた。
外出禁止が原則の中で一定事由に限って外出することが許されるのだが、一日一回一時間半径1km以内が許容範囲となり許可書の書式も改訂されて不正な利用ができないように厳格化された。
気が付くとTVの画面片隅にはいつのころからかRestez à la maison「お家に居てね」の文字が表示されている。
人との接触を避け、家に閉じこもる意味はすでに十分理解している。
目に見えぬウイルスはどこにあるかがわからない。
誰もが隠れ陽性である可能性を持っている。
症状がないからといって自分が感染していないとは言えない。
そして気づかぬままどこかの誰かにうつす危険性が常にある。
そして、うつされた人が脆弱であったり高齢であったりすれば、重篤になり死につながることになる。
もちろんその反対も然りである。
それがお家に居てねの意味だと理解している。
ところで日本の様子だが、あいかわらず議論倒れの様子が心配だ。
「検討」と「大胆な取り組み」をすることが繰り返し約束されていても実行された話はまだ聞かない。
もちろんこのまま終息に向かってくれればよいのだが、いまのところ楽観できる材料はどこにも見当たらない。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 交通手段
- 徒歩
-
とにかく自宅に居ろとのことで
もちろん家にはいますが、何せ狭い空間なもので歩くとすぐに行き止まり。
それでも幸いにして現在の住まいは8階建ての最上階なので、狭いながらも開放感がある。
向かいのアパルトマンとはお互いの中庭を挟んで対面していて、50mほどの距離があり気づまり感はない。 -
部屋にはバルコニーが廻らされており、コンテナ菜園の手入れをしながら日光浴もできる。
パリでの暮らしを始めて最初に借りた部屋はひどいものだった。
狭いだけでなく、一日中陽も当たらず、カビと物音に悩まされ、入居早々に降参した。
それを思うとこの部屋は、空に近いこともあって天国のように思えてくる。
但し、夏は日差しが強すぎて発狂寸前になる。
どうか夏が来る前に禁足生活が終わりますように -
住環境の悪いパリを脱出して、田舎や別荘に逃げ出した人たちも多い。
うらやましくもあるが、一方でパリから脱出してきた人に対する地元の人々の反応の中には厳しいものもあるとも聞いている。
厄介なウイルスを運んできた人と白い眼で見られ、差別的言動を受けたという話もあるので単純ではない。 -
学校が閉鎖となった子供たちは幼稚園から高校生までオンライン授業を受けている。
その授業の内容がどんなものなのか興味がありTVで覗いてみた。
小学生のクラス辺りがちょうど良いかなと思ったのだが、スイッチを入れたときはあいにくとリセの授業。 -
科目は社会科でどうやら現代史
第2次大戦後の東西冷戦、朝鮮戦争、スエズ戦争、ベトナム戦争等を取り上げ、図表を加えながらよどみなく進行していく。
スピードが速すぎてついてゆけない
先生、どこかで休憩しませんか -
次の英語の授業は2人の講師が掛け合いをしながら進めていく方式だった
外国語としての英語の説明なので
これはとても分かりやすく
また、機会があったら学んでみたい -
子供の学習はオンラインでできるとしても、子供の面倒をみるために仕事を休まざるを得ない親も出てくる。
子供はいなくとも、店を閉めろ、仕事はテレワークでやれと言われ収入を確保できない人々が大勢いる。
それでも皆決められたルールに従い家にとどまっているのは、補償をするという政府の約束があってこそだ。
中小企業やさまざまな業態の個人に対する収入の補填を政府は具体的に明示している。
水道光熱費の猶予や定期代も返金されることになっている。
こうした迅速な決定が人々に安心感を与え、家でじっとしていることに耐えられる。 -
経過を少し振り返ってみたい。
3月23日、フィリップ首相が外出制限の規制強化を発表した。
外出は一日一回、一時間以内、半径1km以内ということになった。
屋外マルシェも閉鎖されることになった。
