カンガルー島ひとり旅④Hallet Coveとアデレード

2018/02/27 - 2018/03/06

残っていた有休（取得期限迫る）を消化すべく、寒い日本を飛び出して夏の南半球への旅を計画しました。
自然と野生動物を見たい！ということで、タスマニアとカンガルー島を候補に悩んだ末、日本からのツアーが無いカンガルー島へ行くことに。1人旅なのでYHAに泊まりながらのバックパッカーです。

2018/02/27 19:20成田発（メルボルン乗継）
2018/02/28 12:20アデレード着（アデレード泊）
2018/03/01 カンガルー島1泊2日ツアー参加（カンガルー島泊）
2018/03/02 カンガルー島1泊2日ツアー参加（アデレード泊）
2018/03/03 アデレード観光Hallet Cove（アデレード泊）←今ココ
2018/03/04 アデレード→メルボルン（メルボルン泊）
2018/03/05 グランピアンズ国立公園ツアー参加（メルボルン泊）
2018/03/06 9:20メルボルン発　17:45成田着

エリア アデレード(オーストラリア)

アデレードと言えばワイナリー巡りが定番ですが、お酒の弱い私には向いてない...ということで、今日は郊外のHallet Coveという地層の見える公園へお出かけします。アデレード鉄道駅から電車の旅です。
アデレードの交通（切符代）は難しい。なぜなら、曜日によって代金が変わるし（平日なら$3のところが休日は$5になります）、切符の種類も多いのです。券売機で買える自信がなかったので、駅の窓口で行き先を伝えて購入しました。窓口のおじさんはとても親切で、「2時間以内に帰りの電車に乗るならSingle ticket $5で、それ以上滞在するならDay ticket $10がいいよ」と教えてくれました。そんなに長くいないだろうと思い、Single ticketを買って電車に乗ります。

車内は空いていました。窓が大きくて座席もきれいな車両です。
改札のある駅だったからか、車掌さんによる切符の確認等はありませんでした。

街から離れると進行方向右手に海が見えていきました。

Hallet Coveの最寄り駅は2つあります。アデレードに近い方がHallet Cove駅、その隣がHallet Cove Beach駅です。私は手前のHallet Cove駅で下車。
しかし、案内板も何にもない無人駅。仕方がないので、Google mapを頼りに海の方へ坂を下りていきました。周りは高級住宅街のようで、どの家も広くてきれいなお庭を持っていました。

やっと公園の入り口らしき看板が見えました！Hallet Coveではなく、MARION COASTAL WALKING TRAILと書いてありますが...これで合っているでしょう。

遊歩道らしくなってきました（よかった～と安心）。
休日だからか、ランニングやお散歩をしている地元の方とすれ違います。すれ違う...わたし逆走しているのかしら...

ここからがHallet Cove公園の入り口みたいです。駅からここまで来るのに10分近くかかりました。
もし行かれる方がいたら、1つ先のBeach駅で下車するのがオススメです。

ダイナミックな地層で有名な景勝地だと書いてあります。
（この後しばらく、地形や地層に関する話が続きます。素人の理解で、専門家ではないので、間違った説明をしていたらごめんなさい）

地層のそれぞれの層について説明されていました。

現在は散らばっているそれぞれの大陸は、昔は1つのパンゲア超大陸でした。そのころ、ここオーストラリア大陸は南極大陸と地続きでした。マントルの流れによってそれぞれのプレートが移動し、大陸はバラバラになってしまいましたが、ここHallet Coveでは南極大陸と繋がっていた地層が露出して容易に観察することができます。

氷河ハイキングのコース
約2時間かかると書いてあります。全部歩きたいけど、電車の切符（2時間以内の乗り換え）の縛りがあるので、見たいところだけ歩こうと思います。

それにしても、（今日は特に）暑いこの場所が氷河に覆われていたなんて、信じがたいですね。

今日も快晴です（晴れ女）。
木が生えておらず日影がないので、帽子とサングラスは必須です。

白い岩のブロックがゴロゴロしています。
これは約400万年前に海底にあった砂が砂岩となって、海に浸食されている（削れて崖になった）ものです。海底の砂と書きましたが、白いので貝やサンゴのような生物の死骸も交じっていると思います。

Shore platform　この崖は昔は、今よりずっと海側に伸びていたが、海による浸食（削れたり脆くなったり）によってこの形になったそうです。

約2万年前の最後の氷河期には、海面は現在よりも約130メートル低くにありました。氷河が溶けるにつれ、海面は上昇しました。この海岸線は約6千年前にはカンガルー島の南まであったのですが、海面の上昇によって現在の位置になったそうです。

V字谷に差し掛かりました。ここでは興味深い地層を見ることができます。

説明板の写真をお借りします。
一番下の黒っぽい層は先カンブリア紀、赤茶けた層は二畳紀、その上の黒っぽい層は鮮新世の層です。

暗い岩石は、約6億万年前浅い海だった時に砂と泥が水平に堆積し、約5億年前（先カンブリア時代）には陸地に鎖状の岩石となりました。その岩石の上には、約2億7千万年前(二畳紀)に氷河が融解し流された氷河堆積物が重なりました。
これら2つのタイプの岩の間には、約3億2000万年の地質学的記録のGapがある、それがHallet Coveが自然保護公園となった1つの理由だということです。

ということは、この赤茶の層は氷河堆積物ですね。

ビーチに到達しました。
思った以上に広大な公園です。これから左手方面へ登ってきます。

その前に、写真左下。層が斜めになっています。

山型に湾曲している地層。面白いですね～

The Sugarloaf
今日のメイン！やっと登場です。
砂糖の塊に似ているのでこの名前が付いたそうです。ここ数千年の雨や風による風化によってこの形になったといいます。

とにかくこれを見たい！という方はHallet Cove Beach駅から歩くと早いです。私はHallet Cove駅から歩いたので、最後のトリになりました。

ハレットコーブ保護公園 自然･景勝地

振り返ると、地層が幅広く露出しているところがあります。
あっちも行ってみたい...けど電車の時間が迫ります。
後ろ髪を引かれる思いで公園を後にします。

Hallet Cove Beach駅から歩いた場合の公園の入り口はこんな感じです。
遊歩道はしっかりしているし（階段があるので車いすは無理ですが）、説明板もついているし、学生の自然学習にもってこいの公園でした。これだけのものが無料で見られるのはすごいと思います。

地球の歩き方やわがまま歩きには載っていない観光地で、Lonely planetやブログで調べて行きました。地学に興味のある方はおすすめです。

帰りはHallet Cove Beach駅から電車です。無人駅なので、ここから乗る人は車内の券売機で切符を買っていました。アデレードへ向かう電車は途中のショッピングセンターがある駅から混んできました。

アデレード市内へ帰ってきました。
休日のメイン通りは人通りも多く、楽器の演奏をしている人もいました。
みんなに撫でられてピカピカになったブタ達。ゴミ箱を覗いている子もいますね。
アデレードは、のどかで安全な街でした。