テルエル（2020年1月スペイン旅行④）

2020/01/30 - 2020/01/30

2020年1月23日から2月3日までスペインを旅行。
マドリード、トレド、サラゴサ、テルエル、アルバラシン、バルセロナと巡り、バルセロナから帰国。
初めてのスペインだったので、有名な観光地を回って普通の旅をした。
EUの標準時間の基点があるブリュッセルから大分西にあるからか、スペインの生活時間が2時間ずれていて、日の出が朝9時だとか、昼休みが午後2時から4時までだとかで、それから6時半に施設が閉館してしまい、おまけにオフシーズンだから閉まっている施設も多かった。
あまり施設を観覧できず、町歩きばかりの旅になってしまったが、それなりにスペインを体感できた。

エリア テルエル(スペイン)

• 旅行の満足度: 4.0
• 観光: 4.0
• グルメ: 4.0
• 交通: 4.0

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 鉄道 高速・路線バス 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

サラゴサ駅から8時15分くらいに出る鉄道で、テルエルへ行こうと思っていた。
しかし、切符売り場へ行くと、切符を売って貰えなかった。
売り切れなのか他の理由なのか、スペイン語なので全く分からなかった。
これを逃すと次が11時以降で、そうすると1日1本しかないアルバラシンへのバスに間に合わなくなるので、とても焦った。
この駅はバスターミナルも連接されていたので、バスの売り場へ行ってみることにした。

バスの切符は無事に買えた。11.33ユーロ。
というか、テルエルへはバスで行くのが一般的な様子だった。
バレンシア方面へのバスが結構頻繁に出ていて、テルエルで途中下車する。
8時発のバスが出るというので、急いで乗った。

テルエルのバスターミナル。
10時前に着いてしまった。
鉄道よりバスの方が安くて速く、さらに空いていた。
アルバラシンへのバスの切符を買おうとインフォメーションカウンターに行くと、午後2時に戻ってきて、バスで直接買えと言われた。
売り切れないのか少し不安だったが、窓口のおじさんを信じることにし、荷物を預けて町中を観光することにした。

インフォメーションカウンター兼荷物預かり所のおじさんがわざわざ書いてくれた、テルエル－アルバラシン間のバスの時刻表。
1日に片道1本しか出てないので、バスで行く場合はアルバラシンで1泊するしかない。

テルエルバスターミナルは、崖の上に作られている。
町自体が川沿いの崖の上にある。
トレドなどと同じく、古くは城塞だったようだ。

テルエルの案内図。
おしゃれだが、全く読めない。
川や堀に囲まれた城塞になっていることが分かる。

テルエルも坂が多い。
狭い中を車が走る。自転車もきつそう。

旧市街の街並み。

トリコ広場。
テルエルの中心らしいが、結構狭く細長い広場だ。
モニュメントの下には、黒い木棺が置いてあった。
何か書いてあるが、やはり全く分からない。

少し早いけど混まないうちにこの店で昼食を食べる。

店内の様子。
カウンターにはやはり豚の足がある。

何かちゃんとした料理が食べたいと思って適当に頼んでみたら、やはり生ハムが出てきた。
またか、と思って食べると、柔らかく瑞々しくとても美味しかった。
ソースも、トマトのジャムか何かか、とても爽やかな味で、トーストによく合った。
コーヒーも入れて8ユーロと値段も安かった。

