2019/05/22 - 2019/05/23
33位(同エリア504件中)
かっちんさん
山形県の湯田川温泉は古くから「鶴岡の奥座敷」と呼ばれ、竹林と梅林に囲まれた旅館が建ち並ぶ閑静な温泉郷です。
4月下旬から徐々に庄内産の孟宗(もうそう)が出始め、5月中旬にピークを迎えます。
庄内に何か所かある特産地の中で、ごくわずかの流通量ながら、その柔らかさと風味で高い評価を得ているのが湯田川地区で採れる孟宗です。
湯田川では早朝に採り入れた孟宗で、収穫から5時間以内のものを「朝掘り」と言い。珍重しています。
「湯どの庵」は閉業寸前だった宿を、昭和63年(1988)湯の浜温泉の老舗「亀や」が買い取り、デザイナーズ旅館として再生。
平成13年(2001)には思いきった改装で、客室をはじめ内装、調度品や料理まで一新。外観と大きな梁を通した浴室と石風呂には、本来の和風温泉旅館の面影を残しています。
和と洋が調和した宿になっており、「日本秘湯の宿を守る会」の会員宿です。
今日は湯田川温泉の「湯どの庵」に泊まり、翌朝の「朝掘り孟宗」を手に入れます。
なお、旅行記は下記資料を参考にしました。
・庄内交通HP
・湯田川温泉観光協会HP、「散策マップ」「映画たそがれ清兵衛撮影記念碑」「乳いちょう」「田の湯」「多楽福」「湯田川温泉孟宗まつり」
・つるおか観光ナビHP
・湯田川温泉「湯どの庵」HP
・日本秘湯を守る会「湯田川温泉 湯どの庵」
・ショウナイズカン「亀や 代表取締役 阿部公和」
・夢子のホテル大好きシリーズ「湯田川温泉・湯どの庵」
・Hoshitsuruのブログ「カフェ温泉「湯どの庵」の引力」
・現地案内板「新徴組本部跡」
・鶴岡市「マンホール蓋のデザイン紹介・デザイン使用について」
・山形県観光情報ポータル「26番大日山・長福寺」「由豆佐売神社」
・庄内グルメ小僧!「食事処 燦有大黒家」
・鶴岡市立藤沢記念館「藤沢周平プロフィール」
・フクモリ「納豆のすすめ」
・求人@飲食店.COM「フクモリ」
・山形県、近代化遺産「新庄駅機関庫及び転車台」
・庄内町「次世代エネルギーパーク計画書」
・ウィキペディア「たそがれ清兵衛」「孟宗筍」
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- 交通
- 5.0
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 交通手段
- 高速・路線バス JRローカル
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
-
旧国鉄新庄駅機関庫(車窓)
明治36年(1903)に竣工した機関庫で、開業当初の姿を留める貴重な建物です。
新庄駅を陸羽西線余目方面へ出発すると、すぐに見えます。
これから車窓の景色を紹介します。 -
鳥海山(升形付近)
陸羽西線は日本海に向かって走り、右側の車窓(北西方向)に鳥海山が現れます。 -
イチオシ
雄大な月山(升形付近)
正面には月山が見えます。 -
最上川の舟下り(高屋付近)
列車は古口のあたりから最上川沿いに走り、舟下りとしても有名なところです。 -
白糸の滝(高屋付近)
舟下りコースの見どころの一つで、列車からも見えます。 -
風力発電の風車(狩川付近)
やがて庄内平野に出ると、風力発電の風車が並んでいます。
この辺りは、春から秋にかけて日本三大悪風の一つ「清川東風(ダシ)」が吹くなど、年間を通して風が強いところです。 -
庄内平野から眺める鳥海山(南野付近)
鳥海山は南側の斜面です。 -
円盤不時着(余目駅前)
ふれあい広場にある謎のモニュメントです。 -
羽越線(余目駅)
余目駅から羽越線に乗り換え、鶴岡駅へ南下します。 -
なだらかな姿の月山(西袋付近)
列車の前方に月山が見えます。 -
イチオシ
鳥海山を見つめるアオサギ(西袋付近)
列車の後方には鳥海山。 -
湯田川温泉行きバス(鶴岡駅前)
鶴岡駅から路線バス(庄内交通)に乗り、湯田川温泉へ向かいます。(所要時間25分)
昼の時間帯は1時間ごとに運行しています。 -
イチオシ
超レアな「手動式運賃表」(庄内交通)
降車するバス停が近づくと、運転手は白いつまみを左または右に動かします。
やや斜めに立ててある全バス停の運賃表は、手前にある1枚だけがパタッと倒れます。
