2019/11/09 - 2019/11/10
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みかん饅頭さん
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紅葉真っ盛りの11月の土日にJRが発売するお得なきっぷ、「週末パス」を利用して主に新潟を旅してきました。
旅の大きな目的は2つ。
1.来年春までに引退予定の新潟地区キハ40系列の乗り納めをすること。
2.私がハマっている位置情報ゲーム「駅メモ!ステーションメモリーズ」にゆかりのある某駅を訪れること。
このほか、レトロな温泉旅館に泊まったり、SL列車に乗ったりと、色々な楽しみをギュッと詰め込みました。
- 旅行の満足度
- 4.5
- ホテル
- 5.0
- グルメ
- 5.0
- 交通
- 4.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 3万円 - 5万円
- 交通手段
- 高速・路線バス タクシー JR特急 JRローカル
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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週末パスはJR東日本が発売するお得なきっぷの一種で、関東甲信越と南東北辺りのJR線と一部私鉄・第三セクターが乗り放題になります。利用期間は土曜休日の連続する2日間で価格は8880円です。この切符だけで乗れるのは普通列車だけで特急や新幹線に乗りたい場合は別途特急券などを購入する必要があります。今回の目的地は新潟ということで、「お、週末パス使えるじゃん!」ということになりました。
新潟まで地下鉄上越線、もとい上越新幹線で行くのはなんにも面白くないので、今回は遠回りして米沢を経由することにしました。11月ということで紅葉を期待しています。
米沢に行くのも最初から新幹線には乗りません。上野駅を朝6時47分に発車する東北本線の、しかも快速列車を最初の列車とすることにしました。予算が無いので節約です。上野駅 駅
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快速列車はだだっ広い関東平野を北へと快走します。写真は小山付近ですが、今日は何かのイベントなのか、気球が4~5個空をプカプカと浮かんでいました。
終点の宇都宮で下車します。 -
宇都宮からようやく新幹線を利用します。8時26分発のやまびこ125号です。つばさ号に乗れば米沢まで乗り換えなしですが、指定席料金530円をケチるため自由席の空いてそうなやまびこ号で福島まで行くことにしました。
ところで、左から2番目の列車は通過線を高速で通過するこまち・はやぶさ号です。なんと、偶然綺麗に横並びになった写真が撮れました。最近のスマホカメラの進歩は目を見張るものがあります。宇都宮駅 駅
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無事窓側の席を確保したところで朝食のお時間です。駅弁発祥の地といわれる宇都宮の駅弁「岩下の新生姜とりめし」であります。生姜が主役の駅弁は日本でもこれだけでしょう。ご飯の上に横たわっているピンク色の物体がそれで、ご飯自体も刻んだ新生姜と一緒に炊きこまれています。唐揚げの味付けにも新生姜が活躍し、新生姜の漬け汁に漬け込まれたピンク色のうずら卵まで入って岩下の新生姜の魅力を余すことなく詰め込んでいます。
新生姜を一口かじるとシャキシャキという歯ごたえとともに程よい酸味と辛味が舌の上に広がり、生姜の芳香が鼻腔を漂います。恥ずかしながら岩下の新生姜の存在をこの時まで知らず、世の中には実に美味しい漬物が存在するものだと非常に感動しました。製造元のある栃木市には新生姜ミュージアムなるものまであり、蔵の街見物も兼ねて次の日帰りミニ旅行の行先が決定したようです。 -
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東北本線や東北新幹線に乗ったならば下り列車基準で進行方向左側の座席を確保するのがよいでしょう。奥羽山脈の東側を走るためで、晴れた日にはご覧のように日光連山や那須連山、蔵王山といった名峰が旅人の目を楽しませてくれます。東北新幹線に乗ると大抵の人はスマホをいじったり、パソコンをカタカタ打ったりで、車窓なんか見向きもしない人が多いのですが、たまには窓の外を眺め、見える山の名前を想像してみるのもいいのではないでしょうか。
私は節約のためだけでなく、トンネルが多くてスピードも速すぎる新幹線はあまり乗る気がしない性質なのですが、こうやって宇都宮~福島のように短い区間をチョイ乗りするなら悪くない気もします。 -
福島駅 駅
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9時10分着の福島駅で下車し、20分ほどの乗り換え時間で奥羽本線(山形新幹線)つばさ175号に乗り換えます。朝の下りつばさ号は混んでいるイメージがあったのでさすがに指定席を取りました。乗継割引が適用されるので260円ほどの追加で指定席に座れます。