バス、メトロ、RERの運行も減便されることになったが、すでに利用客がほとんどいないのだから今さら感がないでもない。
翌24日には外出規制の強化に伴って、「証明書」の様式が変更になった。
新たに出発時刻と出生地を記載するようになったのだが、出発時刻の明記はわかるとしても出生地の必要性がちょっとわからない。 -
3月25日は、キリスト教徒にとっては重要な祭事である「受胎告知の日」
午後7時半から全土の教会の鐘が鳴らされ近くのランバート教会も10分近く鐘が鳴らされた。
8時からはすっかり慣例行事となった医療従事者に対する感謝のパフォーマンス。
アパルマンの窓やバルコニーから住民が身を乗り出し拍手やブラボーに交じり、最近は太鼓やフライパンを叩くような音も加わってきた。 -
この日、午後8時5分からは大統領の3回目の国民に向けた演説が行われた。
いつもは8時からだが、医療従事者に対する感謝パフォーマンスに配慮した時間調整だったのかもしれない。
演説場所はアルザスのミュルーズ(Mulhouse)からであった。
観光地としても人気のあるミュルーズだが、今やフランスにおける最も深刻なウイルス感染地となり、軍が野戦病院を設営して対応にあたっている。
大統領は、ウイルスとの闘いの最前線にいる医療時事者とそれを支える兵士たちを激励に赴いたもので、野戦病院からの演説中継はまさに戦時下にあることを実感させる。 -
3月26日、外出制限開始から2回目の買い物のために外出した。
前回の外出は大判のハンカチで鼻と口を覆う銀行強盗スタイルだったが、手製のマイクを作ったので今回はこれを着用。
おかしな格好でも気にする人がいないのがパリの良いところ。
快晴で気持ちの良い日で、行った先のMONOPRIXは行列もなく店内は商品が揃っていた。 -
この日、ジュリー(Julie A.)という名の16歳の少女がウイルスに罹り亡くなったことが大きく報道された。
1週間前に軽い咳が出始め 検査を複数回受けても陰性であった若者があっという間に死んでしまったことに驚いた報道であった。
既往歴もなく、これまでのフランスでのウイルスによる死者のなかで最年少であることが必ずしも脆弱者や高齢者だけに大きなリスクがあるものではないことを人々に知らしめる出来事になった。
身に付けていたわずかな装身具だけが形見として家族に渡されただけで、遺体との対面も許されず埋葬されることになった。 -
ジュリー(Julie A.)が治療を受けていたNecker病院は、パリで有名な小児病院で広大な敷地に建てられている。
実は自分がいつも利用する70番のバスも徒歩で市中心部に向かう時も、必ずこの病院の横を長々と通っていくのですっかり馴染みのあるところなのだ。
病院前のバス停名は病院名ではなく、ただ「こども病院」である。 -
3月27日の朝、フィリップ首相は3月31日までであった外出規制の延長を決定したことを発表し、少なくとも4月15日までとなることとなった。
延長はほとんどの人が予想していたことだと思うので、ああやっぱりなという程度の受けとめでしかない。
そして今のままで推移するとなれば、さらに延長されるに違いない。 -
TVはよく知られた場所の現況を時々伝えてくる。
-
リヴォリ通りも、はるか奥まで見通せる。
-
無人の街はもはや街ではない。
ただ建物があるだけ。 -
セーヌ川から鴨が上陸してきてコメデイフランセーズの前を歩いていたとのニュースも流れた。
人間が極端にいなくなってしまったので、鴨も心配なのに違いない。 -
鴨であれば愛嬌もあるが
どこかの地方都市では、こんな野生動物が街を徘徊している様子が映し出されていた。 -
日常生活で人々が守るべき衛生上の事柄も繰り返し放映されている。
今や、← 1m → の対人距離はすっかり定着してきたように思われる。
店で行列するにも、買い物をするにも、歩いている人の距離も人は皆間合いをとっている。 -
手を洗いましょう
手を洗うという基本的な生活習慣がフランス人には欠けているようだ。