紙の運賃表には左右どちらかに切れ込みがあり、この切れ込みを左、右、左・・・となるように順番に並べておき、白いつまみの位置により押さえガイドがなくなった運賃表がパタッと倒れるのです。
ここは終点の湯田川温泉なので、すべての運賃表が倒れています。
鶴岡駅から520円(消費税10%後は530円)。
普通回数券を利用すると少しお得です。 -
「湯田川温泉」に到着
湯田川温泉は、古くから「鶴岡の奥座敷」と呼ばれ、竹林と梅林に囲まれた旅館が建ち並ぶ閑静な温泉郷です。 -
今晩の宿「湯どの庵」
大正時代に建てられた木造2階建てに玄関があります。 -
カフェ「フクモリ」(湯どの庵)
昼の時間帯はカフェも営業しています。
「フクモリ」は東京の馬喰町にも店を持つカフェ兼定食屋で、山形に在る3つの老舗旅館とデザイン事務所がオーナーとなり、山形の食材を中心にした和食やスイーツ、文化的なイベントや雑貨販売等を展開しています。 -
「リビングルーム」と呼ばれているロビー(湯どの庵)
玄関を入ると右手にロビー、左手にカフェのラウンジがあります。
ラウンジではウェルカムドリンクのハーブティーを頂きながらチェックインします。 -
渡り廊下(湯どの庵)
廊下の先にコンクリート造り3階建ての棟があり、14の客室があります。
客室は現代的な内装で小上がりにベッドが置かれています。ただし、窓が開けられず、内側に紙が貼られて外の景色が見えないのが気になります。 -
四季折々の花の咲く中庭(湯どの庵)
-
湯田川温泉周辺の案内図
まだ15時過ぎなので、閑静な温泉街を散策します。
共同浴場の「正面の湯」、由豆佐売神社(ゆずさめじんじゃ)、天然記念物の「乳イチョウの巨木」、「モミの木」、「朝掘り孟宗」の直売所などをまわります。 -
共同浴場「正面の湯」(温泉街)
温泉街情緒たっぷりの共同浴場。
全国的に見ても屈指の新湯注入率を誇る「天然かけ流し」温泉。 -
新徴組本部跡(温泉街)
庄内藩出身の幕末の志士・清河八郎が組織した浪士組が袂を分かち新徴組と新撰組に。
新徴組は庄内藩士の下、江戸市中取締りの任に就き「おまわりさん」と呼ばれ活躍。
戊辰戦争が始まると庄内へ移り、湯田川温泉の旅館や民家に分宿し庄内藩と共に戦いました。
隼人旅館は組役所(本部)で、鶴岡城から係役人が出張して監督に当たっていました。 -
デザインマンホール(温泉街)
鶴岡市内のマンホール蓋には10種類以上のデザインがあります。
これは鶴岡処理区のもので、市の花である「桜」と市章の「鶴」、そして鶴岡公園にある大宝館(郷土人物資料館)をデザインしたものです。 -
イチオシ
風情のある石畳の参道
「正面の湯」から「由豆佐売神社」へ通じる参道です。 -
長福寺
御本尊は奈良の長谷寺と同じ長谷型観音であり、十一面観世音菩薩としては珍しいもの。 -
庚申塔の「青面金剛」(境内)
-
由豆佐売神社と石段
由豆佐売神社(ゆずさめじんじゃ)は、湯田川温泉の守り神として、出湯と水の神様として祀られています。 -
由豆佐売神社
山田洋次監督によって映画化された藤沢周平原作・映画「たそがれ清兵衛」(2002年公開)のロケ地。
宮沢りえが演じる朋江と清兵衛(真田広之)の子ども達が連れだって祭を楽しむシーンが、由豆佐売神社の境内で撮影されました。 -
乳いちょう(神社境内)
神社石段の参道には、県指定天然記念物の乳いちょうの巨木がそびえ立っています。
樹齢1000年以上と推定され、大きな枝から何本かの乳枉が垂れ下がっています。 -
モミの木(神社境内)
鶴岡市指定天然記念物。 -
土蔵の窓囲い(温泉街)
蔵窓をガラスの出窓で覆っています。 -
ソフトクリーム(温泉街)
庄内の名物「だだちゃ豆」のソフトクリームをいただきました。 -
魔除けの引綱かな?(温泉街)
-
共同浴場「田の湯」(温泉街)
地元の人が主に利用している広さ4畳ほどの小さな共同浴場です。 -
食事処「燦有大黒家」(温泉街)
築160年の古民家を女性店主が自ら何年もかけて再生させた食事処「燦有大黒家(さんゆうだいこくや)」。
こだわりの食材を使った和食や洋食が味わえます。 -
赤い扉の祠(温泉街)
温泉街から路地に入ったところにあります。 -
わかりやすい絵地図(温泉街)
再び温泉街を歩いていると、湯田川温泉をわかりやすく紹介した絵地図があります。
湯田川小学校を平成12年度卒業生の制作です。 -
食堂「多楽福亭」(温泉街)
5月限定の「孟宗定食」を食べたいですね。