福島駅 駅
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福島~青森を山形、秋田経由で結ぶ全長484.5kmの奥羽本線のハイライトは福島を出ていきなりやってきます。福島と米沢の間に位置する板谷峠は昔から日本でも有数の難所として知られ、動輪が5対もある巨大な蒸気機関車が特別に運用されたり、新型のディーゼル特急がトンネル内で立ち往生し排気で列車が燻製になる事故が発生したりした区間です。険しい分秋の紅葉は大変すばらしく、本日は空気も澄んで大変よく晴れていますので紅葉がますますよく映えています。
なお、夏と冬にも通ったことがありますがそちらも見ごたえがあります。 -
つばさ号は米沢駅で下車。米坂線に乗り換えです。起点と終点の頭文字を取った如何にも国鉄風の名前を持つこの路線は紅葉と豪雪で知られています。一方夏の車窓は凡庸なもので以前8月に乗ったときはただ濃い緑の夏草が生い茂るだけで特に何の感動もなかったので、次は絶対秋か冬に乗ってやろうと思っていました。
待っていた車両はキハ110系。東日本ならどこにでもある気動車。発車直前に結構多くの座席が埋まりました。米沢駅 駅
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途中からちょっと曇ってきちゃいましたが、期待通りの紅葉で満足です。
明らかに鉄道ファンではなさそうなおばさんグループが乗っていましたが、その人たちも窓に嚙り付いていました。マニアじゃない人が鉄道の旅を楽しんでいるのを見るとマニアとしては嬉しくなっちゃいます。 -
終点の米坂には12:26に到着。羽越本線にちょっとだけ乗って村上で下車。時間があるのでお昼ご飯にします。駅から歩いて3分くらいのところに「味作」さんがあります。いかにも地元客に愛されているといった感じの店で、写真の定食は\1,600。鮭の焼漬、松前漬け、刺身、カニ味噌豆腐、アラ汁などがついてどれも美味しいです。この店を知ったのは実は某有名鉄道YouTuberの動画でして、お店の方は「君もス〇ツ君の動画を見て来たの?!彼結構影響力あるんだね~」なんて言ってました。こんな風にお店を決めるなんて、5年前には考えられなかったことです。
村上駅 駅
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さて、今回の旅の大きな目的の一つが来年3月に引退する新潟地区のキハ40系列に乗車することです。村上始発の羽越本線下り普通列車にちょっとだけ乗ります。写真は新潟色という塗り分けで私的には結構好みです。でもマニアの中には嫌いな人も多いんですよね。
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ほぼ原形のままと思われる青いモケット、素晴らしいですね。国鉄のボックス席は何でこんなに快適なんでしょうか。今、人間工学だ何だといって小難しい理屈をこねくり回した挙句に座面が波打つ謎の座席が登場してますが、あんなの30分も座れば腰が痛くなります。そんな無駄なことしなくていいんですよ。昔のままのスプリングが利いたイスでいいんです。見てますかね、尺束のお偉いさん?!
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この貫通扉から覗くボックス席ズラリの眺めもいいですね。デッキ付き、ロングシート無しの急行型なら言うことなしですが、贅沢は言えません。
キハ40系列はGV-E400とかいう謎のハイブリッド気動車に駆逐されます。この新型車両の資料を見たときは言葉を失いました。外観からも内装からも滲み出るプレハブ感。701系やキハE130に飽き足らず安っぽい車両を追求し続ける執念は見上げたものです。何より許せないのが座席があまりに少ないこと。定員はキハ40とほぼ変わらないそうですが、そのうち半分くらいは立ち席で、着席定員は大幅減少。それも座席の多くは人権のないロングシートで、クロスシートはキハ40の4分の1くらいしかありません。ちなみにクロスシートのイスは東日本でおなじみの、あの石みたいな硬いやつです。ロングシートと石のイスを推している東の社員は通勤電車以外の普通列車に乗ったことが無いんでしょうか?ハイブリッドで環境に優しいとか宣伝してますが、環境よりも前に人間に優しい車両を作ったらどうでしょうか? -
羽越本線は日本海の車窓が素晴らしいですよね。晴れていればもっといんですがね。ちなみにこの日は全国的に快晴な中で新潟だけが曇り。さすがは低気圧を呼び込む男、みかん饅頭。
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この後の予定のため、30分足らずの今川駅で下車して折り返しです。20分くらいの待ち時間で海際まで歩きたいと思いましたが、国道が邪魔でいけませんでした。木造の住宅が並んでいますが、人気が無くてとにかく寂しかったです。
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で、もうお宿(笑)。途中どうなった?!という感じですが、今川駅で羽越本線の上りに乗って、白新線の豊栄という駅で下車していました。ご存知の方はお察しだと思いますが、駅メモ!の推しキャラにゆかりがあるということで下車しました。駅前はこれまた人気のない商店街のアーケードがちょっと続くだけで特に見どころはありませんが、推しのためなら気になりません。だって可愛いんだもの。