教会みたいな建物。
やっぱり閉まってる。

城壁の下の抜け穴を抜ける。

車道に出た。
伸びている古い水道橋か何かが一際目を引く。

下の車道は、昔は川だったのかも知れない。

似たようなこちらは一階建ての車道橋が鋭角に伸びてて、立体的に入り組んでいて面白い。

水道橋南の城壁沿いは、ちょっとした市場になっていた。

野菜なのか果物なのか、見慣れないものを売ってた。

塩で締めた魚

置き方が綺麗。

向かいのユニークな建物では、布を干していた。

テルエルの土産物。

土産物の壺。
中国から磁器が伝来する前は、こういう厚ぼったいのを使っていたらしい。

サンタマリア大聖堂。
イスラム建築と融合したムデハル様式の建物として世界遺産に登録されているそうだ。

トレド大聖堂なんかとは完全に異なり、聖人や天使の像などは見えず、本当にイスラム教の寺院のようだ。

大聖堂の入り口。
隣の博物館と合わせて5ユーロだった。

カテドラル。
天井やアーチを見ると、本当にイスラム教会のようだ。

主祭壇。
壁も床のタイルも落ち着きがある。

天蓋もシンプルだけど綺麗。

礼拝堂の一つ。
こちらはとても賑やか。

山車か何かなのか、四輪がついてた。

サンタマリア大聖堂は、内装が派手派手しい一般のカトリック教会とは違った落ち着きがあった。

隣の博物館にも行ってみた。

入場券についてた半券をどこかに落としてしまったようで、受付のお爺さんに見せると、お爺さんはとても低姿勢に中に入るように勧めてくれ、ニコニコ顔で案内板に導いて何やらスペイン語で説明してくれた。
しかしその態度とは裏腹に身なりはかなり杜撰で、展示物も外人が見て分かるような代物でもないので、グラシアスを繰り返して退散した。

内装が綺麗な部屋もあり、高そうなものを飾っていた。
しかし全部宗教関係で、本当に分からないのでざっと見ただけだった。

古くて貴重そうな絵もたくさんあったが、全く分からず。
ちゃんと下調べして目的があれば、充実感もあるんだろうが。

博物館を出て、町歩きを続ける。
テルエルは、城塞都市の面影が強く、所々に物見櫓のように塔がいくつか建っている。

この塔もその一つ。
左の建物は、図書館のようだ。

とても立派な塔なので、どこかからは入れないかとウロウロしてみたが、入り口が見当たらなかった。
調べてみると、観光客に解放している塔は一つしかないらしい。

この建物も古そう。

路地名の表示

サンタマリア大聖堂が見える。

トリコ広場に戻ってきた。
オープンカフェでくつろぐ人達が大分増えている。

トリコ広場は、細長い三角形になっていて、その底辺に細い道が3本延びている。

モニュメントに生えている蛇口は牛の頭になっていた。

観光地の案内表示が可愛らしい。
真ん中に表示してあるエルサルバドルの塔へ向かう。

エルサルバドルの塔。
細い路地の向こうに忽然と現れる。

車がギリギリすれ違えるかという狭い道に、目立たない入り口があり、そこから上る。
このエルサルバドル塔が唯一上れるらしい。

入り口で2.5ユーロ払い、塔を上る。
中はこんな感じの細い階段になっている。

3階くらい部屋があり、町について展示してある。

テルエルの町の模型

黒い表示が塔らしい。

塔の最上階。
鐘がいくつか置いてある。

塔からの見晴らし。
そんなに高い塔ではないので、期待したほどではなかった。

低地沿いに線路が走り、真ん中にテルエル駅がある。

狭い路地に待ち構えるように塔がそびえている感じが、城塞都市としての歴史を感じさせてくれて面白い。

塔を下りて坂道を下ると、城壁へと出た。
城壁沿いには、比較的大きな車道が走っている。

ここにも、一際目を引くムデハルっぽい建築物がある。

大階段というそのままの名前らしく、100年ほど前に作られたらしい。

脇にもそれらしい装飾がちりばめられている。

階段は結構長く、旧市街への表玄関のようになっている。

その向かいには、鉄道のテルエル駅がある。
今回は残念ながら利用しなかったが、ここから歩いてきて大階段を見たら、結構感動するかもしれない。

エレベーターで、階段の上に戻った。

道を塞ぐ謎の階段。

サンフアン広場。
市庁舎なんかもあって、一際立派な建物で囲まれている。

レストランの門構えも立派。
時間もなくなってきたので、バスターミナルへ戻ることにした。

青い建物はあまり見なかった。
後ろの塔も下が白く塗られている。

少し生活感のある裏路地もある。

時間になったので、バスターミナルへ戻った。

テルエルは、面白い町だった。
地形も街並みも歴史があり、ムデハル様式の建物も個性的で、町も小さく回りやすい。
何泊もするのには向かないかも知れないが、4時間はざっくり観覧するのにちょうどよい滞在時間だった。

預かり所のおじさんから荷物を受け取り、バス乗り場へ。
待っていたのは数人で、余裕で乗れて、売り切れるかどうかなんて完全な杞憂だった。