温泉水を麺に練り込んだ湯田川うどんもあります。 -
鳥海山(湯田川温泉口)
温泉街の入口まで歩いて来ると、目の前に鳥海山がそびえ立っています。 -
朝掘り孟宗直売所(温泉街のJA鶴岡)
HPによれば、令和元年は5月8日~5月25日頃の朝7:00~昼前に直売する案内でしたが、予定より早く5月22日に終了。
今年は収穫量が少ないことが原因。
え~、今日は5月22日、翌朝買いに行くつもりだったのに・・・ -
船見商店(温泉街)
温泉街を宿の方へ戻る途中にある船見商店。
ここでも朝掘り孟宗を販売していることがわかりました。 -
午後の筍(船見商店)
孟宗が2個だけ残っていました。
お店の人と話をしていると、明日の朝もご主人が孟宗を掘りに行くとのこと。
JAとは別に自分たちの山があるとか。早速、予約しました。
なお、孟宗の名前は冬に母のために寒中筍を掘り採った三国時代の呉の人物「孟宗」にちなんでいます。 -
湯田川ゆかりの「藤沢周平」(温泉街)
鶴岡で生まれた藤沢周平は教師となり湯田川中学校に赴任。
その後結核が見つかり、闘病の後、東京の業界新聞社に勤務の傍ら小説を執筆。
時代小説、歴史・伝記小説などの作品を発表し、故郷の庄内・鶴岡のエッセイも残しています。 -
古い地図(温泉街)
路地に入ると、昔の地図が今でも掲示されていました。
「御殿旅館」だったところが、現在の「湯どの庵」です。 -
檜風呂(湯どの庵)
宿に戻り、二つある浴場の一つ「檜風呂」に入ります。
檜の一種である椹(さわら)の白木を用いた湯船です。
大きなガラス窓から中庭の藤棚と四季折々の樹々の彩りが楽しめます。 -
ダイニング(湯どの庵)
18:30から木造棟2Fのダイニングで夕食が始まります。 -
夕食(湯どの庵)
フクモリの夜定食です。
山形産の豚、酒田の港に水揚げされる海の幸、季節野菜や伝統野菜などが並びます。
旬の筍三昧を期待していたのですが、湯どの庵では用意できません。 -
イチオシ
筍ご飯と筍汁(夕食)
でも、最後に筍ご飯と筍汁は出てきました。 -
翌朝の石風呂(湯どの庵)
石風呂と檜風呂は時間による男女入れ替え制です。 -
露天風呂(湯どの庵)
石風呂の外に出ると露天風呂があります。 -
朝掘りした孟宗がズラリ(船見商店)
朝食前に予約していた「朝掘り孟宗」を受け取りに行きます。 -
イチオシ
注文した「朝掘り孟宗」(船見商店)
泥を落とし綺麗になった「朝掘り孟宗」。
大が1本、小が2本。 -
温泉街の周りは「孟宗の里」。
-
朝食(湯どの庵)
7時30分からフクモリの朝定食。
つや姫ご飯に、木箱に綺麗に並べた小鉢が食欲をそそります。
「百歳まで生きて」と書かれた、亀やオリジナルの「鶴亀納豆」は、「鶴」岡市と「亀」やにかけて、お客様の幸せを願う納豆です。 -
鶴亀納豆(朝食)
国内産大豆「すず姫」を使用している納豆。
大粒で滑らかな舌ざわりです。 -
湯どの庵
宿をチェックアウトし、宿の建物を見渡しています。
白いコンクリート建てが客室があったところ。ベランダがあるのですが窓は開かない造り。 -
「湯田温泉」バス停
以前は庄内交通の営業所・車庫だったところのようです。
今日は日本海の羽越線、越後の上越線の景色を見ながら帰ります。
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この旅行記へのコメント (2)
-
- mom Kさん 2020/03/22 16:09:06
- 鶴岡はおいしい
- かっちんさん、初めまして。旅行記を見てくださってありがとうございます。
どこの地もおいしいものはあるのですが、私は昨年の鶴岡行で、ちょっとここはちがうぞと思いました。イタリアンに、地元冷麺に感激しただけですが。
共同浴場のお風呂に入りたいなあと思いました。鳥海山のお写真もいいですね。
鶴岡の黒川能を狙っているのです。厳冬の真夜中。一人旅にはきついなあと。
- かっちんさん からの返信 2020/03/22 23:13:28
- Re: 鶴岡はおいしい
- こんばんは。
旅行記を見て、御手洗の町並みを歩いてみたいと思いました。
鶴岡には古い建物などもあるので、ぜひ計画してみてください。
これからもよろしくお願いします。
かっちん
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