本日のお宿は羽越本線水原駅からタクシーで20分ほどのところにある出湯温泉・清廣館です。江戸時代から続くという渋すぎる建物が目を引きます。実に私好みです。清廣館 宿・ホテル
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夕食(の一部)。一泊二食付きで\13,000程度ですが、なかなか食事は豪華です。特に美味しかったのが天然なめこの醤油漬けと、岩魚の塩焼きでした。なめこは香りが抜群にいいです。瓶詰めとかで売ってくれないかな。秋に岩魚とは意外ですが、おそらく養殖などで一年中提供できるようにしているんでしょう。温泉旅館で出てくる岩魚の塩焼きはパサパサなものが多いですが、ここのは適度に暖かくてふっくらしていました。魚の塩焼きってシンプルな分難しいですよね。
清廣館 宿・ホテル
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おはようございます。2日目になりました。出湯温泉の近くには瓢湖という湖(池?)があり、11月から12月にかけ、シベリアから飛来したコハクチョウの溜まり場になります。早朝は近隣の田んぼに餌を求めて次々と飛び立つところが見られます。宿泊客は無料の送迎バスで湖まで送ってくれます。
瓢湖 自然・景勝地
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宿に戻って朝ごはん。やはり美味しい。
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宿の中はこんな感じです。廊下じゃねえか!と思われるかもしれませんが、これ一枚でもいくらか雰囲気は伝わると思います。
控えめに言ってこの宿はかなり気に入りました。小さめで古い旅館ですが、とても落ち着きます。温泉もぬるめのかけ流しでもっと長湯していたかったと思うくらい。なによりご主人と女将さんの接客が気持ち良かったです。新潟に来た際はまた泊まりたいものです。
そういえば出湯温泉には温泉付きのお寺があり、今度はそのお風呂にも入ってみたいです。清廣館 宿・ホテル
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出湯温泉の最寄り駅、水原。羽越本線という日本海沿いの幹線の駅ですが、水原を含む新津~新発田間は例外です。というのも県都、新潟を経由する列車は白新線という短絡線を通るからです。なので旅客列車は普通列車だけでしかも2~3時間に1本しか来ません。でもそんな秘境感に惹かれてお宿を決めたのもあります。
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水原から列車に乗れればいいのですが、生憎の接続で新潟までバスで行き、信越本線で新津まで乗りました。それにしても新潟駅は高架化工事のせいで実に不便になりました。地上駅だったころは改札を入れば跨線橋一つでホームに行けたのに、今は階段を上がって長い通路を歩き、ようやくホームの真下に着いたかと思えばまた通路と階段…みたいな感じで、私は目的の列車に乗り遅れ、新津からの磐越西線にギリギリで乗り換えることになってしまいました。最近地方都市の駅はどんどん高架化されています。線路を挟んだ往来をスムーズにするためらしいですが、鉄道ファンとしてはなんだか鉄道が道路に遠慮してるみたいで、悔しいものがあります。というか、もう新潟駅に機関車牽引の列車は入線できないんですってね。ばんえつ物語号も新潟駅とは永久にお別れです。
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さて、新津から磐越西線会津若松行き232Dに乗車します。例によってキハ40系列です。国鉄の面影たっぷりの列車に2時間以上乗れるとあって、今回の旅でメインとなる列車です。
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あれは3年前のことでした。喜多方から乗った新津行が急行風の塗装をまとい、デッキもついたキハ48でした。朝ということもあり私のほかに2人しか乗っておらず、窓を全開にして晩夏の朝の涼しい風を浴びながらの乗車で、稲穂が重く垂れさがった黄金色の田んぼの間を、ガラガラというエンジン音を響かせながら走りました。期せずして今でもはっきりと覚えてるくらいのいい旅になったと思っています。キハ40系列の置き換えを聞いて、「最後にあの旅をもう一回」と思い、今回の旅を企画したわけです。
今回は昼で乗客もそれなりにいて、デッキもついてないキハ47ですが、車窓に映る阿賀野川の眺めは一緒です。福島県に入ると一気に空が晴れ、紅葉が輝きだしました。 -
基本的に阿賀野川沿いを走り勾配はほとんどないのですが、山都~喜多方間にはちょっとした峠があり、国鉄気動車が奮闘する走りが楽しめます。峠を登り切り下りに差し掛かると写真のような飯豊連峰を眺めながら雄大なカーブを描いて喜多方駅に到着します。