トイレから出てきても、食事の前でも手を洗わない人が多く
何を触ったかわからない手で食物を平気で口に運ぶ
飲食店などでは手袋でいかにも衛生に配慮しているようなスタイルでも、その手袋のままドアを開けたり、段ボール箱を運んだりしているので油断はならない。
もっともこれはフランスに限った話ではないかもしれないが -
握手もハグも禁止
握手は西欧人の挨拶習慣として確固たる地位を有しているけれど、フランス人の手の清潔度を考えると時には握手したあとで手を洗いたい気持ちになることもある。
ビズ(頬キス)も相手によってはしたくない、というのが本音だと思うが儀礼に反することになりかねないので、臭いを我慢するか息を止めてする場合もあるようだ。
日本と比較すると、そもそも入浴や下着替えの頻度が少ないという背景があると思うが、ここまでくると根本から意識を変えないと無理。
挨拶の新様式はいくつか編み出されているが、ウイルス戦争が長引くと非接触型の日本式お辞儀が優勢になるかもしれない。 -
使い捨てティッシュを使ったら捨てること
使い捨てるから使い捨てテイシュなのだが、
この当たり前のことがフランス人は必ずしもそうではないようで
一度使って捨てずに折りたたんで再使用するということがフツーにある
もっともティッシュもキッチンペーパーのような厚みがあるので、再利用も可能なのだ。
資源を大事にする点ではよいが、衛生の観点からは問題だろう。 -
とにかくこれを機にフランス人の衛生観念が大きく変化してくれればよいが、と思っているがどうなるだろうか。
マスク不足はフランスも日本と同様だが、フランス政府は一般人のマスク着用の有用性をいまだに認めない。
一方で海外から空輸したマスクは強奪を恐れて、武装した兵士や警察に物々しく護衛されて搬送されている様子が報道されている。
まるで金塊の輸送である。
このちぐはぐ感が、どうにも整理できないでいる。 -
4月1日、約1週間分の目安で揃えた食料が底をつきかけてきたので外出規制開始以来3回目の買い物に外出した。
ヴォジラール通りを行きかう人は少なく、コンバンション通りを眺めても数えるひとしか歩いていない。
買い物先のMONOPRIXは行列もなく、入り口と出口が分けられて出入りする人同士が接触しないように工夫を加えている。
向かいにあるCarrfourもPicardも行列することなく人が出入りしている。
食品売り場では商品棚から無くなりかけているものもあるが、農産物、酪農乳製品、精肉鮮魚など不足しているものはない。報道でよく取り上げられるトイレットペーパーも豊富にある。
物が大量にあると妙に安心する。 -
スーパーでの買い物を終え、途中のパン屋が休業日だったのでヴォジラール駅の近くでバゲットを購入。
パン屋は天井からビニールシートを垂らし、商品の受け渡しには小さな空間を設けている。支払いはお金を入れると釣銭が出る仕組みの精算機を置いているので直接手渡しなし。
少し先のアドルフシェリウー広場の様子が見たかったが、外出許容時間の1時間が近づいてきたのであきらめて引き返した。
普段であればこの長方形の広場では子供たちが遊び、ベンチでは読書する人やおしゃべりに興じるひとで賑わっているところ。
進んでいくと15区の区役所があり、その前の広場ではバザーがあったり移動遊園地や移動動物園が出て、12月にはノエルのマルシェも出店する区民の憩いの場所だ。 -
住まいのアパルトマン近くにあるランバート教会の樹々も若葉に覆われはじめている。
今日も外出規制の検問に遇うこともなくこともなく、携帯した証明書は使わずじまいであった。
警察官をまったく見かけないのもちょっと不思議な気もするが、きっとこのあたりの住民はルールを遵守するとみているのだろう。
たぶん
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この旅行記へのコメント (4)
-
- サン=タントワーヌさん 2020/04/05 18:49:55
- 一日も早い終息を!
