2018/09/14 - 2018/09/27
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HOUKOUさん
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華山北駅から洛陽龍門駅へ列車で移動。
そのままバスでホテルへ向かうつもりだったが、発作的に「洛陽博物館」でバスを下車。
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洛陽龍門駅に到着。
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さて「洛陽龍門」は洛陽市街地からかなり南に位置しており,バスでホテル近くまで移動しなければならない。
ホテルは立地優先で決めていた。
それは「中州中路」という,洛陽でも有数の交通の中心であり,ホテルのロケーションも最高のはずであった・・。
ともかくも「中州中路」を通るバスを見つけ,旧市街地へ向かう。
そのままホテルに直行しようと思っていたのだが・・。 -
車内アナウンスが,次のバス停を「博物館」と告げて,気が変わった。
3泊しかしない洛陽でも,効率的に目的地を回らないと予定していたスポットを回れない。
まして,華山登りを延期してスケジュールが半日ビハインドしている。
スーツケースを持ったままだが,「ひと観光」しようと思ったのだ。 -
「博物館」とは「洛陽博物館」である。
スーツケース博物館のカウンターを預かってもらい,早速洛陽の観光がスタートである。 -
洛陽市内のホテル建設現場から出土したナウマンゾウ。
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洛陽は,広く知られる通り,数多くの王朝が都あるいは副都としてきた地である。(「九朝の古都」とも呼ばれる)
東遷した周王城と隋唐洛陽城の位置図。 -
二里頭遺跡出土の「陶鼎」。
こうした縄目模様を帯びた丸っこい土器は,その後も何回か見かけた。
中国古代史に少しでも興味を持つ人であれば,「二里頭」という言葉を聞くだけで興奮するに違いない。
もちろん私もそうである。
いうまでもなく,中国最古の王朝「夏」の都ではないかと言われている地である。
一般的に,日本など外国の研究者は,この「夏の都=二里頭」説には否定的,少なくとも肯定的ではないように思える。
そう断定できる文字資料が全く見つかっていないのが大きな理由だ。
中国の場合,何につけても国威発揚最優先であるため,この説を是認しているようである。
実際,展示物の解説文意ははっきり,この資料が出土したのが「夏」と表示されている。
そういう風な教育を受けた中国人にしてみれば,「夏」は伝説でもなんでもないのだろう。 -
驚きの造形。
この時期(「夏」)こんなビールジョッキのような取っ手付きのコップがあったとは。 -
こちらは西周時代の青銅器。
方形の台座は珍しいのではないか。
実に堂々とした造形である。 -
一見近代的な機械の部品にも見えるが、西周時代の車軸の部品とのことだ。
当時の文明のあまりの先進性にため息がでてしまう。 -
戦国時代の壺
龍の姿がかなりデザイン化されて描かれている。 -
瑠璃(ガラス)の瓶
東漢(後漢)時代のもの。
何という見事な作品であることか。
シンメトリックな古代美術のなかにあって,これはかなり特殊な作風ではないか。 -
「彩絵陶制百花灯」
やはり東漢時代のもの。
これはどう見ても,昨年12月に見てきた三星堆遺物の「神樹」とデザインが酷似している。 -
漢魏洛陽城から出土した瓦。
時代は北魏。 -
隋唐洛陽城の模型。
どちらの時代も公式には長安が都であったが,洛陽も副都として活用された。
しばしば皇帝は洛陽に行幸した。
玄奘法師が西域から戻り,太宗李世民に謁見したのも,ここ洛陽でのことであった。 -
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重苦しい絵画が展示されていた。
これは北魏の孝文帝が都を北方の大同(平城)から洛陽に移したときの行軍の場面である。
遊牧民の国家である北魏の諸将は,この遷都に反対した。
孝文帝は,南方への行軍ということを名目にして,強引に洛陽への遷都を実現した。
その後,強力な漢化政策をとり,北魏の強国化を図ることになる。 -
更に進むと,展示されている物からして,この博物館の至宝コーナーみたいなところに入る。(「珍宝館」という表示があった)。
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最初に目にしたものがこれである。
写真では何回も見たことがあるが,現実にそのものが眼前にあるのが夢かと思われるほどのものである。
先ほど触れた「夏」の都に比定されている「二里頭」遺跡から出土した神秘的な盾状の装飾品である。
描かれているのは中国のシンボルである龍であるという。
この神秘的で精巧な装飾品が,「夏王朝」の実在を疑わない人の重要な根拠となっていることは想像に難くない。 -
有名な馬を引く陶俑もこのコーナーに展示されていた。
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これも神秘的で不気味な東漢代の「羽人」像。
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洛河を渡り,「中州中路」付近でバスを降り,少し苦労してホテルにたどり着く。
今日から三泊する洛陽新天鵞国際大酒店(シグナスインターナショナルホテル)は,本来であれば交通の要衝に立地するロケーション抜群なはずのホテルであった。
しかし,その大交差点,大通りのかなりの部分が地下鉄工事ですっぽり覆われているのだ。
中国の激動といってもいい発展のスピードは,この国を旅するたびにいろいろな面で感じるが,その一つがこの大都市では必ず見受ける地下鉄工事である。
そしてその工事はほとんどの場合開削でなされているようだ。
中国の道路はあまりにも広いが,それでも片側一車線程度を残して仮囲いするため,工事中は交通に大きな影響を与えるのである。
妙に愛想のいいフロントマネージャー(?)の案内でチェックイン。
この男性,この後外出するとき,小雨程度なので傘をさしてない私に小走りで傘を持って来たりして,中国では珍しいほどサービス精神旺盛な人だった。
おそらく,この「ロケーション抜群」が損なわれている不利な状況をカバーすべく涙ぐましい努力をしているのであろう。 -
部屋はまあまあだったが,残念ながらバスタブなし。
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さっそく,例のホテルマンが貸してくれた重たい傘をさして街歩き。
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ホテルがあるブロックにはスーパーは見当たらず,苦労して大通りを渡りやっと見つけたスーパーで酒のつまみとして北京ダックを買ってくる。
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満腹するぐらいの分量で14.5元は安い。
味も大変よかった。
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