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「喜多方に来たからラーメン」というのはあまりに短絡的な発想だとわかってはいるのですが、結局は自分も有象無象の観光客と変わるところはなく、ラーメンをいただきます。
ラーメン屋が集まっている街の中心部は10分程度歩く必要がありますが、「桜井食堂」という駅から3分くらいの店に入ります。選んだ理由はもちろん「駅に近いから」です。最近、観光パンフレットには「森の中のお洒落カフェ」みたいな店の紹介が並んでいて、「行ってみたい!」と思って場所を調べるのですがどう考えても車でしか行けないようなところにあることがよくあり、そのたびに裏切られたような気分になります。そんな縁のない店より、無名でも鉄道旅行者に優しい店を積極的に応援していきたいものです。
ラーメンはご覧の通り、あっさり・シンプル。値段も650円くらいだったと思います。シンプルというのが実に素晴らしい。これぞ求めていたラーメンの味がするラーメンという感じがします。最近の東京のラーメン屋はほとんど行く気がしません。どこもかしこもスープに色んなものを入れすぎて、結果濃厚ドロドロ。無精ひげを生やしたガタイの良いおじさんがいかつい表情で腕を組み、ドロドロを1000円近くで売りつけ、長年の研究成果(?)を誇示しています。ですがはっきり言って努力の方向を間違えていると言わざるを得ません。ドロドロラーメンがシンプルラーメンに比べ特別美味しいとは思いません。ラーメンに進化など要らないのです。昔のままで良いのです。今までドロドロを含め色んなラーメンを食べてきましたが、結局はシンプルに勝るものはないと思ってしまうのです。国民食と言われるほど普及したラーメンはドロドロじゃなく、シンプルな方ではなかったでしょうか。ドロドロづくりに心血を注ぐ人より、基本に誠実なラーメンを守る人に、私は親近感を覚えます。桜井食堂 グルメ・レストラン
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喜多方は蔵の街としても有名です。天気が良く観光にはうってつけだと思うのですが、ご覧の通り閑散としていました。日も傾き、何ともいえぬ憂愁が漂います。
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喜多方駅から来た道を少し戻ります。磐越西線きっての観光列車、SLばんえつ物語号です。寂しかった喜多方の街とは違い、中は大変にぎわっていました。
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指定された3号車に足を踏み入れるといきなり「つまみ臭!」するめとか、チー鱈とか、その類の匂いが充満しています。ちなみに私は車内で飲食することは大いに歓迎されるべきだと考えていますので、このように列車を正しく利用している状況は素晴らしいと言えるでしょう。
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夕闇迫る駅に佇む汽車……のつもりで撮影しましたが、コレジャナイ感。
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ばんえつ物語号の客車はよくデザインされています。座席のモケットはワインレッド、壁は木目調、照明は暖色系で、夜になるとこんなに温かみのある車内になります。
そのことに気づいたからでしょうか、私は当初の予定を変更することにしました。元々この旅行はキハ40系列が目当てであって、ばんえつ物語号は1時間ちょっとだけ乗って途中の日出谷で折り返し、東北本線経由で帰ろうと思っていたのです。しかしばんえつ物語号に使われる12系客車の内装と乗り心地にすっかりやられてしまい、終点の新津まで行くことにしました。もっと正確に言えば、途中の駅で降りて乗客が楽しそうに語らうSL列車を見送り、自分ひとり真っ暗な田舎の駅に取り残され、人気のない寂しい気動車で帰るのが心細かったのかもしれません。
その心細さこそが旅の真髄であるという人もいて、確かにそうだと思います。つまり私はまだ一人前の旅人になれていないということなのかもしれません。 -
途中の駅で機関車に給水(だったと思う)をします。照明のせいか作業員がかっこよく見えますね。
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照明のせいかやはりかっこよく見えます。
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新津からの帰りは信越本線で長岡、上越線で越後湯沢、新幹線で高崎、高崎線で上野、の順でした。新潟や長岡から新幹線に乗らなかったのは節約のためです。それにしても深夜の普通列車は面白いものです。高崎線のボックス席がある車両に乗車しましたが、となりのボックスには場末のスナックにいそうな30歳くらいの女性3人組が窓枠にお酒をいっぱいに並べて口々に愚痴を言い合っていました。こんな人間臭い場面に遭遇できるからこそ、列車の旅はやめられないのです。
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