- ばねおさん
初めまして。
日本でもテレビでパリの様子が報道されてますがごく一部なので
こんなにどこにも人がいない様子に愕然としました。
外出禁止なのだから当たり前の状況とはいえ・・・
去年初めてパリを訪れてからそろそろ1年で
あの時はどこに行っても人、人、人で溢れレジは長蛇の列で
欲しい物を諦めたのも1つや2つではありませんでした。
それが1年後、こんな姿になろうとは・・・
そんな中での生活は不自由で窮屈でしかないですよね。
パリにはまた行きたい!と思っていますが
呑気に旅行なんて当分行けそうにないですね。
改めて1年前は平和だっだと実感しています。
イタリアではピークは過ぎたようなので
ヨーロッパ各地もじきにピークを迎えると思います。
フランスも一日も早く終息し多くの人が健康を取り戻す事を祈ってます。
どうぞ感染にはお気をつけてお過ごしください。
長文失礼しました。
- ばねおさん からの返信 2020/04/06 02:23:13
- RE: 一日も早い終息を!
- サン=タントワーヌさん
こんにちは、はじめまして。
励ましのメッセージありがとうございます。
こんなにも人のいない街の風景というのはありえないはずですが、今はこれが現実です。
人の溢れている情景を見知っていると、その落差に愕然とすると思います。
フランスは外出規制4週目に入ろうとしていますが、生活必需品の供給はほぼ行き渡っていますので、あとは自身の体調管理が最重要です。
ピークを脱したと伝えられるイタリアでは、市場が買い物客でごった返しているというニュースがありました。
恐怖と不自由な生活を強いられたことへの反動でしょうか。
やがてフランスもウイルスとの戦いが終息したあかつきには、とんでもないどんちゃん騒ぎが予想されます。
それを思うと少々ウンザリする気持ちになりますが、それが平和ということなのかも知れません。
サン=タントワーヌさんの再びのパリが早く来て、望みの品が買い求められますようにと願わずにはいられません。
外出禁止ではない日本では、生活行動の上で感染する機会が少なくないように思います。
どうかくれぐれも油断なくお過ごしください
ばねお
-
- no-9さん 2020/04/04 06:26:08
- 日本でも
- ばねおさん
こんにちは。
コロナウイルスとの「戦争」により変わりゆくパリの雰囲気を伝えて頂きありがとうございました。外出制限が続き大変な状況と想像します。
戦時下のパリよりその1、のコメントで書かれていた日本の政治家の姿勢「有事に際しても自分の損得勘定を優先させ、もっともらしいポーズをとろうとするだけで結局は成り行き任せです。」という部分にとても同意します。
日本でも感染が急激に広がり専門家も外出制限が感染抑制に効果があると述べているのにも関わらず、地方自治体・民間任せ。まさに成り行きに任せているとしか感じられません。こういう時に責任をとる措置を取るのが国の政治家の意味だと思うのですが。欧米のリーダーがとても頼りに思えます。
もう少しで出口が見えてくると信じて地球規模になってしまった危機を乗り越えましょう。
長々と失礼しました。
No-9
- ばねおさん からの返信 2020/04/05 01:15:52
- RE: 日本でも
- No-9さん
こんにちは
コメントをいただきありがとうございます。
国や民族の違いを越えて地球規模で感染を広げるウイルスの脅威に
今や誰もがさらされているなかでは、ひとりひとりの自覚が大切だと思います。
そして何よりも国の政治指導者たちの判断は命運を左右します。
欧米の指導者たちの方策が正しいかどうかは断定できません。
ただ、今起きていることに正面から向き合い、必死で国や国民を守ろうとする気迫はひしひしと感じます。
日本も、首相夫人が夜なべして作った手製のマスクを老人施設に届けた、などというエピソードが聞けたらどんなにかいいでしょうね。
共に危機を乗り越えましょう。
ばねお
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